佐藤病院 ジネコ取材済
群馬県高崎市若松町96
婦人科 / 不妊治療 / 産科
佐藤病院
群馬県高崎市若松町96
妊娠中の健康管理・分娩を含む周産期医療とともに、不妊症・子宮内膜症の治療や、患者さまの体への負担が少ない腹腔鏡手術に積極的に取り組むほか、予防医学の観点から健康と美をサポートするウェルエイジング外来を立ち上げ、産婦人科専門病院として、女性の生涯に渡る相談役として、思春期から更年期まで幅広い相談治療に従事しています。
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診療科
婦人科
不妊治療
産科
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:30~13:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
14:30~18:30 | ○ | ○ | ○ | ○ |
最終受付時間: 午前13:00 午後18:15 初診受付: 午前12:45 午後17:45
休診日
火曜日・日曜日・祝祭日(土曜日は午前のみ診療)
住所・連絡先
群馬県高崎市若松町96
TEL: 027-322-2243
産科
妊婦健診、ハイリスク外来、助産師外来、母乳外来、無痛分娩、小児科(産後1ヶ月健診)
婦人科
婦人科疾患、婦人科専門外来、各種婦人科手術
健康外来(内分泌・思春期外来、ブライダルチェック、家族計画、更年期外来、がん検診)
不妊専門外来
不妊検査、不妊専門外来生殖医療
佐藤雄一 院長プロフィール
佐藤雄一 院長略歴
医学博士。順天堂大学産婦人科非常勤講師。日本産婦人科学会認定医。日本生殖医学会生殖医療指導医。日本産婦人科内視鏡学会技術認定医。
ウェルエイジング外来
禁煙外来
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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いつかはママになる女性のための「プレコンセプションケア」とは?
赤ちゃんを授かるには夫婦ともに健康が大切。ママには“準備期間”が必要。栄養は偏っていませんか?生理のトラブルはありませんか?必要な予防接種は受けてきましたか?ママになるための体の準備は、10代から始めるのがベストとも……。あなたは大丈夫?
2020.3.5
コラム 妊活
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【特集2】きちんと食べるしっかり動く、が冷え性改善の鍵!
冷えと不妊の関係は明らかにはなっていませんが、体が冷えると血液の巡りが悪くなり、赤ちゃんを迎える十分な備えが整わないことも。また、体温が低いと免疫力が落ち、思わぬ不調の原因にも。今のうちにしっかり改善し、元気なママを目指して!
2019.12.18
コラム 妊活
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将来、健康な赤ちゃんを産むために、 女性の元気、キレイ、若々しさをサポート!
女性の体は初潮開始からママになる準備をしています。でも、仕事などで忙しいと健康管理を疎かにしがち。元気な赤ちゃんは、元気なママがあってこそ。女性の“元気”を応援するのが、プレコンセプションケアです。
2018.12.15
コラム 妊活
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妊娠しやすい“体づくり”、していますか? 朝はナシ、ランチは菓子パン…栄養不足の女性が増えています
食事は体づくりの基本! ギリギリまで寝ていて朝食はナシ 昼食はコンビニの菓子パン、 夕食はスーパーの総菜や冷凍食品とビール! ……という食生活では、 カロリーは十分でも、栄養不足の危険が!低カロリー&低栄養、現代女性は栄養失調!?食の欧米化が進み肥満が問題視される一方で、若い女性では逆に低栄養が問題となっています。厚生労働省の調査によると、20代の5人に1人以上がBMI18・5を下回る「痩せ」の状態であると報告されています(BMIとはヒトの肥満度を示す指数。体重kg÷身長m÷身長mで換算。18・49以下が痩せ、25以上が前肥満とされる)。 「スレンダーな体型を保ちたい!」という女心はあっても、「妊娠したい」となると、“食生活”を見直す必要があります。栄養失調のプレママには、コウノトリは来づらいのです。だって、元気な赤ちゃんを育むためには、多くの栄養素が必要とされるのだから──。 そこで、妊娠を望む女性にどのような栄養素が必要か、栄養学にも詳しい佐藤病院の佐藤雄一先生に伺いました。 美白ブームで異常が!?「くる病」の子どもが増加「ジネコ読者さんなら、葉酸の必要性はもう十分にご存じかと思います。当院に通われる妊婦さんも、不足はほとんどないですね。ところが最近気がかりなのが、小児科からの“くる病”が増えつつあるという報告です。赤ちゃんの骨に成長障害が起こり、背骨や脚などが変形する病気で、戦後の食糧事情が悪い時代に多く発症した病。母体のビタミンD不足によって起こります」。それがなぜ現代に? 「美白ブームで太陽光を浴びなくなったことが原因と考えられます」と佐藤先生。ビタミンDは食品からも摂取できますが、紫外線を浴びることでも体内で産生される栄養素なので、万全のUVケアで紫外線をシャットアウトすると不足しがちに。 「手のひらだけでもUVケアをせずに日光に当てる、といったことも有効。昔からある肝油ドロップの摂取なども役立つかもしれません」(佐藤先生)朝食は1日のウォーミングアップ。しっかり食べて冷え性を改善!働きながら妊活をする女性は多く、時間に追われる毎日では、ついつい朝食をおろそかにしがち。実は、「それが大問題なのです!」と佐藤先生。 「一食抜くだけでも単純に摂取カロリーは減ります。でも、痩せない。なぜなら、朝食は1日をスタートさせるための重要なエネルギー源で、それをおろそかにすると基礎代謝が落ち、低体温になってしまうからです。実際、低体温や生理不順の患者さんは朝食抜きという人が多い」とのこと。では、佐藤先生のオススメの朝食は? 「豚汁などの具だくさんの味噌汁とご飯ですね。スムージーなどの生野菜は体を冷やすので注意して」ともアドバイス。たんぱく質もっとたくさん、卵は、実はスーパーフード?!美容や健康のためにモデルさんなどが愛用する、チアシードやゴジベリーといったスーパーフードも話題です。妊活中の女性へのオススメはありますか? 「まず基礎的な栄養素をきちんと摂取している、というベースがないとダメ。また、海外で流行っているスーパーフードは要注意で、欧米人の腸とは長さや働きなどが異なるため、日本人には向かないものも多いのです。ありきたりな結論ですが、栄養が偏らないように1日3食まんべんなく食べることに勝るものはありません。しいて言うなら、卵をもっと食べてほしいですね。手近なたんぱく源ですし、ホルモンを生成する働きがあるコレステロールも、妊活中ならちょっと高めのほうが良いので」 鉄分や亜鉛などのミネラルなども不足しがちですが、「神経質になりすぎるのもよくないし、苦手なもの、おいしいと思えないものを食べるのはストレスに。栄養不足かも? と思う日は、サプリメントなどに頼ってもいいんじゃないかな」と佐藤先生。 ただし、お菓子やジャンクフードばかり食べて、サプリメントで帳消しに! という食生活は、言うまでもなくNGですよ! 妊活中の食生活ここがポイント! ●1日3食が基本。朝食は温かいものを ●昔ながらの和食で発酵食品を多く摂ろう ●加工食品やマーガリンなどは控えて 妊活中に積極的に摂りたい栄養や食品 ●たんぱく質 肉、魚、豆類などに多く含まれるたんぱく質は、体づくりの基本。「肉の脂肪はカロリーは高めですが、体にとって悪い脂ではないので敬遠しなくてもOK」(佐藤先生)。卵は優秀なたんぱく源で、含まれるコレステロールにはホルモン生成作用が。1日1~3個を目安に。 ●ビタミンD カルシウムやリンの吸収に必要ですが、最近の女性にとくに不足が目立つ栄養素。日光に当たるだけで体内で産生されますが、美容のために紫外線を嫌う傾向にあるのが不足の原因。食品では、天日干ししたキノコ類、レバー、魚、卵黄などに多く含まれています。 ●発酵食品 味噌、糠漬け、納豆、ヨーグルトといった発酵食品で、腸の調子を整えましょう。「また、発酵食品ではありませんが、キャベツの千切りや大根おろしもおススメ。含まれる酵素には消化を助ける働きがあるので、食事の最初に食べると胃がもたれません」。(佐藤先生) 佐藤 雄一 先生(産科婦人科舘出張 佐藤病院) 医学博士・産婦人科専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医・日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に生活習慣の改善を指導。今年の秋には東京・日本橋に、妊娠のための体づくりをサポートする専門クリニックが誕生の予定。著書に「今日から始めるプレコンセプションケア」がある。≫ 産科婦人科舘出張 佐藤病院出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.37 2018 Spring≫ 掲載記事一覧はこちら
2018.2.21
コラム 不妊治療
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多嚢胞性卵巣症候群は薬が効きにくいのでしょうか?
多嚢胞性卵巣症候群は薬が効きにくいのでしょうか? 佐藤 雄一 先生(高崎ARTクリニック) 相談者:やんさん(31歳) クロミッド®が効きません 不妊治療を始めました。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されました。1周期目はクロミッド®を1日2錠服用。卵胞が4つ育ちましたが、妊娠に至りませんでした。2周期目もクロミッド®を1日2錠服用。前回と同じ時期に受診しましたが卵胞は育っておらず、その日にHMG注射を打ち3日後に受診。しかし卵胞は育っておらず、またHMG注射を打ちました。次は3日後に受診予定です。クロミッド®とHMG注射をしても効かない時は、次の周期で同じことをしても効かないのでしょうか? 次は効くことはありますか? 1周期目は卵胞が育ったのに落ち込んでいます。20歳から生理不順のため10年間ピルを服用。身長158㎝、体重41㎏です。 やんさんはクロミッド®が効きにくい体質なのでしょうか? 周期目はきちんと卵胞が育ったということなので、薬が効きにくい体質ではないと思います。 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は卵胞が排卵できる大きさに育たない状態のことで、肥満型の女性に多いのですが、この方のような痩せ型の女性にもみられます。 PCOSの疾患がベースにあって痩せ型で生理不順の体質の場合、薬の効き具合が体調によって大きく左右されることがあります。薬を使っても卵胞が成長しないのは、頭からのホルモン分泌指令がうまくいかないのかもしれません。その周期の体調が影響した可能性が考えられます。 薬の効きについては、心配しなくていいですか。 はい、不安になる必要はないと思います。 医師としては、この方の食事や生活習慣はどうだったのかが気になります。ダイエットや日々の忙しさで栄養が偏ってしまったのか、強いストレスがあって体調を崩していたのか…。そういう時に薬や注射をたくさん使っても、卵巣は反応せず卵胞が成長しないことも多いんです。 ですから、体調を良くすることで、次は同じ薬が効く可能性はあると思います。 今の治療薬をどのくらい続けるといいですか。 一般的には5~6周期と言われていますが、最近は3~4周期行って結果が出なければ、別の治療薬を検討することも多いです。 現在、レトロゾールという新しいタイプの薬がありますので、それを試してみるのもいいでしょう。 その薬の特徴を教えてください。 レトロゾールは多胎妊娠のリスクが低いと言われている薬です。 PCOSは、排卵できない卵胞がいくつも卵巣にたまっている状態です。薬を使うと、いくつもある卵胞が一気に育ち、その分、多胎妊娠のリスクも高まります。レトロゾールはクロミッド®より、少ない数の卵胞を育てるメカニズムをもっています。 ただ、PCOSでも不妊治療の第一選択薬は、保険適用になるクロミッドⓇが主流です。レトロゾールは保険適用外の薬になるため、医師とよく相談してから使用してください。治療費もやや高額になります。 今後のアドバイスをお願いします。 繰り返しになりますが、体調によって薬効が出ない周期もあります。極端なダイエットやストレスは卵巣のはたらきを悪くするので、正しい生活習慣を心がけてください。 そして不妊の治療中は精神的なストレスも強くなりがちです。主治医の先生と信頼関係をつくりながら、リラックスして前向きに治療をしてほしいと思います。 佐藤先生より まとめ ●やんさんの体調によって、薬が効かない周期も。 ●1周期目は薬が効いたので、次に効く可能性はあります。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(高崎ARTクリニック) 医学博士・産婦人科専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医・日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。最近、テレビCMでも話題のトレーニングジムに入会したという佐藤先生。目的はダイエットではなく、2カ月で3〜5kgの筋肉増加。マラソン、ヒルクライム、トライアスロンときて次はムキムキ!? 周囲から「いったい何を目指しているんだ?」と聞かれるのだとか。 ≫ 高崎ARTクリニック 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら 多嚢胞性卵巣症候群は薬が効きにくいのでしょうか? 佐藤 雄一 先生(高崎ARTクリニック) 相談者:やんさん(31歳) クロミッド®が効きません 不妊治療を始めました。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されました。1周期目はクロミッド®を1日2錠服用。卵胞が4つ育ちましたが、妊娠に至りませんでした。2周期目もクロミッド®を1日2錠服用。前回と同じ時期に受診しましたが卵胞は育っておらず、その日にHMG注射を打ち3日後に受診。しかし卵胞は育っておらず、またHMG注射を打ちました。次は3日後に受診予定です。クロミッド®とHMG注射をしても効かない時は、次の周期で同じことをしても効かないのでしょうか? 次は効くことはありますか? 1周期目は卵胞が育ったのに落ち込んでいます。20歳から生理不順のため10年間ピルを服用。身長158㎝、体重41㎏です。 やんさんはクロミッド®が効きにくい体質なのでしょうか? 周期目はきちんと卵胞が育ったということなので、薬が効きにくい体質ではないと思います。 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は卵胞が排卵できる大きさに育たない状態のことで、肥満型の女性に多いのですが、この方のような痩せ型の女性にもみられます。 PCOSの疾患がベースにあって痩せ型で生理不順の体質の場合、薬の効き具合が体調によって大きく左右されることがあります。薬を使っても卵胞が成長しないのは、頭からのホルモン分泌指令がうまくいかないのかもしれません。その周期の体調が影響した可能性が考えられます。 薬の効きについては、心配しなくていいですか。 はい、不安になる必要はないと思います。 医師としては、この方の食事や生活習慣はどうだったのかが気になります。ダイエットや日々の忙しさで栄養が偏ってしまったのか、強いストレスがあって体調を崩していたのか…。そういう時に薬や注射をたくさん使っても、卵巣は反応せず卵胞が成長しないことも多いんです。 ですから、体調を良くすることで、次は同じ薬が効く可能性はあると思います。 今の治療薬をどのくらい続けるといいですか。 一般的には5~6周期と言われていますが、最近は3~4周期行って結果が出なければ、別の治療薬を検討することも多いです。 現在、レトロゾールという新しいタイプの薬がありますので、それを試してみるのもいいでしょう。 その薬の特徴を教えてください。 レトロゾールは多胎妊娠のリスクが低いと言われている薬です。 PCOSは、排卵できない卵胞がいくつも卵巣にたまっている状態です。薬を使うと、いくつもある卵胞が一気に育ち、その分、多胎妊娠のリスクも高まります。レトロゾールはクロミッド®より、少ない数の卵胞を育てるメカニズムをもっています。 ただ、PCOSでも不妊治療の第一選択薬は、保険適用になるクロミッドⓇが主流です。レトロゾールは保険適用外の薬になるため、医師とよく相談してから使用してください。治療費もやや高額になります。 今後のアドバイスをお願いします。 繰り返しになりますが、体調によって薬効が出ない周期もあります。極端なダイエットやストレスは卵巣のはたらきを悪くするので、正しい生活習慣を心がけてください。 そして不妊の治療中は精神的なストレスも強くなりがちです。主治医の先生と信頼関係をつくりながら、リラックスして前向きに治療をしてほしいと思います。 佐藤先生より まとめ ●やんさんの体調によって、薬が効かない周期も。 ●1周期目は薬が効いたので、次に効く可能性はあります。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(高崎ARTクリニック) 医学博士・産婦人科専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医・日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。最近、テレビCMでも話題のトレーニングジムに入会したという佐藤先生。目的はダイエットではなく、2カ月で3〜5kgの筋肉増加。マラソン、ヒルクライム、トライアスロンときて次はムキムキ!? 周囲から「いったい何を目指しているんだ?」と聞かれるのだとか。 ≫ 高崎ARTクリニック 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら
2017.11.17
コラム 女性の健康
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妊活中は特に徹底的に予防を! 冬に流行する7つの感染症に注意
妊活中は特に徹底的に予防を! 冬に流行する7つの感染症に注意 佐藤 雄一 先生(佐藤病院) 冬に感染症が増えるのは、空気の乾燥が原因 そもそも冬になぜ感染症が増えるのでしょうか。原因の一つは空気の乾燥です。加えて他の季節に比べて水分摂取も減るため、体内の水分量はさらに少なくなりがち。つまり乾燥によって喉や気管支の粘膜が弱くなり、ウイルスの侵入を防ぐはずの喉や鼻の粘液も傷み、感染しやすくなるというわけです。 また冬は体温が下がるため代謝機能が低下し、免疫力が全体的にダウンするのも大きな原因です。一方、冬になると断然元気になるのがウイルス。低い気温と乾燥はウイルスにとっては非常に好環境で、感染力がよりいっそう強くなるのです。 感染経路としては飛沫感染、空気感染、接触感染、経口感染があります。飛沫感染の代表格はくしゃみと咳。風邪をひいている人が室内でくしゃみをすると約100万個のウイルスが飛散し、咳で出るウイルスは約10万個と言われています。空気感染も実は怖くて、湿度40%以下の乾燥した部屋ではウイルスは30分間漂い続けると言われています。また、接触感染で気をつけたいのは電車のつり革や不特定多数の人が使う道具や容器の使用。病原体が付着しているものを触り、手についた細菌やウイルスが口から入ると感染します。経口感染としては食べ物や水に注意が必要です。病原体の混入したものを食べたり汚染の可能性がある水を飲むと感染します。 ウイルス系の感染症に効く薬はありません 冬に流行する感染症で特に気をつけていただきたいのは、ウイルスが病原体の風邪、インフルエンザ、ノロウイルス、ロタウイルス、RSウイルス、細菌が病原体のA群溶血性連鎖球菌咽頭炎(A群溶連菌)、そのどちらにもあてはまらない性質をもつ菌が原因となるマイコプラズマ肺炎の7つです。各感染症の症状は左ページの表を参考にしてください。 皆さんに一つ覚えておいてほしいのは、風邪やその他のウイルス性の感染症には、基本的に治療薬がないということです。対処薬として解熱剤、咳止め、鼻水止めなどがありますが、これらはあくまで症状を緩和するための薬であって、治すための薬ではありません。鼻水や痰、咳、発熱などの症状は、実は感染症を治すうえで必要なことだからです。体に備わっている免疫機能が自動的に働くことでそうした症状が出るのであり、ウイルスを退治している証しなのです。対処薬を飲んで症状を抑えてしまうとかえって病気の回復を遅らせてしまうことがあります。以前は風邪で抗生剤を処方する病院も多かったのですが、最近は風邪に効く治療薬はないことが認知されたこともあり、処方しなくなっています。 いずれにしてもウイルス疾患にかかってしまったら暖かくして寝ることで体を休め、症状が治まるのを待つのが最善の方法です。 インフルエンザやA群溶血性連鎖球菌咽頭炎とマイコプラズマ肺炎に関しては治療薬があります。早めに診断を受け、必要に応じて薬を処方してもらいましょう。 インフルエンザは要注意。風疹は冬だけでなく1年中警戒 冬の感染症で一番、かからないように気をつけたいのはインフルエンザです。妊活中に高熱を出すと、その月は排卵しないこともあり妊活の治療をストップさせることになってしまいます。 また、妊娠判定が出る時にインフルエンザにかかっていると、それによって流産したり、着床しなかったりといったことの可能性もゼロではありません。ですから妊活中でもインフルエンザの予防接種を受けておきましょう。少なくとも高熱、肺炎などの重症化を防げます。 それと冬に限ったものではないのですが絶対にかかってほしくない感染症があります。風疹です。特に妊娠初期の女性が風疹にかかると胎児が風疹ウイルスに感染してしまい、難聴、心疾患、白内障、精神や体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性が高くなるからです。流行するのは春先から初夏にかけてですが、冬の間も気をつけましょう。 感染症にかからないよう日常生活から気をつけよう 一番良いのは、感染症にかからないこと。そのためにも普段からの予防が大切です。外出先から帰宅した際には必ず手を洗い、うがいをしましょう。市販のマスクは病原体の防御にはなりませんが、喉を乾燥から守ることができます。感染防御のためにマスクをしたい場合は医療用マスクを使ってください。人混みを避けることも大事です。人が多いところほど、感染症にかかる可能性は高まります。スーパーなども人の少ない時間帯を選んで行くようにしましょう。また、感染症にかからないよう免疫力を高めるためにも正しい食生活と十分な睡眠が大切です。年末は何かと忙しく寝不足になりがち。そうすると体力が落ちやすくなってしまいます。 ノロウイルスによる食中毒にも気をつけてください。意外に冬に多いのです。生牡蠣などを食べる機会があるからでしょうか。冬でも万が一に備え、できるかぎり加熱したものを食べましょう。 積極的に摂取してほしいのはビタミンDです。免疫力をアップさせるだけではなく、不妊治療にも実は効果があり、着床率も卵子の質も良くすると言われています。魚介類やきのこ類をたくさん食べましょう。感染症にかからないための一番の薬、それはご自身の体に備わった免疫力です。だからこそ以上のようなことを心がけ、免疫力を落とさない生活を実践してください。 冬に流行する7つの感染症 ウイルス:治療薬なし。インフルエンザとロタ(乳児)のみ予防ワクチンあり。 ● 風邪 上気道炎を一般的に風邪と総称する。 【症状】 くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった鼻の症状からはじまり、喉の痛み、咳、声枯れ、痰といった症状が出て発熱が起こります。血液中にウイルスが入ると頭痛、関節痛が、腸の粘膜にウイルスが付着すると腹痛、下痢などの症状が出ます。特に喉の痛み、咳がある場合は保湿が大事です。 ● インフルエンザ インフルエンザウイルスに感染することによって起こる急性感染症。 【症状】 38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身に症状が出るのが特徴。風邪よりやや症状が重いです。ワクチンで感染を完全に抑えることはできませんが、重症化を防ぐことができます。事前に予防接種を受けておくことをおすすめします。 ● ノロウイルス ノロウイルスによって発症する感染性胃腸炎や食中毒のこと。特に冬季に流行。 【症状】 手や指、食品を介して口から感染し、腸管でウイルスが増殖します。嘔吐、吐き気、腹痛、下痢、発熱などの症状が出ます。ただ、それらのどれかが1~2日続いた後、治癒します。後遺症の心配もありません。 ● ロタウイルス ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎。 【症状】 主に子どもがかかりやすい病気ですが、大人が感染する場合もたまにあります。大人の場合、軽いむかつきか倦怠感程度。とはいえ、子どもと接する仕事の人は多少気をつけたほうがいいでしょう。 ● RSウイルス RSウイルス(respiratory syncytial virus)によって発症する呼吸器感染症。 【症状】 2歳までに発症することが多く、大人は鼻風邪程度で済む場合がほとんど。ただ、まれに大人も気管支炎や肺炎を起こすケースもあり、その場合は、38℃以上の発熱が5日程度続いたりします。 細菌:治療薬あり(抗生剤)。予防ワクチンなし。 ● A群溶血性連鎖球菌咽頭炎(A群溶連菌) A群溶血性連鎖菌によって引き起こされる感染症。 【症状】 突然の発熱、喉の痛みなどを発症します。喉が真っ赤になったり、喉の痛みが強くなり、嘔吐や吐き気をもよおすことも。初期の段階では舌が白いコケに覆われ、数日後には苺舌といって赤いぶつぶつができたりしますが、原因が菌なので、抗生剤で治すことができます。 その他:治療薬あり(抗生剤の一種)。予防ワクチンなし。 ● マイコプラズマ肺炎 肺炎マイコプラズマという細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症。 【症状】 発熱、全身倦怠感(だるさ)、頭痛、咳などの症状が出ます。咳は熱が下がった後も3~4週間ほど続くのが特徴です。患者の咳のしぶきを吸い込んだり、身近で接触したりすることで感染するので、かかっている人のそばに近寄らないように気をつけましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(佐藤病院) 医学博士·産婦人科専門医·日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医·日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長·高崎ARTクリニック理事長を務める。最近、テレビCMでも話題のトレーニングジムに入会したという佐藤先生。目的はダイエットではなく、2カ月で3〜5kgの筋肉増加。マラソン、ヒルクライム、トライアスロンときて次はムキムキ!?周囲から「いったい何を目指しているんだ?」と聞かれるのだとか。 ≫ 佐藤病院 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら 妊活中は特に徹底的に予防を! 冬に流行する7つの感染症に注意 佐藤 雄一 先生(佐藤病院) 冬に感染症が増えるのは、空気の乾燥が原因 そもそも冬になぜ感染症が増えるのでしょうか。原因の一つは空気の乾燥です。加えて他の季節に比べて水分摂取も減るため、体内の水分量はさらに少なくなりがち。つまり乾燥によって喉や気管支の粘膜が弱くなり、ウイルスの侵入を防ぐはずの喉や鼻の粘液も傷み、感染しやすくなるというわけです。 また冬は体温が下がるため代謝機能が低下し、免疫力が全体的にダウンするのも大きな原因です。一方、冬になると断然元気になるのがウイルス。低い気温と乾燥はウイルスにとっては非常に好環境で、感染力がよりいっそう強くなるのです。 感染経路としては飛沫感染、空気感染、接触感染、経口感染があります。飛沫感染の代表格はくしゃみと咳。風邪をひいている人が室内でくしゃみをすると約100万個のウイルスが飛散し、咳で出るウイルスは約10万個と言われています。空気感染も実は怖くて、湿度40%以下の乾燥した部屋ではウイルスは30分間漂い続けると言われています。また、接触感染で気をつけたいのは電車のつり革や不特定多数の人が使う道具や容器の使用。病原体が付着しているものを触り、手についた細菌やウイルスが口から入ると感染します。経口感染としては食べ物や水に注意が必要です。病原体の混入したものを食べたり汚染の可能性がある水を飲むと感染します。 ウイルス系の感染症に効く薬はありません 冬に流行する感染症で特に気をつけていただきたいのは、ウイルスが病原体の風邪、インフルエンザ、ノロウイルス、ロタウイルス、RSウイルス、細菌が病原体のA群溶血性連鎖球菌咽頭炎(A群溶連菌)、そのどちらにもあてはまらない性質をもつ菌が原因となるマイコプラズマ肺炎の7つです。各感染症の症状は左ページの表を参考にしてください。 皆さんに一つ覚えておいてほしいのは、風邪やその他のウイルス性の感染症には、基本的に治療薬がないということです。対処薬として解熱剤、咳止め、鼻水止めなどがありますが、これらはあくまで症状を緩和するための薬であって、治すための薬ではありません。鼻水や痰、咳、発熱などの症状は、実は感染症を治すうえで必要なことだからです。体に備わっている免疫機能が自動的に働くことでそうした症状が出るのであり、ウイルスを退治している証しなのです。対処薬を飲んで症状を抑えてしまうとかえって病気の回復を遅らせてしまうことがあります。以前は風邪で抗生剤を処方する病院も多かったのですが、最近は風邪に効く治療薬はないことが認知されたこともあり、処方しなくなっています。 いずれにしてもウイルス疾患にかかってしまったら暖かくして寝ることで体を休め、症状が治まるのを待つのが最善の方法です。 インフルエンザやA群溶血性連鎖球菌咽頭炎とマイコプラズマ肺炎に関しては治療薬があります。早めに診断を受け、必要に応じて薬を処方してもらいましょう。 インフルエンザは要注意。風疹は冬だけでなく1年中警戒 冬の感染症で一番、かからないように気をつけたいのはインフルエンザです。妊活中に高熱を出すと、その月は排卵しないこともあり妊活の治療をストップさせることになってしまいます。 また、妊娠判定が出る時にインフルエンザにかかっていると、それによって流産したり、着床しなかったりといったことの可能性もゼロではありません。ですから妊活中でもインフルエンザの予防接種を受けておきましょう。少なくとも高熱、肺炎などの重症化を防げます。 それと冬に限ったものではないのですが絶対にかかってほしくない感染症があります。風疹です。特に妊娠初期の女性が風疹にかかると胎児が風疹ウイルスに感染してしまい、難聴、心疾患、白内障、精神や体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性が高くなるからです。流行するのは春先から初夏にかけてですが、冬の間も気をつけましょう。 感染症にかからないよう日常生活から気をつけよう 一番良いのは、感染症にかからないこと。そのためにも普段からの予防が大切です。外出先から帰宅した際には必ず手を洗い、うがいをしましょう。市販のマスクは病原体の防御にはなりませんが、喉を乾燥から守ることができます。感染防御のためにマスクをしたい場合は医療用マスクを使ってください。人混みを避けることも大事です。人が多いところほど、感染症にかかる可能性は高まります。スーパーなども人の少ない時間帯を選んで行くようにしましょう。また、感染症にかからないよう免疫力を高めるためにも正しい食生活と十分な睡眠が大切です。年末は何かと忙しく寝不足になりがち。そうすると体力が落ちやすくなってしまいます。 ノロウイルスによる食中毒にも気をつけてください。意外に冬に多いのです。生牡蠣などを食べる機会があるからでしょうか。冬でも万が一に備え、できるかぎり加熱したものを食べましょう。 積極的に摂取してほしいのはビタミンDです。免疫力をアップさせるだけではなく、不妊治療にも実は効果があり、着床率も卵子の質も良くすると言われています。魚介類やきのこ類をたくさん食べましょう。感染症にかからないための一番の薬、それはご自身の体に備わった免疫力です。だからこそ以上のようなことを心がけ、免疫力を落とさない生活を実践してください。 冬に流行する7つの感染症 ウイルス:治療薬なし。インフルエンザとロタ(乳児)のみ予防ワクチンあり。 ● 風邪 上気道炎を一般的に風邪と総称する。 【症状】 くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった鼻の症状からはじまり、喉の痛み、咳、声枯れ、痰といった症状が出て発熱が起こります。血液中にウイルスが入ると頭痛、関節痛が、腸の粘膜にウイルスが付着すると腹痛、下痢などの症状が出ます。特に喉の痛み、咳がある場合は保湿が大事です。 ● インフルエンザ インフルエンザウイルスに感染することによって起こる急性感染症。 【症状】 38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身に症状が出るのが特徴。風邪よりやや症状が重いです。ワクチンで感染を完全に抑えることはできませんが、重症化を防ぐことができます。事前に予防接種を受けておくことをおすすめします。 ● ノロウイルス ノロウイルスによって発症する感染性胃腸炎や食中毒のこと。特に冬季に流行。 【症状】 手や指、食品を介して口から感染し、腸管でウイルスが増殖します。嘔吐、吐き気、腹痛、下痢、発熱などの症状が出ます。ただ、それらのどれかが1~2日続いた後、治癒します。後遺症の心配もありません。 ● ロタウイルス ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎。 【症状】 主に子どもがかかりやすい病気ですが、大人が感染する場合もたまにあります。大人の場合、軽いむかつきか倦怠感程度。とはいえ、子どもと接する仕事の人は多少気をつけたほうがいいでしょう。 ● RSウイルス RSウイルス(respiratory syncytial virus)によって発症する呼吸器感染症。 【症状】 2歳までに発症することが多く、大人は鼻風邪程度で済む場合がほとんど。ただ、まれに大人も気管支炎や肺炎を起こすケースもあり、その場合は、38℃以上の発熱が5日程度続いたりします。 細菌:治療薬あり(抗生剤)。予防ワクチンなし。 ● A群溶血性連鎖球菌咽頭炎(A群溶連菌) A群溶血性連鎖菌によって引き起こされる感染症。 【症状】 突然の発熱、喉の痛みなどを発症します。喉が真っ赤になったり、喉の痛みが強くなり、嘔吐や吐き気をもよおすことも。初期の段階では舌が白いコケに覆われ、数日後には苺舌といって赤いぶつぶつができたりしますが、原因が菌なので、抗生剤で治すことができます。 その他:治療薬あり(抗生剤の一種)。予防ワクチンなし。 ● マイコプラズマ肺炎 肺炎マイコプラズマという細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症。 【症状】 発熱、全身倦怠感(だるさ)、頭痛、咳などの症状が出ます。咳は熱が下がった後も3~4週間ほど続くのが特徴です。患者の咳のしぶきを吸い込んだり、身近で接触したりすることで感染するので、かかっている人のそばに近寄らないように気をつけましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(佐藤病院) 医学博士·産婦人科専門医·日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医·日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長·高崎ARTクリニック理事長を務める。最近、テレビCMでも話題のトレーニングジムに入会したという佐藤先生。目的はダイエットではなく、2カ月で3〜5kgの筋肉増加。マラソン、ヒルクライム、トライアスロンときて次はムキムキ!?周囲から「いったい何を目指しているんだ?」と聞かれるのだとか。 ≫ 佐藤病院 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら
2017.11.13
コラム 女性の健康
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生理のこと
みぃさん(36歳)これなら妊活を始めるものです。 いまだかつて試したことがないのて漠然と悩んでる状態です。 まずは生理のこと。もともと生理自体軽い方でしたが、最近は2日ほど出血し、3日目には終わってしまう月があります。2日間の出血も少なくなったような気がします。基礎体温はおそらく二層、高温期も14日あります。おりものはあります。生理痛は大抵ありませんが、筋腫があると言われています。(1センチと2センチのもの) 年齢的なものなのでしょうか?もしくはホルモンバランスがよくないのでしょうか? 経血量がすくないと妊娠しにくいですか? また、増やすことはできますか? 過少月経なのか、ただ軽いほうなのか見分けれず悩んでいます。 佐藤雄一 先生 (佐藤病院) 順天堂大学医学部大学院を卒業後、順天堂大学付属病院勤務を経て、平成12年より産科婦人科舘出張佐藤病院勤務。大学病院時代には、生殖内分泌特に受精に関する研究に従事し、順天堂大学で初の顕微授精の成功に携わる。また腹腔鏡(内視鏡)手術を専門とし、子宮筋腫や子宮内膜症に対する多くの手術を手がけている。 医学博士。順天堂大学産婦人科非常勤講師。日本産婦人科学会認定医。日本生殖医学会生殖医療指導医。日本産婦人科内視鏡学会技術認定医。 ≫ 佐藤病院30歳代も半ばを過ぎると、経血の量が少なくなるのは一般的です。子宮内膜が剥がれて月経血となり、外に出るので、出血が少ないと「子宮内膜が薄いのではないか」、さらには「だから妊娠しづらいのではないか」と不安に思われるかもしれませんが、子宮と卵巣の働きはまったく別。きちんと排卵さえしていれば、妊娠は可能です。基礎体温の記録で低温期と高温期の二相性が確認され、高温期も14日間あるのなら、おそらく排卵もしていると考えて良いと思います。 もしかしたら本当に子宮内膜が十分な厚さではないこともありますし、生理があっても排卵していないというケースもあります。また、ご年齢が35歳以上であること、生理周期が28~23日周期というのも気になります。周期にバラつきがあるということは、女性ホルモンバランスが崩れかけているとも考えられます。 妊活をスタートさせるなら、まずは婦人科などで詳しく検査されることをおすすめします。早くお子さんを望むのであれば、なおさらです。自己判断では、おっしゃるとおり「漠然と悩む」しかありません。筋腫の経過なども確かめ、問題がないと判れば悩む必要はありません。もし問題があったとしても、早期に見つけ、早期に治療することが大切です。 周期は安定していたほうがいいのですが、経血量を増やす必要はまったくありません。経血量は少ない方が貧血にもなりにくく、生理痛もないに越したことはありません。 ご自身でできることとしては、できるだけ適正体重を維持することぐらいです。痩せ過ぎや肥満気味だと、排卵障害や生理不順といったことが起きやすくなります。とくに肥満は糖尿病などの引き金にもなりかねず、妊娠中にも影響します。妊活中の今から、食事内容や生活習慣を見直し、適正体重に近づけるよう心がけてください。 まずは、婦人科などで検査を受けること。しっかり排卵しているか、過去に見つかった筋腫の経過なども調べてもらうと良いでしょう。排卵さえあれば妊娠は可能で、経血量の少なさなどは影響しません。ただ、生理周期は安定させたいので、生理不順や排卵障害の原因となる、やせ過ぎ・肥満には要注意を。妊活中の今から、食事内容や生活習慣を改善して、適正体重に近づける努力をしましょう。
2017.11.5
専門医Q&A 女性の健康
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肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)
肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 新生児からの保湿ケアで、肌トラブルを防ごう! 佐藤先生:私は婦人科医ですので、本日は赤ちゃんの肌トラブルについて詳しい当院小児科の新井先生にもお越しいただきました。まず、赤ちゃんの肌の特徴は?新井先生:赤ちゃんの肌はみずみずしく見えますが、皮膚は大人の半分ほどの厚さしかなく、水分量や皮脂量も少なく、大人よりもずっと乾燥しやすいのです。佐藤先生:清潔好きのママはとくに、おむつ替えのときなどつい拭き過ぎたりしがちですが、皮膚の薄い赤ちゃんにはそれも負担になりそうですね。新井先生:“こする”といった刺激も肌トラブルの原因になります。赤ちゃんのスキンケアでは、「桃のように扱ってください」と指導させて頂いています。もちろん清潔に保つことも大切ですが、お風呂上りや、おしりやお口周りをやさしく拭いた後には、欠かさず保湿することを習慣づけていただきたいですね。カサつきがちならもちろん、健康な肌であっても赤ちゃんにはスキンケアが必要です。実は近年、スキンケアで保湿&保護を心がけることにより、多くの肌トラブルが防げることがわかってきました。 肌をまもることで、食物アレルギーの対策にも 新井先生:まずは、「アトピー性皮膚炎」について。国立成育医療研究センターの研究報告によると、新生児に出生直後から毎日保湿剤を塗ったところ、約8カ月後のアトピー性皮膚炎の発症率が統計学的に有意に低下したとのことでした。さらに同センターは、保湿によって「食物アレルギー」も防げる可能性があるとも。アトピー性皮膚炎やそれ以外の原因によって皮膚に炎症があると、そこからアレルゲン(抗原)が入り込み、食物アレルギーの発症のきっかけが起きるとのこと。皮膚の表面に潤いのバリアをつくり、アレルゲンの侵入を防ぐことが肝心としています。佐藤先生:“食べる”ではなく、アレルゲンが“荒れた皮膚の間から入り込む”ことで、食物アレルギーが発症するとは意外でした。実は私には甲殻類の食物アレルギーがあり、エビやカニなどが食べられず、娘にも同じ症状が。“アレルギー体質”と言われるように、体質は親子だから似て仕方ないと思っていたのですが、新生児の頃からしっかり保湿をしてあげていれば防げたのかもしれません。 できるだけ早く始めたい、赤ちゃんの“保湿” 佐藤先生そもそも、乾燥はどうして肌に悪影響をおよぼすのですか?新井先生:皮膚の角質細胞を傷つけ、表皮のバリア機能を低下させてしまうからです。また肌には、ターンオーバー(一定の周期で古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい皮膚に入れ替わる)という機能が備わっていて、大人なら約30日、子どもや赤ちゃんならもっと速いサイクルで肌が生まれ変わるようにできています。しかし、乾燥や“こする”といった刺激などで表皮が傷つくと、部分的に角質が古くなる前に剥がれ落ちてしまい、未成熟な皮膚に覆われることになります。未成熟な皮膚はさらに乾燥や刺激に弱く、ダメージを受けて速く剥がれ落ち、また未成熟な皮膚が表れ……と悪循環を繰り返してしまうのです。予防には、角質層をしっかり保湿し、水分を溜め込むことが大切。“潤い”というバリアが表皮にあれば、その下で新しい皮膚がきちんと育ちます。正常なターンオーバーに整うことで、健全な皮膚に生まれ変わることができるのです。佐藤先生“潤いのバリア”があれば、肌は自然治癒力を発揮し、正常な肌サイクルを保てるということですね。新生児からの保湿が大切、とよくわかりました。保湿&保護で、肌トラブルに負けない丈夫な肌に育ててあげたいですね。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編)はこちら 昨シーズンは、品切れ続出でゴメンナサイ!新発想のスキンケア「ファムズベビー」の詳細はコチラ▼「Fam’s Baby」公式サイト http://fams-skin.com/ 肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 新生児からの保湿ケアで、肌トラブルを防ごう! 佐藤先生:私は婦人科医ですので、本日は赤ちゃんの肌トラブルについて詳しい当院小児科の新井先生にもお越しいただきました。まず、赤ちゃんの肌の特徴は?新井先生:赤ちゃんの肌はみずみずしく見えますが、皮膚は大人の半分ほどの厚さしかなく、水分量や皮脂量も少なく、大人よりもずっと乾燥しやすいのです。佐藤先生:清潔好きのママはとくに、おむつ替えのときなどつい拭き過ぎたりしがちですが、皮膚の薄い赤ちゃんにはそれも負担になりそうですね。新井先生:“こする”といった刺激も肌トラブルの原因になります。赤ちゃんのスキンケアでは、「桃のように扱ってください」と指導させて頂いています。もちろん清潔に保つことも大切ですが、お風呂上りや、おしりやお口周りをやさしく拭いた後には、欠かさず保湿することを習慣づけていただきたいですね。カサつきがちならもちろん、健康な肌であっても赤ちゃんにはスキンケアが必要です。実は近年、スキンケアで保湿&保護を心がけることにより、多くの肌トラブルが防げることがわかってきました。 肌をまもることで、食物アレルギーの対策にも 新井先生:まずは、「アトピー性皮膚炎」について。国立成育医療研究センターの研究報告によると、新生児に出生直後から毎日保湿剤を塗ったところ、約8カ月後のアトピー性皮膚炎の発症率が統計学的に有意に低下したとのことでした。さらに同センターは、保湿によって「食物アレルギー」も防げる可能性があるとも。アトピー性皮膚炎やそれ以外の原因によって皮膚に炎症があると、そこからアレルゲン(抗原)が入り込み、食物アレルギーの発症のきっかけが起きるとのこと。皮膚の表面に潤いのバリアをつくり、アレルゲンの侵入を防ぐことが肝心としています。佐藤先生:“食べる”ではなく、アレルゲンが“荒れた皮膚の間から入り込む”ことで、食物アレルギーが発症するとは意外でした。実は私には甲殻類の食物アレルギーがあり、エビやカニなどが食べられず、娘にも同じ症状が。“アレルギー体質”と言われるように、体質は親子だから似て仕方ないと思っていたのですが、新生児の頃からしっかり保湿をしてあげていれば防げたのかもしれません。 できるだけ早く始めたい、赤ちゃんの“保湿” 佐藤先生そもそも、乾燥はどうして肌に悪影響をおよぼすのですか?新井先生:皮膚の角質細胞を傷つけ、表皮のバリア機能を低下させてしまうからです。また肌には、ターンオーバー(一定の周期で古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい皮膚に入れ替わる)という機能が備わっていて、大人なら約30日、子どもや赤ちゃんならもっと速いサイクルで肌が生まれ変わるようにできています。しかし、乾燥や“こする”といった刺激などで表皮が傷つくと、部分的に角質が古くなる前に剥がれ落ちてしまい、未成熟な皮膚に覆われることになります。未成熟な皮膚はさらに乾燥や刺激に弱く、ダメージを受けて速く剥がれ落ち、また未成熟な皮膚が表れ……と悪循環を繰り返してしまうのです。予防には、角質層をしっかり保湿し、水分を溜め込むことが大切。“潤い”というバリアが表皮にあれば、その下で新しい皮膚がきちんと育ちます。正常なターンオーバーに整うことで、健全な皮膚に生まれ変わることができるのです。佐藤先生“潤いのバリア”があれば、肌は自然治癒力を発揮し、正常な肌サイクルを保てるということですね。新生児からの保湿が大切、とよくわかりました。保湿&保護で、肌トラブルに負けない丈夫な肌に育ててあげたいですね。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編)はこちら 昨シーズンは、品切れ続出でゴメンナサイ!新発想のスキンケア「ファムズベビー」の詳細はコチラ▼「Fam’s Baby」公式サイト http://fams-skin.com/
2017.11.1
コラム 子育て・教育
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良い睡眠をとると妊娠力が上がるってホント?
良い睡眠をとると妊娠力が上がるってホント? 佐藤 雄一 先生(産科婦人科 舘出張 佐藤病院) 健康を維持するために食事とともに大切なのが睡眠だといわれています。不妊と睡眠は関係があるのか、どんな眠りが妊娠力を上げるのか、佐藤病院の佐藤雄一先生に伺いました。 睡眠不足になると排卵や卵子の質に影響が出ることも 食べることと同様に睡眠は私たちの毎日の生活に欠かせないものであり、人生の3分の1は眠ることに費やされています。 1970年代頃、日本人の平均睡眠時間は1日8時間程度だったのですが、最近はスマートフォンやパソコンなどの情報端末に触れている時間が長くなったせいか、7時間くらいと約1時間も短くなっています。 生活スタイルの変化に加え、仕事に家事や子育てなど多忙な日々を送る人も多いと思いますが、一般的には週に約50時間、1日分に換算するとだいたい7時間と少し、睡眠時間を確保できればいいといわれているんですね。 女性の場合、美容のためにもそれくらいはしっかり眠りたいものですが、実は統計的には男性より女性のほうが「眠れない」と感じる人が多いというデータがあります。妊娠初期には日中に眠気を感じていたのに、妊娠中期から後期にかけては眠れなくなったり、産後の育児で睡眠のペースが乱れたり……。ホルモンのバランスが変わる月経前や更年期にも睡眠に障害を来すことがあります。 では、睡眠を十分にとれていないと、どのような弊害が出るのでしょうか。睡眠時間が週40時間を切ってくると、仕事や家事に集中できないなど日中のパフォーマンスが下がることはもちろん、妊活中の人は妊娠にも間接的に良くない影響が出る可能性があります。 睡眠には“メラトニン”というホルモンが深くかかわっており、このホルモンは夜になって暗くなると脳から分泌されて、体に「眠りなさい」と信号を送り、朝になって明るくなるとその分泌が止まるんですね。 毎日きちんと寝ないで明るい所で起きていると分泌が悪くなり、睡眠のサイクルがさらに狂ってしまいます。また、睡眠だけでなく、このホルモンは妊娠の時にも必要だといわれています。活性酸素、いわゆる体がさびるのを抑制する抗酸化作用があることが知られており、その働きで卵子を保護したり、質を改善するという研究報告も。メラトニンのサプリメントを使用したら、妊娠率が向上したというケースもあるようです。 このようなことを考えると、夜はしっかり眠り、朝すっきり目覚めるという生活を送ることが、妊娠への早道にもなるといえるのではないでしょうか。 また、睡眠不足になると自律神経のバランスが崩れ、生理不順や高血圧、糖尿病などを引き起こすと考えられています。レプチンやグレリンなど食欲を調節するようなホルモンのバランスもおかしくなって、食欲が出すぎて肥満につながってしまうことも。「寝ないとやせる」といっている人もいますが、逆に寝ないと太ってしまうんですね。生理不順や糖尿病、肥満は排卵障害など、卵巣機能を低下させる原因にもなるので、睡眠不足は妊娠にとって決していい影響は与えないといえます。 週49時間を目標に不足分は昼寝や寝だめで補ってもOK 日頃睡眠不足だったり、「眠れない」という場合、どのように改善していったらいいか、ご説明していきましょう。 前述したように1日7時間の睡眠をとれれば理想ですが、毎日という形で考えると難しい人もいるかもしれないので、まずは週単位で睡眠時間を考えて調整するようにします。前日睡眠がしっかりとれなくて、次の日に眠気を感じるようなら、昼間に少し寝たり、週末に寝だめをしても構いません。眠れる時に不足分を補い、帳尻を合わせて週50時間くらいにするということですね。 ただし、夜の睡眠に支障が出ないように昼寝は午後3時までの時間に30分くらいまで。週末の寝だめは昼に寝るのではなく、夜の就寝時間を早めるなど、いつものサイクルや体内時計を大きく崩さないことがポイントです。 よく「質の良い睡眠をとろう」といわれていますが、どのような睡眠が良質なのかはっきりいえません。いびきをかく人や寝汗をかく人は睡眠が浅いといわれていますが、翌日、日中に強い眠気が出ないようであれば、それほど大きな問題はないと思います。 「午後10時から午前2時の間は眠っていたほうがいい」という説がありますが、これは細胞の新陳代謝や成長を促す成長ホルモンが、この時間帯に多く分泌されるからではないでしょうか。確かに、夜、太陽が沈んでから眠りにつき、朝、太陽の光で目覚めるという規則正しい体内リズムができている人は分泌が活発になるかもしれませんが、昼間寝ることが多い不規則な生活をしている人は当てはまらないでしょう。仕事内容などにより難しい人もいるかもしれませんが、卵子の発育などにもかかわるので、できればこの時間は眠るようにするのが理想だと思います。 良い睡眠をとるために気をつけたいことの一つとして、就寝前に体内の温度を上げすぎないということがあります。熱いお風呂に入ったり、寝る前に運動をする、食事や飲酒も体内の温度を上げるので避けること。寝つきが悪くなってしまうので、これらはできれば就寝3時間前までに済ませましょう。 また、喫煙やカフェインの入ったコーヒーやお茶などの刺激物も寝つきを妨げます。何か口にするなら牛乳がおすすめ。牛乳に含まれているトリプトファンというたんぱく質が分解されるとメラトニンになるので、適量を摂るといいかもしれません。 その睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げてしまうのが光。寝る3時間前までにスマートフォンやパソコンの使用をやめて、寝室の電気やテレビは消して暗い状態で休むようにしましょう。 もう一つ、しっかり眠るためのコツとして、日中適度な運動をすることがおすすめです。 肉体がほどよく疲れることは自然な眠りを誘うし、精神的なストレスの解消にもなります。ピリピリ緊張した気持ちがリセットされることで、心地良い眠りにつけるようになると思います。 佐藤先生より 良い睡眠をとるためのポイント! ●就寝前の熱いお風呂や激しい運動、食事、飲酒は避けること ●スマホやパソコンなどの光を浴びず、寝室は暗くする ●適度な運動でストレスを解消して、1日を気持ちよくリセット! [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(産科婦人科 舘出張 佐藤病院) 医学博士・産婦人科専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医・日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に生活習慣の改善を指導。 ≫ 産科婦人科 舘出張 佐藤病院 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.33 2017 Spring≫ 掲載記事一覧はこちら 良い睡眠をとると妊娠力が上がるってホント? 佐藤 雄一 先生(産科婦人科 舘出張 佐藤病院) 健康を維持するために食事とともに大切なのが睡眠だといわれています。不妊と睡眠は関係があるのか、どんな眠りが妊娠力を上げるのか、佐藤病院の佐藤雄一先生に伺いました。 睡眠不足になると排卵や卵子の質に影響が出ることも 食べることと同様に睡眠は私たちの毎日の生活に欠かせないものであり、人生の3分の1は眠ることに費やされています。 1970年代頃、日本人の平均睡眠時間は1日8時間程度だったのですが、最近はスマートフォンやパソコンなどの情報端末に触れている時間が長くなったせいか、7時間くらいと約1時間も短くなっています。 生活スタイルの変化に加え、仕事に家事や子育てなど多忙な日々を送る人も多いと思いますが、一般的には週に約50時間、1日分に換算するとだいたい7時間と少し、睡眠時間を確保できればいいといわれているんですね。 女性の場合、美容のためにもそれくらいはしっかり眠りたいものですが、実は統計的には男性より女性のほうが「眠れない」と感じる人が多いというデータがあります。妊娠初期には日中に眠気を感じていたのに、妊娠中期から後期にかけては眠れなくなったり、産後の育児で睡眠のペースが乱れたり……。ホルモンのバランスが変わる月経前や更年期にも睡眠に障害を来すことがあります。 では、睡眠を十分にとれていないと、どのような弊害が出るのでしょうか。睡眠時間が週40時間を切ってくると、仕事や家事に集中できないなど日中のパフォーマンスが下がることはもちろん、妊活中の人は妊娠にも間接的に良くない影響が出る可能性があります。 睡眠には“メラトニン”というホルモンが深くかかわっており、このホルモンは夜になって暗くなると脳から分泌されて、体に「眠りなさい」と信号を送り、朝になって明るくなるとその分泌が止まるんですね。 毎日きちんと寝ないで明るい所で起きていると分泌が悪くなり、睡眠のサイクルがさらに狂ってしまいます。また、睡眠だけでなく、このホルモンは妊娠の時にも必要だといわれています。活性酸素、いわゆる体がさびるのを抑制する抗酸化作用があることが知られており、その働きで卵子を保護したり、質を改善するという研究報告も。メラトニンのサプリメントを使用したら、妊娠率が向上したというケースもあるようです。 このようなことを考えると、夜はしっかり眠り、朝すっきり目覚めるという生活を送ることが、妊娠への早道にもなるといえるのではないでしょうか。 また、睡眠不足になると自律神経のバランスが崩れ、生理不順や高血圧、糖尿病などを引き起こすと考えられています。レプチンやグレリンなど食欲を調節するようなホルモンのバランスもおかしくなって、食欲が出すぎて肥満につながってしまうことも。「寝ないとやせる」といっている人もいますが、逆に寝ないと太ってしまうんですね。生理不順や糖尿病、肥満は排卵障害など、卵巣機能を低下させる原因にもなるので、睡眠不足は妊娠にとって決していい影響は与えないといえます。 週49時間を目標に不足分は昼寝や寝だめで補ってもOK 日頃睡眠不足だったり、「眠れない」という場合、どのように改善していったらいいか、ご説明していきましょう。 前述したように1日7時間の睡眠をとれれば理想ですが、毎日という形で考えると難しい人もいるかもしれないので、まずは週単位で睡眠時間を考えて調整するようにします。前日睡眠がしっかりとれなくて、次の日に眠気を感じるようなら、昼間に少し寝たり、週末に寝だめをしても構いません。眠れる時に不足分を補い、帳尻を合わせて週50時間くらいにするということですね。 ただし、夜の睡眠に支障が出ないように昼寝は午後3時までの時間に30分くらいまで。週末の寝だめは昼に寝るのではなく、夜の就寝時間を早めるなど、いつものサイクルや体内時計を大きく崩さないことがポイントです。 よく「質の良い睡眠をとろう」といわれていますが、どのような睡眠が良質なのかはっきりいえません。いびきをかく人や寝汗をかく人は睡眠が浅いといわれていますが、翌日、日中に強い眠気が出ないようであれば、それほど大きな問題はないと思います。 「午後10時から午前2時の間は眠っていたほうがいい」という説がありますが、これは細胞の新陳代謝や成長を促す成長ホルモンが、この時間帯に多く分泌されるからではないでしょうか。確かに、夜、太陽が沈んでから眠りにつき、朝、太陽の光で目覚めるという規則正しい体内リズムができている人は分泌が活発になるかもしれませんが、昼間寝ることが多い不規則な生活をしている人は当てはまらないでしょう。仕事内容などにより難しい人もいるかもしれませんが、卵子の発育などにもかかわるので、できればこの時間は眠るようにするのが理想だと思います。 良い睡眠をとるために気をつけたいことの一つとして、就寝前に体内の温度を上げすぎないということがあります。熱いお風呂に入ったり、寝る前に運動をする、食事や飲酒も体内の温度を上げるので避けること。寝つきが悪くなってしまうので、これらはできれば就寝3時間前までに済ませましょう。 また、喫煙やカフェインの入ったコーヒーやお茶などの刺激物も寝つきを妨げます。何か口にするなら牛乳がおすすめ。牛乳に含まれているトリプトファンというたんぱく質が分解されるとメラトニンになるので、適量を摂るといいかもしれません。 その睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げてしまうのが光。寝る3時間前までにスマートフォンやパソコンの使用をやめて、寝室の電気やテレビは消して暗い状態で休むようにしましょう。 もう一つ、しっかり眠るためのコツとして、日中適度な運動をすることがおすすめです。 肉体がほどよく疲れることは自然な眠りを誘うし、精神的なストレスの解消にもなります。ピリピリ緊張した気持ちがリセットされることで、心地良い眠りにつけるようになると思います。 佐藤先生より 良い睡眠をとるためのポイント! ●就寝前の熱いお風呂や激しい運動、食事、飲酒は避けること ●スマホやパソコンなどの光を浴びず、寝室は暗くする ●適度な運動でストレスを解消して、1日を気持ちよくリセット! [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 佐藤 雄一 先生(産科婦人科 舘出張 佐藤病院) 医学博士・産婦人科専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医・日本生殖医学会生殖医療専門医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に生活習慣の改善を指導。 ≫ 産科婦人科 舘出張 佐藤病院 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.33 2017 Spring≫ 掲載記事一覧はこちら
2017.4.1
コラム 不妊治療
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(後編)肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!
肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 トラブルを起こす前に、早めに保湿、続けて保湿 佐藤先生:赤ちゃんの肌トラブルの相談には、どんなものが多いですか?新井先生:アトピー性皮膚炎はもちろん、おむつかぶれ、よだれや食べこぼしによるかぶれなど様々です。実は、秋冬でもあせもが増えています。赤ちゃんの体温は高いので、着せやすい・脱がせやすい服装でこまめに温度調節をしてあげるといいでしょう。肌着の素材も、通気性がよく、静電気の生じないような木綿などを選んでください。また、よくあるのが赤ちゃんの顔や頭に炎症の出やすい乳児性脂漏湿疹です。適切なスキンケアがなされなかったり、赤ちゃんがかゆがってひっかくと悪化するので注意が必要です。佐藤先生:肌トラブルが起きた場合の対処法は?新井先生:小児科できちんと診てもらうことをおすすめします。治療は、スキンケアの指導、そして炎症の程度に応じてステロイド軟こう等を使うこともあります。トラブルが起こる前から皮膚の清潔、こまめな保湿が大切ですね。また室内環境や肌着選び、爪のお手入れにも注意してみるとよいと思います。アトピー性皮膚炎も、食物アレルギーも、こまめにしっかり保湿し、“潤いのバリア”をつくって、肌を外的刺激から保護することで軽減できることがわかってきました。「カサカサしてかゆい」「乾燥してヒリヒリする」などと、まだ言葉にできない赤ちゃん。その肌をまもってあげられるのは、お母さんだけ!赤ちゃんのスキンケア方法はとっても簡単です。「やさしく洗って、しっかり保湿する」この二点が基本です。早くからのケア、続けてのケアが、赤ちゃんの肌をまもり、トラブルに負けない丈夫を育てます。 「うちの子にはコレ!」は、ママが見つけて 佐藤先生:妊娠中や出産後の女性はホルモンのバランスが不安定で、肌荒れを起こしやすくなります。赤ちゃんに触れるママ自身も、保湿が必要なのです。大人が使用するボディローションやクリームは、赤ちゃんには使えませんか?新井先生:香料や着色料が入っているとしたら、やはりおすすめできません。余計な刺激物が入っているものや、食物アレルギーを防止する観点からも、ピーナッツオイルなど食物蛋白が成分に入っているものは避けた方がよいでしょう。保湿剤に関しては、病院の処方箋でも市販の赤ちゃん用保湿剤でもどちらでも良いので、使いやすいものを選んでもらっています。赤ちゃんの保湿については、入浴後と、できれば朝も。そして肌を拭いたりした場合にはその都度保湿してあげたいですね。たっぷり使って頂きたいので値段も気になりますし、女性のコスメ選びと同じで、大いに迷うところです(笑)。佐藤先生そうなると、コスメ同様に口コミやSNSなどでの評判などが気になるところでしょうね。ママの厳しい目で、しっかり選んであげないと!赤ちゃんの肌をまもるための5つのポイント①できるだけ早い時期から、こまめにスキンケアして保湿を②お風呂上りや肌を拭いた時には、保湿剤を塗り直して③赤ちゃんの体温は高いので、脱ぎ着しやすい服装を④刺激は禁物!桃を扱うように優しく触れて⑤肌トラブルが起きたら、できるだけ早く医療機関へ肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 前回の記事から、「肌にバリアをつくる」ファムズベビーを引き続き使っています。使えば使うほど、知れば知るほど、この製品のスゴさに驚かされます。今では私のドレッサーのセンターに構えています。個人的な意見なのですが、何がスゴイかというと、・潤っている時間が長いので乾燥肌に最適、塗り直しが必要ない・水仕事をしたあとも潤っている(乾燥しない)・くつずれしない・化粧下地に最高(ノリが良く、くずれにくく、落としたあとのつっぱり感が違う、肌の調子がよくなった)今のような乾燥時期だと、毎年、水仕事で手が荒れてあかぎれを起こすけれど、ファムズベビーを水仕事前にすり込んでおくと、全然手が荒れません!洗剤を使ってもバリアが落ちずに長持ちするから、洗剤の刺激からまもり、潤いを閉じ込めている感じがする。使い始めは手が荒れていたけど、今はそれもキレイな手に蘇りました!「ファムズベビー」スゴすぎる!この喜び、誰かに話したい気持ちは使った人は分かってくれるはず!そして、愛用者の皆と話しながら、びっくりするような使い方がないか試したいとも思ってます!驚きの使い方があったら教えてほしいな! 肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 トラブルを起こす前に、早めに保湿、続けて保湿 佐藤先生:赤ちゃんの肌トラブルの相談には、どんなものが多いですか?新井先生:アトピー性皮膚炎はもちろん、おむつかぶれ、よだれや食べこぼしによるかぶれなど様々です。実は、秋冬でもあせもが増えています。赤ちゃんの体温は高いので、着せやすい・脱がせやすい服装でこまめに温度調節をしてあげるといいでしょう。肌着の素材も、通気性がよく、静電気の生じないような木綿などを選んでください。また、よくあるのが赤ちゃんの顔や頭に炎症の出やすい乳児性脂漏湿疹です。適切なスキンケアがなされなかったり、赤ちゃんがかゆがってひっかくと悪化するので注意が必要です。佐藤先生:肌トラブルが起きた場合の対処法は?新井先生:小児科できちんと診てもらうことをおすすめします。治療は、スキンケアの指導、そして炎症の程度に応じてステロイド軟こう等を使うこともあります。トラブルが起こる前から皮膚の清潔、こまめな保湿が大切ですね。また室内環境や肌着選び、爪のお手入れにも注意してみるとよいと思います。アトピー性皮膚炎も、食物アレルギーも、こまめにしっかり保湿し、“潤いのバリア”をつくって、肌を外的刺激から保護することで軽減できることがわかってきました。「カサカサしてかゆい」「乾燥してヒリヒリする」などと、まだ言葉にできない赤ちゃん。その肌をまもってあげられるのは、お母さんだけ!赤ちゃんのスキンケア方法はとっても簡単です。「やさしく洗って、しっかり保湿する」この二点が基本です。早くからのケア、続けてのケアが、赤ちゃんの肌をまもり、トラブルに負けない丈夫を育てます。 「うちの子にはコレ!」は、ママが見つけて 佐藤先生:妊娠中や出産後の女性はホルモンのバランスが不安定で、肌荒れを起こしやすくなります。赤ちゃんに触れるママ自身も、保湿が必要なのです。大人が使用するボディローションやクリームは、赤ちゃんには使えませんか?新井先生:香料や着色料が入っているとしたら、やはりおすすめできません。余計な刺激物が入っているものや、食物アレルギーを防止する観点からも、ピーナッツオイルなど食物蛋白が成分に入っているものは避けた方がよいでしょう。保湿剤に関しては、病院の処方箋でも市販の赤ちゃん用保湿剤でもどちらでも良いので、使いやすいものを選んでもらっています。赤ちゃんの保湿については、入浴後と、できれば朝も。そして肌を拭いたりした場合にはその都度保湿してあげたいですね。たっぷり使って頂きたいので値段も気になりますし、女性のコスメ選びと同じで、大いに迷うところです(笑)。佐藤先生そうなると、コスメ同様に口コミやSNSなどでの評判などが気になるところでしょうね。ママの厳しい目で、しっかり選んであげないと!赤ちゃんの肌をまもるための5つのポイント①できるだけ早い時期から、こまめにスキンケアして保湿を②お風呂上りや肌を拭いた時には、保湿剤を塗り直して③赤ちゃんの体温は高いので、脱ぎ着しやすい服装を④刺激は禁物!桃を扱うように優しく触れて⑤肌トラブルが起きたら、できるだけ早く医療機関へ肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 前回の記事から、「肌にバリアをつくる」ファムズベビーを引き続き使っています。使えば使うほど、知れば知るほど、この製品のスゴさに驚かされます。今では私のドレッサーのセンターに構えています。個人的な意見なのですが、何がスゴイかというと、・潤っている時間が長いので乾燥肌に最適、塗り直しが必要ない・水仕事をしたあとも潤っている(乾燥しない)・くつずれしない・化粧下地に最高(ノリが良く、くずれにくく、落としたあとのつっぱり感が違う、肌の調子がよくなった)今のような乾燥時期だと、毎年、水仕事で手が荒れてあかぎれを起こすけれど、ファムズベビーを水仕事前にすり込んでおくと、全然手が荒れません!洗剤を使ってもバリアが落ちずに長持ちするから、洗剤の刺激からまもり、潤いを閉じ込めている感じがする。使い始めは手が荒れていたけど、今はそれもキレイな手に蘇りました!「ファムズベビー」スゴすぎる!この喜び、誰かに話したい気持ちは使った人は分かってくれるはず!そして、愛用者の皆と話しながら、びっくりするような使い方がないか試したいとも思ってます!驚きの使い方があったら教えてほしいな!
2016.11.11
コラム 子育て・教育
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妊活の第一歩は食生活の見直し。必要な栄養を摂って万全の準備を
ベビ待ちの皆さん、毎日の食生活、きちんとできていますか?妊娠しやすい体をつくるには、妊娠に欠かせない栄養素をきちんと意識することが大切。今の自分に足りない栄養素、摂り入れるべき食材を学んで妊娠しやすい体づくりを目指しましょう! 妊活の第一歩は食生活の見直し。必要な栄養を摂って万全の準備を 「体は自分が食べた物でできている」といわれるように、元気な子どもを産み、育てるために、妊娠前から健康的な食事を摂ることはとても大切。栄養学の知識も持つ佐藤病院の佐藤雄一先生に、知っておきたい食事のことや必要な栄養素などについてお話を伺いました。 「やせ型」の女性が多く、低体重児での出産も増えてきている 近年、生まれてくる赤ちゃんがだんだん小さくなってきている傾向にあるといわれています。その原因の一つとして考えられているのが、お母さんの「やせ」。BMI(体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数)でみると、18.5未満がやせ型、18.5~25未満が普通体重、25以上が肥満となっています。日本人の場合、全体の3割がやせ型といわれていますが、特徴的なのは18.5~20以下の「比較的やせ」という人たちが多いこと。やせ型と合わせると、5割近くがやせぎみの傾向にあります。低体重の女性が増えているのは、「細いことは美しい」という思い込みからくるダイエット思考が大きいのでは?今は小学生からダイエットするケースもあるようです。また、特に減量を意識していなくても、昔に比べて摂取カロリーが全体的に下がってきているといわれています。若い女性だと1日2000kcal程度は摂らなくてはいけないのですが、現状は1400~1600kcalが平均。食べる量自体が少ないことに加え、食べている内容自体も貧弱。たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルも不足しており、調べてみると全体の8割から9割の人が栄養不足状態になっています。ランチはコンビニのサラダにカップスープなどで済ませるなど、摂る食事の内容が良くないという人が増えてきているようですね。お母さんが栄養不足でやせていると、赤ちゃんが低出生体重児(2500g未満)として生まれやすい傾向にありますが、体重が少ないと体の機能も未熟なので、感染症や合併症にかかりやすくなるだけでなく、将来、生活習慣病になりやすいと言われています。また、細胞やホルモンのもととなるたんぱく質、そのたんぱく質を分解・合成するのに必要なビタミンやミネラルが不足した状態だと、赤ちゃんだけでなく、妊婦本人にも影響が出てきてしまいます。 ■ 妊活中に積極的に摂りたい栄養素 ■ たんぱく質 細胞や筋肉、ホルモンのもととなる最も大切な栄養素。タンパク質を構成しているのがアミノ酸ですが、1つの食材では必須アミノ酸をすべて摂りきれないので、肉や魚、大豆製品などさまざまな 種類のたんぱく質を摂ることが必要。ちなみに卵はアミノ酸スコア100。 ビタミンB群・亜鉛・鉄分 摂取した栄養素を分解・合成する時に必要になってくるのがビタミンB群。細胞の再生を助けてくれる葉酸もビタミンB群の仲間。鉄・亜鉛・カルシウムなどミネラルも大切です。サプリメントで補う際は、単品ではなくマルチビタミンミネラルで摂取する方が良いと言われています。 ビタミンD ビタミンDは骨をつくる時に必要なビタミン。日光に当たると合成されますが、近年、UV防止の傾向が高まり、不足している女性が増加。赤ちゃんがくる病になったり、妊娠糖尿病の発症や不妊に関係することも。ビタミンDの改善で、不妊治療の成績があがると言われています。 もしかして不妊の原因?採血による「栄養解析」で自分の栄養状態をチェック こうした状況にならないように、当院では妊娠前、「今の体の状態がどうなっているか」を知っていただくために栄養解析をおすすめしています。これは、血液検査の値から、たんぱく質や、ビタミン、鉄などの量とそれらがきちんと働いているかを解析します。気になっている症状や普段の食事内容等の問診結果と合わせて、妊娠するための体づくりのアドバイスをしています。数年前から「栄養プロジェクト」として、妊娠するための体づくりや妊娠中の栄養にも力を入れてから、当院で生まれる赤ちゃんの平均体重は増加傾向にあります。 妊娠力は料理力!きちんと自炊して食事の内容を改善 栄養解析をして、結果を見ながら食事を指導する際は、いきなり「食べる内容や量を全部変えなさい」とはいわず、「この栄養素を含んだ一品を加えてください」ということから入っていきます。ライフスタイルに合わせて、まずは無理なくできることから変えていきます。ただ、真剣に妊活に取り組みたいということなら、できれば自炊の機会を増やしていただきたいですね。当院の調べだと、自炊が中心の人と外食や中食(なかしょく)が多い人を比べた場合、明らかに後者のほうが栄養状態が悪い。自分で食材を買い求め調理する人は、自然に食への関心も高まり、栄養価が高く新鮮な旬の食材を口にする機会も多いでしょう。妊娠力=料理力と考え、1日1食でもさまざまな食材を取り入れた手料理で、必要な栄養をしっかり摂っていただきたいですね。 ビタミンD不足が不妊の原因だった? 妊娠するために欠かせない栄養素はたくさんありますが、なかでも大切なのはコラムで紹介している、たんぱく質、ビタミンB群・亜鉛・鉄分。これに加え、最近はビタミンDも注目されており、このビタミンが不足している人はAMH(抗ミュラー管ホルモン)が低い、多い人は体外受精の妊娠率がいいという報告 も。着床のメカニズムや免疫系にも関係しているといわれています。ほかに体の酸化を防ぐ抗酸化物質や、DHAやEPAなどオメガ3系の脂肪酸が含まれる良質な油を摂ることも重要です。 妊活中の食事ポイント ○自炊して旬の食材を食べよう!○高タンパク・低糖質の食事が理想的○白米→雑穀米でミネラル量アップ 学びカフェ 佐藤病院では、栄養プロジェクトチームによる「学びカフェ~栄養を考える食事会~」を毎月開催。「妊娠のための食生活」や「妊娠中のバランスの良い食事」をテーマに、実際に試食しながら栄養について学べます。ご夫婦での参加も大歓迎!(電話かメールで要予約)。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 【特集】 今こそ食事のカタチ、見直そう ≫ 鉄分、タンパク質を効果的に摂ろう!「牛赤身肉」で妊娠しやすい体質に ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」① ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」② ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」③ 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.30 2016 Summer≫ 掲載記事一覧はこちら 【無料】100ページオールカラー 女性のための健康生活マガジン JINEKO ベビ待ちの皆さん、毎日の食生活、きちんとできていますか?妊娠しやすい体をつくるには、妊娠に欠かせない栄養素をきちんと意識することが大切。今の自分に足りない栄養素、摂り入れるべき食材を学んで妊娠しやすい体づくりを目指しましょう! 妊活の第一歩は食生活の見直し。必要な栄養を摂って万全の準備を 「体は自分が食べた物でできている」といわれるように、元気な子どもを産み、育てるために、妊娠前から健康的な食事を摂ることはとても大切。栄養学の知識も持つ佐藤病院の佐藤雄一先生に、知っておきたい食事のことや必要な栄養素などについてお話を伺いました。 「やせ型」の女性が多く、低体重児での出産も増えてきている 近年、生まれてくる赤ちゃんがだんだん小さくなってきている傾向にあるといわれています。その原因の一つとして考えられているのが、お母さんの「やせ」。BMI(体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数)でみると、18.5未満がやせ型、18.5~25未満が普通体重、25以上が肥満となっています。日本人の場合、全体の3割がやせ型といわれていますが、特徴的なのは18.5~20以下の「比較的やせ」という人たちが多いこと。やせ型と合わせると、5割近くがやせぎみの傾向にあります。低体重の女性が増えているのは、「細いことは美しい」という思い込みからくるダイエット思考が大きいのでは?今は小学生からダイエットするケースもあるようです。また、特に減量を意識していなくても、昔に比べて摂取カロリーが全体的に下がってきているといわれています。若い女性だと1日2000kcal程度は摂らなくてはいけないのですが、現状は1400~1600kcalが平均。食べる量自体が少ないことに加え、食べている内容自体も貧弱。たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルも不足しており、調べてみると全体の8割から9割の人が栄養不足状態になっています。ランチはコンビニのサラダにカップスープなどで済ませるなど、摂る食事の内容が良くないという人が増えてきているようですね。お母さんが栄養不足でやせていると、赤ちゃんが低出生体重児(2500g未満)として生まれやすい傾向にありますが、体重が少ないと体の機能も未熟なので、感染症や合併症にかかりやすくなるだけでなく、将来、生活習慣病になりやすいと言われています。また、細胞やホルモンのもととなるたんぱく質、そのたんぱく質を分解・合成するのに必要なビタミンやミネラルが不足した状態だと、赤ちゃんだけでなく、妊婦本人にも影響が出てきてしまいます。 ■ 妊活中に積極的に摂りたい栄養素 ■ たんぱく質 細胞や筋肉、ホルモンのもととなる最も大切な栄養素。タンパク質を構成しているのがアミノ酸ですが、1つの食材では必須アミノ酸をすべて摂りきれないので、肉や魚、大豆製品などさまざまな 種類のたんぱく質を摂ることが必要。ちなみに卵はアミノ酸スコア100。 ビタミンB群・亜鉛・鉄分 摂取した栄養素を分解・合成する時に必要になってくるのがビタミンB群。細胞の再生を助けてくれる葉酸もビタミンB群の仲間。鉄・亜鉛・カルシウムなどミネラルも大切です。サプリメントで補う際は、単品ではなくマルチビタミンミネラルで摂取する方が良いと言われています。 ビタミンD ビタミンDは骨をつくる時に必要なビタミン。日光に当たると合成されますが、近年、UV防止の傾向が高まり、不足している女性が増加。赤ちゃんがくる病になったり、妊娠糖尿病の発症や不妊に関係することも。ビタミンDの改善で、不妊治療の成績があがると言われています。 もしかして不妊の原因?採血による「栄養解析」で自分の栄養状態をチェック こうした状況にならないように、当院では妊娠前、「今の体の状態がどうなっているか」を知っていただくために栄養解析をおすすめしています。これは、血液検査の値から、たんぱく質や、ビタミン、鉄などの量とそれらがきちんと働いているかを解析します。気になっている症状や普段の食事内容等の問診結果と合わせて、妊娠するための体づくりのアドバイスをしています。数年前から「栄養プロジェクト」として、妊娠するための体づくりや妊娠中の栄養にも力を入れてから、当院で生まれる赤ちゃんの平均体重は増加傾向にあります。 妊娠力は料理力!きちんと自炊して食事の内容を改善 栄養解析をして、結果を見ながら食事を指導する際は、いきなり「食べる内容や量を全部変えなさい」とはいわず、「この栄養素を含んだ一品を加えてください」ということから入っていきます。ライフスタイルに合わせて、まずは無理なくできることから変えていきます。ただ、真剣に妊活に取り組みたいということなら、できれば自炊の機会を増やしていただきたいですね。当院の調べだと、自炊が中心の人と外食や中食(なかしょく)が多い人を比べた場合、明らかに後者のほうが栄養状態が悪い。自分で食材を買い求め調理する人は、自然に食への関心も高まり、栄養価が高く新鮮な旬の食材を口にする機会も多いでしょう。妊娠力=料理力と考え、1日1食でもさまざまな食材を取り入れた手料理で、必要な栄養をしっかり摂っていただきたいですね。 ビタミンD不足が不妊の原因だった? 妊娠するために欠かせない栄養素はたくさんありますが、なかでも大切なのはコラムで紹介している、たんぱく質、ビタミンB群・亜鉛・鉄分。これに加え、最近はビタミンDも注目されており、このビタミンが不足している人はAMH(抗ミュラー管ホルモン)が低い、多い人は体外受精の妊娠率がいいという報告 も。着床のメカニズムや免疫系にも関係しているといわれています。ほかに体の酸化を防ぐ抗酸化物質や、DHAやEPAなどオメガ3系の脂肪酸が含まれる良質な油を摂ることも重要です。 妊活中の食事ポイント ○自炊して旬の食材を食べよう!○高タンパク・低糖質の食事が理想的○白米→雑穀米でミネラル量アップ 学びカフェ 佐藤病院では、栄養プロジェクトチームによる「学びカフェ~栄養を考える食事会~」を毎月開催。「妊娠のための食生活」や「妊娠中のバランスの良い食事」をテーマに、実際に試食しながら栄養について学べます。ご夫婦での参加も大歓迎!(電話かメールで要予約)。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 【特集】 今こそ食事のカタチ、見直そう ≫ 鉄分、タンパク質を効果的に摂ろう!「牛赤身肉」で妊娠しやすい体質に ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」① ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」② ≫ 今日のメニューに迷ったら、即活用!栄養たっぷり「妊活レシピ」③ 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.30 2016 Summer≫ 掲載記事一覧はこちら 【無料】100ページオールカラー 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.5.20
コラム 不妊治療