なかむらアートクリニック ジネコ取材済
なかむらアートクリニック
神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-14 WISE NEXT 新横浜 9F
当院は、横浜市港北区で主に自然周期・低刺激法による体外受精を行っております。一般不妊検査・不妊治療・不妊相談に対応可能です。横浜市内で不妊症でお悩みの方は、なかむらアートクリニックへ気軽にご相談ください。
10時前可土曜も診療ジネコ推奨サプリ取り扱い完全予約制駅近一般不妊治療高度生殖医療
診療科
不妊治療
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00~12:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
14:45〜18:00 | ● | ○ | ○ | ○ | ● |
●:月曜・土曜午後 13:15〜15:00
休診日
金曜午後・日曜・祝日
住所・連絡先
神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-14 WISE NEXT 新横浜 9F
TEL: 045-534-6534
当院は不妊治療専門クリニックです
特徴①豊富な経験と高い技術力
特徴②自然周期・低刺激法を主とする体外受精
特徴③心と体にやさしい診療
当院は赤ちゃんを望む女性に、最適なアドバイスと高度生殖医療を提供するための不妊治療専門のクリニックです。経験豊富な医師・看護師・培養士によるチーム医療によって、高度生殖医療を行っております。当院の特徴である、 豊富な経験と高い技術力 自然周期・低刺激法を主とする体外受精 心と体にやさしい診療 を実現し、皆さんの夢を叶えるお手伝いができればと思っております。
安心して相談ができるクリニック
不妊治療は先が見えない治療のため、心が折れそうになることもあるかもしれません。そんな状況で会話のない診療ほど残念なことはありません。心にかかる負担を少なくして、治療に専念していただけたらと思います。不妊に悩む方が、安心して相談できるように、スタッフ一同努めてまいります。
中村 拓実 院長プロフィール
「医師が忙しそうで質問をしずらい」「治療の相談ができない」「医師とコミュニケーションがとれない」などの悩みを抱える方がとても多いと思います。
コミュニケーションを大切にし、治療についてしっかり説明いたしますので、気楽に何でも相談していただけたらと思います。
安心した気持ちで治療を受けていただくことがとても大切です。
この度、横浜市港北区のJR新横浜駅から徒歩圏内の場所に、安全・安心を基本とし、高度生殖医療を実践するクリニックを開業する運びとなりました。
産婦人科医として、女性が抱える悩みの解決と、生命の育みを支援する最適な医療の提供を目指しております。
安全でなおかつ、患者さまに安心して治療を受けていただき、必要最小限で最大の成果を生むための医療の実践に努めます。
地域の皆様のために役立つ医療を提供できるように努力精進いたします。
横浜市内で不妊症でお悩みの方は、なかむらアートクリニックへ気軽にご相談ください。
中村 拓実 院長略歴
1994年 札幌医科大学卒業 同大学産婦人科教室入局
2005年 医療法人生新会 木場公園クリニック勤務
2009年 みなとみらい夢クリニック勤務
2015年 なかむらアートクリニック開設
【所属】
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
日本産科婦人科内視鏡学会
体外受精5,000症例の豊富な経験と高い技術力
都内と神奈川県内の不妊治療専門クリニックの勤務時に体外受精を約5,000症例超経験した医師が担当します。さらに、豊富な経験と高い技術力を備えた培養部門と看護部門のスタッフを揃え、チーム医療としての体制を整えております。小さなチームが大きな成果を出すことを目標に日々精進に努めております。安心して治療をお任せ下さい。
自然周期・低刺激法を主とする体外受精
体外受精の治療は一般的には高刺激法がスタンダードな卵巣刺激法とされますが、ここ10年間で急増した40歳代の患者さまにとっては、必ずしも適切な卵巣刺激ではない場合が多いようです。40歳代の患者さまは卵巣機能が低下した方が多いため、一律に高刺激法による採卵を選択しても卵巣への負担が大きい割には、それに見合う結果が得られ難くなります。自然周期・低刺激法に精通した医師が行うことで、卵巣機能が低下した方でも良好卵が採取できる可能性も高くなります。
心と体にやさしい診療
若年者の方であれば、基本的な不妊検査と治療を併行しながら進めます。これまでの治療歴や検査結果をもとに、体外受精にステップアップするかどうかをも含めて相談させていただきます。体外受精を希望されて転院して来られた方が、準備の期間に自然妊娠されることも珍しいことではありません。一方、加齢に伴い妊娠率は急減するため、不妊治療歴が長い方などには早めに体外受精についての情報提供を行います。分かりやすく丁寧なご説明を心がけております。さらに、患者さまの様々な事情も把握することで、単なる治療だけにとどまらない、温かみのある医療を提供するように心がけております。
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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多嚢胞性卵巣症候群?今後の治療法は?
以前、医師から不妊の原因は不明と言われていましたが、自分では多嚢胞性卵巣症候群ではないかと思い、別の医師に聞いたところ「そうだと思う」という回答が来ました。本当にそうなのか、その場合、今後はどんな治療法が選択できるかを知りたいです。
2018.9.29
専門医Q&A 不妊治療
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AIH2回目、精子の状態が良くありません。望みはありますか?
不妊治療を続けて1年、2回目の人工授精をしたところ、精子の状態があまり良くありませんでした。こちらのお悩みになかむらアートクリニックの中村拓実先生がお応えくださいました。
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専門医Q&A 不妊治療
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40代の卵巣にロング法は危険 !?次の誘発法で悩んでいます
40代の卵巣にロング法は危険 !?次の誘発法で悩んでいます 中村 嘉宏 先生(なかむらレディースクリニック) 相談者:KiKiさん(41歳)からの投稿 「40代に有効な誘発法は?」これまでにAIHで稽留流産、化学流産を数回経験。半年前にIVFデビューしました。その時の検査でAMHは21、FSHも6前後、ほかの検査でも特に問題ないことから、当初医師からロング法を提案されました。しかし、ロング法は年齢から考えて若干の疑問を感じ、医師と相談のうえ、アンタゴニスト法で9個採卵。顕微授精で6個の受精卵ができ、初移植(新鮮8分割)で陽性→化学流産、その後2回凍結胚盤胞を移植しましたが、今日の判定で残念な結果となりました。結果、移植に至った胚は3個だけ。現在、凍結胚はもう残っていないため、また採卵から始めることになるのですが、誘発法で悩んでいます。 数が採れても結果がゼロだったアンタゴニスト法に再度挑戦するか、医師のすすめるロング法にするか…しかし、40代の卵巣がロング法に耐えられるか心配です。クロミッド®などの低刺激も視野に入れていますが、排卵の抑制ができないため採卵前に排卵してしまうというリスクが不安です。誘発法によって卵子の質に大きく差が出るとも聞きます。 初採卵で新鮮胚移植に至るまでにかかった費用も70万越え…。治療費のやりくりを考えると何度も挑戦というわけにもいかず、頭を抱える毎日です。 誘発法選択の指標はAMHとFSHの数値 今後の誘発法で悩んでいるとのことですが、担当医がすすめるロング法を選択する場合、卵巣予備能が十分にあることが前提となります。その指標になるのがAMHとFSHです。KiKiさんのAMHは21、FSHは6前後とのことですが、ここでのAMHの単位はおそらくpMだと思います。現在、AMHの数値にはng/mlを採用していますので換算すると2・94ng/mlですね。40代としてはとてもいい数値だと思います。FSHの値もいいので、排卵誘発にはよく反応してくれる状態ではないでしょうか。 現に、アンタゴニスト法で9個採卵できているとのことですから、反応性はいいと思います。6個は顕微授精までいってその半分が移植できているというのも、決して悪い成績ではありません。 8分割の新鮮胚移植で化学流産したとのことですので、少なくとも着床はしているわけです。つまり、子宮の中で胚盤胞になっています。また、その他の2個も胚盤胞で凍結できているとのことですから卵子の質も通常よりいいように思います。40歳になれば胚盤胞まで到達する率は30%くらいです。 切り替えにスプレキュア®を用いたアンタゴニスト法なら副作用はほとんどない 以上のようなことを考えると、KiKiさんの場合はロング法でもかまわないと思います。「40代の卵巣がロング法に耐えられるか心配」とあるので、ロング法が卵巣機能を低下させるなど悪影響があると考えておられるのでしょうか。そうであれば、そんなに心配する必要はないと思います。高齢の卵巣だから耐えられないということはありません。卵巣の反応性が良いため、卵巣過剰刺激症候群の可能性はありますが、排卵誘発剤を大量に投与しない限り、発生も抑えられると思います。 アンタゴニスト法で結果が出なかったのですが、アンタゴニスト法にもいろいろなやり方があります。当院では卵胞が成熟した後、HCGを用いずにスプレキュア®というGnRHアゴニストのスプレーを用いて切り替え(トリガー)をしています。スプレキュア®は脳下垂体に作用して自然なLHサージを起こして卵子を成熟させます。自然なLHはHCGより半減期が短いため、卵巣への刺激が少なく副作用が起こりにくくなります。多嚢胞性卵巣などで卵胞が多数発育する場合でも卵巣過剰刺激症候群はかなり防げます。 低刺激法をチョイスするなら専門のクリニックへ排卵リスクも経済面も安心 クロミッド®などの低刺激法も視野に入れているとのことですが、当院でのファーストチョイスは低刺激法です。KiKiさんはアンタゴニスト法で9個採卵できていますから、低刺激法でも4~5個くらいの採卵は十分に期待できると思います。 低刺激法は体内で自然に分泌されるホルモンを利用する方法ですから、副作用はまずありませんし、刺激周期特有の体のだるさのようなものもありません。また、採卵前の排卵のリスクを心配されていますが、低刺激法を専門的に行っている施設であれば問題ないと思います。当院では日曜、祝日も診察を行い、なおかつ院内でエストラジオールやLHを30分程度で測定できますので十分な卵胞成熟のモニタリングが可能です。そのため、採卵時の排卵率はさほど高くなく、あっても1%以内です。なにより薬剤の量が少なくて済み、経済的という安心感もあります。 40代でも粘り強い治療で結果は期待できる KiKiさんは卵巣予備能がまだまだ十分にありますので、誘発法にはいろいろな選択肢があります。逆に30代でも卵巣予備能が低下していれば、刺激周期を行っても卵子がたくさん採れないことも多く、選択肢は限られてきます。誘発法によって卵子の質に影響があるかどうかという点は、ある程度やってみないとわからないところはありますが、方法を変えてもそんなに卵子の質に影響が出るわけではないと思います。方法よりも切り替えのタイミングのほうが大切だと思います。切り替えのタイミングには超音波だけでなくホルモンの測定と経験に基づいた勘も大切になります。そのため、できれば、日曜日、祝日も外来をしていて、院内でいつでもホルモン測定ができるクリニックが理想です。ただ、やはり40歳を過ぎますと、移植当たりの妊娠率が必ずしも高いわけではないのは事実です。1回当たりの妊娠率は10~15%くらい、流産も当然ありますから、赤ちゃんまで到達するのは9~10%くらいです。 当院のデータでは、40歳から治療を始められた方で、体外受精の累積での妊娠率つまり最終的に妊娠される方は40%以上です。つまり、40歳になれば1回目の治療で妊娠する可能性は低くはなりますが、粘り強く治療を続けることで半分近くの妊娠率が期待できるのです。 人工授精で稽留流産、化学流産を経験されているので、一度は不育症の検査をしてもいいかもしれません。凝固系異常や抗リン脂質抗体症候群などがある場合は、アスピリンやヘパリン、あるいはステロイドを使った治療法で対処できる場合があります。まだまだ悲観するほどの状態ではありません。副作用や治療費のことを心配されるのであれば、比較的安価な低刺激法のことを含め、専門クリニックでご相談されてもいいのではないでしょうか。 排卵誘発法のファーストチョイスは? 40代でも卵巣予備能が十分にあればいろいろな選択肢があります。専門クリニックであれば、低刺激法もいい方法です。低刺激法は自然なホルモンを利用した排卵誘発法で、体にやさしく、卵巣が反応しすぎるといった副作用がまず起こりません。また、注射の量を加減することである程度の数の卵子を採ることも可能です。特に、初めての誘発であれば、卵巣がどう反応するかを見極めながら調整できるという意味でもおすすめです。何より注射の量が少なくて済み、経済的。通院回数も多くないため、仕事や日常と治療との両立もスムーズです。 GnRHアゴニスト製剤とは? よく使われている製品例:スプレキュア®。●どの誘発方法で使われるの?低刺激法をはじめアンタゴニスト法でも切り替え(トリガー)に使用します。点鼻薬(鼻にするスプレー)なので、夜間に自分でできます ●副作用について アンタゴニスト法で卵巣を強めに刺激した場合でも、最後の切り替えでスプレキュア®を使用すると、HCGより卵巣への刺激が少ないため、卵巣過剰刺激症候群はまず起こりません。 中村先生より まとめ AMHとFSHが基準値内であれば誘発法はまだ十分に選択肢があります [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 中村 嘉宏 先生(なかむらレディースクリニック) 大阪市立大学医学部卒業。同大学院で山中伸弥教授(現CiRA所長)の指導で学位取得。大阪市立大学附属病院、住友病院、北摂総合病院産婦人科部長を経て、2013 年より藤野婦人科クリニック勤務。2015年4月なかむらレディースクリニック開院。「実は10年程前にEXILEのvocal battle auditionに応募しました。歌はダメなんですけど、マイケル・ジャクソン世代なので、ダンスには多少自信があったんですが。でも書類審査で落とされました。その時のオーディションで優勝したのが、TAKAHIROさんです。まあ、ファンの方と武井咲さんにとっては、YOSHIHIROではなくTAKAHIROでよかったでしょう(笑)」と先生。 ≫ なかむらレディースクリニック 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら 40代の卵巣にロング法は危険 !?次の誘発法で悩んでいます 中村 嘉宏 先生(なかむらレディースクリニック) 相談者:KiKiさん(41歳)からの投稿 「40代に有効な誘発法は?」これまでにAIHで稽留流産、化学流産を数回経験。半年前にIVFデビューしました。その時の検査でAMHは21、FSHも6前後、ほかの検査でも特に問題ないことから、当初医師からロング法を提案されました。しかし、ロング法は年齢から考えて若干の疑問を感じ、医師と相談のうえ、アンタゴニスト法で9個採卵。顕微授精で6個の受精卵ができ、初移植(新鮮8分割)で陽性→化学流産、その後2回凍結胚盤胞を移植しましたが、今日の判定で残念な結果となりました。結果、移植に至った胚は3個だけ。現在、凍結胚はもう残っていないため、また採卵から始めることになるのですが、誘発法で悩んでいます。 数が採れても結果がゼロだったアンタゴニスト法に再度挑戦するか、医師のすすめるロング法にするか…しかし、40代の卵巣がロング法に耐えられるか心配です。クロミッド®などの低刺激も視野に入れていますが、排卵の抑制ができないため採卵前に排卵してしまうというリスクが不安です。誘発法によって卵子の質に大きく差が出るとも聞きます。 初採卵で新鮮胚移植に至るまでにかかった費用も70万越え…。治療費のやりくりを考えると何度も挑戦というわけにもいかず、頭を抱える毎日です。 誘発法選択の指標はAMHとFSHの数値 今後の誘発法で悩んでいるとのことですが、担当医がすすめるロング法を選択する場合、卵巣予備能が十分にあることが前提となります。その指標になるのがAMHとFSHです。KiKiさんのAMHは21、FSHは6前後とのことですが、ここでのAMHの単位はおそらくpMだと思います。現在、AMHの数値にはng/mlを採用していますので換算すると2・94ng/mlですね。40代としてはとてもいい数値だと思います。FSHの値もいいので、排卵誘発にはよく反応してくれる状態ではないでしょうか。 現に、アンタゴニスト法で9個採卵できているとのことですから、反応性はいいと思います。6個は顕微授精までいってその半分が移植できているというのも、決して悪い成績ではありません。 8分割の新鮮胚移植で化学流産したとのことですので、少なくとも着床はしているわけです。つまり、子宮の中で胚盤胞になっています。また、その他の2個も胚盤胞で凍結できているとのことですから卵子の質も通常よりいいように思います。40歳になれば胚盤胞まで到達する率は30%くらいです。 切り替えにスプレキュア®を用いたアンタゴニスト法なら副作用はほとんどない 以上のようなことを考えると、KiKiさんの場合はロング法でもかまわないと思います。「40代の卵巣がロング法に耐えられるか心配」とあるので、ロング法が卵巣機能を低下させるなど悪影響があると考えておられるのでしょうか。そうであれば、そんなに心配する必要はないと思います。高齢の卵巣だから耐えられないということはありません。卵巣の反応性が良いため、卵巣過剰刺激症候群の可能性はありますが、排卵誘発剤を大量に投与しない限り、発生も抑えられると思います。 アンタゴニスト法で結果が出なかったのですが、アンタゴニスト法にもいろいろなやり方があります。当院では卵胞が成熟した後、HCGを用いずにスプレキュア®というGnRHアゴニストのスプレーを用いて切り替え(トリガー)をしています。スプレキュア®は脳下垂体に作用して自然なLHサージを起こして卵子を成熟させます。自然なLHはHCGより半減期が短いため、卵巣への刺激が少なく副作用が起こりにくくなります。多嚢胞性卵巣などで卵胞が多数発育する場合でも卵巣過剰刺激症候群はかなり防げます。 低刺激法をチョイスするなら専門のクリニックへ排卵リスクも経済面も安心 クロミッド®などの低刺激法も視野に入れているとのことですが、当院でのファーストチョイスは低刺激法です。KiKiさんはアンタゴニスト法で9個採卵できていますから、低刺激法でも4~5個くらいの採卵は十分に期待できると思います。 低刺激法は体内で自然に分泌されるホルモンを利用する方法ですから、副作用はまずありませんし、刺激周期特有の体のだるさのようなものもありません。また、採卵前の排卵のリスクを心配されていますが、低刺激法を専門的に行っている施設であれば問題ないと思います。当院では日曜、祝日も診察を行い、なおかつ院内でエストラジオールやLHを30分程度で測定できますので十分な卵胞成熟のモニタリングが可能です。そのため、採卵時の排卵率はさほど高くなく、あっても1%以内です。なにより薬剤の量が少なくて済み、経済的という安心感もあります。 40代でも粘り強い治療で結果は期待できる KiKiさんは卵巣予備能がまだまだ十分にありますので、誘発法にはいろいろな選択肢があります。逆に30代でも卵巣予備能が低下していれば、刺激周期を行っても卵子がたくさん採れないことも多く、選択肢は限られてきます。誘発法によって卵子の質に影響があるかどうかという点は、ある程度やってみないとわからないところはありますが、方法を変えてもそんなに卵子の質に影響が出るわけではないと思います。方法よりも切り替えのタイミングのほうが大切だと思います。切り替えのタイミングには超音波だけでなくホルモンの測定と経験に基づいた勘も大切になります。そのため、できれば、日曜日、祝日も外来をしていて、院内でいつでもホルモン測定ができるクリニックが理想です。ただ、やはり40歳を過ぎますと、移植当たりの妊娠率が必ずしも高いわけではないのは事実です。1回当たりの妊娠率は10~15%くらい、流産も当然ありますから、赤ちゃんまで到達するのは9~10%くらいです。 当院のデータでは、40歳から治療を始められた方で、体外受精の累積での妊娠率つまり最終的に妊娠される方は40%以上です。つまり、40歳になれば1回目の治療で妊娠する可能性は低くはなりますが、粘り強く治療を続けることで半分近くの妊娠率が期待できるのです。 人工授精で稽留流産、化学流産を経験されているので、一度は不育症の検査をしてもいいかもしれません。凝固系異常や抗リン脂質抗体症候群などがある場合は、アスピリンやヘパリン、あるいはステロイドを使った治療法で対処できる場合があります。まだまだ悲観するほどの状態ではありません。副作用や治療費のことを心配されるのであれば、比較的安価な低刺激法のことを含め、専門クリニックでご相談されてもいいのではないでしょうか。 排卵誘発法のファーストチョイスは? 40代でも卵巣予備能が十分にあればいろいろな選択肢があります。専門クリニックであれば、低刺激法もいい方法です。低刺激法は自然なホルモンを利用した排卵誘発法で、体にやさしく、卵巣が反応しすぎるといった副作用がまず起こりません。また、注射の量を加減することである程度の数の卵子を採ることも可能です。特に、初めての誘発であれば、卵巣がどう反応するかを見極めながら調整できるという意味でもおすすめです。何より注射の量が少なくて済み、経済的。通院回数も多くないため、仕事や日常と治療との両立もスムーズです。 GnRHアゴニスト製剤とは? よく使われている製品例:スプレキュア®。●どの誘発方法で使われるの?低刺激法をはじめアンタゴニスト法でも切り替え(トリガー)に使用します。点鼻薬(鼻にするスプレー)なので、夜間に自分でできます ●副作用について アンタゴニスト法で卵巣を強めに刺激した場合でも、最後の切り替えでスプレキュア®を使用すると、HCGより卵巣への刺激が少ないため、卵巣過剰刺激症候群はまず起こりません。 中村先生より まとめ AMHとFSHが基準値内であれば誘発法はまだ十分に選択肢があります [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 中村 嘉宏 先生(なかむらレディースクリニック) 大阪市立大学医学部卒業。同大学院で山中伸弥教授(現CiRA所長)の指導で学位取得。大阪市立大学附属病院、住友病院、北摂総合病院産婦人科部長を経て、2013 年より藤野婦人科クリニック勤務。2015年4月なかむらレディースクリニック開院。「実は10年程前にEXILEのvocal battle auditionに応募しました。歌はダメなんですけど、マイケル・ジャクソン世代なので、ダンスには多少自信があったんですが。でも書類審査で落とされました。その時のオーディションで優勝したのが、TAKAHIROさんです。まあ、ファンの方と武井咲さんにとっては、YOSHIHIROではなくTAKAHIROでよかったでしょう(笑)」と先生。 ≫ なかむらレディースクリニック 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.36 2017 Winter≫ 掲載記事一覧はこちら
2017.11.15
コラム 不妊治療
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胚盤胞の移植日は固定化されているものですか?
胚盤胞の移植日は固定化されているものですか? 2017/6/19 中村 拓実先生(なかむらアートクリニック) 相談者:みっぽさん(41歳) 生理の周期が短め。移植のスケジュールで妊娠確率は変わる? 32歳のとき、卵巣嚢腫の手術をしました。41歳の現在も子宮内膜症で、子宮筋腫があり、卵巣脳腫もまたできています。不妊治療を始めて2年経ちますが、医師には問題ないと言われています。昨年、年齢のわりにはグレードの良い胚盤胞が3個できました(5AA、5AB、4BA)。2つはホルモン補充周期で移植、あと1つは自然周期で移植しましたが妊娠できませんでした。次の採卵でも胚盤胞が3個できました(5AA、4AB、3BA)。今のクリニックでは、ホルモン補充周期だと移植は22日目と決まっていますが、ホルモン補充周期の場合、着床の窓は絶対ずれないのでしょうか? 私の場合、生理の周期が26日と短めなので、移植日を1日、2日早くすれば確率が変わったりするのでしょうか? 年齢が若くはないので、治療はこれで最後にしようと思っています。 みっぽさんが言う、22日目に移植というスケジュールは変更できるものですか? 一般に、ホルモン補充周期では月経10日目から14日目ごろに子宮内膜の厚さなどをチェックして、移植日を決定します。ホルモン補充周期の移植日を固定している施設もあります。一方、ホルモン補充周期でも着床の窓がずれている可能性があるとの報告もあります。他にも様々な要因を考慮して移植日が決まりますので、担当医に相談してみたらいかがでしょうか。月経周期が短いから移植日を早めれば着床率が上がるということはないと思います。 卵巣嚢腫があることと、今回の着床については関係がありますか? グレードの良い胚盤胞でも染色体異常の割合は高いため、3〜4回続けて着床しないケースは珍しいことではありません。卵巣囊腫があっても、着床には影響していないと考えられますので、子宮内膜症の治療よりも、今は不妊治療の方を優先されるべきだと思います。 中村先生より まとめ 排卵誘発や胚移植は各施設がそれぞれ工夫した方法で行っています。治療を進めていくうえで、担当医の説明が分かりにくい場合や、疑問に思うことがあった場合は、遠慮なく担当医に相談して、納得のいく治療をしていただきたいと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 中村 拓実先生(なかむらアートクリニック) 札幌医科大学卒業。同大学産婦人科教室入局。2005年より木場公園クリニック、2009年よりみなとみらい夢クリニック勤務を経て、2015年11月 なかむらアートクリニック開設。高刺激法、低刺激法、どちらも数多く取り組んだ経験をもとに、患者さんとのコミュニケーションをモットーに、両方の視点からアプローチを探ってくれる優しく穏やかな先生。近隣の方はもちろん、新横浜という土地柄、評判を聞いて静岡などから来院する方もいるそう。 ≫ なかむらアートクリニック 胚盤胞の移植日は固定化されているものですか? 2017/6/19 中村 拓実先生(なかむらアートクリニック) 相談者:みっぽさん(41歳) 生理の周期が短め。移植のスケジュールで妊娠確率は変わる? 32歳のとき、卵巣嚢腫の手術をしました。41歳の現在も子宮内膜症で、子宮筋腫があり、卵巣脳腫もまたできています。不妊治療を始めて2年経ちますが、医師には問題ないと言われています。昨年、年齢のわりにはグレードの良い胚盤胞が3個できました(5AA、5AB、4BA)。2つはホルモン補充周期で移植、あと1つは自然周期で移植しましたが妊娠できませんでした。次の採卵でも胚盤胞が3個できました(5AA、4AB、3BA)。今のクリニックでは、ホルモン補充周期だと移植は22日目と決まっていますが、ホルモン補充周期の場合、着床の窓は絶対ずれないのでしょうか? 私の場合、生理の周期が26日と短めなので、移植日を1日、2日早くすれば確率が変わったりするのでしょうか? 年齢が若くはないので、治療はこれで最後にしようと思っています。 みっぽさんが言う、22日目に移植というスケジュールは変更できるものですか? 一般に、ホルモン補充周期では月経10日目から14日目ごろに子宮内膜の厚さなどをチェックして、移植日を決定します。ホルモン補充周期の移植日を固定している施設もあります。一方、ホルモン補充周期でも着床の窓がずれている可能性があるとの報告もあります。他にも様々な要因を考慮して移植日が決まりますので、担当医に相談してみたらいかがでしょうか。月経周期が短いから移植日を早めれば着床率が上がるということはないと思います。 卵巣嚢腫があることと、今回の着床については関係がありますか? グレードの良い胚盤胞でも染色体異常の割合は高いため、3〜4回続けて着床しないケースは珍しいことではありません。卵巣囊腫があっても、着床には影響していないと考えられますので、子宮内膜症の治療よりも、今は不妊治療の方を優先されるべきだと思います。 中村先生より まとめ 排卵誘発や胚移植は各施設がそれぞれ工夫した方法で行っています。治療を進めていくうえで、担当医の説明が分かりにくい場合や、疑問に思うことがあった場合は、遠慮なく担当医に相談して、納得のいく治療をしていただきたいと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 中村 拓実先生(なかむらアートクリニック) 札幌医科大学卒業。同大学産婦人科教室入局。2005年より木場公園クリニック、2009年よりみなとみらい夢クリニック勤務を経て、2015年11月 なかむらアートクリニック開設。高刺激法、低刺激法、どちらも数多く取り組んだ経験をもとに、患者さんとのコミュニケーションをモットーに、両方の視点からアプローチを探ってくれる優しく穏やかな先生。近隣の方はもちろん、新横浜という土地柄、評判を聞いて静岡などから来院する方もいるそう。 ≫ なかむらアートクリニック
2017.6.16
インタビュー 不妊治療