医療法人HiROO 広尾レディース ジネコ取材済
東京都渋谷区恵比寿1-12-1 CRD Ebisu 1stビル 5F
婦人科 / 不妊治療
医療法人HiROO 広尾レディース
東京都渋谷区恵比寿1-12-1 CRD Ebisu 1stビル 5F
なんとなくだるい、頭が重いといった不調から、生理不順やおりものと言った女性のお悩みに、「ココロ」と「カラダ」の両面から専門医が解決します。
また当クリニックでは、予防医学にも力をいれており、健康診断やブライダルチェック、子宮がん検診、子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)なども実施しております。
土曜も診療女性医師が診察漢方・鍼灸ジネコ推奨サプリ取り扱い働きながら通いやすいインターネット予約完全予約制駅近駐車場完備フリーマガジン配布すべて見る
診療科
婦人科
不妊治療
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00~13:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ||
14:00~19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
●:土曜日10:00~14:00 ※最終受付は終了時間30分前です。
休診日
土曜午後・日曜・祝日
住所・連絡先
診療科
遺伝カウンセリング、出生前診断、予防接種
宗田 聡 院長プロフィール
2012年9月に、この恵比寿(渋谷区)の地で新しいクリニックを立ち上げました。
病院やクリニックに来院していただくということは、女性にとっては非常に不安で、誰しもが予約をとることすら大きな勇気がいることではないかと思います。広尾レディースでは、そうした女性のひとりひとりが安心して、ゆったりとリラックスし、満足のいく健診や医療を受けていただけるよう、十分な体制を整えました。
忙しい日々の中で、完全予約制により待ち時間をできるだけ短縮し、安心して身体全体の健康管理を任せていただけます。「産科崩壊」「妊婦難民」と呼ばれるようになって、大病院に妊婦さんが集中することで大変な状況になっておりますが、当クリニックでは日本赤十字社医療センター、愛育病院と連携した「セミオープンシステム」により、普段の外来での健診をゆっくりと受けていただくことが可能になりました。
また、3D/4D胎児超音波機器(エコー)は、この数年で大きく進歩している領域ですが、最新の機器によって驚くほど綺麗でリアルなお腹の赤ちゃんのエコー像を見て、保存することができます。
レディースドックのみならず、子宮頸がんを予防するワクチンや低用量ピルの有効性(生理痛、PMS、生理不順)など、女性の身体を守ることにも積極的に取り組んでいます。
さらに女性の健康に関する啓蒙活動も継続的に行っています。
20数年の産婦人科臨床経験を活かし、最先端で専門的な医療を提供すると同時に、東京の地で7年間多くの女性の皆様のプライマリーケアやトータルヘルスの外来を担い、多くの方からご支援ご信頼いただいた実績をもとに、本当に安心で信頼できる心暖かい医療を行っていきたいと思います。
宗田 聡 院長略歴
平成9年より筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事
平成12年 Tufts大学(ボストン)遺伝医学特別研究員
平成15年 水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長
(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)
平成17年 パークサイド広尾レディスクリニック院長
現在
平成24年 広尾レディース院長
筑波大学大学院人間総合科学研究科非常勤講師
首都大学東京健康福祉学部看護学科(非常勤)
東京慈恵会医科大学産婦人科学(非常勤)
出生前診断専門の医師や資格を持ったスタッフが対応
当クリニックでは、出生前診断を行っています。 しかも、海外に留学研究歴があり出生前診断専門の産婦人科専門医や、臨床遺伝学認定医・指導医の資格をもっている院長、専門の資格を持ったスタッフと充実した設備をご用意しております。 当院ではイギリス胎児医学財団(FMF)の試験に合格したNT資格取得者が4名います 検査のみ行うのではなく、検査前や検査後のカウンセリングも含め、患者さんのお気持ちにも配慮した総合的な対応を行わせていただきますのでご安心ください。
働く女性のための「かかりつけ医」
当クリニックでは、女性の皆さんのかかりつけ医として健康を応援したいと思っています。 定期的にネイルサロンへ行くように、体のコリをほぐしにマッサージに行くように、心のちょっとした疲れを癒すのにお立ち寄りください。医師やカウンセラーが専門的な知識と経験をもとに、あなたにアドバイスできることがきっとあるのではないかと思っています
【著書紹介】
2012年発刊 出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
31歳からの子宮の教科書
あなたは、自分の「子宮」について、どのくらい知っていますか?
いつか子どもを産みたいのであれば、絶対に知っておきたい、
私たちの心と身体と子宮のこと。
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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当日の流れを知りたい! 潜入! レディース検診
婦人科やレディースクリニックってどんなところ? 検診ってどんなことをするの? マキさんに広尾レディースのレディースコースを体験してもらいました。
2020.3.3
コラム 妊活
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今、自分のカラダを見つめよう
昨年行った不妊治療経験者2000人アンケート。治療で感じている生の声を届け、反響を集めました。コメントで多かったのが、「若いから大丈夫」という認識を変えなければいけないこと。今号では、若いうちに検査を受けることの必要性を考えます。
2020.3.2
コラム 妊活
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「女性ホルモン」ってそもそも何のこと?
ふだんなんとなく口にしている「女性ホルモン」の働きについて、広尾レディースの宗田聡先生に詳しくお話を伺いました。
2018.11.30
インタビュー 女性の健康
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出生前診断!正しく聞いてみよう。
出生前診断!正しく聞いてみよう。 2017/11/13 宗田 聡 先生(広尾レディース) 「出生前診断」とはどういうもの? 妊婦さんであれば「出生前診断」という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。ネットでは、「出生前診断」と検索するとセンセーショナルな病名が並び、驚かれる方も多いのですが、皆さんに知ってほしい大事なことは「出生前診断は“命の選別”ではなく、おなかの中にいる赤ちゃんの病気や奇形、染色体異常などがあるかないかを調べる検査」ということです。 例えば、赤ちゃんに心臓の病気があったとします。産院が田舎や個人病院で赤ちゃんの病気に対応できない場合には大きな病院に転院する、またお腹の中の赤ちゃんの胸に水がたまる病気が見つかったら妊娠中から胸水を抜くことができる、血液の流れで双子の赤ちゃんの発育に差がある場合、お腹の中でレーザーにより血管を焼くなどの治療ができる…など、病気や奇形がお腹の中にいるときにわかることで、「出産するまでの準備・治療ができ、対応できる」ことがメリットなのです。 「出生前診断」の世界の現状 日本で「出生前診断」を受けるには、今のところ年齢などいくつかの制限があります。一方世界では、ほとんどの国で希望すれば年齢に関係なくだれでも受けられる検査となっています。その理由としては、「染色体異常」の赤ちゃんが800人に1人という比較的高い確率で生まれてくること、もうひとつは母親の出産年齢が世界的にも上がっていて、「染色体異常」は年齢が上がるごとに確率が高くなっているという点にあります。事前に分かることで、家族は対応を考え、病気について学ぶ時間が作られるというメリットがあります。 日本でも年齢を問わず、「出生前診断」を希望される方が増えてきていますが、まだオープンに議論されていないという現状があります。 「出生前診断」は赤ちゃんのすべての病気が分かるものではない ネットではあらゆる情報があふれていて、「出生前診断を受けさえすれば赤ちゃんのすべての病気がわかる、赤ちゃんが健康だというお墨付きがもらえる」と勘違いされている方も少なくありませんが、そうではありません。生まれる前に見つけることのできる病気はまだまだ限られていて、ほとんどの病気は出産後に見つかります。 また、最近では「手軽な検査」を連想させるようなうたい文句で「出生前診断」を案内していている医療機関があるのも大きな問題です。赤ちゃんに奇形や染色体異常が見つかった場合、大事なのはアフターケア。各専門家と連携して赤ちゃんのケアをしていくことが大切なのに、検査を済ませたらあとは放置され、今後どうしたらいいのか相談もできずに行き場がなくなる妊婦さんがいるのも現状です。「出生前診断」はその場だけの検査ではなく、何か起こった場合に、「どう対応するのか」が最も大切な検査です。 お腹の赤ちゃんの将来にかかわる大切な問題ですから、専門家としっかり相談したうえで、受けるべき検査だと考えています。 お話を伺った先生のご紹介 宗田 聡 先生(広尾レディース) 筑波大学卒業後、同大産婦人科にて研修。平成9年より筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事。Tufts大学(ボストン)遺伝医学特別研究員として留学後、水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)、 パークサイド広尾レディスクリニック院長を経て、平成24年 広尾レディース院長に就任。現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科非常勤講師。不妊、うつに関する著書も多数。著書に『これからはじめる周産期メンタルヘルス』等。 ≫ 広尾レディース 出生前診断!正しく聞いてみよう。 2017/11/13 宗田 聡 先生(広尾レディース) 「出生前診断」とはどういうもの? 妊婦さんであれば「出生前診断」という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。ネットでは、「出生前診断」と検索するとセンセーショナルな病名が並び、驚かれる方も多いのですが、皆さんに知ってほしい大事なことは「出生前診断は“命の選別”ではなく、おなかの中にいる赤ちゃんの病気や奇形、染色体異常などがあるかないかを調べる検査」ということです。 例えば、赤ちゃんに心臓の病気があったとします。産院が田舎や個人病院で赤ちゃんの病気に対応できない場合には大きな病院に転院する、またお腹の中の赤ちゃんの胸に水がたまる病気が見つかったら妊娠中から胸水を抜くことができる、血液の流れで双子の赤ちゃんの発育に差がある場合、お腹の中でレーザーにより血管を焼くなどの治療ができる…など、病気や奇形がお腹の中にいるときにわかることで、「出産するまでの準備・治療ができ、対応できる」ことがメリットなのです。 「出生前診断」の世界の現状 日本で「出生前診断」を受けるには、今のところ年齢などいくつかの制限があります。一方世界では、ほとんどの国で希望すれば年齢に関係なくだれでも受けられる検査となっています。その理由としては、「染色体異常」の赤ちゃんが800人に1人という比較的高い確率で生まれてくること、もうひとつは母親の出産年齢が世界的にも上がっていて、「染色体異常」は年齢が上がるごとに確率が高くなっているという点にあります。事前に分かることで、家族は対応を考え、病気について学ぶ時間が作られるというメリットがあります。 日本でも年齢を問わず、「出生前診断」を希望される方が増えてきていますが、まだオープンに議論されていないという現状があります。 「出生前診断」は赤ちゃんのすべての病気が分かるものではない ネットではあらゆる情報があふれていて、「出生前診断を受けさえすれば赤ちゃんのすべての病気がわかる、赤ちゃんが健康だというお墨付きがもらえる」と勘違いされている方も少なくありませんが、そうではありません。生まれる前に見つけることのできる病気はまだまだ限られていて、ほとんどの病気は出産後に見つかります。 また、最近では「手軽な検査」を連想させるようなうたい文句で「出生前診断」を案内していている医療機関があるのも大きな問題です。赤ちゃんに奇形や染色体異常が見つかった場合、大事なのはアフターケア。各専門家と連携して赤ちゃんのケアをしていくことが大切なのに、検査を済ませたらあとは放置され、今後どうしたらいいのか相談もできずに行き場がなくなる妊婦さんがいるのも現状です。「出生前診断」はその場だけの検査ではなく、何か起こった場合に、「どう対応するのか」が最も大切な検査です。 お腹の赤ちゃんの将来にかかわる大切な問題ですから、専門家としっかり相談したうえで、受けるべき検査だと考えています。 お話を伺った先生のご紹介 宗田 聡 先生(広尾レディース) 筑波大学卒業後、同大産婦人科にて研修。平成9年より筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事。Tufts大学(ボストン)遺伝医学特別研究員として留学後、水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)、 パークサイド広尾レディスクリニック院長を経て、平成24年 広尾レディース院長に就任。現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科非常勤講師。不妊、うつに関する著書も多数。著書に『これからはじめる周産期メンタルヘルス』等。 ≫ 広尾レディース
2017.11.13
コラム 妊娠・出産
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その憂うつ、「妊娠うつ」かも?
その憂うつ、「妊娠うつ」かも? 2017/7/31 宗田 聡 先生(広尾レディース) 産後だけでなく、妊娠中にもある「うつ」 「マタニティブルー」(産後の一時的なうつ)、「産後うつ」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、妊娠中にも「うつ」はあるのです。 1980年代まで女性は妊娠したらハッピーになるもの、と考えられていました。ところが、ここ最近は女性の社会進出がさかんになり、それに伴い結婚、出産年齢も上がってきました。同時に会社の人間関係などでうつになってしまう人も増えてきました。そして、精神疾患を抱えるのは、男性より女性のほうが1.6倍も多いことがわかっています。 このような背景があり、産前から「うつ」の既往症がある女性が増えてきました。そして、妊娠期にも「うつ」の症状があることが論文として発表され、認知されてきました。2014年には妊娠中、または出産後4週間以内に始まっているうつを「周産期うつ」と呼ぶようになってきています。 妊娠前にうつ、拒食症、不妊治療を受けた人になりやすい傾向が 「妊娠うつ」は、妊娠初期にかかりやすい人がほとんどで、たいていの方は自然に治ります。罹りやすいのは、もともとうつ病の既往症がある方、若いころに拒食症の経験がある方、不妊治療をしてやっと「妊娠」というゴールにたどりついたのに、今度は赤ちゃんのことが心配で不安になる方、このような方が多いです。また、几帳面、生真面目、パニックになりやすい、何でもきちんできないと気が済まない…このような性格の方にも多い傾向があります。 「妊娠うつ」の判断基準は2つ。まず、気持ちが落ち込んでしまうこと、そして物事に興味が持てなくなることが大きな特徴です。これが続くと、悲しくなって意味もなく泣き出してしまったり、眠れなくなってしまったり、食べ過ぎたり、逆に食べられなくなったり…とさまざまな症状が出てきます。よく「妊娠中のホルモン値の変動と関係あるのでは?」という質問がありますが、これは全く関係ありません。その方の環境とキャラクターが複合して発症するものなのです。 「妊娠うつ」はかかりつけ医に相談を 異変を感じたらまずは、ふだん妊婦健診を受けている産婦人科に相談してみましょう。治療は基本的に心理療法を受けてもらいます。抗うつ剤は使用せず、カウンセリングなどで治療していきます。ただ、もともとうつ病があって薬を服用している場合は慎重に治療を進めていきます。抗うつ剤を飲み続けることは、赤ちゃんにリスクがある、という考え方が以前にはありましたが、抗うつ剤を辞めてしまうと、逆に産後にもっと大変な「産後うつ」を発症してしまうケースがあるからです。そのため、最近では妊娠しても安易に薬はやめないこともあります。 一人で考え込まず、周りの人に相談を 「妊娠うつ」の一番の治療は、周りの人に不安や悩みを聞いてもらうことです。パートナー、両親、友達など身近な人に相談して、まわりのサポートを受けましょう。また、かかりつけの病院の助産師さんやドクターに聞いてもらっても良いでしょう。 一人で悩んで、根拠や取材元がはっきりしていないネットの情報などに振り回されないようにしてください。正しい情報を見極める力も必要です。 お話を伺った先生のご紹介 宗田聡(広尾レディース) 筑波大学卒業後、同大産婦人科にて研修。平成9年より筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事。Tufts大学(ボストン)遺伝医学特別研究員として留学後、水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)、 パークサイド広尾レディスクリニック院長を経て、平成24年 広尾レディース院長に就任。現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科非常勤講師。不妊、うつに関する著書も多数。著書に『これからはじめる周産期メンタルヘルス』等。 ≫ 広尾レディース その憂うつ、「妊娠うつ」かも? 2017/7/31 宗田 聡 先生(広尾レディース) 産後だけでなく、妊娠中にもある「うつ」 「マタニティブルー」(産後の一時的なうつ)、「産後うつ」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、妊娠中にも「うつ」はあるのです。 1980年代まで女性は妊娠したらハッピーになるもの、と考えられていました。ところが、ここ最近は女性の社会進出がさかんになり、それに伴い結婚、出産年齢も上がってきました。同時に会社の人間関係などでうつになってしまう人も増えてきました。そして、精神疾患を抱えるのは、男性より女性のほうが1.6倍も多いことがわかっています。 このような背景があり、産前から「うつ」の既往症がある女性が増えてきました。そして、妊娠期にも「うつ」の症状があることが論文として発表され、認知されてきました。2014年には妊娠中、または出産後4週間以内に始まっているうつを「周産期うつ」と呼ぶようになってきています。 妊娠前にうつ、拒食症、不妊治療を受けた人になりやすい傾向が 「妊娠うつ」は、妊娠初期にかかりやすい人がほとんどで、たいていの方は自然に治ります。罹りやすいのは、もともとうつ病の既往症がある方、若いころに拒食症の経験がある方、不妊治療をしてやっと「妊娠」というゴールにたどりついたのに、今度は赤ちゃんのことが心配で不安になる方、このような方が多いです。また、几帳面、生真面目、パニックになりやすい、何でもきちんできないと気が済まない…このような性格の方にも多い傾向があります。 「妊娠うつ」の判断基準は2つ。まず、気持ちが落ち込んでしまうこと、そして物事に興味が持てなくなることが大きな特徴です。これが続くと、悲しくなって意味もなく泣き出してしまったり、眠れなくなってしまったり、食べ過ぎたり、逆に食べられなくなったり…とさまざまな症状が出てきます。よく「妊娠中のホルモン値の変動と関係あるのでは?」という質問がありますが、これは全く関係ありません。その方の環境とキャラクターが複合して発症するものなのです。 「妊娠うつ」はかかりつけ医に相談を 異変を感じたらまずは、ふだん妊婦健診を受けている産婦人科に相談してみましょう。治療は基本的に心理療法を受けてもらいます。抗うつ剤は使用せず、カウンセリングなどで治療していきます。ただ、もともとうつ病があって薬を服用している場合は慎重に治療を進めていきます。抗うつ剤を飲み続けることは、赤ちゃんにリスクがある、という考え方が以前にはありましたが、抗うつ剤を辞めてしまうと、逆に産後にもっと大変な「産後うつ」を発症してしまうケースがあるからです。そのため、最近では妊娠しても安易に薬はやめないこともあります。 一人で考え込まず、周りの人に相談を 「妊娠うつ」の一番の治療は、周りの人に不安や悩みを聞いてもらうことです。パートナー、両親、友達など身近な人に相談して、まわりのサポートを受けましょう。また、かかりつけの病院の助産師さんやドクターに聞いてもらっても良いでしょう。 一人で悩んで、根拠や取材元がはっきりしていないネットの情報などに振り回されないようにしてください。正しい情報を見極める力も必要です。 お話を伺った先生のご紹介 宗田聡(広尾レディース) 筑波大学卒業後、同大産婦人科にて研修。平成9年より筑波大学講師として臨床・研究・教育に従事。Tufts大学(ボストン)遺伝医学特別研究員として留学後、水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長(筑波大学産婦人科臨床准教授兼任)、 パークサイド広尾レディスクリニック院長を経て、平成24年 広尾レディース院長に就任。現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科非常勤講師。不妊、うつに関する著書も多数。著書に『これからはじめる周産期メンタルヘルス』等。 ≫ 広尾レディース
2017.7.31
インタビュー 妊娠・出産