パクス・テルレーナ治療室 ジネコ取材済
パクス・テルレーナ治療室
神奈川県横浜市西区平沼1-38-3 横浜エム・エスビル8階
女性とお子さまのための鍼灸治療専用の治療室です。 女性と子どもの様々な症状改善を幅広くサポートしています。 「女性が『健康』であるためには、パートナーの健康も重要」 という考えから、「パートナー治療」と称し、ご夫婦での 鍼灸治療も行っています。 女性だけのアットホームな雰囲気の中、 笑顔が温かくあふれる治療室でありたいと思っています。
土曜も診療日曜祝日も診療漢方・鍼灸働きながら通いやすいインターネット予約完全予約制キッズルーム有駅近一般婦人科更年期障害すべて見る
診療科
婦人科
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00-12:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
14:00-17:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
18:00-20:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
「ママ♡タイム」について(月・火・金 12:00~14:00)
休診日
祝日
住所・連絡先
神奈川県横浜市西区平沼1-38-3 横浜エム・エスビル8階
TEL: 045-320-2277
湯浅 佳子 副院長プロフィール
それぞれの心や身体を十分に理解・分析し、総合的に治療を行う鍼灸治療(東洋医学)は、長い歴史の中で実践・伝承されてきた素晴らしい医学です。
自分の身体に合った快適なペースやスタイルを鍼灸治療を通して今一度見直して頂ければと思います。患者様それぞれが、「元気」になられて、自分らしく前に進んでいかれる姿を見るのが臨床家の私にとっては何よりの幸せです。
同じ女性として一人ひとりの患者様のライフステージに寄り添うことができて、同性だからこそ分かり合えることや分かち合えることがたくさんあると日々痛感しています。
女性として、母として、鍼灸師として、パクスとして、皆様のお悩みや不調の改善のために精一杯お手伝いさせて頂ければ幸いです。
湯浅 佳子 副院長略歴
フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。
その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。
在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。
鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。
パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長
パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長
付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表
1971年生まれ 一児の母
民間資格
JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター
所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会
東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会
日本アロマコーディネーター協会など
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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体外受精後のスマホやパソコンのネットサーフィンは控えめに
体外受精後のスマホやパソコンのネットサーフィンは控えめに「体外受精がうまくいきますように」と不妊治療をしている方なら、だれでも祈るようなきもちで結果を待ちます。胚移植直後、少しでも成功率をあげたい気持ちから、絶対安静とばかり、一晩何もしないで横になっているという話を聞きます。 たしかに体を冷やしたり、暴飲、暴食、過度な運動などはいけませんが、基本的には普段通りの生活でかまわないのです。 とはいっても、体を冷やしてはいけないからと、体を温めすぎて必要以上に汗をかくのは、体のエネルギーを体外に放出することになって逆効果です。 胚移植直後はお腹が張った感じがして、不安になる方も多いでしょう。その不安を解消したくて、スマホやパソコンでネットサーフィンをする方が増えているようですが、これは採卵、移植のときは極力やめて欲しいのです。 スマホやパソコンを使っていると目にばかり気血(エネルギー)が集中します。その結果上半身がのぼせやすくなったり、下半身に血液が行かなくなり下半身の働きが悪くなります。子宮や卵巣ももちろん下半身ですから、悪影響があるのは当然といえます。 また、ネットサーフィンで収集する情報は楽しいことばかりではありません、不安をあおられ、さらにストレスが溜まることもあるのです。早寝を心がけて規則正しい生活を過ごす。冷たいもので胃が冷えると体中の機能が低下するので、常温のものを食べる。こうしたちょっとしたことで健康体に改善可能です。 妊活にはストレスを解消する息抜きも大切です。そのために鍼治療があると思ってください。時間や金銭面で定期的に通うのが無理なら、通える範囲で構いません。移植後の鍼灸は効果的ですし、家でおこなえるお灸のケア法もお伝えできます。 パクス・テルレーナ治療室 副院長 湯浅 佳子先生東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に取り組む。 <外部サイト>店舗で相談してみる→ パクス・テルレーナ治療室 http://pax-terrena.com/
2018.2.23
コラム 不妊治療
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大きく3タイプに分かれる冷え症。 治療アプローチもそれぞれ
大きく3タイプに分かれる冷え症。 治療アプローチもそれぞれほとんどの女性の悩みの種といっても過言ではない「冷え症」。この冷え症が不妊の原因になること、ご存知ですか? 多くの女性が冷え症だからと、安易に考えてはいけません。とはいっても、冷え症には具体的に「平熱の何度から」といった基準はないのです。ですから、本人が生活するうえで、冷えによってストレスを感じるかどうかで決まるのですが、不快感などの自覚症状がない人もいます。つまり、冷え症になっていても何の治療も対策もしていないケースも多々あるのです。 現代成人女性の7割が抱えているともいわれる冷え症。妊娠しやすい人と妊娠しにくい人を比べたとき、妊娠しにくい人が冷え症であるという共通点も、7割という数字を聞けばうなずける話です。 冷え症は東洋医学独特の概念で、西洋医学にはないものです。さらに冷え症には3つのタイプがあり、そのタイプによって治療のアプローチも異なってきます。 その3つのタイプは以下のとおりです。 ①.体力が落ちて自ら体を温める力がなくなっている。 ②.ストレスや緊張などから常時体に力がはいって、血流や気の流れが悪くなっている、気滞(きたい)・瘀血(おけつ)タイプ。 ③.①と②の混合タイプ。 20代、30代前半の女性の冷え症には②の気滞・瘀血タイプが多いのですが、アラフォー女性になってくると③の混合タイプが増えてきます。20、30代からの気滞・瘀血に加えて、加齢による体力の減少から③のタイプになってしまうのです。 不妊治療の場合、子宮、卵巣を中心に治療をしますが、冷え症を改善することも肝要なので、全身の血流をよくして、年齢相応の健康体に近づけていく治療も並行して行います。 冷え症の人は生活養生も大切になってきます。冷たい飲み物、食べ物はますます体をひやしますからNGです。また、意識的に歩くことを積極的にしてほしいのです。下半身を動かすと体の気の巡りが良くなります。特に地方にお住いの方は、車生活が当たり前になっていますが、車で5分の場所なら歩く習慣を身につけましょう。 パクス・テルレーナ治療室 副院長 湯浅 佳子先生東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に取り組む。 <外部サイト>店舗で相談してみる→ パクス・テルレーナ治療室 http://pax-terrena.com/
2018.2.16
コラム 不妊治療
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流産後の心身の養生は、次の妊娠につながっていく
流産後の心身の養生は、次の妊娠につながっていく 妊活中の方にとって「流産」は、考えたくないことのひとつだと思います。しかし、妊娠反応が出た女性にとって流産は誰にでも起こる可能性があることなのです。もちろん経験しない方がいいに越したことはありませんが、もしも、そうなった場合、心身のケアは次回の妊娠にも繋がるとても重要なことなのです。流産とは妊娠22週までの胎児の成長が止まることを言います。12週未満を早期流産、それ以降から22週未満を後期流産と言い、週数があまり経ってない場合は自然に出てくれることもありますが、後期になると日帰りから数泊の手術が必要な場合もあります。入院して我が子をお産して外に出してあげることもあります。東洋医学では流産のことを「小さなお産」と呼びます。産後と同じように、しばらくは体調も不安定で体力が落ちているため、養生が必要だからです。流産による肉体の疲弊もありますが、精神的ショックでとても疲れていますから、まずは無理をせずにゆっくり休んでください。そして、外出する体力や気力が付いたら、妊活の治療のことを考えてください。次の妊娠のためには、妊娠中に出るホルモンβhcgを下げる必要があります。流産後はβhcgなどの影響で、ホルモンバランスが崩れやすくなったり、出血などで体力も低下しています。まずは体力や子宮卵巣機能を回復させ、おなかの中にまだ残っている〝?血〟を鍼灸ですべて外に排出させる治療が必要となります。そして、あまり人には話せないさまざまな思いも担当鍼灸師に話してください。治療的なアドバイスを受けることも大切ですが、誰かに話をするだけで心や体はずいぶん楽になります。これも私たちにとっては大切な治療のひとつと考えています。流産体験はとても辛いことですが、自分をあまり責めないでください。あなたは何も悪くありません。きっと戻ってきてくれる赤ちゃんのためにも、まずはあなたが元気になってくださいね。パクスにはそんな経験を乗り越えてママになった方がたくさんいらっしゃいます。 パクス・テルレーナ治療室 副院長 湯浅 佳子先生東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に取り組む。 <外部サイト>店舗で相談してみる→ パクス・テルレーナ治療室 http://pax-terrena.com/ 流産後の心身の養生は、次の妊娠につながっていく 妊活中の方にとって「流産」は、考えたくないことのひとつだと思います。しかし、妊娠反応が出た女性にとって流産は誰にでも起こる可能性があることなのです。もちろん経験しない方がいいに越したことはありませんが、もしも、そうなった場合、心身のケアは次回の妊娠にも繋がるとても重要なことなのです。流産とは妊娠22週までの胎児の成長が止まることを言います。12週未満を早期流産、それ以降から22週未満を後期流産と言い、週数があまり経ってない場合は自然に出てくれることもありますが、後期になると日帰りから数泊の手術が必要な場合もあります。入院して我が子をお産して外に出してあげることもあります。東洋医学では流産のことを「小さなお産」と呼びます。産後と同じように、しばらくは体調も不安定で体力が落ちているため、養生が必要だからです。流産による肉体の疲弊もありますが、精神的ショックでとても疲れていますから、まずは無理をせずにゆっくり休んでください。そして、外出する体力や気力が付いたら、妊活の治療のことを考えてください。次の妊娠のためには、妊娠中に出るホルモンβhcgを下げる必要があります。流産後はβhcgなどの影響で、ホルモンバランスが崩れやすくなったり、出血などで体力も低下しています。まずは体力や子宮卵巣機能を回復させ、おなかの中にまだ残っている〝?血〟を鍼灸ですべて外に排出させる治療が必要となります。そして、あまり人には話せないさまざまな思いも担当鍼灸師に話してください。治療的なアドバイスを受けることも大切ですが、誰かに話をするだけで心や体はずいぶん楽になります。これも私たちにとっては大切な治療のひとつと考えています。流産体験はとても辛いことですが、自分をあまり責めないでください。あなたは何も悪くありません。きっと戻ってきてくれる赤ちゃんのためにも、まずはあなたが元気になってくださいね。パクスにはそんな経験を乗り越えてママになった方がたくさんいらっしゃいます。 パクス・テルレーナ治療室 副院長 湯浅 佳子先生東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に取り組む。 <外部サイト>店舗で相談してみる→ パクス・テルレーナ治療室 http://pax-terrena.com/
2016.11.16
コラム 不妊治療
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どれも効果がなく、疲れてしまいました。
JINEKO事務局さん(13歳)アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。 【ふみすけさん(42歳)】 煎じる漢方薬を半年、鍼灸を1年年半続けてみました。 高額な費用と通院に疲れ辞めてしまいました。 玄米や豆乳、ヨガなど体質改善にも務めましたが、努力では無くて、すでに妊娠できる人と出来ない人とわかっているなら、教えてもらいたい感じです。 主な症状 ・高温期が短い(10 日未満) ・いつ排卵したか分かりにくい ・月経の量が少なくネバネバしている ・月経血の量が少なく、期間が短い ・卵や子宮内膜の条件が良くても着床しにくい ・足腰のだるさや冷えを感じる ・不眠や夢をよく見る 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室不妊治療はほかのこととは違って、すぐに結果がでない場合もあり、「こんなに頑張っているのに何でだろう……」と、報われない気持ちが大きくなり、疲れて果ててしまう方はたくさんいます。 ふみすけさんが質問している「妊娠できる人とできない人はわかるのか? 」ですが、非常に難しい質問です。 中国医学の古典には、女性の成長や成熟は7年ごとに節目を迎えると考えます。7歳で永久歯がはえるなど大人への成長が始まり、14歳で初潮を迎え女性として成熟が始まり、21歳で女性の体ができあがり、28歳がピークで体力もみなぎり、妊娠・出産に最も適している年齢と考えます。 35歳からは、しわや抜け毛、白髪がではじめ、42歳で顔のやつれ、白髪が目立つようになり、49歳で閉経を迎えると記されています。 中国医学だけでなく西洋医学でも、年齢を重ねるほど妊娠は難しくなります。一生の卵子の数は決まっているので、残念ながら、年齢とともに採卵可能である良好な卵子は減少していくのです。 ふみすけさんの場合、採卵や移植もできているので妊娠の可能性はあると思います。 ふみすけさんのようにスランプで悩んでいる方には「続ける気持ちがあって、それが許される環境なら、悔いのないように無理なくやれるだけやってみましょう」とアドバイスをしています。 鍼灸や漢方の治療によって生殖器の機能を整え、精神的なストレスを緩和することで、良い卵子がでる確率が高まったり、着床しやすい、妊娠の継続がスムーズにいくような体作りができます。 ふみすけさんも少し休んで、ストレスのかからない範囲でまた通われてみるのもいいかもしれません。 同じところに通うならば、今のふみすけさんの体がどのような状態なのかを、再度聞いてみてはいかがでしょう。 長い間ふみすけさんの体を診てきた先生ですから、的確な回答をしてくれるのではないでしょうか。 また、別のところに通うのもいいかもしれません。 ほかの先生の診立てや治療法でぐんと良くなる場合もありますから。 ふみすけさんの努力は必ずご自身の体に返ってきます。良い方向に進むことをお祈りしております。
2013.12.19
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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妊娠できる体質に改善するには鍼灸治療がいいのでしょうか。毎日の生活でできることはありますか?
相談者 やくもさん(45歳)■ 以前切迫流産をしました。月経痛がひどく、最近は月経血の量も少なくなってきています。体温が低いせいか、なかなか夜寝付けない日が多いことが気になっています。生活を見直し体質改善を鍼灸治療で行ってみようかと考えています。 不妊治療だけではなく、トータル的な体質改善のためにも鍼灸治療を 東洋医学( 中国医学)では、女性の場合の「不妊」は「不孕 」と呼び、代表的な原因が数種類あります。それらの証(病名)は「腎虚」、「気血両虚」、「肝気欝結 」、「痰湿」、「血瘀」、「陰虚血熱」などです。 子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープがある状態は瘀血傾向にあると考える 聞きなれない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、体自体や生殖器にとどこおったり、発生する不要物、精神的なストレスなどが「不妊」の要因だということです。これらの要因が子宮や卵巣の働きを悪くして「不妊」を招くのです。その要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸)における「不妊」治療です。やくもさんの症状で気になるのは、子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープなどがあるということです。東洋医学ではこれらの状態は瘀血傾向にあると考えられます。瘀血とは体のなかの血のめぐりが悪くなり、とどこおりができて不要なものが集まり、それが子宮や卵巣の腫瘍やポリープなどの塊になってしまうのです。めぐりが悪くなりとどこおる原因も、ストレス、冷え、体力低下などさまざま。 十分な睡眠で疲れをとり、無理のない程度の運動でストレスを発散する 体質改善するには、睡眠を十分とって疲れをとること、無理のない程度に自然の中で散歩をしたり、深呼吸をしてストレスを発散することです。体を動かしたり、深呼吸をすることで、体のなかはもちろん、子宮や卵巣のなかのめぐりも良くなります。ただし過度な運動や、義務になってしまうと、ストレスや疲れがたまって逆効果になるので注意してください。鍼灸治療を受けるには、実際に話をうかがって東洋医学的な診察を行う必要があります。そして不妊になった原因を突き止め、それに対して必要な治療を行っていきます。そうすることで、子宮や卵巣の機能が向上し、妊娠しやすい体になっていくのです。妊娠しやすい体になるということは、妊娠を維持し、元気に出産、産後を送れる状態のことです。総合的な体質改善をするためにも鍼灸治療を受けることをおすすめします。 湯浅 佳子 先生 東洋医学的な視点から身体と心のバランスを整えることが、子宮や卵巣の機能改善につながっていくと考えるのが鍼灸治療による不妊治療。鍼灸に抵抗のある方には不妊患者様専用のアロママッサージも行っている。 相談者 やくもさん(45歳)■ 以前切迫流産をしました。月経痛がひどく、最近は月経血の量も少なくなってきています。体温が低いせいか、なかなか夜寝付けない日が多いことが気になっています。生活を見直し体質改善を鍼灸治療で行ってみようかと考えています。 不妊治療だけではなく、トータル的な体質改善のためにも鍼灸治療を 東洋医学( 中国医学)では、女性の場合の「不妊」は「不孕 」と呼び、代表的な原因が数種類あります。それらの証(病名)は「腎虚」、「気血両虚」、「肝気欝結 」、「痰湿」、「血瘀」、「陰虚血熱」などです。 子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープがある状態は瘀血傾向にあると考える 聞きなれない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、体自体や生殖器にとどこおったり、発生する不要物、精神的なストレスなどが「不妊」の要因だということです。これらの要因が子宮や卵巣の働きを悪くして「不妊」を招くのです。その要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸)における「不妊」治療です。やくもさんの症状で気になるのは、子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープなどがあるということです。東洋医学ではこれらの状態は瘀血傾向にあると考えられます。瘀血とは体のなかの血のめぐりが悪くなり、とどこおりができて不要なものが集まり、それが子宮や卵巣の腫瘍やポリープなどの塊になってしまうのです。めぐりが悪くなりとどこおる原因も、ストレス、冷え、体力低下などさまざま。 十分な睡眠で疲れをとり、無理のない程度の運動でストレスを発散する 体質改善するには、睡眠を十分とって疲れをとること、無理のない程度に自然の中で散歩をしたり、深呼吸をしてストレスを発散することです。体を動かしたり、深呼吸をすることで、体のなかはもちろん、子宮や卵巣のなかのめぐりも良くなります。ただし過度な運動や、義務になってしまうと、ストレスや疲れがたまって逆効果になるので注意してください。鍼灸治療を受けるには、実際に話をうかがって東洋医学的な診察を行う必要があります。そして不妊になった原因を突き止め、それに対して必要な治療を行っていきます。そうすることで、子宮や卵巣の機能が向上し、妊娠しやすい体になっていくのです。妊娠しやすい体になるということは、妊娠を維持し、元気に出産、産後を送れる状態のことです。総合的な体質改善をするためにも鍼灸治療を受けることをおすすめします。 湯浅 佳子 先生 東洋医学的な視点から身体と心のバランスを整えることが、子宮や卵巣の機能改善につながっていくと考えるのが鍼灸治療による不妊治療。鍼灸に抵抗のある方には不妊患者様専用のアロママッサージも行っている。
2013.6.26
コラム 不妊治療
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いつまで通えば?
花花花さん(30歳)不妊治療で鍼灸院に通っていました。 幸運にも初顕微授精で妊娠判定をいただきました。 妊娠判定後はいつまで鍼灸に通うのがよいのでしょうか? 胎嚢確認、心拍確認はまだです。 安定期に入る前だと鍼はしないほうがいいでしょうか? 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室花花花さん、はじめまして。女性のための鍼灸院、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 妊娠判定後の鍼灸や安定期に入るまでの鍼灸ですが、可能であれば是非受けられることをおすすめします。 赤ちゃんの様々な臓器や神経が作られ、大きくなっていく重要な時期に鍼灸を行うことで、元気な赤ちゃんに成長して流産予防にもなります。 適切な治療を行えば、危険ということは全くありません。 当治療室では妊娠を希望されて来院される患者様の殆ど(9割以上)は妊娠後も妊娠後期まで鍼灸治療を続けられています。 妊娠後の治療頻度は妊娠に至るまでの治療頻度よりもちろん少なくなります。 安定期を過ぎると皆さん1ヶ月に1~2回ほど安産治療に来院され、妊娠中トラブル(例えば、前置胎盤、つわり、倦怠感、貧血、腰痛、頭痛、肩こり、むくみ、逆子、過産期…など)が起これば、その都度少し治療頻度を増やして対処していきます。 定期的に鍼灸治療を受けていると基本的な身体作りはできていますので、何かトラブルがあって初めて鍼灸に来る人よりも症状の改善も早くなります。 また、産後も可能であれば、身体が安定したら一度鍼灸を受けることで、産後の身体の回復が促進されます。 産後の様々な不調(乳汁分泌不足・乳腺炎・子宮脱・悪露トラブル・疲れやすい・風邪を良くひく・腱鞘炎など)にも鍼灸は有効です。 産後の肥立ち(産後の子宮や体全体の回復)が悪いと、二人目不妊になりやすくもなる場合も多いです。産後にしっかりと身体を整えておくことは、次のお子さんを望まれる場合にも非常に重要です。 宜しければ、妊娠前、妊娠中、出産後と鍼灸治療を活用してみてください。何か不調があった時すぐに相談できる鍼灸師の先生がいることはとても心強いと思いますよ。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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通い続けようか迷ってます。
エイコンさん(30歳)不妊治療を主に行っている鍼灸院に通っています。 週1回通い続け、次で11回目になりますが続けようか迷っています。 不妊治療を始めてから、基礎体温グラフが不安定になりました。 治療後初めての生理は量が多くサラサラしたものだったのですが、2回目からは治療前の生理とあまり変わらず、生理痛もひどくなりました。 先生は「針の数が多かったかもしれない」とのことで、針と刺激を減らしました。 針を減らしただけで生理痛がひどくなることはあるのでしょうか?? お腹の冷えも改善されている様子もありません。 治療院には産まれた子どもの写真が多く飾ってあるので信頼できると思っていたのですが、このまま同じ治療院で通い続けるか迷っています。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室エイコンさん、はじめまして。女性のための鍼灸治療、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 週1回、約3か月間、治療に通われているのであれば、何らかの身体の変化を期待されるお気持ち分かります。基礎体温が不安定になったり、月経痛がひどくなったりということがあれば鍼灸治療が関係しているのかも、合っていないのかも・・・と不安にもなられますよね。 もちろんエイコンさんのお身体の状態と鍼灸治療の治療方針が合っておらず症状が逆に悪化する場合もあります。 その他には、様々な食生活習慣の変化や乱れ、過度のストレスなどにより、お悩みの症状が出現したり、改善されなくなる場合もあります。 まずは、今不安だという素直なお気持ちを担当の先生に伝え、基礎体温の乱れや月経痛、お腹の冷えは今後良くなっていくのか、何か気を付けることはないのか、先生の考えを聞いてみてください。 そうすれば先生のエイコンさんの状況に対するお考え、今後の対策や治療方針などが分かり、不安な気持ちが解消され、安心して治療を受けられるのではないでしょうか。 不安を抱えながら治療を受けることはそれだけで大きなストレスですし、症状改善の妨げにもなりますから、そのためにも先生としっかりと話をしてみてください。 しかし、明確な回答が得られなかったり、不安が高まるようでしたら、転院されるのも良いかもしれません。 まずは治療院に通うのが楽しい、先生に会えるのが楽しい、治療中とてもリラックスできて身体も軽くなるというような気持ちが実感として沸き、楽しく通っているうちに次第に体調も大きく改善されているというのが一番だと思います。 エイコンさんが楽しく鍼灸治療を受けられ、お悩みの症状が改善して、健やかに妊娠出産を迎えられる日が来ることを祈っています。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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着床期のお灸について
フウさん(30歳)現在、不妊専門の鍼灸院に通っています。 妊娠判定日の前日に腰とへそ下にお灸をしてもらいましたが、我慢できないくらいの熱さでした。 こんなに熱くて大丈夫なの?と心配になったくらいです。 治療の後、トイレに行ったら白いおりものが大量に出ていました。 私には刺激が強すぎたのではないか…と心配でなりません。 ちなみに、三陰交にも小さな針の付いたシールを貼られました。 問題はないでしょうか? 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室フウさん、はじめまして。女性のための鍼灸治療室、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 着床期の鍼灸治療についてですが、患者様それぞれの体質や治療方針(東洋医学的な診たて)によって治療方法はそれぞれ異なってきます。 ただ、あまり強い刺激ではなく身体全体や子宮・卵巣のエネルギーを補い、緩やかに巡らすような治療方法が基本ではあると思います。 フウさんの担当の鍼灸師の先生も、当然、フウさんの体質や月経周期に合った適切なツボに必要な刺激を行っていると思います。 おりものが出た後、多量のおりものが毎日続いたり、酷い倦怠感やお腹や腰の強い痛みなどがなければ問題はないかと思います。 三陰交についてですが、中国医学では血液を補い、体力をつける女性にとってはとても重要なツボです。その他の作用としては、身体の中の不要なものを外に排出するというものがあります。 このツボの効能をどう使い分けるかは、鍼灸師の鍼や灸による刺激、手技の差です。 穏やかなポッと温かくなるような刺激を与えれば前者のような効能、ズーンとくるような強い刺激を与えれば後者のような効能となります。 フウさんは後者のような効能が出てしまったらとご不安なのだとお察しします。 ただ、鍼灸師の先生も当然後者のような効能はご存じでしょうから、刺激量などを考えて施術していると思われます。 ですが、大事な着床時期の施術ですからご不安なのは当然だと思いますので、まずは担当の先生に「三陰交は大丈夫なのか」「施術後に大量のおりものが出たのですが少し不安になりました」と聞いてみてください。 そうずれば、先生のお考えや治療方針も伝えてくださるでしょうし、納得できれば安心して治療を継続できると思います。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸治療は、どれくらいで効果が出てくるものなのでしょうか?
マニーさん(30歳)鍼灸治療は、どれくらいで効果が出てくるものなのでしょうか? 子供が欲しい&冷え性緩和のため不妊専門の鍼灸院に通っているのですが、いまいち効果を感じません。 針治療もあるのですが、最近は針を入れるときの痛みが大きく感じます(初めの頃はあまり感じなかった)。 鍼灸は私の体には合わないのかなぁ…と思うようになりました。 現在は週1~2回のペースで通っています。 個人差はあれど、どれくらいで効果が実感できるのでしょうか? 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室はじめまして、女性のための鍼灸院、パクス・テルレーナ治療室・副院長の湯浅です。 鍼灸治療の効果についてですが、マニーさんが思われているように「個人差」は当然あります。 不妊症についてだけ言えば、頭が痛い、倦怠感がある…というようなどこかが痛い、怠いなどの自覚症状がある訳ではないので、鍼灸治療を受けていても何が良くなっているんだろう…と不安になられることもあると思います。 お子さんを望まれている方の一番の目標は「妊娠すること」「出産すること」です。それを「最終的な効果」とするのであれば、赤ちゃんに出逢えるまでの期間は本当に人それぞれで、西洋医学、東洋医学的に診たそれぞれの症状の深さのレベルによって変わってきます。また、慢性度(不妊期間の長さ)、年齢、精神的・肉体的なストレスの強度なども関連します。 その他の「感じられる効果」として挙げられるのが、冷え性やその他お困りの症状がおありになれば、それらが改善してきているかということです。 鍼灸治療を続けていく中で、月経周期や経血、月経痛、基礎体温などの婦人科症状についての変化だけでなく、マニーさんがお悩みの冷え性やその他の症状(例えば、便秘、胃腸虚弱、頭痛、のぼせ、肩こり、腰痛、精神不安など)が次第に以前に比べて安定してきていると感じられるのであれば、それは鍼灸の効果と捉えて良いのではないかと思います。 当治療室ではこのような様々な身体の変化を患者さんと共有しながら、東洋医学的に診た身体の状態や改善した点を随時お伝えして、一歩一歩前に進んでいけるようにしています。 「子宮」や「卵巣」(女性の場合)だけが一人歩きして「元気」になっていくものではありません。様々な不調が改善して、心と身体が安定してバランスが良くなり、子宮、卵巣の機能もそれに伴って向上していくのです。 あとは、鍼灸治療を受けていて、その時とてもリラックスできる、スッキリする、身体が楽になる、足やお腹、身体全体がポカポカするというのも一つの効果だと思います。 鍼の痛みが強くなってきたということですが、それは身体に合わないということではなく、たぶん鍼灸治療が本当に良いのだろうか…、良くなっているんだろうか…、という不安な気持ちが影響していると思います。不安な気持ちのまま治療を受ければ身体も緊張していますし、より敏感になってしまい痛みを強く感じてしまっているのではないかと思います。 まずは鍼灸師の先生に、今の不安な気持ちや、自分の身体は良くなっているのか、治療期間はどれぐらいかかるのか、ということを聞いてみてはどうでしょうか?マニーさんのことを真摯に考えてくださっている先生であれば、マニーさんの立場に立って色々なアドバイスや意見をくださると思います。 マニーさんがその意見に賛同できれば不安も解消され、体質改善のために楽しく鍼灸院に通うことができます。適切な回答が得られなかった場合はよい相性の合う鍼灸師の先生を探してみるのも良いのかと思います。 不妊についての悩みはそんなに多くの人に話せるものでもないですし、何時間も待った病院でも話せるのは数分ですから、じっくりと話を聞いて身体を診てくれる鍼灸院の存在は、お子さんを待っている人にとってはとても重要な癒しの場所にもなります。 マニーさんが安心して治療が受けられて赤ちゃんに早く会えるように祈っています。
2013.2.20
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
やくもさん(40歳)体質改善のアドバイス希望 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室東洋医学( 中国医学)では、女性の場合の「不妊」は「不孕(ふよう)」と呼び、代表的な原因が数種類あります。 それらの証(病名)は「腎虚(じんきょ)」、「気血両虚(きけつりょうきょ)」、「肝気欝結(かんきうっけつ)」、「痰湿(たんしつ)」、「血瘀(けつお)」、「陰虚血熱(いんきょけつねつ)」などです。 聞きなれない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、体自体や生殖器にとどこおったり、発生する不要物、精神的なストレスなどが「不妊」の要因だということです。 これらの要因が子宮や卵巣の働きを悪くして「不妊」を招くのです。その要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸)における「不妊」治療です。 やくもさんの症状で気になるのは、子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープなどがあるということです。 東洋医学ではこれらの状態は瘀血傾向にあると考えられます。 瘀血とは体のなかの血のめぐりが悪くなり、とどこおりができて不要なものが集まり、それが子宮や卵巣の腫瘍やポリープなどの塊になってしまうのです。 めぐりが悪くなりとどこおる原因も、ストレス、冷え、体力低下などさまざま。 体質改善するには、睡眠を十分とって疲れをとること、無理のない程度に自然の中で散歩をしたり、深呼吸をしてストレスを発散することです。 体を動かしたり、深呼吸をすることで、体のなかはもちろん、子宮や卵巣のなかのめぐりも良くなります。 ただし過度な運動や、義務になってしまうと、ストレスや疲れがたまって逆効果になるので注意してください。 鍼灸治療を受けるには、実際に話をうかがって東洋医学的な診察を行う必要があります。 そして不妊になった原因を突き止め、それに対して必要な治療を行っていきます。 そうすることで、子宮や卵巣の機能が向上し、妊娠しやすい体になっていくのです。 妊娠しやすい体になるということは、妊娠を維持し、元気に出産、産後を送れる状態のことです。 総合的な体質改善をするためにも鍼灸治療を受けることをおすすめします。
2012.9.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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受精障害でも鍼灸院で体質を改善できますか。
きららさん(0歳)去年の体外受精で受精障害と診断されたものです。 受精障害とわかり自力では妊娠することが難しいといわれています。 顕微授精で育った受精卵を2度移植し、二度とも妊娠をしますが共に稽流流産となっています。 現在、手術後でもあり次回は採卵からまたがんばろうと前向きになっております。 先日友人が鍼灸院に言っていると聞きました。 生理不順等で行っているのですがその後生理が順調にきていると聞きました。 私のように受精障害と診断されたかたでも鍼灸院で体質を改善できるでしょうか。 少しでもよい卵を作る方法の一つであれば 一度予約をとってみようと思っています。 よろしくお願いします。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室きららさん、はじめまして。 女性のための鍼灸治療室、パクス・テルレーナ治療室・副院長の湯浅です。 東洋医学(中国医学)では、女性の場合の「不妊」は「不孕」(ふよう)と呼び、その原因については、代表的なもので数種類あります。 「腎虚」(じんきょ)、「気血両虚」(きけつりょうきょ)、「肝気欝結」(かんきうっけつ)、「痰湿」(たんしつ)、「血瘀」(けつお)、「陰虚血熱」(いんきょけつねつ)などの証(病名)が挙げられます。 聞きなれない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、身体自体や生殖器が滞ったり・発生する不要物、精神的なストレスなどが「不妊」の要因になっているということです。 それらの要因によって子宮や卵巣の働きが悪くなり、「不妊」という状態を引き起こします。 これらの不調の要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸治療)における「不妊」治療です。そうすることで、卵巣や子宮の状態が改善し、排卵、受精、着床、妊娠継続がスムーズにいくようになるということです。 ですから、きららさんが悩んでおられる「着床障害」に対しても鍼灸治療は有効ですので、施術を希望される鍼灸院に行ってみてください。 また、可能であればパートナーの方も施術を受けられることで精子の量、運動率、質が改善されますので、お二人で治療を受けられることをお勧めします。 きららさんのお悩みが解消され、赤ちゃんに出逢えることを祈っております。その手助けに鍼灸治療がお役に立てれば嬉しい限りです。
2012.7.4
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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不妊症にストレスを感じてます
Kazuuさん(43歳)今までに排卵誘発剤などホルモン治療を行ってきました。 排卵誘発剤を使用してもたくさんの卵ができないし、排卵してもグレードの低い卵子しか採れず、受精させることもできません。 月経がくるたびにがっかりし、不妊治療にストレスを感じています。 そのせいか、寝不足の日が多くなりました。 どのような体質改善をすれば、良い卵子をつくることができますか。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室Kazuuさん、はじめまして。女性のための鍼灸治療室、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 不妊と精神的なストレスについてですが、東洋医学では過度のストレスは不妊症の原因の一つと考えます。過度のストレスは東洋医学的に考えると、「気滞」(きたい)という状態を招きます。気滞とは体の中の気や血液の巡りが悪くなり、滞ってしまうという状況です。 このような巡りの悪さが生殖器(子宮や卵巣)の中で起これば、子宮や卵巣自体が滋養されず機能が落ちていき、子宮内膜が厚くならなかったり、質の良い卵子ができなくなり、妊娠しづらい状況を招きます。 Kazuuさんの気になる症状も東洋医学的には気滞(ストレス)による症状として現れる場合も多いです。 体質改善についてできることですが、まずは上記に記したように体の中の巡りを良くする(滞りをとる)ことが大切です。以下にできることを簡単に記します。 Ⅰ.散歩をする。 ハードな運動にならないように楽しくゆったりと自然を楽しみながら歩いてみる。(できれば手ぶらで) Ⅱ.カフェインや香辛料などをとり過ぎない。 刺激の強い食べ物は、精神的な興奮を助長させます。ストレスで興奮している状況を悪化させてしまうのでとり過ぎないようにしてください。 Ⅲ.目を使い過ぎない。 読書、テレビ、パソコンや携帯画面を長く見るなどして、目を使い過ぎるのは良くありません。東洋医学では目とストレスはとても関係が深いと考えられています。目の使い過ぎはイライラを悪化させます。 上記のことを気にかけながら、やること自体がストレスにならないように、できる範囲でやってみてください。 また、もし可能であれば、鍼灸治療を継続的に受けてみるというのもとても良いことだと思います。専門家の人に定期的に体を診てもらいメンテナンスをして、日々のセルフケアのアドバイスを受ける方がより効果的です。 東洋医学は心と身体の繋がりをとても大切なものと考えます。心の不調は体の不調を招き、体の不調は心の不調を招きます。鍼灸治療は不妊治療においても、体と心のアンバランスを改善し、それぞれの不調を治して体質を改善していきます。 不妊治療をなさっている方はストレスと不安を抱えながら日々治療に取り組んでいらっしゃいます。不妊治療においての西洋医学のストレスケアはなかなかありませんが、東洋医学では体と心の緊張を解しながら治療に取り組めます。 以上、無理なくできる範囲でやってみてください。Kazuuさんの体の余計な力や緊張が抜けて、より良い方向に行くことを願っています。
2012.4.11
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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移植前後の鍼灸
たけるさん(34歳)いつも勉強させてもらっています。 今周期ホルモン補充周期で移植予定です。 本日のホルモン値が悪く(黄体化してるとのこと)中止かと思ったのですが、当日の値みてから決めると今週末移植予定になりました。 移植前後に鍼灸に行くとよいとされていますが、前日行っても大丈夫でしょうか? 鍼灸に行ったからだめになるというような事はないですか? 二週間前より一週間に一度鍼灸に行き、まだ効果もわからず続いていくかも迷っています。(漢方薬やさんがやっている鍼灸です) ちなみに早発閉経気味で卵のストックもありません。 ご意見よろしくお願いします。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室たけるさん、はじめまして。 女性のための鍼灸治療、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 移植前日の鍼灸治療についてですが、可能であればおやりになったほうが良いと思います。移植前の治療では、たけるさんの赤ちゃんを授かるための東洋医学的な体質改善と共に、移植のため(安定した高温期に向けての)身体作りを行っていきます。 ですから、治療はやらないよりはやった方がより良いコンディションで臨めると思います。鍼灸治療をしたから良くなることはあっても、それぞれの患者様に対して適切な施術を行えば“だめになる”ことはありませんから。 ただ、鍼灸治療は魔法ではありません。移植前後に鍼灸治療を行うことはとても良いことではありますが、その大前提として、妊娠に向かう体質改善のための施術は、じっくりと時間をかけて行うことも重要です。ある程度体質改善ができた段階で、移植前後の治療を受けるのがより効果的です。 お子さんを待ち望まれている方にとっては、なるべく早く結果を出したい…と思われる気持ちは痛いほどわかりますが、母子共に「健やかな」な妊娠、出産を迎えるためには、まずはじっくりと身体作りを行うことはとても大切なことでもあります。 また、治療効果についてですが、肩こりで悩まれている方であれば、治療を受けた後に凝りがなくなった、身体が軽くなった、肩こりが起こらなくなったなどという改善点などが出るのでとても分かりやすいのですが、「不妊」で悩まれている方にとっては、なかなかそのような「不妊症」自体の自覚症状はありませんので、何か変わったのかがわからないことも多く、不安になられる方も少なくありません。 私たち鍼灸師は、お身体の状態(脈・舌・ツボの反応など)が改善してきたなどを診て、患者様の身体の変化は実感できますが、患者様はそのような専門的なことは分かりませんから。 ですから、肩こり、冷え、腰痛、むくみ、頭痛などご自身が普段お悩みの症状全般が楽になってきたということを指標にされると良いと思います。一見、不妊に関係ないかと思われるかもしれませんが、東洋医学は身体全体のバランスを整えていく医学です。 心と身体の不調(不妊も含めて)はそのバランスが崩れることによって起こると考えますので、一つひとつのお悩みの症状が改善されていくということは身体の中のバランスが整っている証拠でもあります。 もちろん、月経痛など月経前後の不調が改善された、基礎体温が安定してきたなど、婦人科症状の改善もとても重要なことです。 また、毎回の鍼灸治療の後、身体がぽかぽか暖まって、心も身体もリラックスできたのであれば、治療は良い方向に行っていると思います。 一つひとつの身体の変化を楽しみながら、治療に取り組んでみてください。たけるさんが、鍼灸治療を通して心と身体が楽になり、可愛い赤ちゃんに出逢えることを心より祈っています。
2012.3.26
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸で基礎体温がガタガタになる事ってありますか?
たかなさん(34歳)いつも拝見しています! 私は妊娠希望で、不妊治療を始めて5周期になります。現在は、タイミングとHCG補充です。 何でも良い事はやってみようと、今周期から鍼灸に行き始めたのですが、、、 鍼灸自体は、鍼灸後、体が暖まったり良い方向へ向かっているのでは?と思えるのですが、 鍼灸に行き始めてから、基礎体温(低温期)ガタガタ&全体的に以前より低体温になってしまいました! 以前は少し高めかも知れませんが、低温期は36.35〜36.50の間で落ち着いていたのが、 鍼灸を始めてから、(正に初鍼灸の次の日から)36.18、翌日36.64、翌日36.05、 翌日36.55等のずっとガタガタの繰り返しで・・・はじめて35度台も記録しました。 高温はガタガタはマシながら、全体的に低温になってしまいました。 もっと長い周期を見て行かないと何とも言えないのかも知れませんが、基礎体温の乱れは、とても気になります。。 人により鍼灸の刺激がキツすぎる等あるのでしょうか? また、身体が良くなる過程で一時的に等このような事もあるのでしょうか? 基礎体温と鍼灸日を眺めてて初めて気づいたもので、初めガタガタは全周期のホルモン補充のせい?とそちらばかり考えてました。 ご意見頂けたら嬉しく思います。宜しくお願いします。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室たかなさん、はじめまして。 女性と子どもの鍼灸専門、パクス・テルレーナ治療室副院長の湯浅です。 基礎体温の変化、ご不安なことと思います。毎日目に見える数値は、参考になる反面、大きな変化や小さな変化がとても心配(ストレスフル)なことであったりもします。 「鍼灸で基礎体温がガタガタになるか」ということですが、基本的にそのようなことは、まずないと思います。 基礎体温がガタガタになったり、低温期の体温が低くなるという要因は色々と考えられます。東洋医学的な立場から考えられる一般的な要因を以下に少し記します。 ① 精神的、肉体的ストレス 精神的なストレスが普段に比べて強くなると、基礎体温にも影響してくる場合があります。また、家事や仕事、その他諸々の肉体的なストレス(疲れ)で身体に負担がかかると同様の症状が出る場合もあります。 ② 目の酷使 目の使い過ぎも良くありません。パソコンやテレビなどを長時間見て目を酷使して、その疲れが全身に及び、下半身のエネルギーが不足してくる場合があります。 ③ 生活の乱れ 食べ過ぎ、飲みすぎ、偏食、間食が多い、食事の時間が不規則だった場合、消化器系に負担がかかります。日々の食事は私たちが生活をしていくためのエネルギー源です。消化器系が不調になると、このエネルギーがうまく作れず、体力が落ち、子宮や卵巣にも十分なエネルギーが供給されなくなる場合もあります。 ④ 体を冷やす 屋外や屋内の気温の低い場所に長時間身を置くことで、体全体や下半身が冷えてしまい、結果的に子宮や卵巣自体の機能が低下する場合もあります。 ⑤鍼灸治療の治療方法の誤り たかなさん自身のお身体について東洋医学的な診断に誤りがあり、適切な施術がされなかった場合も基礎体温の乱れは出てくる場合があります。 ただ、身体が温まったというような良い反応が現れているようですし、文面から察するに、鍼灸治療を受けられてまだ間もないようですので、少し様子を見たほうが良いかとは思います。今周期だけでなく来周期なども見ていけばよいと思います。治療をなさっている先生もたかなさんの治療後の身体の変化を見ながら色々と治療方針を考えられている場合もありますから。 それと、たかなさんがご心配なさっている「鍼灸の刺激が強すぎるのでは…」ということですが、患者様それぞれの身体を東洋医学的にしっかりと診断して適切な施術を行なえば、刺激が強いということは、ありません。 また、「身体が良くなっていく過程で一時的に起こるのか(好転反応や瞑眩)」ということですが、不妊治療に限って言えば、私はそのようなことは「まずない」と思います。 まずは、たかなさんを治療している鍼灸師の先生に今のお身体の状況をお話して、先生のお考えを聞いてみては如何でしょうか。たかなさんの不安を受け止めて、基礎体温が不調になる要因を日常生活や食生活や鍼灸治療の経緯などを検証して、考えられる要因をお話してくださることと思います。 納得できない回答だった場合や不誠実な対応だった場合は、転院も視野に入れても良いかとは思いますが、まずは先生に直接お話しなさってみてください。 鍼灸治療はお子様を望まれる方にとって、とても有効な治療法です。たかなさんが、鍼灸治療を満足、安心して続けられ、赤ちゃんに出逢えることを祈っております。
2011.12.21
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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キャッチアップ障害での鍼灸治療
とうもろこしさん(31歳)こんにちは。 私は二人目不妊で、一人目は自然妊娠です。 今年初めから二人目の治療をしています。 タイミングを半年、人工授精を1回。 ですが、1回も陽性反応を見る事なく、生理がきます。 排卵障害(多嚢胞)ではありますが、自力で排卵は出来ます。 主人の精子は平均より下です。 色々と勉強していくと、キャッチアップ障害と言うのを知り、もしかして…!?と思い始めています。 と、言うのも、一人目を出産してから7年経っていますが、7年間一度もかすりもせず生理がきています。 タイミングも毎回合わせて、排卵も確実に起こっています。 また、一人目を妊娠した時にクラミジア検査で陽性になり、薬で治した経緯があります。 (今は陰性です。) キャッチアップ障害には鍼灸治療が良いと見つけたのですが、どうなんでしょうか。 人それぞれに原因はあると思いますが、詳しく教えて頂けると嬉しいです。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室はじめまして、とうもろこしさん。 女性と子どもの鍼灸専門、パクス・テルレーナ治療室・副院長の湯浅です。 不妊治療のこと、ご自身のこと、色々とご心配のことと思います。 不妊症に対する鍼灸治療ですが、私の考えでは、基本的にすべての症状に有効だと思っています。もちろん、とうもろこしさんがご心配なさっているキャッチアップ障害に対してもです。 鍼灸治療を含めた東洋医学(中医学)の場合、基本的には西洋医学の病名(例えばピックアップ障害)に対して治療を行っていくというものではありません。 生活習慣や体質、月経の状態、お産を経験なさったのであれば妊娠中、産後の心身状態(産後の肥立ちが悪かったり、難産だったりした場合、二人目不妊になる場合も多いです)などをお伺いした上で、脈や舌、ツボの反応などを参考にして、とうもろこしさんのお身体の状態に対して「なぜ“不妊”という状態になっているのか」ということを東洋医学的に診断し、治療を行っていきます。 東洋医学(中国医学)では、女性の場合の不妊は「不孕」(ふよう)と呼び、その原因については、代表的なもので数種類あります。「腎虚」(じんきょ)、「気血両虚」(きけつりょうきょ)、「肝気欝結」(かんきうっけつ)、「痰湿」(たんしつ)、「血瘀」(けつお)、「陰虚血熱」(いんきょけつねつ)などの証(病名)が挙げられます。 聞き慣れない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、身体自体や生殖器に滞りが起きたり、不必要なものが溜まったり、精神的なストレスなどが不妊の要因になっているということです。 それらの要因によって子宮や卵巣の働きが悪くなり、不妊という状態を招くのです。これらの要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸治療)における不妊治療です。 ですから、仮に西洋医学で病名がつかなかった(原因不明の不妊)としても、個々のお身体を東洋医学的に診断して、証(中医学での病名)を付けることができ、それに対しての治療を行って身体と心を整えていきます。 ですから、まずは鍼灸治療院に行って、ご自身のお身体の状態を東洋医学的に診断してもらってみてはいかがでしょうか?そうした上で、施術を継続していく中で東洋医学的な不妊の原因も解消、改善されていくのではないかと思います。 二人目を望まれる方の場合、二人目不妊特有の不安やストレスもあります。例えば、「二人目はまだなの?」「お子さんは一人だけ?」「一人っ子じゃかわいそうよ」など、周囲の一言に不安になったり傷ついたりして・・・。子育てをしながらの、治療はストレスや疲れも増してきます。私の治療室にもそのようなストレスを抱えた患者様が多く来院されています。 鍼灸治療は心身全体のバランスをとることで、子宮や卵巣の状態を健やかにして妊娠に繋げていく身体にも心にも優しい治療です。日々の疲れを癒す意味でも鍼灸治療をお勧めします。 とうもろこしさんが、かわいい赤ちゃんに巡り会え、かわいい家族が増えることを心より祈っています。
2011.11.15
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸治療で自然妊娠できますか?
サンさん(38歳)一度、自然妊娠した経験があるのですが、残念ながら出産には至りませんでした。 それから、不妊治療を開始したのですが、男性不妊が判明し(私には問題はないですが、目に見えない問題があるかもと思っています)、高度治療の道しか残されていないのですが、さまざまな事情により高度治療を行うことができません。 できても一度しか挑戦できない状態です。(一度は挑戦することは確定しています) 一度は自然妊娠した自分たちの可能性にかけて夫婦で鍼灸治療をしてみようと思っています。 色々と調べて良心的な値段設定の不妊症に力を入れている鍼灸院をみつけました。 そこでお聞きしたいのですが、鍼灸治療を実践されて自然妊娠して無事に出産まで至った方はいらっしゃいますか? 又、鍼灸治療と並行してサプリメントを取り入れようとも思っています。(主人-OGハーブ 私-イソラコンプラスとタンポポ ショーキT-1) 個人差はあるのはわかっていますが、服用されていた方の効果もどの程度だったのか教えてもらえませんか? 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室はじめまして、サンさん。 女性と子どものための鍼灸専門、パクス・テルレーナ治療室、副院長の湯浅です。 色々とお悩みのことと思います。サンさんやご主人のお身体の状態(西洋医学的にも東洋医学的にも)が分からないので、詳しいことは記せませんが、一般論として私のできる範囲で以下に答えさせて頂きます。 鍼灸治療で自然妊娠できるかということですが、出来る場合もあるし、できない場合もあるという答えになってしまいます。先ほど記したようにお身体の状態を把握していないので、安易にYESは言えませんし、もちろんNOとも言えません。 実際に高度不妊治療を休止し、鍼灸治療を行い自然妊娠され、出産される方はいらっしゃいますので、鍼灸治療を試みてみるのは悪いことでは決してないと思います。 サンさんが思われているように、鍼灸治療に関しては、パートナーの方の「男性不妊」もあるということですから、できればお二人で治療を受けられることをお勧めします。男性不妊にも鍼灸治療は有効ですから。 サンさん自身の治療については、西洋医学的に問題がなくても、東洋医学的な診断では治療が必要なこともあると思います。また、鍼灸は心の安定にも有効ですから、不妊治療を続けていくストレスや様々な思いと日々向き合っているサンさんにとっては、とても良い「息抜き」にもなるのではないでしょうか。 また、高度治療を行うにあたっても鍼灸治療を受けられることをお勧めします(もうお考えかもしれませんね)。高度医療と並行して鍼灸治療を行ったり、高度医療を行う前にお身体をより良い状態に持っていくために鍼灸を受けることで、より良い状態で高度医療に望んでいけます。 良く患者様にお話ししていることですが、不妊治療をどこまで、いつまで続けていくというのは、それぞれの様々な状況や環境の中で決めていくことだと思います。 ただ、その決断は絶対ではありません。また思いや状況が変わった場合は、進む道を変えても良いと思うのです。一番大事なことは“後悔しないこと”だと私は思っています。 鍼灸治療を受けながら、心も身体も健やかになり、赤ちゃんを授かれば一番素晴らしいことですから、まずは受診を希望する鍼灸院の先生にお二人の西洋医学的な状況や治療歴をお話しし、東洋医学的な見解、自然妊娠の可能性を聞いてみるのも良いと思います。そして、治療の頻度や方法、自宅でできるケアなどを教えてもらい、お身体を整えてみてはいかがでしょうか。 サプリメントのことに関しては私は専門家ではないので詳しいお話はできません。専門家の先生と相談しながらできる範囲で実践されてみてはいかがでしょうか。また、それを服用してどう身体が変わったかなどを鍼灸の先生のお話しすると、何か良いアドバイスを頂けるかもしれません。
2011.10.6
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸について
みどままさん(43歳)不妊治療を始めて約1年 途中授かることもできたのですが、流産してしまい、数ヶ月前から治療を再開しました 治療を再開後、体外受精で卵が胚盤胞になっても質が悪かったり、サイズが小さいなどの理由で凍結できません 「あと一歩」を求め、本日鍼灸デビューしました が・・・ 治療を終わってパートに行き、帰り道から肩から首にかけてこっている感じでだるい感じが。。。 頭の感じもなんとなく軽く痛くなってきた・・・ これは鍼灸をしたから? 普段から肩こりがひどくて、一時的によくなったのでそのギャップでそう感じるのかな? 初めて鍼灸を受け不安になってます 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室はじめまして、みどままさん。 女性と子どものための鍼灸専門治療室、パクス・テルレーナ治療室・副院長の湯浅です。 鍼灸治療後に首肩凝り、頭痛が出たということでとても不安になられていることと思います。初めての鍼灸治療ですから、色々な身体の変化に不安になるのは当然です。 首肩凝りと頭痛ですが、鍼灸治療との因果関係は、みどままさんのお身体の状態やどのような治療を行ったか、そして治療後の過ごし方などが詳しくわからないので簡単にはお答えできませんが、何個か私か考える仮説をお話ししたいと思います。色々な先生たちの見解があると思うので、一つの考えとして読んでいただければ幸いです。 まず一つ私が考えるのは「風邪」ではないでしょうか。汗をかいたり、急激に温度が下がったりした場合、風邪による首肩凝りや頭痛が起こる場合があります。「風邪」と言うと、咳・鼻水・発熱などの症状が思い浮かぶと思いますが、東洋医学的には首肩凝りや頭痛も風邪による症状と考える場合があります。 これはもちろん一つの仮説でしかありませんが、パートで汗をかいたり、疲れたりして、職場や帰り道が肌寒かったりしたら、風邪を引いて症状が発症したとも考えられます。 また、パートで緊張して一時的にのぼせて症状が出たということも考えられます。例えば、緊張したり慣れない仕事やとても忙しかった場合、ストレスを感じて身体が緊張してのぼせて、上半身の肩、首、頭などの症状が出たとも考えられます。 その他は、鍼灸の治療方法が間違っていた場合です。みどままさんに対する診断や治療方針が違っていた場合にもそのような不快な症状が出ないとも限りません。 ただ、私はみどままさんのお身体を診て体質を知っている訳でないので、以上に述べたのは仮説でしかありません。ですから、治療を担当した先生に状況やみどままさんの不安な気持ちをお話ししてみてはいかがでしょうか。 先生の見解を聞くことでその原因も分かるかと思いますし、先生の鍼灸治療に対する姿勢やみどままさんに対する姿勢を知ることもでき、みどままさんも安心して鍼灸治療を続けていけるのではないかと思います。 鍼灸治療はお子様を望まれる方にとって、とても有効な治療法だと思います。また、その後の妊娠、出産、産後の不調にもとても良いものです。 みどままさんが鍼灸を楽しく取り入れながら、心も身体も「元気」になってかわいい赤ちゃんに出逢えることを祈っています。(鍼灸治療(小児はり)は赤ちゃんの様々な不調にも有効です)
2011.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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夫婦で通う事ありますか?
カスミさん(26歳)経験ないです 結婚して4年、漢方は試したことありますが、ながなができませんでした 鍼灸前にやっぱり病院で検査してからですか? ちなみに痛いですか? 費用はどれくらい掛かりますか? 男性も一緒にできますか? 質問いっぱいですみません お願いします。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室カスミさん、こんにちは。 女性と子どものための鍼灸専門治療室・パクス・テルレーナ治療室、副院長の湯浅です。 鍼灸治療を初めて受けようとすると、分からないことだったり、不安で心配なことはたくさんあると思います。以下、カスミさんの不安が少しでもなくなるように回答させていただきます。 ◎病院での検査について。 とりあえず鍼灸治療を受けてみるというのも良いとは思いますが、結婚して4年経たれていますので、ご夫婦共に一度病院で検査してみるのは悪いことではないと思います。 不妊治療に関しては他の慢性的な症状と違って「ゆっくりと身体と向き合って治して行きましょう」と言えない一面もあります。生殖機能自体はどうしても年齢を重ねると自然の摂理で「低下」していきます。 ですから、お子さんを望まれるのであれば西洋医学的にもお身体の状態を把握して、ご夫婦共に心身に負担のかからない範囲で鍼灸治療を含め多角的に治療を進めていく方が良いと私は思います。 ◎鍼灸は痛いか。 「鍼を刺す」と聞くと、注射針を刺すようなイメージがあるかもしれませんが、鍼灸で一般的に使用される鍼は髪の毛ぐらいの太さ(0.18mmぐらい)しかありません。 時に髪の毛を抜く程度の痛みはありますが、耐えられないような痛みでは決してありません。鍼を刺されたことに気付かない患者様もいらっしゃるぐらいです。 治療中は心も身体も緩んで殆どの方がリラックスしてウトウトしたり、熟睡していらっしゃいます。 ◎費用について 不妊治療を目的とした鍼灸治療は自費診療となり、地域や各治療院によって費用は違います。当治療室の場合は、初回は初診料2,100円+施術費5,000円で7,100円。2回目以降は施術費のみで5,000円となっています。 傾向としましては、都心に近づくほど高くなっているようです。 ◎男性も一緒に施術できるか。 これも各治療院の診療形態によると思います。女性専門の治療院は女性しか受付けていない場合もあるでしょうし、男女問わず診療を行なっている治療院もあります。 当治療室は女性専門となっていますが、女性患者様の男性パートナーの方やお父さまなどの男性のご家族の方が施術を受けられる個別のスペースも用意しています。 当治療室のように女性専門であってもパートナーの治療は受付けている治療院もあります。通ってみたい治療院に個別に問い合わせてみてください。 また、不妊治療においては特に女性一人が治療を行うよりも男性パートナーの方もご一緒に施術を受けられる方が良いと思います。 西洋医学的に原因がなかったとしても、東洋医学的に診れば何らかの対策やストレス軽減や体調管理の施術を行うことで、心身ともに健やかでいられるようになり、精子の状態自体も安定してきます。 ・・・ 以上、私の見解を書かせて頂きました。 鍼灸治療は不妊で悩まれる方にとって、とても有効な治療法です。そして、不妊治療に続く、妊娠、出産、産後、子育てという一つのライフステージの中で女性が抱える様々な心身トラブルにも有効な治療法です。 カスミさんが安心して通院できる鍼灸師の先生に出逢え、楽しく治療に通って赤ちゃんを迎えられ、人生を歩んでいかれることを祈っております。
2011.9.6
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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高温期のお灸
ペンタさん(35歳)はじめまして。 不妊治療中のペンタと申します。 私は市販のお灸を買い、ネットでツボを調べて 自己流で施術をしています。 高温期は避けたほうがいいツボがあると知ったので 低温期だけの施術にしているのですが 高温期に効果的なお灸があれば 治療の助けにしたいと思っています。 病院では黄体機能不全と診断、薬も処方されています。 今回もネットで検索を重ねたのですが、 あちらのサイトでは○○のツボがOK、 こちらのサイトでは同じ○○のツボがNG、と 情報が多過ぎて逆に分からなくなってしまいました。 鍼灸院の先生によって考え方が違うのでしょうか。 また、症状や体質によっても違うのかもしれない、 と思いましたが、近くによさそうな鍼灸院がなく 困っています。 少しでもアドバイスを頂きたいです。 よろしくお願い致します。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室ペンタさん、こんにちは。 女性と子どものための鍼灸専門治療室、パクス・テルレーナ治療室 副院長の湯浅です。 高温期のお灸についてですが、ペンタさんが思われている通り、本来ツボの選び方は「症状や体質によっても違う」ものです。 東洋医学は西洋医学の薬のように「黄体機能不全にはこのツボ」という絶対的なものはありません。 本来の鍼灸治療は、それぞれの体質や生活習慣、月経の状態、脈・舌・ツボなど東洋医学的に診た身体の状態をもとに、不妊症(黄体機能不全を含む)の原因を東洋医学的に考え、それぞれに合った施術を行っていくものです。 また、使用するツボも人によって異なります。病ではなく、その人を全人的に診て病の原因を考えていくのが東洋医学です。 ペンタさんがネットで見たような「このような症状にはこのツボが良い」といったことが書籍やサイトで見受けられます。しかし、本当はそのツボを使用したからといってすべての人に効果が得られるというものではありません。病の原因や体の状態を的確に把握せず安易に使用すれば、悪化する場合もあります。 それぞれ体質や生活習慣が異なりますし、そのような個々の細かな違いを鑑別して治療を行っていくのが本来の鍼灸医学です。 ですから、「ペンタさんのお身体をしっかりと把握していない状態で安易に「このツボが良いですよ」とお伝えすることは鍼灸師として適切な回答ではないと私は思っています。 ペンタさんのお身体のことを考えると、やはり一度どこかの鍼灸院でしっかりとお灸する場所を診断してもらった方が良いと思います。それに、ツボのとり方(位置)一つ違えば効果も違ってきますから、一度専門家に診てもらうことをお勧めします。 また、お身体の状態は日々の生活の中で変化していきますから、お灸をするツボを変えた方が良い場合も出てきますので、出来れば定期的に鍼灸院に通いながら指導してもらうというのが一番良いと思います。 ペンタさんに合った鍼灸院が見つかって、一番良い方法でお灸ができれば良いのですが・・・。 お灸以外でご自身で行えるケアについて言えば、お子さんを望まれる場合、やはり下半身は冷やさない方が良いので、脚やお腹を出した服装は避けた方が良いと思います。 以上、ペンタさんが期待されていた回答ではないかもしれませんが、ペンタさんのお身体のことを考えると上記のような回答しかできません。 ペンタさんが楽しく、そして、効果的で安全なお灸生活を送られ、赤ちゃんに出逢える日が来ることを心より祈っております。
2011.9.5
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体外受精の鍼灸治療
らんさん(38歳)9月に2回目の体外受精を受けるにあたり 鍼灸を先日いってきました。 ホームページをみて行ってきたのですが・・ 最初に問診。 そのあと治療をしました。 鍼灸をした場所なんですが・ おしり、背中、肩、 そして仰向けになったときは下のほうまでさわられました。 おなかが冷えてるからでしょうか? これって・・ってちょっと疑問になったのですが、 こんなところまでパンツを下げて触られるのでしょうか? 私の体が冷えているからしょうがないのでしょうか? どんなところを触られたり鍼をしたりしていますか? なにかもやもやしています。 教えていただけたらありがたいです。 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室パクス・テルレーナ治療室、副院長の湯浅です。 はじめての鍼灸治療はとても不安なことも多いと思います。 不妊症で鍼灸治療を受ける場合、どのような場所に施術を行うかということですが、これは本当にそれぞれの鍼灸治療院によって異なります。 鍼灸治療には実に様々な考え方があるので、不妊症にはこのツボという考えはありません。それぞれの体質を診断して、一人ひとりにあった施術を行います。当治療室の場合は、背中、腰、手、足、お腹、頭などのツボを使用しています。 「パンツを下げて触る…」という場所がどの程度のところまでなのかが良くわかりませんが、お腹にも当然たくさんのツボがあり、不妊で悩まれれている方への施術としては決して珍しいことではありません。 ただ、その場所が陰部であったり限りなく陰部に近い場所への施術であったとすれば私は賛成できません。もちろんツボはありますが、敢えてその場所を使う必要性はあまりありませんから。 触診(診断するために全身の体やツボの反応を診ること)や施術の際には、どういった趣旨でその行為や治療を行うというインフォームドコンセント行わなければなりません。 当治療室では、初診の際にはお体の状態をしっかりと拝見させて頂き、それぞれの病の原因を検証します。そして、施術前には必ず治療方針や治療方法の説明を行い、患者様に納得して頂いた上で施術に入っています。 こういった作業は患者様が安心して施術を受けて頂くのにはとても大切なことです。安心し、少しでもリラックスして頂いた上で施術することは、治療効果をあげるためにも重要なことです。 また、男性鍼灸師が女性患者様に施術を行うのであれば、腹部や臀部(おしり)の施術は患者様が不快に思われないように配慮して施術する必要があります。 今回らんさんが受けられた施術に関して不安が募るようであれば、一度その思いを先生に伝えてみるというのも良いのではないかと思います。 らんさん自身やらんさんの体のことをしっかりと考えてくださっている先生ならば、らんさんの不安な思いを受け止めてきちんと説明してくださると思います。もし、そうした反応が得られなければ、らんさんにとっては良い先生とは言えないかもしれません。 まずは、そのもやもやした思いを解決するために一度、担当の先生とお話ししてみてはいかがでしょうか?それが難しい(気が引ける)ようであれば、セカンドオピニオンを聞くために他の治療院に行ってみるのも良いと思います。 らんさんが心も体も安心、快適に施術を受けられるようにまずは色々と検討してみてください。
2011.8.29
専門医Q&A 漢方・鍼灸