おかだウィメンズクリニック ジネコ取材済
愛知県名古屋市中区正木四丁目8-7れんが橋ビル3階
婦人科 / 不妊治療
おかだウィメンズクリニック
愛知県名古屋市中区正木四丁目8-7れんが橋ビル3階
名古屋市中区金山にあります「おかだウィメンズクリニック」です。 27年間の臨床経験をもとに、患者さんが健康で充実した毎日を過ごして頂けるよう、女性の方に対してのホームドクターとして、質の高い産婦人科診療を行ってまいります。 どうぞよろしくお願いいたします。
土曜も診療ジネコ推奨サプリ取り扱いインターネット予約完全予約制駅近フリーマガジン配布一般婦人科性感染症更年期障害ピル処方すべて見る
診療科
婦人科
不妊治療
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:30 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ||
15:30~19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ |
●:土曜午前9:00~13:00
休診日
水曜午後・土曜午後・日曜・祝日
住所・連絡先
愛知県名古屋市中区正木四丁目8-7れんが橋ビル3階
TEL: 052-683-0018
診療案内
不妊症治療
└ 一般不妊治療
└ 高度生殖医療
プラセンタ療法、サプリメント
内膜症、月経痛外来
月経異常、女性内分泌外来(過多月経、月経不順、無月経など)
婦人科がん検診
更年期外来、漢方外来 性感染症治療 妊婦健診(妊娠初期)
避妊相談(低用量ピル、緊急避妊法など)
診療理念
患者さんが健康で充実した毎日を過ごして頂けるように エイジングケアの観点から治療を提供していきます
①クリニックの診療実績をもとに、病状、その治療法について十分にご説明をし、患者さんが納得して頂けるように。
②クリニックの雰囲気、環境を整えて、患者さんがリラックスされ、より快適に過ごして頂けるように。
③地域の中核病院や他科のクリニックの先生方と連携し、患者さんの有益となることを一番に。 以上のことを絶えず心掛けて、診療にあたっています。
岡田 英幹 院長プロフィール
このたび、中区金山にて「おかだウィメンズクリニック」を開院いたしました。
名古屋市立大学病院在職中は、不妊症治療、生殖医療を専門領域とし、臨床及び研究を行ってきました。また地域中核病院勤務では、婦人科腫瘍診療、周産期診療をはじめとした産婦人科全般の臨床に携わってきました。
この間、数多くの患者さんと産婦人科主治医として関わらせて頂き、治療を行う際は、最新の医学的知見、治療法の習得に努め、かつ自身の治療経験、実績をもとに、患者さんが納得するまで話し合い、信頼に絶えず応えることができるよう治療にあたることが、医療に携わる者としての必務であることと認識しております。
また、私ごとき若輩男子が云うのはおこがましいとは思いますが、女性が病気や体調不良になられた時に、身近な男性が、女性の心の支えになるべきと、男性産婦人科医として常日頃思っており、治療中も決して女性お一人ではなく、いつもそばには、優しきご主人、あるいは頼もしきパートナー、また信頼のおける主治医がついていますとの思いから当院のロゴマークをつくりました。
27年間の臨床経験をもとに、患者さんが健康で充実した毎日を過ごして頂けるよう、女性の方に対してのホームドクターとして、質の高い産婦人科診療を行ってまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
岡田 英幹 院長略歴
名古屋市立大学医学部産科婦人科学教室入局
昭和63年 医療法人東恵会星ヶ丘マタニティ病院産婦人科
平成3年 名古屋市立大学医学部産科婦人科
平成8年 豊川市民病院産婦人科医長
平成13年 名古屋市立大学医学部産科婦人科助手
平成16年 豊川市民病院産婦人科部長
平成20年 名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科助教
平成22年 一宮市立市民病院産婦人科婦人科部長
平成26年4月 おかだウィメンズクリニック開院
不妊症治療
不妊症とは一定の期間、夫婦の営みがあるにも関わらず、妊娠しない状況をいい、その期間は一般的には1年とされています。
ただ、女性は加齢とともに妊娠する確率が低くなり、また流産する率も高くなるため、半年から一年の間、排卵日にタイミングを合わせていても妊娠しない場合は、一度ご相談下さい。
高度生殖医療
体外受精・胚移植は、経膣的に卵巣を穿刺し採取した卵子と精子の受精を体外で行い、受精が正常に起こり細胞分裂を順調に繰り返して発育した受精卵(胚)を子宮内に移植する治療です
子宮ファイバースコープによる子宮腔観察
月経の出血量が多い場合や月経以外の出血がある場合、あるいは不妊症や不育症の患者さんに対して、径の細い内視鏡(子宮ファイバースコープ)を使用して、子宮の内腔に子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどの異常がないかを観察する検査です。 子宮鏡検査では直接子宮の中を観察できるので、より正確に診断することが出来ます。また子宮体癌や子宮内膜増殖症などの前癌病変の性状などを調べるためにこの検査を行うことがあります。
子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術
子宮内膜ポリープによる過多月経、不正性器出血がある患者さん、または内膜ポリープのある不妊症、不育症の患者さんに対して、子宮鏡(子宮の中を見るカメラ)で子宮腔を観察しながら、ポリープを切除する手術です。 一般的に行っている子宮内膜掻爬術によるポリープ切除に比較し、子宮鏡で観察しながらポリープを切除するので、取り残しはなく、処置が確実に行えます。
手術の準備として、子宮の入り口(子宮頸管)をカメラが入る大きさに広げるため、手術当日の午前中に、水分を含むと膨らむ器具を挿入します。頸管の広がりは一時的で自然に元に戻ります。 手術中の痛みは、一般的にごく軽度ですが、当院では静脈麻酔もしくは鎮痛・鎮静剤の点滴を行います。
手術後、出血がありますが、少量であることを確認して帰宅していただけます。
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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未成熟卵、空胞ばかりで移植できません
低刺激で5回採卵するも未成熟卵や空胞が多く、培養にも進めない。未成熟卵や空胞はなぜできる? 高刺激にすれば卵は育つもの?
2018.4.14
専門医Q&A 不妊治療
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ステップアップのタイミング
ステップアップのタイミング 2017/11/30 岡田英幹 先生(おかだウィメンズクリニック) 相談者:ポテコさん(30歳) 妊治療を始めて1年です。卵管造影検査の結果、右側卵管狭窄、左側卵管閉塞の疑いで、今年の6月にFT(卵管鏡下卵管形成術)の手術を受けました。 手術後、卵管はどちらも通ったとのことでしたが、「卵管にダメージがあり(絨毛の凹凸が少ない)、繊維の浮遊も見られた」と言われました。 このような場合でも自然妊娠は可能なのでしょうか? 精液検査は異常なかったのですが、フーナーテストの結果が良くなかったので、手術後、人工授精も1回しましたが、妊娠しませんでした。 次回も、人工授精を予定していますが、早めに体外受精へステップアップするべきか悩んでいます。 卵管の狭窄や閉塞が起こる原因は? 卵管狭窄、閉塞が起こる原因の一つは、細菌の感染による卵管炎です。なかでも、性行為により感染するクラミジアは、感染しても自覚症状が出ない場合が多く、感染に気付かないまま卵管まで炎症が及び、卵管の狭窄、閉塞を起こしてしまうことがあります。 また、子宮内膜症が進行している場合や、以前に骨盤内の手術を行っている場合も卵管周りの癒着により、卵管狭窄、閉塞を起こしている場合があります。癒着があるかどうかは、内診や超音波検査でははっきりしないため、麻酔をした上で、腹腔鏡などにより、直接、骨盤内を観察し確認をすることもあります。 手術中の所見から卵管のダメージについてはどう思われますか? 卵管の内側の壁には微絨毛という軟らかい形態の細胞があり、卵子や受精卵を子宮まで運ぶという働きをしているのですが、細胞の凹凸が少ないということは、細胞がダメージを受け、その機能に問題がでている可能性があります。一度卵管全体に炎症が起きてしまうと、内側の細胞の働きは以前通りには回復しないことが多く、FT(卵管鏡下卵管形成術)により卵管の狭窄、閉塞が解除できても、なかなか妊娠に至らないという問題があります。 また、卵管周りの癒着が強い場合も、排卵した卵子をピックアップする機能に問題が起きていることがあり、妊娠が成立しない原因となります。 体外受精へのステップアップは早めの方がいいのでしょうか? 一般的には、FT(卵管鏡下卵管形成術)により卵管の開通が確認できた場合は、当然、自然に妊娠することも可能であり、半年間くらいは経過をみることが多いのですが、患者さんの年齢や狭窄、閉塞の原因、卵管鏡の所見などを考慮し治療方針を決めます。 ご質問の患者さんの場合、現在30歳であり、また両側とも卵管の通過が確認できたので、ある期間、一般的な不妊治療を行っていくことになると思います。 具体的には、フーナーテストの結果が良くないということなので、人工授精を何回か試すことがよいかと思いますが、経過中、再び卵管の狭窄、閉塞が起きることもあるため、時々卵管通水検査などで卵管がまた閉塞していないかを確認することは必要と思います。 また、ご希望があれば、クロミフェンなどの内服薬やhMG製剤などの注射で排卵誘発を行い、一度に複数の卵子を排卵させることで、卵子が卵管に取り込まれる確率を高めることを目的とした過排卵誘発治療を併用することもあります。 以上のような治療を行っても妊娠されない場合は、卵管性の不妊症として、体外受精を行うことがよいと思います。どのくらいの期間で体外受精治療に移るかは、ケースバイケースですが、人工授精を自然周期あるいは過排卵誘発周期で3-4周期行ったところで、考えて頂く方がいいのではないでしょうか。 岡田先生より まとめ FT(卵管鏡下卵管形成術)を行って、人工授精を1回やったところで結論を出すのは、少し早い気がします。左右の卵管とも、FTで無事、通過したということであれば、3-4周期を目処に、自然周期や排卵誘発剤を併用した周期で人工授精を行ってみるのがいいのではないでしょうか。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 岡田英幹先生(おかだウィメンズクリニック院長) 藤田保健衛生大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部産科婦人科学教室入局、名古屋市立大学医学部産科婦人科助手、豊川市民病院産婦人科部長、一宮市立市民病院産婦人科部長を経て、2014年に開業。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、母体保護法指定医≫ おかだウィメンズクリニック ステップアップのタイミング 2017/11/30 岡田英幹 先生(おかだウィメンズクリニック) 相談者:ポテコさん(30歳) 妊治療を始めて1年です。卵管造影検査の結果、右側卵管狭窄、左側卵管閉塞の疑いで、今年の6月にFT(卵管鏡下卵管形成術)の手術を受けました。 手術後、卵管はどちらも通ったとのことでしたが、「卵管にダメージがあり(絨毛の凹凸が少ない)、繊維の浮遊も見られた」と言われました。 このような場合でも自然妊娠は可能なのでしょうか? 精液検査は異常なかったのですが、フーナーテストの結果が良くなかったので、手術後、人工授精も1回しましたが、妊娠しませんでした。 次回も、人工授精を予定していますが、早めに体外受精へステップアップするべきか悩んでいます。 卵管の狭窄や閉塞が起こる原因は? 卵管狭窄、閉塞が起こる原因の一つは、細菌の感染による卵管炎です。なかでも、性行為により感染するクラミジアは、感染しても自覚症状が出ない場合が多く、感染に気付かないまま卵管まで炎症が及び、卵管の狭窄、閉塞を起こしてしまうことがあります。 また、子宮内膜症が進行している場合や、以前に骨盤内の手術を行っている場合も卵管周りの癒着により、卵管狭窄、閉塞を起こしている場合があります。癒着があるかどうかは、内診や超音波検査でははっきりしないため、麻酔をした上で、腹腔鏡などにより、直接、骨盤内を観察し確認をすることもあります。 手術中の所見から卵管のダメージについてはどう思われますか? 卵管の内側の壁には微絨毛という軟らかい形態の細胞があり、卵子や受精卵を子宮まで運ぶという働きをしているのですが、細胞の凹凸が少ないということは、細胞がダメージを受け、その機能に問題がでている可能性があります。一度卵管全体に炎症が起きてしまうと、内側の細胞の働きは以前通りには回復しないことが多く、FT(卵管鏡下卵管形成術)により卵管の狭窄、閉塞が解除できても、なかなか妊娠に至らないという問題があります。 また、卵管周りの癒着が強い場合も、排卵した卵子をピックアップする機能に問題が起きていることがあり、妊娠が成立しない原因となります。 体外受精へのステップアップは早めの方がいいのでしょうか? 一般的には、FT(卵管鏡下卵管形成術)により卵管の開通が確認できた場合は、当然、自然に妊娠することも可能であり、半年間くらいは経過をみることが多いのですが、患者さんの年齢や狭窄、閉塞の原因、卵管鏡の所見などを考慮し治療方針を決めます。 ご質問の患者さんの場合、現在30歳であり、また両側とも卵管の通過が確認できたので、ある期間、一般的な不妊治療を行っていくことになると思います。 具体的には、フーナーテストの結果が良くないということなので、人工授精を何回か試すことがよいかと思いますが、経過中、再び卵管の狭窄、閉塞が起きることもあるため、時々卵管通水検査などで卵管がまた閉塞していないかを確認することは必要と思います。 また、ご希望があれば、クロミフェンなどの内服薬やhMG製剤などの注射で排卵誘発を行い、一度に複数の卵子を排卵させることで、卵子が卵管に取り込まれる確率を高めることを目的とした過排卵誘発治療を併用することもあります。 以上のような治療を行っても妊娠されない場合は、卵管性の不妊症として、体外受精を行うことがよいと思います。どのくらいの期間で体外受精治療に移るかは、ケースバイケースですが、人工授精を自然周期あるいは過排卵誘発周期で3-4周期行ったところで、考えて頂く方がいいのではないでしょうか。 岡田先生より まとめ FT(卵管鏡下卵管形成術)を行って、人工授精を1回やったところで結論を出すのは、少し早い気がします。左右の卵管とも、FTで無事、通過したということであれば、3-4周期を目処に、自然周期や排卵誘発剤を併用した周期で人工授精を行ってみるのがいいのではないでしょうか。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 岡田英幹先生(おかだウィメンズクリニック院長) 藤田保健衛生大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部産科婦人科学教室入局、名古屋市立大学医学部産科婦人科助手、豊川市民病院産婦人科部長、一宮市立市民病院産婦人科部長を経て、2014年に開業。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、母体保護法指定医≫ おかだウィメンズクリニック
2017.11.30
専門医Q&A 不妊治療
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排卵後の不正出血について
排卵後の不正出血について 2017/6/19 岡田英幹(おかだウィメンズクリニック) 相談者:ゆーこさん(32歳) 妊娠を希望してから2年たちます。 毎周期、排卵から1週間もたたないうちから茶オリが出てきます。薄い茶色から始まり、だんだん濃くなり、最後にはどす黒くなってから、生理が始まります。 病院で検査しても、ポリープなし、黄体ホルモンも十分あるからホルモンの問題ではない、原因不明とのこと。 排卵からすぐに出血していては、着床すらできないのではないかと心配です。なにか治療法、改善法はありますか? 毎周期の排卵後不正出血。本当に原因不明なのでしょうか? 排卵後しばらくしてから出血するというケースは時々ありますが、それが毎周期となると、その原因検索と治療は重要です。 ポリープはないとのことですが、ある種の子宮内感染が起き、子宮内腔に非常に小さなポリープが多発し、それが出血の原因になっていることがあります。例えば、マイコプラズマやウレアプラズマによる子宮内感染などあまり一般的ではない感染症は、不妊症のスクリーミング検査では調べる機会がないため、見逃されていることがあります。 ファイバースコープや超音波検査でごく小さい病変がないかを確認をし、もしポリープや内膜の肥厚があれば、それを除去し、状況に応じ、子宮内感染の検査、治療をする必要があります。また、ごくまれな病気ですが、子宮内膜増殖症や子宮体癌が発生し、出血が出ている可能性もあるため、子宮内膜の細胞診や組織診の検査を行い、これらの病気を除外します。 ホルモンの問題でもないとのことですが? 内膜の器質的な病変が除外された場合、次に考えるのが、内分泌的な異常による子宮内膜からの出血です。具体的には、排卵後にできる黄体の機能が低下して、ホルモン分泌不全状態を起こしている可能性について確認します。 黄体機能というのは、脳の視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されて下垂体を介して調整されているのですが、GnRHはパルス状に出ていて黄体期の後半になるとパルスの間隔が少し開いたりします。その結果として黄体ホルモン値の変動が大きくなった場合、内膜の維持ができなくて出血が生じることがあります。1回だけの黄体ホルモンチェックでは、その変動を確認することは難しく、実際は黄体機能不全になっていることがわからないことがあります。また、夜間にだけプロラクチン値が上昇する潜在性プロラクチン血症でも、同様の機序で黄体機能不全の原因になると考えられており、通常のプロラクチン検査に加え、負荷試験による測定を行うことで診断します。さらにプロラクチンは甲状腺機能の低下があると上昇し、黄体機能不全を引き起すと考えられているため、甲状腺ホルモンの測定も重要です。 治療としてはどんな方法がありますか? 検査上、ホルモン的な異常が確認されないとしても、子宮の内膜が剥がれ落ちて出血していると考えられる場合、まず内膜維持のため黄体で産生されるホルモンを補充する治療を行います。具体的には、黄体ホルモン剤を内服することから始めますが、血中のエストロゲンレベルも下がっている場合は、エストロゲン製剤の薬も併用します。前述のプロラクチン値や甲状腺ホルモン値に異常があれば、薬剤投与による治療が必要です。また、黄体は、排卵するまでの卵胞発育の調子が悪いと、機能低下が起こると考えられており、卵胞発育を改善する目的で、排卵誘発剤のクロミフェンを使うこともあります。さらに、妊娠性ホルモンのHCG注射を投与することで、黄体機能の改善を図る場合もあります。 排卵後の出血で着床に問題はないでしょうか? 排卵後に作られる黄体ホルモンにより、子宮内膜は着床にふさわしい状態に変化していき、 排卵して約7日目に着床が成立します。この時期に出血するということは、着床にとって好ましくない状況なので、早期に治療をすることが大切です。 岡田先生より まとめ 検査上、出血の原因がはっきりしないということですが、検査をより詳しく行うことで異常が見つかる場合があります。ごく小さいポリープでも、着床期周辺の出血は、妊娠成立の障害になるため切除する必要があります。内分泌的な問題が考えられる場合は、ホルモン補充などを行うことが重要です。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 岡田英幹先生(おかだウィメンズクリニック院長) 藤田保健衛生大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部産科婦人科学教室入局、名古屋市立大学医学部産科婦人科助手、豊川市民病院産婦人科部長、一宮市立市民病院産婦人科部長を経て、2014年に開業。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、母体保護法指定医≫ おかだウィメンズクリニック 排卵後の不正出血について 2017/6/19 岡田英幹(おかだウィメンズクリニック) 相談者:ゆーこさん(32歳) 妊娠を希望してから2年たちます。 毎周期、排卵から1週間もたたないうちから茶オリが出てきます。薄い茶色から始まり、だんだん濃くなり、最後にはどす黒くなってから、生理が始まります。 病院で検査しても、ポリープなし、黄体ホルモンも十分あるからホルモンの問題ではない、原因不明とのこと。 排卵からすぐに出血していては、着床すらできないのではないかと心配です。なにか治療法、改善法はありますか? 毎周期の排卵後不正出血。本当に原因不明なのでしょうか? 排卵後しばらくしてから出血するというケースは時々ありますが、それが毎周期となると、その原因検索と治療は重要です。 ポリープはないとのことですが、ある種の子宮内感染が起き、子宮内腔に非常に小さなポリープが多発し、それが出血の原因になっていることがあります。例えば、マイコプラズマやウレアプラズマによる子宮内感染などあまり一般的ではない感染症は、不妊症のスクリーミング検査では調べる機会がないため、見逃されていることがあります。 ファイバースコープや超音波検査でごく小さい病変がないかを確認をし、もしポリープや内膜の肥厚があれば、それを除去し、状況に応じ、子宮内感染の検査、治療をする必要があります。また、ごくまれな病気ですが、子宮内膜増殖症や子宮体癌が発生し、出血が出ている可能性もあるため、子宮内膜の細胞診や組織診の検査を行い、これらの病気を除外します。 ホルモンの問題でもないとのことですが? 内膜の器質的な病変が除外された場合、次に考えるのが、内分泌的な異常による子宮内膜からの出血です。具体的には、排卵後にできる黄体の機能が低下して、ホルモン分泌不全状態を起こしている可能性について確認します。 黄体機能というのは、脳の視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されて下垂体を介して調整されているのですが、GnRHはパルス状に出ていて黄体期の後半になるとパルスの間隔が少し開いたりします。その結果として黄体ホルモン値の変動が大きくなった場合、内膜の維持ができなくて出血が生じることがあります。1回だけの黄体ホルモンチェックでは、その変動を確認することは難しく、実際は黄体機能不全になっていることがわからないことがあります。また、夜間にだけプロラクチン値が上昇する潜在性プロラクチン血症でも、同様の機序で黄体機能不全の原因になると考えられており、通常のプロラクチン検査に加え、負荷試験による測定を行うことで診断します。さらにプロラクチンは甲状腺機能の低下があると上昇し、黄体機能不全を引き起すと考えられているため、甲状腺ホルモンの測定も重要です。 治療としてはどんな方法がありますか? 検査上、ホルモン的な異常が確認されないとしても、子宮の内膜が剥がれ落ちて出血していると考えられる場合、まず内膜維持のため黄体で産生されるホルモンを補充する治療を行います。具体的には、黄体ホルモン剤を内服することから始めますが、血中のエストロゲンレベルも下がっている場合は、エストロゲン製剤の薬も併用します。前述のプロラクチン値や甲状腺ホルモン値に異常があれば、薬剤投与による治療が必要です。また、黄体は、排卵するまでの卵胞発育の調子が悪いと、機能低下が起こると考えられており、卵胞発育を改善する目的で、排卵誘発剤のクロミフェンを使うこともあります。さらに、妊娠性ホルモンのHCG注射を投与することで、黄体機能の改善を図る場合もあります。 排卵後の出血で着床に問題はないでしょうか? 排卵後に作られる黄体ホルモンにより、子宮内膜は着床にふさわしい状態に変化していき、 排卵して約7日目に着床が成立します。この時期に出血するということは、着床にとって好ましくない状況なので、早期に治療をすることが大切です。 岡田先生より まとめ 検査上、出血の原因がはっきりしないということですが、検査をより詳しく行うことで異常が見つかる場合があります。ごく小さいポリープでも、着床期周辺の出血は、妊娠成立の障害になるため切除する必要があります。内分泌的な問題が考えられる場合は、ホルモン補充などを行うことが重要です。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 岡田英幹先生(おかだウィメンズクリニック院長) 藤田保健衛生大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部産科婦人科学教室入局、名古屋市立大学医学部産科婦人科助手、豊川市民病院産婦人科部長、一宮市立市民病院産婦人科部長を経て、2014年に開業。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、母体保護法指定医≫ おかだウィメンズクリニック
2017.6.16
専門医Q&A 女性の健康