鍼灸治療室 翠明館 ジネコ取材済
鍼灸治療室 翠明館
東京都八王子市絹ヶ丘1-68-1
”不妊”というのは、病気でなく、ほんの少しだけ喜びが先にある状態・・・・。多くの女性が、この”不妊”という言葉によって、自分自身が否定されたような、必要とされなくなったような、とても悲しい気持ちになっています。ほんの少しだけ、喜びが先にあるだけなのに・・・です。”未妊”という言葉を使ってる先生もいます。妊娠できないのではなくて、妊娠が未だに成立していない状態。この方が正しいかもしれませんね。本当の意味での不妊症の人は、ほとんど皆無に等しいのです。
最近では、西洋医学に頼らずに、東洋医学で体を整え、妊娠を目指している人が増えてきています。それは何故かというと、体に優しい治療方法だからです。薬を多用し、体に負担を強いる西洋医学を敬遠し、本来、体に備わっている自然治癒力に働きかけ、自分力で体を整えていく力を取り戻す東洋医学を志向する人が多いのですね。
生活が便利になり、一年中同じ温度で生活でき、そして同じものを食べられるようになっています。昼もなく夜もなく仕事をし、そして活動しています。それは体に多大なストレスを与え、体を蝕んでいきます。そのような生活を長い間続けていると、ある日、突然体が悲鳴を上げ、体の歯車が狂ってしまい、様々な病気を引き起こします。
そういう、歯車が狂ってしまった体を、鍼や灸の刺激によって、余分なものを取り除き、足りないものを補い、通りにくくなっている部分を通りやすくし、本来あるべき体に仕上げていきます。 本来の体に戻ることが出来 れば、後は自然と喜びはやってきます。
鍼灸治療は、不妊治療というよりも、”妊娠のための体創り”なのですね。体が出来上がれば、妊娠した後も、赤ちゃんが育つには最高の環境になっていますから、元気な赤ちゃんに育っていきます。体創りは、お母さんのためだけではなく、赤ちゃんのためでもあるのです。
将来、生まれてくるであろう赤ちゃんのためにも、今しっかり体を創っていくことが大切です。私は、そのためのお手伝いをさせていただいています。
twitterで、様々なことをつぶやいていますので、こちらもご覧ください。
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診療科
基本診療時間
午後 15:00〜20:00
休診日
日・月・祝日
住所・連絡先
東京都八王子市絹ヶ丘1-68-1
TEL: 042-689-4216
神薗克也 院長プロフィール
神薗克也 院長略歴
当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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どうしたら着床してくれるでしょうか?
のちかさん(44歳)もうすぐ44歳です。もう何度も体外受精をしています。数は1~3個グレードの良い卵子 が採卵できるのですが、移植後の判定はいつも陰性です。どうしたら着床してくれるのでしょうか? <気になる症状> なんだか疲れやすい, 胃腸が弱い, 朝、起きることができない, カゼをひきやすい, 冷え性である ため息をよくつく, イライラをため込みやすい, 気分によって食欲にムラがある めまいや立ちくらみがよくある, 目がかすんだり疲れる 湯船にゆっくり浸かれない, 肩こりや頭痛が慢性的にある, 関節が痛いことがある 夜中にトイレに数回行く, 寝不足の日が多い 寒がりである, 手足がいつも冷たい,冷たい 飲み物・料理は苦手 肌は脂性で吹き出物が出やすい, 体が重く、いつもだるい, むくみやすい, いつも眠い 高齢, 卵が採れない(少ない), 受精卵が育たない, 高プロラクチン 橋本病 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、のちかさん。 鍼灸治療室翠明館の神薗といいます。 グレードの良い卵は採れるようですが、なかなか着床してくれないとのことですね。 既往歴に橋本病がありますが、ここ数年来甲状腺と不妊や流産の関係が注視されるようになり 甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値が正常範囲内であっても、妊娠を希望されている女性の場合は 2.5μlU/ml以下であることが望ましいとされています。 西洋医学的に着床しない原因の一つには、 この甲状腺の問題があるかもしれません。 では、東洋医学的な原因は何かですが、疲れやすい、胃腸が弱い、冷え性などがあるようですので 全体的に気が不足していることが伺えます。 気には、陽の気と陰の気がありますが、 着床と深い関係のある陽の気が不足しているタイプですので、着床するためのエネルギーが不足していることが考えられます。 着床しやすい体のするためには、まず全体的な気を補うことが大切で、そのためには胃腸の調子を改善することが必要になります。冷たいものがお好きなようですので、まずこれを改善しましょう。 冷たいものは胃腸を冷やし、消化機能を著しく低下させてしまいます。そのために、必要な栄養を吸収することが上手くできずに、気を作ることやそこから血を作ることができず、慢性的に気が不足してしまう原因になります。立ちくらみや目のかすみは典型的な血の不足の症状ですので、血の不足のかなり進行している様子が伺えます。温かいものを摂るように心がけ、胃腸に優しい消化の良いものを積極的に摂りましょう。 それから、お風呂にもゆっくり浸かって、しっかり体を温めてください。もし忙しくてゆっくり入ることができない場合は、足湯をして足を温めることや、特に子宮卵巣がある下腹部、腰、臀部などをカイロなどで積極的に温めてください。三陰交やお腹の関元などにお灸をするのもおすすめです。 着床しやすい子宮環境にするには、日々の生活習慣とケアの積み重ねがとても大切です。 体を温め、ゆったりとした気持ちで、体をケアしていきましょう。 のちかさんに一日でも早くコウノトリがやってくることをお祈りしています。
2016.6.6
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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空胞だったり、なかなか卵が採れない原因は?
spikeさん(39歳)採卵したときに空胞であったり、なかなか採れない原因、理由があれば知りたいです。 また、受精しにくい体質の場合、改善方法はありますか? <気になる症状> 冷え性である 下痢と便秘を繰り返す イライラをため込みやすい 肌や髪にツヤがない 爪がもろく割れやすい 顔にシミやクマが出やすい 肌が乾燥しやすい のどが乾きやすい のどが乾きやすい 特におなかや下半身が冷える 卵が採れない(少ない) 受精卵が育たない 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、spikeさん。 鍼灸治療室翠明館の神薗といいます。 採卵したときに空砲であったり、採れても受精しにくかったりのようですが、 年齢的に卵巣機能が低下してくる時期でもあるので、きちんとケアをしていかなければ 質の良い卵を採るのが難しくなります。 卵が採れない原因ですが、一つはお腹や下半身を中心に冷えがかなり強いようですので、 卵巣や子宮周辺の血液循環が悪く、卵巣や子宮にしっかりと栄養やホルモンが行き渡らないために 正常な機能を果たせないでいることが考えられます。 東洋医学では、血液循環が悪い状態をお血といいますが、貌にシミが出たりクマがでたりしているようなので お血の症状がかなり進行していることが窺えます。おそらく、生理痛も強く、経血に血の塊もあると思います。 また、イライラを溜めやすいようなので、気の滞りもあるようです。気が滞ると血の流れも一緒に 悪くなりますので、冷えから来る原因と気の流れが悪いことによる原因とで、血液循環が一層悪くなっている状態です。気の滞りは、生理的には自律神経のアンバランスを引き起こしますので 下痢と便秘を繰り返すなど胃腸症状を引き起こす原因にもなります。 これらの体質を改善する方法は、まずは冷えの改善が必要でしょう。 冷たいものや生ものの飲食はできるだけ避け、ゆっくりと湯船につかりしっかりと体を温め 女性の場合は特に筋力が弱いので、適度な負荷のストレッチや筋トレをして筋力をUPさせましょう。 お腹や足のツボにお灸をする習慣も身につけると冷え性を改善することができます。 おへその下にある関元や内くるぶし上にある三陰交などは、不妊症改善の代表的なツボですので 是非お灸をしてみてください。 お腹が温まってくると、卵巣や子宮周辺の血流が改善し、しっかりと栄養やホルモンが行き渡りますので 質の良い卵が採れるようになるでしょう。そして子宮内膜も質が良くなり着床しやすくなるでしょう。 良い卵が成長するのには、日々の生活習慣とケアの積み重ねがとても大切です。 体を温め、ゆったりとした気持ちで、体をケアしていきましょう。 spikeさんに一日でも早くコウノトリがやってくることをお祈りしています。
2016.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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良質な卵子を育てる漢方薬は?
りっちこさん(40歳)晩婚の私は38歳で結婚、先日40代に突入しました。 人工授精に取り組みつつ自身の体質改善を試みたいと思っています。 肉体的な限界により妊娠できる時間が少ないことに焦りを感じているので治療を有効にすることに興味があります。 しかしながら良質な卵子を育てるために必要なことを調べてみると多くの情報があり何から手を付けていいのやら… ずばりこれは卵子に良く効くという漢方薬や自助努力でできることはありますか? また漢方薬局の薬のほうが効果的とは本当ですか? 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館りっちこさん、はじめまして。 翠明館治療室の神薗といいます。 人工授精をされているようですね。体質改善をしていきたいということで漢方薬などを試してみたいということですが、妊活のための漢方薬はたくさんの種類があります。 りっちこさんは、八味地黄丸を服用されているようですが、黄体機能が弱い方などにはとても良い漢方ですね。それから婦人科疾患で最も有名な漢方として当帰芍薬散があります。色白で虚証体質の浮腫みのあるタイプには合うでしょう。 また、ホルモンバランスが乱れている人には温経湯がベストです。熱証タイプにはあまり向きませんが、冷えが強い方にはおすすめです。卵子の質を高めるには定評のある漢方ですので、りっちこさんには合うかもしれません。 漢方薬局の漢方の方が効果があるか、ということですが、おそらく煎じ薬のことだと思いますが、確かにドラッグストアなどで販売しているエキス剤の漢方よりも煎じ薬の方が、直接生薬から抽出する分効果はあるかもしれません。ただ、エキス剤よりも高価がであるということと煎じる手間があるために、経済的な余裕と時間的な余裕がある方でないと継続するのは難しいかもしれません。 決してエキス剤だからと言って効果が低いわけではないので、お財布と時間と相談しながら、自分に合っている方を選択されると良いでしょう。 その他、自助努力で体質を改善したい場合は、お灸がおおすすめです。お臍の下にある関元というツボは、気を補い子宮環境を改善する効果があります。また、関元の横にある水道というツボは、卵巣機能を改善し卵子の質を改善する効果があります。 それから婦人科疾患にとても効果のある三陰交というツボもおすすめです。 最近はお灸女子という言葉があるように、女性の間で流行していますので、是非妊活のアイテムとして使ってみてくださいね。 一日でも早くりっちこさんに新しい命が授かることをお祈りしています。
2015.5.4
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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どこの鍼灸院も不妊のツボは同じで同じ治療をするのでしょうか?
相談者 やすきち さん(41歳) 現在、鍼灸に通っています。とりあえず職場から近くて不妊治療に力を入れている鍼灸院を探しました。しかし基本的なこ とが疑問になっています。それは、全国の不妊治療に力を入れている鍼灸院は、みな同じように鍼やお灸をするのでしょう か?「不妊治療にはここ」と、ツボは鍼灸師さんがみな一致しているのでしょうか?○ 体温が上下に変動が激しい○ 低温期から高温期への移行に時間がかかる○ レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じっている○ 子宮筋腫、内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがある 体全体を改善して妊娠しやすくするのが不妊治療に力を入れている鍼灸院の治療法 現在不妊治療に力を入れている鍼灸院に通われているようですが、不妊症に対する鍼灸治療の基本についてお知りになりたいようですね。 流派で違う治療に鍼灸院ごとの経験が加わるので治療法はさまざま 鍼灸治療について押さえておくべきポイントは2つあります。ひとつは鍼灸治療をはじめとする東洋医学は西洋医学と違って病名から治療するのではなく、患者さんの体の状態を「証」という体質の分類法を用い、その証に基づいて治療法を組み立てる随証治療であること。もうひとつは鍼灸治療には、さまざまな流派があり、流派ごとに鍼灸治療に対する考え方が異なるので、治療する経穴は必ずしも共通していないということです。最近は不妊症治療に力を入れている鍼灸院が増えてきていますが、先ほど言ったように、基本的に随証治療を行うので不妊症というカテゴリーの治療ではなく、体全体を妊娠しやすい体質に改善していくのです。たとえば、やすきちさんでしたら気になる症状から腎が弱い「腎虚証」と血の循環が悪い「瘀血」ととらえて、腎気を補い瘀血を改善する治療をしていきます。腎虚や瘀血を改善する治療は流派によって違います。さらに鍼灸院ごとの経験的な治療法が加わりますので、治療法はさまざまだと考えてもいいでしょう。 同じ経穴を同じ手技で治療をして妊娠率を高めている不妊鍼灸ネットワーク しかしこれでは鍼灸治療になじみのない人にとって、鍼灸院選びがわかりづらく迷ってしまうので、昨年の秋に日本鍼灸師会の会員の有志が集まって、不妊鍼灸ネットワークという団体を結成しました。この団体では質の高い鍼灸治療を提供できる鍼灸師を育て、不妊症で悩んでいる方に紹介しようという試みを始めています。このネットワークでは、「ある特定の経穴を使うと卵巣動脈の流れを改善したり、子宮内膜を厚くして質を高めることができる」というような研究をされている先生が在籍しています。その先生の指導のもとでネットワークの会員は、その特定の経穴を使って不妊治療を実践しているので、同じ経穴を同じ手技で治療をし、妊娠率を高めていると言えます。このような研究が今後ますます進み、不妊治療に特化した治療方法が確立され、ネットワークの枠を越えて同じ治療が受けられる鍼灸院が全国に増えていくでしょう。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMSなど婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。 ■ あわせて読みたい ■ 周期療法を始めて5か月経って排卵がなくなったけど続けていていいの? 漢方の病院と温灸に通って治療中だけど温灸と鍼灸ではどちらがいいの? 漢方を取り入れながら体外受精、人工授精で出産 翠明館治療室 女性のための健康生活マガジン JINEKO 相談者 やすきち さん(41歳) 現在、鍼灸に通っています。とりあえず職場から近くて不妊治療に力を入れている鍼灸院を探しました。しかし基本的なこ とが疑問になっています。それは、全国の不妊治療に力を入れている鍼灸院は、みな同じように鍼やお灸をするのでしょう か?「不妊治療にはここ」と、ツボは鍼灸師さんがみな一致しているのでしょうか?○ 体温が上下に変動が激しい○ 低温期から高温期への移行に時間がかかる○ レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じっている○ 子宮筋腫、内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがある 体全体を改善して妊娠しやすくするのが不妊治療に力を入れている鍼灸院の治療法 現在不妊治療に力を入れている鍼灸院に通われているようですが、不妊症に対する鍼灸治療の基本についてお知りになりたいようですね。 流派で違う治療に鍼灸院ごとの経験が加わるので治療法はさまざま 鍼灸治療について押さえておくべきポイントは2つあります。ひとつは鍼灸治療をはじめとする東洋医学は西洋医学と違って病名から治療するのではなく、患者さんの体の状態を「証」という体質の分類法を用い、その証に基づいて治療法を組み立てる随証治療であること。もうひとつは鍼灸治療には、さまざまな流派があり、流派ごとに鍼灸治療に対する考え方が異なるので、治療する経穴は必ずしも共通していないということです。最近は不妊症治療に力を入れている鍼灸院が増えてきていますが、先ほど言ったように、基本的に随証治療を行うので不妊症というカテゴリーの治療ではなく、体全体を妊娠しやすい体質に改善していくのです。たとえば、やすきちさんでしたら気になる症状から腎が弱い「腎虚証」と血の循環が悪い「瘀血」ととらえて、腎気を補い瘀血を改善する治療をしていきます。腎虚や瘀血を改善する治療は流派によって違います。さらに鍼灸院ごとの経験的な治療法が加わりますので、治療法はさまざまだと考えてもいいでしょう。 同じ経穴を同じ手技で治療をして妊娠率を高めている不妊鍼灸ネットワーク しかしこれでは鍼灸治療になじみのない人にとって、鍼灸院選びがわかりづらく迷ってしまうので、昨年の秋に日本鍼灸師会の会員の有志が集まって、不妊鍼灸ネットワークという団体を結成しました。この団体では質の高い鍼灸治療を提供できる鍼灸師を育て、不妊症で悩んでいる方に紹介しようという試みを始めています。このネットワークでは、「ある特定の経穴を使うと卵巣動脈の流れを改善したり、子宮内膜を厚くして質を高めることができる」というような研究をされている先生が在籍しています。その先生の指導のもとでネットワークの会員は、その特定の経穴を使って不妊治療を実践しているので、同じ経穴を同じ手技で治療をし、妊娠率を高めていると言えます。このような研究が今後ますます進み、不妊治療に特化した治療方法が確立され、ネットワークの枠を越えて同じ治療が受けられる鍼灸院が全国に増えていくでしょう。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMSなど婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。 ■ あわせて読みたい ■ 周期療法を始めて5か月経って排卵がなくなったけど続けていていいの? 漢方の病院と温灸に通って治療中だけど温灸と鍼灸ではどちらがいいの? 漢方を取り入れながら体外受精、人工授精で出産 翠明館治療室 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2015.4.28
コラム 不妊治療
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多嚢胞性卵巣なので日常生活に気をつけ鍼灸にも通っていますが、漢方も効果があるの?
相談者 智 さん(22歳) 多嚢胞性卵巣でフェマーラが効きません。3年の不妊治療の末、一人目を初めてのフェマーラ服用の自然妊娠で授かることができました。 そして9 月に断乳をして即治療を始めましたが、今回は小さい卵ばかりでダメでした。『ジネコ』で話題になる多嚢胞は「食生活を変えるとよい」に納得し、食生活を変えて鍼灸院に通い、なるべく運動もしています。そして今、漢方も興味があるのですが、多嚢胞に効果はあるのでしょうか? とにかく排卵までこぎつけて、治療の第一歩にしたいのです。 どのタイプの多嚢胞性卵巣症候群なのかよく検査した上で漢方薬を試して 東洋医学的に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) になりやすい体質の方は、生殖機能と密接な関係のある腎気が弱っている「腎虚」、消化機能が低下をしている「脾胃虚」、貧血やめまいがある「血虚」、月経痛がつらく肌荒れがある「瘀血」、不安感や不眠、イライラ感の強い「気滞」があると考えます。 漢方薬で男性ホルモンやLHの値を改善しホルモンバランスを整えることが期待できる 不妊症の方は基本的に「腎虚」体質が多いので、まずは腎気を補うことが大切です。一人目の出産で腎気がかなり消耗しているところに育児が加わり疲労が蓄積しているので、消耗した腎気を戻すことが困難な状況になっているようです。腎気を戻すためには食事は豆類を積極的に摂ることです。また、睡眠も大切です。育児で睡眠時間を確保するのは難しいと思いますが、夜の寝不足は30分くらいの昼寝でカバーしましょう。PCOSの診断基準は、①月経異常、②多嚢胞性卵巣、③血中の男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH 基礎値正常(日本産婦人科学会の診断基準による)のすべてを満たす場合となります。漢方薬で改善効果が期待できる項目は、③の男性ホルモン値やLHの値を改善し、ホルモンバランスを整えることです。そしてその効果が一番期待できるのが、温経湯という漢方薬です。温経湯は不妊治療でよく使用される漢方薬で、経絡を温める効果があります。 当てはまらないPCOSでも温経湯は効果があることが実証されている ほかにも温経湯には、脾胃の弱い体質、血液の不足している血虚、血液循環の悪い瘀血も改善してくれます。つまりPCOSの人が持っている症状をすべてカバーする漢方薬と言えます。また、東洋医学的な体質に当てはまらない、PCOSの人にも効果があることが実証されているので、安心して服用できます。男性ホルモンが高いタイプの人には、芍薬甘草湯もおすすめです。筋肉の痙攣や痛みの症状に効果があることで知られている漢方薬ですが、男性ホルモンやプロラクチンの値を下げる効果が実証されています。智さんがどのタイプのPCOSかわかりませんが、よくタイプを検査した上で漢方薬を試してみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004 年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMS など婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。 相談者 智 さん(22歳) 多嚢胞性卵巣でフェマーラが効きません。3年の不妊治療の末、一人目を初めてのフェマーラ服用の自然妊娠で授かることができました。 そして9 月に断乳をして即治療を始めましたが、今回は小さい卵ばかりでダメでした。『ジネコ』で話題になる多嚢胞は「食生活を変えるとよい」に納得し、食生活を変えて鍼灸院に通い、なるべく運動もしています。そして今、漢方も興味があるのですが、多嚢胞に効果はあるのでしょうか? とにかく排卵までこぎつけて、治療の第一歩にしたいのです。 どのタイプの多嚢胞性卵巣症候群なのかよく検査した上で漢方薬を試して 東洋医学的に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) になりやすい体質の方は、生殖機能と密接な関係のある腎気が弱っている「腎虚」、消化機能が低下をしている「脾胃虚」、貧血やめまいがある「血虚」、月経痛がつらく肌荒れがある「瘀血」、不安感や不眠、イライラ感の強い「気滞」があると考えます。 漢方薬で男性ホルモンやLHの値を改善しホルモンバランスを整えることが期待できる 不妊症の方は基本的に「腎虚」体質が多いので、まずは腎気を補うことが大切です。一人目の出産で腎気がかなり消耗しているところに育児が加わり疲労が蓄積しているので、消耗した腎気を戻すことが困難な状況になっているようです。腎気を戻すためには食事は豆類を積極的に摂ることです。また、睡眠も大切です。育児で睡眠時間を確保するのは難しいと思いますが、夜の寝不足は30分くらいの昼寝でカバーしましょう。PCOSの診断基準は、①月経異常、②多嚢胞性卵巣、③血中の男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH 基礎値正常(日本産婦人科学会の診断基準による)のすべてを満たす場合となります。漢方薬で改善効果が期待できる項目は、③の男性ホルモン値やLHの値を改善し、ホルモンバランスを整えることです。そしてその効果が一番期待できるのが、温経湯という漢方薬です。温経湯は不妊治療でよく使用される漢方薬で、経絡を温める効果があります。 当てはまらないPCOSでも温経湯は効果があることが実証されている ほかにも温経湯には、脾胃の弱い体質、血液の不足している血虚、血液循環の悪い瘀血も改善してくれます。つまりPCOSの人が持っている症状をすべてカバーする漢方薬と言えます。また、東洋医学的な体質に当てはまらない、PCOSの人にも効果があることが実証されているので、安心して服用できます。男性ホルモンが高いタイプの人には、芍薬甘草湯もおすすめです。筋肉の痙攣や痛みの症状に効果があることで知られている漢方薬ですが、男性ホルモンやプロラクチンの値を下げる効果が実証されています。智さんがどのタイプのPCOSかわかりませんが、よくタイプを検査した上で漢方薬を試してみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004 年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMS など婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。
2015.4.20
コラム 不妊治療
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黒いのは「瘀血」だから? 体を温めても冷え性が改善しない
相談者 夏みかん さん(29歳) 【不妊の原因:男性不妊】 ○胃腸が弱い ○めまいや立ちくらみがよくある ○朝、起きることができない ○目がかすんだり疲れる ○冷え性である ○寝不足の日が多い ○月経前になると乳房や下腹部が張る ○寒がりである ○下痢と便秘を繰り返す 血不足からおきている「瘀血」状態 お灸は「気血」を補うのに最適な治療方法 舌の裏の血管が黒くて浮き出ているようですが、東洋 医学の舌診では「舌下脈絡」といって、典型的な「瘀血」 症状のひとつといわれています。これ以外にも、舌面上 に青紫色の斑点が見られる状態や、舌が紫色や青色に なっている状態は、「瘀血」の症状になります。 「瘀血」 の症状は舌の裏の血管だけで判断せず いろいろな自覚症、他覚症状を総合して判断する 日によってあるいは一日のうちで舌の裏の血管が変化 するようですが、それは舌の状態に限らず、たとえば脈 状もそうですし、おなかの硬さなども、その時々の体の 状態、周囲の環境からの影響などによって変化します。 ただし、「瘀血」の症状は舌の裏の血管だけで判断は しません。舌のほかに脈の状態、おなかの状態、女性の 場合は月経の症状など、いろいろな自覚症状や他覚症 状などを総合して判断していきます。 「瘀血」の原因にはさまざまなものがあります。夏み かんさんの体質をみますと、胃腸が弱いようですし、目 のかすみやめまい立ちくらみがよくあるようなので、「気 血」が不足していることがうかがえます。 体を温めることに加えて 気血 を増やすような生活改善をする必要がある 「気血」が不足していると、体を温める力が不足する ので、冷えやすい体になります。また、「気」は血液循環 を促す働きもあるので、「気」が不足することは血液循環 が悪くなり、手足の末端までしっかり血液が送られない ため、結果的に「瘀血」になる可能性が高いといえます。 日常的に体を温めたり、冷たいものを摂らないように 気を付けるのはとても大切ですが、体を温めることだけ ではなく、もともと「気血」が不足している体質ですので、 体を温めることに加えて「気血」を増やすような生活改 善をする必要があるでしょう。 睡眠中は「気」を養う時間でもありますので、しっかり睡 眠をとるように心がけたり、胃腸が弱いので、暴飲暴食は せず、腹八分目で消化の良いものを摂るようにしましょう。 お灸は「気血」を補うには最適の治療方法ですので、 できれば自宅で毎日お灸をされることをおすすめしま す。胃腸の調子を整える「足三里」「天枢」、「気血」を 補う「関元」「血海」、生殖機能を整える「腎兪」「三陰交」 などの経穴にお灸をしてみましょう。 男性不妊が原因とのことですので、ご主人にもお灸を してあげてみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMSなど婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用い て、体の内外より総合的に治療を行って いる。 相談者 夏みかん さん(29歳) 【不妊の原因:男性不妊】 ○胃腸が弱い ○めまいや立ちくらみがよくある ○朝、起きることができない ○目がかすんだり疲れる ○冷え性である ○寝不足の日が多い ○月経前になると乳房や下腹部が張る ○寒がりである ○下痢と便秘を繰り返す 血不足からおきている「瘀血」状態 お灸は「気血」を補うのに最適な治療方法 舌の裏の血管が黒くて浮き出ているようですが、東洋 医学の舌診では「舌下脈絡」といって、典型的な「瘀血」 症状のひとつといわれています。これ以外にも、舌面上 に青紫色の斑点が見られる状態や、舌が紫色や青色に なっている状態は、「瘀血」の症状になります。 「瘀血」 の症状は舌の裏の血管だけで判断せず いろいろな自覚症、他覚症状を総合して判断する 日によってあるいは一日のうちで舌の裏の血管が変化 するようですが、それは舌の状態に限らず、たとえば脈 状もそうですし、おなかの硬さなども、その時々の体の 状態、周囲の環境からの影響などによって変化します。 ただし、「瘀血」の症状は舌の裏の血管だけで判断は しません。舌のほかに脈の状態、おなかの状態、女性の 場合は月経の症状など、いろいろな自覚症状や他覚症 状などを総合して判断していきます。 「瘀血」の原因にはさまざまなものがあります。夏み かんさんの体質をみますと、胃腸が弱いようですし、目 のかすみやめまい立ちくらみがよくあるようなので、「気 血」が不足していることがうかがえます。 体を温めることに加えて 気血 を増やすような生活改善をする必要がある 「気血」が不足していると、体を温める力が不足する ので、冷えやすい体になります。また、「気」は血液循環 を促す働きもあるので、「気」が不足することは血液循環 が悪くなり、手足の末端までしっかり血液が送られない ため、結果的に「瘀血」になる可能性が高いといえます。 日常的に体を温めたり、冷たいものを摂らないように 気を付けるのはとても大切ですが、体を温めることだけ ではなく、もともと「気血」が不足している体質ですので、 体を温めることに加えて「気血」を増やすような生活改 善をする必要があるでしょう。 睡眠中は「気」を養う時間でもありますので、しっかり睡 眠をとるように心がけたり、胃腸が弱いので、暴飲暴食は せず、腹八分目で消化の良いものを摂るようにしましょう。 お灸は「気血」を補うには最適の治療方法ですので、 できれば自宅で毎日お灸をされることをおすすめしま す。胃腸の調子を整える「足三里」「天枢」、「気血」を 補う「関元」「血海」、生殖機能を整える「腎兪」「三陰交」 などの経穴にお灸をしてみましょう。 男性不妊が原因とのことですので、ご主人にもお灸を してあげてみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMSなど婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用い て、体の内外より総合的に治療を行って いる。
2015.4.2
コラム 漢方・鍼灸
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過眠は、よくない?
卑弥呼さん(42歳)結婚して2年7ヶ月たちますが、子どもはできません。睡眠は、だいたい11時には、就寝するようにしていて、朝は5時半に起きています。主人を送り出したあと、どうしても眠くて特に冬はそうで、7時半前後から、二度寝をお昼近くまでしてしまうことが、多いです。 そんなに寝てるのに夜になると不思議とまたちゃんと眠れて、2週間に1回ぐらい、夜全く眠れない時があるというパターンが続いてます。 この、パターンは、妊娠しにくさにつながってますでしょうか? 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館卑弥呼さん、はじめまして。 翠明館治療室の神薗といいます。 過眠は妊娠に悪影響を与えるかとのことですが、季節的には冬が多いようですね。 ある種の睡眠障害かと思いますが、特に日が短くなる冬に多いとのことですので、どうしても日中の太陽を十分に浴びることが出来ないと、睡眠リズムが崩れてしまうことが起こりますので、それが原因の可能性もあります。 東洋医学では、寝過ぎると肺を傷つけると言われています。肺は、空気を取り入れる臓器ですが、天の気を十分に取り入れることが出来なければ、慢性的な気の不足になってしまいます。 現在の症状を見ますと全体的に気が不足による症状が多いようです。また、気が不足しているために、気血の流れを上手く作ることが出来ず、気血の滞りもあるようです。 過眠が直接的に妊娠に影響することはありませんが、結果的に妊孕力が不足したり、気血の滞りによって、ホルモンの循環が悪くなったり、卵巣や子宮にしっかり栄養を与えることが出来ず、しっかり機能することが出来ずに、例えば、良い卵が育たなかったり、あるいは子宮環境が悪くなったりすることで、妊娠しず雷からになってしまう可能性はあると思います。 睡眠が足りないようでしたら、朝の眠気を我慢して、そのまま太陽を浴び、体を動かして交感神経に刺激を与えましょう。昼間眠気が起きたならば、30分程度昼寝をすると良いでしょう。 そうすることで、過眠は予防できるかと思います。それによって、気が充実し、木血の流れが良くなり、妊娠しやすい体に戻っていくと思います。 生活習慣は、その人の体を良くも悪くも作り上げますので、少しずつ、出来るところから生活習慣を改善し、妊娠しやすい体にしていきましょう。 一日も早く妊娠されることを、お祈りしています。
2015.1.20
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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当帰芍薬散と子宮内膜ポリープについて
しましまさん(36歳)不妊期間が1年半になったので、半年ほど当帰芍薬散を飲みました。冷え症が改善し、経血量が2~3割増したように感じました。 その後、体外受精の病院で子宮内膜ポリープが見つかり掻把手術を受けました。 これまでの治療で排卵までに期間に特に薬は使っていませんが、黄体機能不全気味ということで、排卵後は黄体ホルモンの補充をしていました。 ポリープはエストロゲンの感受性や過剰で出来ると耳にしたことがあります。漢方を飲んだことでポリープが出来た(亢進させた)可能性はあるのでしょうか? ネットの漢方医さんのサイトで、元々熱性・毒性を持つ人は漢方で悪化するとの記述を読み、私の既往歴の紫斑病は、熱性・毒性に当てはまるのでは?と不安になりました。 また、素人考えで申し訳ないのですが、これまでエストロゲンの検査で引っかかったことはなく、プロゲステロンの検査で低い、と結果が出ているので、漢方を飲む前からエストロゲンの方にバランスは偏っていたのでは?と感じています。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館しましまさん、はじめまして。 翠明館治療室の神薗といいます。 当帰芍薬散の服用が、子宮ポリープの原因では?とのことですが、確かに当帰芍薬散を服用することで、血が補われて血液循環が良くなり、ホルモンの循環が良くなることは考えられますが、それが直接的にポリープの原因と言えるかどうかは何とも言えないでしょう。 もともと筋腫や内膜症、嚢腫などが既往歴としてあるようですので、体質的に腫瘍などの組織が出来やすいので、その延長線上で、当帰芍薬散を服用することによって、ホルモンの循環が良くなり、子宮内膜が刺激されてきた結果と考える方が自然かもしれません。 熱性・毒性を持つ人には、それに合った漢方がありますので、決してそういう体質の人が漢方によって悪化することはありません。体質に合った漢方を服用している限り、強い副作用が出ることはないので、安心して服用してください。 ホルモンの循環や血液循環が良くなっているはずなので、決して当帰芍薬散が体に合わないということはないと思います。ただ、もともと血の循環が良くないお血体質なので、もっと積極的にお血を改善するような漢方の方が良いかもしれません。例えば、お血を改善する代表的な漢方として、桂枝茯苓丸がありますので、漢方を処方してもらっているドクターあるいは薬局に相談してみると良いでしょう。 一日も早く妊娠されることを、お祈りしています。
2014.5.1
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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どこの鍼灸院も同じ治療をするのでしょうか?
JINEKO事務局さん(14歳)アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。 【やすきちさん(41歳)】 現在、鍼灸に通っています。 とりあえず職場から近くて不妊治療に力を入れている鍼灸院を探しました。 しかし基本的なことが疑問になっています。 それは、全国の不妊治療に力を入れている鍼灸院は、みな同じように鍼やお灸をするのでしょうか? 「不妊治療にはここ」と、ツボは鍼灸師さんがみな一致しているのでしょうか? 主な症状 ・体温が上下に変動が激しい ・低温期から高温期への移行に時間がかかる ・レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じっている ・子宮筋腫、内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがある 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館現在不妊治療に力を入れている鍼灸院に通われているようですが、不妊症に対する鍼灸治療の基本についてお知りになりたいようですね。 鍼灸治療について押さえておくべきポイントは2つあります。ひとつは鍼灸治療をはじめとする東洋医学は西洋医学と違って病名から治療するのではなく、患者さんの体の状態を「証」という体質の分類法を用い、その証に基づいて治療法を組み立てる随証治療であること。 もうひとつは鍼灸治療には、さまざまな流派があり、流派ごとに鍼灸治療に対する考え方が異なるので、治療する経穴(ツボ)は必ずしも共通していないということです。 最近は不妊症治療に力を入れている鍼灸院が増えてきていますが、先ほど言ったように、基本的に随証治療を行うので不妊症というカテゴリーの治療ではなく、体全体を妊娠しやすい体質に改善していくのです。 たとえば、やすきちさんでしたら気になる症状から腎が弱い「腎虚証」と血の循環が悪い「瘀血(おけつ)」ととらえて、腎気を補い瘀血を改善する治療をしていきます。 腎虚や瘀血を改善する治療は流派によって違います。 さらに鍼灸院ごとの経験的な治療法が加わりますので、治療法はさまざまだと考えてもいいでしょう。 しかしこれでは鍼灸治療になじみのない人にとって、鍼灸院選びがわかりづらく迷ってしまうので、昨年の秋に日本鍼灸師会の会員の有志が集まって、不妊鍼灸ネットワークという団体を結成しました。 この団体では質の高い鍼灸治療を提供できる鍼灸師を育て、不妊症で悩んでいる方に紹介しようという試みを始めています。 このネットワークでは、「ある特定の経穴を使うと卵巣動脈の流れを改善したり、子宮内膜を厚くして質を高めることができる」というような研究をされている先生が在籍しています。 その先生の指導のもとでネットワークの会員は、その特定の経穴を使って不妊治療を実践しているので、同じ経穴を同じ手技で治療をし、妊娠率を高めていると言えます。 このような研究が今後ますます進み、不妊治療に特化した治療方法が確立され、ネットワークの枠を越えて同じ治療が受けられる鍼灸院が全国に増えていくでしょう。
2014.2.14
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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多嚢胞性卵巣でフェマーラが効きません。漢方どうですか?
JINEKO事務局さん(14歳)アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。 【智さん(22歳)】 3年の不妊治療の末、1人目を初めてのフェマーラ服用の自然妊娠で授かることができました。そして9月に断乳をして即治療を始めましたが、今回は小さい卵だらけでダメでした。 『ジネコ』で話題になる多嚢胞は、「食生活を変えるとよい」のには納得です。食生活を変えて鍼灸院に通い、なるべく運動もして......。 そして漢方に興味を持ちましたが実際、多嚢胞で漢方は効果があるでしょうか? とにかく排卵までこぎつけて、治療の第一歩に進みたいです。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館東洋医学的に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) になりやすい体質の方は、生殖機能と密接な関係のある腎気が弱っている「腎虚」、消化機能が低下をしている「脾胃虚」、貧血やめまいがある「血虚」、月経痛がつらく肌荒れがある「瘀血」、不安感や不眠、イライラ感の強い「気滞」があると考えます。 不妊症の方は基本的に「腎虚」体質が多いので、まずは腎気を補うことが大切です。 一人目の出産で腎気がかなり消耗しているところに育児が加わり疲労が蓄積しているので、消耗した腎気を戻すことが困難な状況になっているようです。 腎気を戻すためには食事は豆類を積極的に摂ることです。 また、睡眠も大切です。育児で睡眠時間を確保するのは難しいと思いますが、夜の寝不足は30分くらいの昼寝でカバーしましょう。 PCOSの診断基準は、①月経異常、②多嚢胞性卵巣、③血中の男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH 基礎値正常 ( 日本産婦人科学会の診断基準による) のすべてを満たす場合となります。 漢方薬で改善効果が期待できる項目は、③の男性ホルモン値やLHの値を改善し、ホルモンバランスを整えることです。 そしてその効果が一番期待できるのが、温経湯という漢方薬です。 温経湯は不妊治療でよく使用される漢方薬で、経絡を温める効果があります。 ほかにも温経湯には、脾胃の弱い体質、血液の不足している血虚、血液循環の悪い瘀血も改善してくれます。 つまりPCOSの人が持っている症状をすべてカバーする漢方薬と言えます。 また、東洋医学的な体質に当てはまらない、PCOSの人にも効果があることが実証されているので、安心して服用できます。 男性ホルモンが高いタイプの人には、芍薬甘草湯もおすすめです。 筋肉の痙けいれん攣や痛みの症状に効果があることで知られている漢方薬ですが、男性ホルモンやプロラクチンの値を下げる効果が実証されています。 智さんがどのタイプのPCOSかわかりませんが、よくタイプを検査した上で漢方薬を試してみてください。
2014.1.21
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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移植後の鍼について
ららさん(36歳)もともと鍼灸院には通っているます。 10日に凍結胚移植を行う予定です。 11日から鍼灸院に通っても大丈夫でしょうか?? 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、ららさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 凍結胚の移植を予定されているようですが、移植後の鍼灸治療は、当日でも翌日以降でも大丈夫です。 鍼灸師によって考え方は多少違ってくるので、どのタイミングで治療をするかはまちまちですが、移植後は、出来るだけ早めに治療すると効果が上がりますので、移植の翌日に鍼灸治療することはとても良いことだと思いますよ。 胚盤胞の場合は、すぐに着床のステップに入りますので、そういう時に鍼灸治療をして、子宮の血流を良くしておくことは、とても大切なことになります。 できれば、移植の前後に治療をするとベストでしょう。 なかなか着床しない方は、子宮内膜の血流が悪くなっていることが多く、またホルモンに対する感受性が低下していることもありますので、鍼灸治療をすることで、血流を改善し、感受性を高めておくことで、着床をスムーズにすることにつながります。 ららさんにとって、一日も早く、元気な赤ちゃんに恵まれますよう お祈りしています。
2013.7.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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ひどい冷え性と不妊治療でストレスを感じていることに悩んでいます
相談者 ようこさん(33歳)■ ひどい冷え性に悩んでいます。排卵から月経時に腹痛があり、不妊治療にストレスを感じています。そのせいかちょっとしたことでも落ち込みます。とくに月経がくるたびに「今回もだめだった」とがっかりしてしまいます。 鍼灸で腎陽を補えば、自分で体を温める力がつき、生殖機能の働きがアップする ひどい冷えに悩んでいるとのことですが、典型的な陽虚証という症状がうかがえます。体全体の代謝機能が低下しているのが原因です。 腎陽虚証によって体を温めることができず、結果、瘀血になってしまう 体を温め、適度な運動をする。ストレスにはへそ下丹田で腹式呼吸を 日常で気を付けることは、積極的に体を温めることです。とくに下半身の冷えが強いと思いますので、しっかりとお風呂に浸かって、体の芯から温めましょう。瘀血には適度な運動が効果的です。一日30分程度のウォーキングやヨガ、太極拳など、体に負担にならない運動をしましょう。ストレスがたまっているようですから、へその下3寸のところにある、へそ下丹田で深く息を吸い込む、複式呼吸をすると、体がリラックスして気を補えます。鍼灸治療では、腎陽を補う治療が中心になります。腎陽を補うことで、自分で体を温める力をつけ、生殖機能をUPさせていきます。体が温かくなり気が充実してくると、余分な水分も減り、血液を送りだす力もでて、体全体の循環が改善していきます。 神薗 克也 先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師・登録販売者。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症をメインとして、鍼灸と漢方を用いで体の内外より総合的に治療を行っている。 ■ あわせて読みたい ■ 冷え性なのに汗っかきなので温めると逆に冷えてしまう。なにか対策はある? 半身浴や運動も効果無い40年来の冷え性。33歳以降の月経変化。気になるこの2点は改善できるの? 冷え性や月経不順、イライラや落ち込みを解消して、妊娠力を上げたいのですが 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる 相談者 ようこさん(33歳)■ ひどい冷え性に悩んでいます。排卵から月経時に腹痛があり、不妊治療にストレスを感じています。そのせいかちょっとしたことでも落ち込みます。とくに月経がくるたびに「今回もだめだった」とがっかりしてしまいます。 鍼灸で腎陽を補えば、自分で体を温める力がつき、生殖機能の働きがアップする ひどい冷えに悩んでいるとのことですが、典型的な陽虚証という症状がうかがえます。体全体の代謝機能が低下しているのが原因です。 腎陽虚証によって体を温めることができず、結果、瘀血になってしまう 体を温め、適度な運動をする。ストレスにはへそ下丹田で腹式呼吸を 日常で気を付けることは、積極的に体を温めることです。とくに下半身の冷えが強いと思いますので、しっかりとお風呂に浸かって、体の芯から温めましょう。瘀血には適度な運動が効果的です。一日30分程度のウォーキングやヨガ、太極拳など、体に負担にならない運動をしましょう。ストレスがたまっているようですから、へその下3寸のところにある、へそ下丹田で深く息を吸い込む、複式呼吸をすると、体がリラックスして気を補えます。鍼灸治療では、腎陽を補う治療が中心になります。腎陽を補うことで、自分で体を温める力をつけ、生殖機能をUPさせていきます。体が温かくなり気が充実してくると、余分な水分も減り、血液を送りだす力もでて、体全体の循環が改善していきます。 神薗 克也 先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師・登録販売者。2004年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症をメインとして、鍼灸と漢方を用いで体の内外より総合的に治療を行っている。 ■ あわせて読みたい ■ 冷え性なのに汗っかきなので温めると逆に冷えてしまう。なにか対策はある? 半身浴や運動も効果無い40年来の冷え性。33歳以降の月経変化。気になるこの2点は改善できるの? 冷え性や月経不順、イライラや落ち込みを解消して、妊娠力を上げたいのですが 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる
2013.6.26
コラム 不妊治療
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妊娠中の鍼灸
じーこんさん(30歳)現在、腰痛改善の為に鍼灸に通っています。 もし今後妊娠した場合、鍼灸は続けてもいいでしょうか? 先生に良くないと説明されたのですが、続けたい気持ちが強く(先生には申し訳ないのですが)疑っている状態です。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、じーこんさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 妊娠中の鍼灸治療についてですが、妊娠初期は、つわりや流産防止のためにとても有効ですし、安定期以降は、妊娠中の様々な体の不調に対してとても有効です。また、安産のためにも、赤ちゃんのためにも鍼灸治療はお勧めです。妊娠中でも安心して鍼灸治療を受けてください。 ただ、現在通われている鍼灸師の先生は、おそらく妊婦の治療は慣れていないのでしょう。もし、妊娠中に鍼灸治療を受けたい場合は、妊婦の治療に慣れた鍼灸師のいる治療院に行かれることをお勧めします。 鍼灸治療は、気をとても大切に考えていきますので、ネガティブな気を持っている治療家の治療を受けると、ネガティブな影響を強く受ける可能性がありますので、少なくとも妊婦を快く受け入れてくれる治療院を探しましょう。
2013.5.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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和痛分娩
チョコランマさん(30歳)現在通っている産婦人科で、「鍼灸による和痛分娩」のチラシが貼られていました。 夏に出産する予定で、帝王切開の予定です。 鍼灸による和痛は手術後の後陣痛にも利くと聞き、とても興味を持っています。 私は、鍼灸を一度も受けたことがないのでまったくの無知識。 先生から何かお話が聞けたらとこちらにご相談させて頂きました。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、チョコランマさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 和痛分娩についてですが、痛みを和らげながら出産をするために、西洋医学では、麻酔を使用します。鍼治療の場合は、痛みを緩和する経穴を使用して、痛みを和らげていきます。 1970年代に中国で鍼麻酔によって手術をしたとのニュースが、世界中に報道され、特に欧米で一気に鍼灸のブームが起きました。そのころから、盛んに鍼の麻酔効果の研究がされていて、鍼治療には除痛効果があるとWHOでも認められるようになっています。 分娩時の痛みに限らず、頭痛や歯痛、腹痛、神経痛などの様々な痛みに対して、鍼治療はとても効果があります。 和痛分娩で使用される経穴は、一般的に手にある合谷と足にある三陰交や太衝です。 痛みを緩和しつつ、出産を促すという治療効果が期待できます。 通われている病院では、どのような経穴を使い、どのような方法で治療されるかは分かりませんが、麻酔を使うリスクを考えると、鍼治療で和痛分娩される方が、リスクも少ないので、安心かと思います。 ただ、鍼治療は、その効果が、体質などの個人差に左右されますので、思ったような効果が得られない場合もあります。もし、鍼治療による和痛分娩をご希望でしたら、担当の医師と十分に相談したうえで、ご検討されることをお勧めします。
2013.5.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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頻度について
ココリカさん(30歳)2人目不妊です。 産婦人科では夫婦共に問題ないと言われました。 生理不順ですが、ストレスや香港での新生活の不慣れが原因だと思い、特に治療もせずに終わりました。 生理の周期が2人目出産後に長くなり1ヶ月半に1回からさらに2ヶ月に1回、ついには2ヶ月以上経たないと来なくなりました。 そこで、香港にある病院内の鍼灸(中国医)を訪ね、鍼灸と漢方薬で体質を改善してく事になりました。 鍼灸と漢方薬は費用が高いので週1回通うことにしようと考えていますが、 週1回の鍼灸治療は効果があるのか不安です。やはり少ないでしょうか? せっかく通うので週1回で効果がないようならば、頻度を増やそうと思っています。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、ココリカさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 現在、香港で鍼灸治療をされているようですが、週一回の治療で効果があるか不安のようですね。鍼治療に通う頻度についてですが、これについては、鍼灸師の治療に対する考え方が強く反映されますので、一概にどの頻度が効果があるかは言えません。 ただ、一般的には、1週間程度は効果が持続するといわれています。その方の症状や体質などによって、多少前後しますが、概ねこのくらいと考えられて良いでしょう。 なので、週一回の治療でも十分に効果を実感できるかと思いますが、時間的、経済的な余裕がある良いでしたら、週2回程度治療されるとより良い効果を実感できるでしょう。 香港ですと中国鍼を使用しているかと思いますが、日本の鍼よりも太く、手技も多様で、刺激が強めですので、慣れないうちは、いわゆる瞑眩反応が強く出る可能性もありますので、その際は、担当の鍼灸師と相談をして、治療の間隔を調整してください。
2013.5.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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ハイオネックスについて
アリエスさん(41歳)不妊治療を初めて、3年になります。 鍼灸によって妊娠率が上がる事を知りましたが、地方の為、不妊治療の鍼灸院がありません。 漢方を扱っている病院に今年の1月から、通い始めました。 2点お聞きしたいことがあります。 1点目は、ハイオネックスをしてもらっておりますが、鍼灸としての、効き目はどれぐらなんでしょうか? 2点目は、2週間前にアシスト八チングした凍結胚盤胞3BAと凍結桑実期胚を戻し、3日後と、その8日後にに三陰交とおへその周り4箇所、腰に4箇所ハイオネックスをしましたが、大丈夫だったのでしょうか? 結果は陰性で、戻した後はお腹周りは鍼灸などで、触らないほうが言いと聞いたもので、不安になり、今後も戻す予定にしてますので、教えていただきたいです。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、アリエスさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 パイオネックスの鍼灸としての効き目についてですが、パイオネックスは、1mm程度の鍼が出ていますので、貼り付けると少しチクッという痛みがあるかと思います。 鍼としての効果は、通常の治療で使う鍼に比べると、確かに落ちてしまうのは致し方ありません。 それは、単に貼り付けている鍼と違って、通常の治療では、鍼の太さ、長さが異なりますし、刺入の深度、またそれに手技が加わることによって、刺激を微調整することができますので、多彩な効果を起こすことが可能です。 とはいえ、パイオネックスは、常に刺激を与え続けることができるので、効果を持続することができます。それなりの効果は期待できますので、継続して使用されることをお勧めします。 移植後に、三陰交とお臍の周辺、腰にパイオネックスをされたようですが、特に問題はありません。移植後は、着床を促すという意味で、気血の循環を良くしておくことはとても大切です。三陰交で子宮に刺激を与え、お臍周辺と腰で、骨盤内の気血の循環を改善することができます。 確かに、移植後は、お腹を触ると、卵がどこかに行ってしまうのでは?とか、着床の妨げになるのでは?と不安になりますね。 ただ、触った位では、卵に影響を与えることはありませんし、着床の妨げになることは考えにくいので、余程強い衝撃がお腹に加わらない限り、気にされることはないでしょう。 それよりも、パイオネックスを貼って、少しでも気血の循環を良くして、赤ちゃんの成長を促すようにしていきましょう。
2013.4.18
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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通い続けようか迷ってます。
エイコンさん(30歳)不妊治療を主に行っている鍼灸院に通っています。 週1回通い続け、次で11回目になりますが続けようか迷っています。 不妊治療を始めてから、基礎体温グラフが不安定になりました。 治療後初めての生理は量が多くサラサラしたものだったのですが、2回目からは治療前の生理とあまり変わらず、生理痛もひどくなりました。 先生は「針の数が多かったかもしれない」とのことで、針と刺激を減らしました。 針を減らしただけで生理痛がひどくなることはあるのでしょうか?? お腹の冷えも改善されている様子もありません。 治療院には産まれた子どもの写真が多く飾ってあるので信頼できると思っていたのですが、このまま同じ治療院で通い続けるか迷っています。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、エイコンさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 週一回の鍼灸治療を11回受けられたということですが、生理の状態が治療前と変わらず、痛経がひどくなってしまったとのこと。 初めて鍼灸治療を受けられた方は、身体が鍼灸の刺激を敏感に感じ取り、気血の流れなどが劇的に改善することがあります。初回の生理が経血もサラサラで、痛経も少なかったようですので、おそらくエイコンさんの身体が敏感に反応したのでしょう。 2回目の生理では、元に戻ってしまったとのことですので、身体が鍼灸の刺激に慣れてしまい、上手く反応しなくなったのかもしれません。 もちろん、生理は、自律神経にコントロールされているので、季節の変化や日常生活のストレスなどによっても変化していきますが、そういう要素を除いて純粋に鍼灸の刺激だけについて考えると、鍼灸を始めて受けたときの身体の状態と、2回目の生理のときの身体の状態は、大抵の場合異なりますので、そのときの身体の状態にあった経穴を使い、適切な刺激を与えることができれば、おそらく初回の生理のように、経血がサラサラで、痛経も少なかったでしょう。 左右の卵巣の機能は必ずしも同じではないので、周期によって月経の状態も多少なりとも変わってきます。そういう違いをしっかり診ることで、その都度治療方針を変えていき、その周期に合った適切な方法で治療をすることが必要になります。 鍼の本数を減らしたり刺激を弱くしたのは、おそらくそのような意図があったかと思いますが、それがエイコンさんの身体に合っていなかった可能性がありますので、その都度自分の状態を鍼灸師に伝え、適切な治療をしてもらうようにしましょう。 もし、そうしても身体の状態が以前と変わらない場合は、鍼灸師の治療方法が合っていないことが考えられますので、他の治療院に転院してみる方が良いかもしれません。 エイコンさんに、一日でも早く良い知らせが来るよう、お祈りしています。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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着床期のお灸について
フウさん(30歳)現在、不妊専門の鍼灸院に通っています。 妊娠判定日の前日に腰とへそ下にお灸をしてもらいましたが、我慢できないくらいの熱さでした。 こんなに熱くて大丈夫なの?と心配になったくらいです。 治療の後、トイレに行ったら白いおりものが大量に出ていました。 私には刺激が強すぎたのではないか…と心配でなりません。 ちなみに、三陰交にも小さな針の付いたシールを貼られました。 問題はないでしょうか? 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、フウさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 判定日前の鍼灸治療で、腰とお臍の下の灸がとても熱かったようですが、女性の場合、ホルモンの環境が逐次変わっていきますので、その変化のある時期になると身体がとても敏感になっていきます。特に排卵前と生理直前がその時期になります。 その時期には、いつも以上にお灸を熱く感じたり、あるいは鍼がいつもより痛く感じたりします。 フウさんがとても熱く感じたというのは、判定日の前日なので、おそらく体がいつもよりも敏感になっていたからでしょう。お灸自身の熱さは、おそらく変わっていたいと思いますので、感じ方が変わったと思った方が良いかもしれません。 お灸の刺激位では、着床した赤ちゃんがどうにかなるほどの強い刺激にはなりませんので、ご安心ください。治療後に、帯下が大量に出たようですが、お灸の刺激で循環が良くなったのでしょう。基本的に、鮮血が大量に出なければ、妊娠には影響はありません。 また、三陰交について、ネットなどで様々な情報が飛び交っていますが、確かに古典には妊娠初期は禁忌とされているのは事実です。しかしながら、最近の研究では、妊娠初期に三陰交に鍼をしたり、灸をしても、流産はしないという結果が出ていますので、妊娠初期に三陰交を使うことは問題がないというのが、我々鍼灸師の間では、一般的な見解になっています。 鍼灸をすると、体は様々な反応をします。普段感じない反応だと、不安になってしまうのは、致し方ないことですね。そういう時は、必ず担当の鍼灸師に相談してみてくださいね。不安を抱えたままでは、せっかく妊娠しても、赤ちゃんに良い影響は与えません。 フウさんに、一日でも早く良い結果が訪れますよう、お祈りしています。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸と針灸の違い
カンちゃんさん(30歳)鍼灸と針灸の違いはなんでしょうか? 不妊治療で鍼灸?針灸?に通おうか考えています。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、カンちゃんさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 鍼灸と針灸の違いですが、表記の違いであって、内容は変わりはありませんよ。 我々が国家試験に受かって、厚生労働省から受ける免許証には、はり師、きゅう師とひらがなで書かれています。法律も、”あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律”といって、ひらがななのですね。 ”鍼灸院”と表記するところと、”針灸院”と表記するところがありますが、基本的に”鍼”と”針”は同じ意味で、一般的に”鍼”は、はりきゅう治療に用いる”鍼”を意味し、針は縫い針などの、はりきゅう治療以外に用いる針と区別しているようです。 私が所属している日本鍼灸師会などの団体名は、”鍼”を使います。中国などは、簡体字の”針”を用いているようです。 なので、厚生労働省関係や法律の表現は”はりきゅう”で、鍼灸師が使う表現は、一般的には”鍼灸”で、それと同じ意味として、一般の人にも分かりやすい表現として”針灸”を使うことがあるというように考えてみてはいかがでしょう。
2013.3.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸治療は、どれくらいで効果が出てくるものなのでしょうか?
マニーさん(30歳)鍼灸治療は、どれくらいで効果が出てくるものなのでしょうか? 子供が欲しい&冷え性緩和のため不妊専門の鍼灸院に通っているのですが、いまいち効果を感じません。 針治療もあるのですが、最近は針を入れるときの痛みが大きく感じます(初めの頃はあまり感じなかった)。 鍼灸は私の体には合わないのかなぁ…と思うようになりました。 現在は週1~2回のペースで通っています。 個人差はあれど、どれくらいで効果が実感できるのでしょうか? 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、マニーさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 冷えの改善と妊娠を目指して、鍼灸治療に通われているということですが、効果があまり実感できないということですね。 確かに、個人差はありますが、女性の場合は、月経の状態が確実に変化していきますので、その変化で効果を実感することが多いです。 なので、鍼灸治療をした次の生理の症状で変化を感じるかと思います。 週1~2回のペースで治療をされているようですから、かなり頻度の高い治療をされているので、そのペースで変化を感じないようですと、鍼灸自身の刺激がマニーさんにとっては弱いか、体質に合った治療をしていないのかもしれませんね。 鍼灸自身の相性というのは基本的にはありません。刺激に対して敏感な人に対しては、細い鍼で刺激量を最小限にして治療ができますし、逆に、刺激に対して鈍感な人に対しては、やや太めの鍼で刺激量を多くしていき、その人に対して最適な刺激で治療をしていきます。 そうやって刺激量を加減していかなければ、治療効果を最大限に引き出すことは出来ません。 鍼灸師の数だけ、治療方法があるといわれていますので、刺激量の弱い治療を得意とする鍼灸師もいれば、刺激量を多くする治療を得意とする鍼灸師もいます。もちろん、様々な手技もありますし、経穴の取り方もことなりますので、その技術は千差万別です。少なくともマニーさん自身が効果を実感されていないようですので、もしかしたらその鍼灸師の手技が合わないという可能性はあります。 もし、しばらく通院して効果を感じないようでしたら、別の鍼灸師の治療を受けてみてはいかがでしょう。 マニーさんに一日でも早く、赤ちゃんが来ますよう、お祈りしています。
2013.2.20
専門医Q&A 漢方・鍼灸