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世の中にはどうしようもない人間っていますよね。私の場合は身内です。

先日祖母が他界（祖父は既に他界。）しました。祖父母は一代で財を築き上げました。財と言っても、父の末の妹は百貨店でしか買い物をした事がない育ちをした程度のものです。因みに嫁に行かず単身、海外在住です。

父は七人兄弟の長男ですが世代交代の時色々問題が起こり、結果、家業は三男が継いでます。そしてこの不況も手伝って今かなり経営不振です。が、いくら不況とは言えバカな事をせずに地道に働いていればこの程度の不況はいくらでも乗り越えられる程度の土台を祖父母は築いてあったんです。なのに・・・。

今、祖父母の遺志の確認をしたい父とそれを避ける三男とでお互い心労を重ねています。祖父母の遺言がない為にしなくていい筈の話が問題になってます。よくある「お家騒動」です。が、渦中の人間はやはり辛いものです。
祖父母の生前の遺志は「未婚の末娘の面倒を見る」。ただこれだけでした。

第三者を立てて法的処置を行えば簡単ですが世間の明るみにでます。家業はサービス業ですので父は世間には出したくない、何より祖父母が苦労して築き上げたもの、突き進めば（明るみに出れば）最大の親不孝になる、と。祖父母の苦労は父しか見てません。他の兄弟は景気が右肩上がりの時期に生まれ育ってますし、跡継ぎとしての教育は受けていません。

他の兄弟は父に全権を委任しています。父も他の兄弟もそれぞれの遺産相続の権利を主張してるわけではありません。むしろ全財産の相続権を放棄していいと言っているのです。ただ、それをする前に祖父母の遺志確認をしたい、と。何しろ三男の「面倒を見る」と言うのはたった一回、帰国時の片道交通費を渡した程度で「面倒を見た」事になってしまうのですから。
それにこの問題をすぐにどうしろって話でもありません。末の妹が日本に帰国永住する時やこの先介護が必要になった時、家賃や医療費等の心配をしないですむように面倒を見る約束をしてくれ、出来ないなら業績推移の数字を見て対策の検討をしよう、と言ってるだけです。でも彼は約束するどころか経営数字を公開しません。家業を継いだ者が自由にやるのが当り前だとか兄弟で今更そんな確定事項を話す必要はないとか。挙句の果てには何を思ったのか、遺産相続の権利を主張してきただとか、まるで一貫性が皆無です。彼は一応、大病後になるので物事の判断がつかないのでしょうか・・・？

私の感情だけでモノを言ってしまえば、俺の事が信用出来ないのか！の言葉には「当り前だ！お前のドコを信用しろと言うんじゃ！公私に渡る己のバカさ加減をちったぁ自覚しやがれ！アホ！」と言いたいし、財産を狙ってる！等のまるで見当違いの解釈には「何言ってやがる！狙えるだけの財産はお前にはねえ！祖父母が築いた財産を食い潰したのはお前じゃ！ボケェ！」と罵りたい位です。ですが私は所詮「身内の中の部外者」です。継ぐ者でもなければ兄弟でもありません。ましてや女、いつかは他家に嫁ぐだろうと思われてる身です。発言力もなければ影響力もありません。もちろん私に向けての発言もありませんが。ただただ無言で耐えてる父の気落ちした背中を見続け母から事の成り行きを聞く日々です。

父はとうに定年を迎えてます。学生時代などの長期休みに友達と遊んだ記憶が父にはありません。旅行や遊び帰りの友達を横目に全ての時間を家業の手伝いと幼い兄弟の世話にあてて来ました。母と結婚した時も実家からは一銭も貰ってません。当然お祝い金もなしです。結婚費用、新居、生活費、養育・教育学費、全て母と二人で工面して来ました。その中で兄弟の作った借金を何十年もコツコツと返済したり、少しでも家計の足しになるならと壊れたビデオデッキやステレオを嫁いだ妹から買い取ってあげたり。祖父母は財を築き上げたと言って過言はないでしょう。ですが父の場合は違います。普通のサラリーマンでした。全ては可愛い兄弟の為。兄弟に対してまるで父親です。それなのに家業を譲った三男には心的距離を置かれ、財産狙いと疑われたり疎ましく思われたり・・・それでも祖父母の遺志でもある末の妹の将来を案じ、経営再建に協力出来ないかと思案・心配しています。

私は父の兄弟、特に三男を批判せずにいられません。他の兄弟にしても全権委任と言えば聞こえはいいですが結局の所、面倒臭い事は己の身に振りかかって欲しくないだけです。父と三男の間を取り持つ事もしなければ裏で動く事もしないのですから。動けない理由など何もないのに。私から見れば末の妹以外は皆同じ人種です。でもきっと父からすれば娘の私が自分の兄弟を批判するのは胸中複雑でしょう。長男として、一番上のお兄ちゃんとして、いつまでも兄弟仲良くいたいのです。父にとって実家は心の故郷なのです。でも今、その故郷を自分の手で壊してしまうかもしれない・・・どんなにアホで経営能力ゼロの能無しで下衆なヤツでも父にとっては可愛い弟なのです。そんな父の想いをまるで分かっていない彼なんか私からは万死に値します。祖母の代わりに逝けば良かったのに！と、いけないと分かっていながら時々思ってしまったりします。

ホントに・・・何で、どうして、あの生真面目過ぎる、質実剛健を絵に描いたような祖父母からあんな下賎な男が生まれ育ったのでしょう。
祖父母の香典を自分のポケットに入れてしまう。祖父母が父達、三男以外の子供達の為にそれぞれの名義で内緒でコツコツと積み立てていた預金を勝手に無断で使い込んでしまう。死亡届の提出前に祖母の微々たる預金をおろしてその後使途不明。家業を継ぐ時、己の起こした問題が原因なのに父が継ぐのを拒否したせいだと言い触らし、負債は銀行のせいで、業績不振は不況のせいだと言う。経営財政は火の車なのに生活レベルを落とす事は一切考えない。親の喪が明けない内に自分の子供に挙式を挙げさせる。跡継ぎだから、と子供の新居は経営難対策の為に賃貸に出す予定だった所にタダで住まわせる。元はと言えば祖父母が末娘に、と残した家にです。ホント、こんな低俗・低能な人間と血が繋がってると思うと私は生きているのが恥ずかしいです。

このまま彼はなし崩し的に話し合いを避け、問題を先延ばししてうやむやにしてしまう事でしょう。私が生まれる前からそうしてきた様に。彼の妻も今まで通り「何も分かってないバカな嫁」を演じ続けるでしょう。自分の利権はしっかり押さえたまま。彼らの子供達も自分達の恵まれた環境を理解する事はないでしょう。跡継ぎの嫁も何も言わない。内情については何も知らないという態度。親達の世代でもめてる事は正直、関係ないよな。と言ったりする跡継ぎについても「その程度の人間。血は争えないな。」と思います。そして「その程度の人間」である女が妻です。もうこの家業の先は見える気がします。

ジネコには子育てをしてる人が沢山訪問します。育児は大変でしょうけれど、どうか、お願いです。丁寧に、そしてシビアに教育していって下さい。お子さん本人の為でもあります。理屈じゃなくダメなものはダメ！と叱れる親になって下さい。自分のケツを自分で拭ける人間に育ててあげて下さい。問題の渦中にいる時に自分自身から逃げない人間に育ててあげて下さい。多少やんちゃでも発育が周りより遅くても学校の成績が悪くてもいいじゃないですか。見栄っ張りなだけでお金を使う能力だけには長けているような人間、全くもって己にプライドも品性のカケラもない人間になるよりは。そしてそんな人間を心の中だけで批判する事しか出来ず、自分の父母に定年後の心穏やかな生活を送らせてあげられない私のような人間になってしまうよりは。独身の私が子育てに関して物申すのは気に触るかも知れませんが・・・。
どうか頭の片隅にでも留めておいて下さい。お願いします。

私は今、心労を重ねてる父母を見る度、そしてこの問題に目を向ける度に言葉に出来ない想いで胸がいっぱいになります。祖父母の人生、父の人生、そして母の人生を思うと・・・苦しいです。子供の様に泣きながらわめき散らせたらどんなにか楽な事でしょうか・・・。

長々と個人的な愚痴ばかり書き連ねて本当に申し訳ありません。
最後に、ここまで読んでくれた方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。