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今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法

コラム 子育て・教育

今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法

ラッキー工業

2017.1.31

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保育士・中島先生★ラッキー工業社長・樋口氏対談
今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法


育児コラムシリーズでは、これまで元保育士の中島澄枝先生に何度かご登場いただき、災害時の子どもの守り方や、かしこい子に育てる幼少期のかかわり方、コミュニケーション能力を身につける方法などについてお話をお聞きしてきました。
今回は中島先生のお話の総まとめとして、今の時代だからこそもう一度見直してほしい日本の伝統的な育児方法について、老舗抱っこひもメーカーであるラッキー工業社長の樋口博之氏と対談していただきました。





中島澄枝先生 プロフィール

37年間名古屋市の公立保育園保育士を務める。退職後の現在はNPO法人名古屋コダーイセンターの理事として、子育て支援者向けのセミナーの開催や保育室の運営などを行い、よりよい知育について日々研究・実践している。

≫ 子育て広場&カフェ もんもの木




 




中島●育児の方法は地球上に無限大に多様にあります。日本には昔から「おんぶ」という文化がありました。ある調査で、日本では800年前から「おんぶ」による育児を行っていたという資料もみつかっています。
第二次世界大戦中に日本を戦後統治するためにアメリカ情報局による日本研究がなされました。民族学者のルース・ベネディクトによって「菊と刀」にまとめられています。戦争を通して西洋人が体験した日本人の独特な思考や気質を浮き彫りにし、その中で「日本人はどう育てられてきたか」を解明しています。第12章「子供は学ぶ」の中で詳細に述べられている、「二重にした帯で、子どもの脇の下とお尻のところを支え、帯を母親の肩にかけて前に回し、腰の前のところで結ぶ。」(中略)「日本の嬰児は人の中で暮らすので、じきに利口そうな、興味ありげな顔つきになる。そして自分を背中におんぶしている年上の子供たちの遊戯を、遊んでいる当人と同じように楽しんでいるような様子をしめす。」など分析記述しています。日本のおんぶは赤ちゃんをしばりつけるのではなく、赤ちゃんが自分でバランスをとってしがみつくのをひもだけで支えているスタイルに際立った特徴があると他のアジアの民族との違いを主張しています。
もう少し古くは大森貝塚の発見で有名なモースは、1877年に来日しています。彼の日本での生活を書いた「日本その日その日」では「この子どもを背負うということは、至る処で見られる。婦人が5人いれば4人まで、子どもが6人いれば5人までが、必ず赤坊を背負っていることは誠に著しく目につく。(中略)赤坊が泣き叫ぶのを聞くことはめったになく、又私は今迄の所、お母さんが赤坊に対して癇癪を起こしているのを一度も見たことはない。私は世界中に日本ほど赤坊のために尽くす国はなく、また日本の赤坊ほどよい赤坊は世界中にないと確信する」と述べています。おんぶは赤ちゃんを精神的、身体的に発達させる重要な方法のですね。


樋口●おんぶは体と体が密着するから暖かく安心感もあるし、高い位置からお父さんお母さんと同じ目線で周りの世界を見る“共同注視”で、さまざまなことを体感し理解して習得していくことができます。素晴らしい育児法なのですが、昭和の中ごろにタレントが抱っこひもを使っている映像が流れたのをきっかけに「抱っこ」が大ブームになり、日本に昔からあった「おんぶ」のスタイルは今やとても少数派になってしまいました。


中島●それが子どもの体の発達への影響としていろいろなところに現れていますよね。股関節が硬くて開かない子が多い、「うんてい」という遊具でぶら下がって移動できない子がいる、腰が安定せず肩車に乗れない子がいる…。これらができるようになるための股関節の柔軟性や手でつかむ力、腰の安定性は、幼少期におんぶで培われるところが大きいんですよ。
集中力がない、人の気持ちがわからないなどの精神面や、歩きが遅いとか言葉が出てこないなど発達面で心配があるお母さんは、ぜひ日本の伝統的な育児法である「おんぶ」を取り入れてみてほしいですね。


樋口●一番の理想は素手でおんぶして、子どもが自分の力で這い上がってしがみついていることです。でもそれをいきなりやるのはハードルが高いですよね。だからまずはおんぶひもを使ってみるといいと思います。


中島●ただできれば腰ベルトタイプ抱っこひもないものを選んでいただきたいです。お母さんの腰の位置に子どものお尻が来るのでは子どもの頭の位置が母親の背中位置になって低すぎて、お母さんの肩越しに前方が見えなく、母親との“共同注視”ができないんですよ。肩越しに周りが見えるというのが理想的です。一番のお勧めはやはり昔からある一本帯ですね。


樋口●おんぶが苦手な人は赤ちゃんを後ろにもっていく瞬間が怖いといいます。そういう人には最初は足ぐりがついているタイプのおんぶひもを使ってみるのがいいと思います。足を入れてしまえば下に落ちないという安心感があります。それに慣れたら一本帯でのおんぶにチャレンジしていただきたいですね。慣れないうちは足ぐり付おんぶひも、慣れてきたら一本帯と熟練度に合わせて使い分けできるハイブリッドおんぶひもございますので、ご興味のある方は是非ラッキーまでお問い合わせください。(インターネット未掲載商品です。) jimu-lk@lucky-baby.co.jp


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単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。
子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。

次回は「育児をテレビやスマホに任せてない?コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる」です。お楽しみに!

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