大通漢方 ジネコ取材済
北海道札幌市中央区大通西15丁目 3-14
婦人科 / 不妊治療
大通漢方
北海道札幌市中央区大通西15丁目 3-14
中国漢方(医学)では、体のバランスを重視し予防と養生を大切に考えています。この理念に基づいて、不妊治療のにおいては男性、女性の体を妊娠しやすいよう(自然のチャンスを増やす)整えていくことを目指しています。
診療科
婦人科
不妊治療
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
15:00~19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ |
休診日
日曜・祝日
住所・連絡先
北海道札幌市中央区大通西15丁目 3-14
TEL: 011-612-7408
FAX: 011-612-7415
不妊症のサポート
「なぜ妊娠できないのか」と悩んでいるご夫婦は今や、10組に1組がいると言われています。
近年、少子化が問題となってきており、結婚年齢も高齢化し、又、子供を希望しないご夫婦も増えてきています。 同時に子供が欲しくても授からないご夫婦も数多くいらっしゃいます。
厚生労働省では子供のできないご夫婦を援助すべく、不妊治療の補助(人工授精、体外授精等)を実施。しかし、年齢制限を考えています。(卵子の老化による) 不妊の原因は結婚の高齢化と共に、ご夫婦双方に問題がある方が多いのが現状です。病院での不妊治療(人工授精、体外授精、顕微授精)と進むにつれて体調を崩される方も多くなっているようです。
この病院の治療効果を高めたり、副作用を和らげるようアドバイスすることと共に、出来れば自然に子供が産まれるように健康な男性、健康な女性となる身体づくりをすることが一番の基本であると思います。
佐々木弘隆 店長プロフィール
佐々木弘隆 店長略歴
自然に妊娠しやすい健康な体をつくっていくことを第一に、一緒に考えていきましょう。
不妊カウンセラー、国際中医師がお手伝いします。
店長 佐々木弘隆
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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男性不妊を考える-2 漢方で元気な精子、卵子が作れる体質改善を
もちろん、夫婦生活が多くなれば、それでいいわけではありません。妊娠には元気な精子と卵子が不可欠です。そのためには夫婦が健康であることが大前提となります。理論上、一つの卵子に精子が1ぴきいれば妊娠は可能です。しかし、そうならないのは、精子や卵子の質がさまざまな理由で悪くなってしまうからです。 最近は西洋医学でも「腎臓」は生命の基と言われていますが、東洋医学では2000年も前から、あらゆる生体活動の源は「腎」にあると捉えられてきました。ですから女性は加齢によって「腎精」も老化し卵子の質が悪くなると考えられ、漢方の「補腎薬」が生まれたのです。それは男性でも同じで、加齢とともに「腎精」が衰えるため「精力剤」と言われる、補腎の漢方薬があるのです。もちろん、若くても「腎精」が弱い人もいますから、その場合も補腎薬が必要になります。 だからといって、いくら補腎薬を服用しても、それを運ぶ血液の流れが悪ければ薬がスムーズに体を巡りません。この状態を東洋医学では「瘀血」といいます。この場合、瘀血を改善する漢方薬を服用します。さらに、水分の循環や排出がしづらく、不要な水分や脂肪分がたまるドロドロ状態の「痰湿」だと、薬がそこに滞ってしまいます。この場合は痰湿を改善する漢方薬を服用します。 このように、元気な精子をつくるには、補腎薬だけでなく、瘀血や痰湿の改善が必要なケースもあるのです。その程度は個人差がありますから、それぞれに合わせた漢方薬を調合していきます。 もともと腎精が丈夫かどうかは、遺伝、つまり親からもたったものです。しかし、いくら丈夫な腎精をもらっても、栄養を摂らなければ衰えてしまいます。そのため大切になってくるのが食事です。高齢者でお元気な方に食事の内容を聞くと、肉をよく食べていると答える方をよく耳にします。元気になるために肉を食すには丈夫な胃腸が必要です。 つまり、胃腸が丈夫でなければ栄養を摂ることはできない。腎精が弱っている理由が胃腸の弱さにあるケースも少なくないのです。実際、不妊相談で当店に来られた過去の患者さんに胃腸の弱い人がいて、最初にそれを漢方薬で改善したら、2ヶ月後には自然妊娠した人もいました。 不妊だと思ったら、夫婦で相談に行くのが効率的なのは確かな事実。そこで男性側の診察をすれば、女性側だけが余分な治療を受ける必要もなくなり、妻のタイムリミットがどんどん近づくのを避けられます。 まずは東洋医学の薬局で相談し、元気な精子、卵子を夫婦で作れる体質改善を試してみてください。それで自然妊娠しないようなら、病院で治療を受けてみてはどうでしょうか? 体外受精は最後の手段。その前にできることはたくさんあります。ぜひ、気軽に漢方薬局に相談してみてください。 大通漢方 店長 佐々木弘隆 先生 カウンセリング専門の漢方薬局です。婦人科の疾患・不妊症・生活習慣病など、治りにくい病気や悩みを「体質改善」を通じて根本から改善していきましょう。 自然に妊娠しやすい健康な体をつくっていくことを第一に、一緒に考えていきましょう。 不妊カウンセラー、国際中医師がお手伝いします。≫ 大通漢方
2018.3.7
コラム 不妊治療
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男性不妊を考える-1 妊活中の夫婦生活は月に最低5〜6回は必要
2010年WHOの不妊症原因調査では、男性に不妊原因がある割合は全体の24%、女性は41%、男女ともは24%、原因不明11%と報告されています。男性不妊に男女ともに原因がある24%を加えると、約半数が男性に不妊原因があるケースということになります。 少子高齢化、晩婚化など、さまざまな理由から不妊症が増加していますが、不妊原因は女性だけでなく男性にもあり、その男性不妊が多くなっているのが現状です。 とはいっても、日本では不妊症の疑いがあると、女性だけが婦人科で治療を続けるという、悪しき習慣が今も残っています。女性の場合、基礎体温で自分の体の状態がわかりますが、男性にはそのような指標がないことに加えて、男性のプライドが男性不妊の治療のハードルを高くしているようです。 現代人はストレスにさらされた毎日を送っています。仕事が忙しい、食事が不規則、嗜好品の取りすぎなど、ストレスが溜まりやすい生活に加えて、一日中パソコンに向かっていたり、夜遅くまでスマートフォンを操作したりと、心だけでなく肉体的にもストレスが溜まっていることが少なくないのです。 そのせいか夫婦生活は後回しとなり、若くても回数が少なくて、子どもができないうちに「友だち夫婦」になってしまうカップルが多いようです。 良い精子には2日に1度射精するのがいいと言われますが、妊活中なのに夫婦生活が月に1回という夫婦もいます。夫婦生活が多いほど妊娠の確率はあがるのですから、妊活中の夫婦生活は月に最低5〜6回は必要です。理想は生理が終わった低温期から次の生理になるまで、1日おきくらいで夫婦生活があることです。女性は性的快感を得ると、黄体ホルモンの分泌がよくなります。これも妊娠には大切なキーとなります。 日本は世界で一番夫婦生活の少ない国として話題にもなりましたが、不妊治療の一番の近道は夫婦生活の回数を多くすることだと言っても過言ではないと思います。 大通漢方 店長 佐々木弘隆 先生 カウンセリング専門の漢方薬局です。婦人科の疾患・不妊症・生活習慣病など、治りにくい病気や悩みを「体質改善」を通じて根本から改善していきましょう。 自然に妊娠しやすい健康な体をつくっていくことを第一に、一緒に考えていきましょう。 不妊カウンセラー、国際中医師がお手伝いします。≫ 大通漢方
2018.3.7
コラム 不妊治療
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排卵誘発剤で失敗した場合は最低3か月のお休みを
排卵誘発剤で失敗した場合は最低3か月のお休みを 「妊娠」はいくつもの要因が重なり合って成立するものです。近年は晩婚化の影響もあって、不妊に悩むカップルは7〜10組に1組以上と、増加の一途をたどっています。 妊活にはさまざまな方法がありますが、中医学ではどのような対応をしているのかお話しさせていただきます。 まず西洋医学の不妊治療でIVF(体外受精)をする人が現在増え、スタンダードとなっているクロミッドなどの内服の排卵誘発剤についてですが、中医学ではあまりメリットがあるとは思っていません。確かに排卵誘発剤は、排卵が遅れるためにタイミングが合わず、妊娠しにくい方には一定の効果があります。しかし、子宮内膜が薄くなる、排卵前後の経管粘液(おりもの)が少なくなるという副作用があります。AIH(人工授精)やIVFを4回以上行っても妊娠率は上昇せず、むしろ低下する可能性があります。 採卵は基本的に排卵誘発剤で日程を決めて卵を採る、そのために排卵誘発剤を使い、卵が1個だけでなく複数個大きくする。こうなると黄体期の子宮環境が悪くなり、これを繰り返していると、黄体機能不全になりかねません。そして卵巣機能にも一つの害となり、不良卵が生じてきます。 もちろん西洋医学が効率的な面もありますから、排卵誘発剤を一切使うなとは言いません。大切なのはTPOに合わせて使いこなすことです。 例えば、16歳〜18歳くらいまで初潮がこない人は、脳下垂体が機能していないことが考えられます。このようなケースは漢方薬ではなく、西洋医学の薬(ピルなど)で刺激を与え生理を起こすことが必要になります。 このようにクロミッドを服用することは必ずしも悪いことではないのです。ただし、うまくいかなかった時は、最低でも3か月は治療をお休みして欲しいのです。原子卵胞から成熟卵胞になるまで3か月かかりますから、続けて服用するといい卵ができないのです。 服用をお休みしている間はART(生殖補助医療)の準備周期として、中医学の周期療法を3か月間試してみてください。周期療法とは月経期、低温期、排卵期、高温期という4期の月経周期に合わせて、その時期に必要な漢方薬を服用して、体質改善を行い、月経リズムを正常にして、自然な妊娠、出産につなげる治療法です。 加えて生活養生も妊活には欠かせません。ダイエットなどで乱れた食生活を続けていたり、月経が止まった経験がある、極端に体重が少ないという方は、毎日の食事の見直しをして適正体重に戻しましょう。身長160センチで体重が45キロ(BMI=17.58 日本肥満学会の判断基準では18.5未満は低体重)だと、自然妊娠は難しくなってきます。人間は雑食ですから、穀類、野菜、肉・魚をバランスよく摂らなければなりません。 日本人は高温多湿な気候が影響しているためか、胃腸の弱い人が多い傾向にあります。そういう人は直接的な不妊治療を行う前に、胃腸の治療をすることが必要です。でなければ妊活用の薬が服用できないし、服用しても胃腸で吸収できないため効果が出づらくなるからです。まずは2か月ほど胃腸の漢方薬を服用しましょう。これだけで自然妊娠した20代の女性もいたくらいですから。 妊活は光の見えないトンネルのようで不安にもなるし、タイムリミットも決まっているため、即効性を求めてしまうのは無理もないことです。しかし、そのために体へ負担をかけ続けては本末転倒です。 例えば、高跳びで1mの高さを越えられない人が2mの高さからスタートしても無理な話です。最初は少なくとも1mからの練習が必要となるように、漢方で体の土台づくりをするのです。中医学で妊娠できる体質になることは遠い道のりのようで実は近道かもしれないのです。 大通漢方 店長 佐々木弘隆 先生カウンセリング専門の漢方薬局です。婦人科の疾患・不妊症・生活習慣病など、治りにくい病気や悩みを「体質改善」を通じて根本から改善していきましょう。 自然に妊娠しやすい健康な体をつくっていくことを第一に、一緒に考えていきましょう。 不妊カウンセラー、国際中医師がお手伝いします。 排卵誘発剤で失敗した場合は最低3か月のお休みを 「妊娠」はいくつもの要因が重なり合って成立するものです。近年は晩婚化の影響もあって、不妊に悩むカップルは7〜10組に1組以上と、増加の一途をたどっています。 妊活にはさまざまな方法がありますが、中医学ではどのような対応をしているのかお話しさせていただきます。 まず西洋医学の不妊治療でIVF(体外受精)をする人が現在増え、スタンダードとなっているクロミッドなどの内服の排卵誘発剤についてですが、中医学ではあまりメリットがあるとは思っていません。確かに排卵誘発剤は、排卵が遅れるためにタイミングが合わず、妊娠しにくい方には一定の効果があります。しかし、子宮内膜が薄くなる、排卵前後の経管粘液(おりもの)が少なくなるという副作用があります。AIH(人工授精)やIVFを4回以上行っても妊娠率は上昇せず、むしろ低下する可能性があります。 採卵は基本的に排卵誘発剤で日程を決めて卵を採る、そのために排卵誘発剤を使い、卵が1個だけでなく複数個大きくする。こうなると黄体期の子宮環境が悪くなり、これを繰り返していると、黄体機能不全になりかねません。そして卵巣機能にも一つの害となり、不良卵が生じてきます。 もちろん西洋医学が効率的な面もありますから、排卵誘発剤を一切使うなとは言いません。大切なのはTPOに合わせて使いこなすことです。 例えば、16歳〜18歳くらいまで初潮がこない人は、脳下垂体が機能していないことが考えられます。このようなケースは漢方薬ではなく、西洋医学の薬(ピルなど)で刺激を与え生理を起こすことが必要になります。 このようにクロミッドを服用することは必ずしも悪いことではないのです。ただし、うまくいかなかった時は、最低でも3か月は治療をお休みして欲しいのです。原子卵胞から成熟卵胞になるまで3か月かかりますから、続けて服用するといい卵ができないのです。 服用をお休みしている間はART(生殖補助医療)の準備周期として、中医学の周期療法を3か月間試してみてください。周期療法とは月経期、低温期、排卵期、高温期という4期の月経周期に合わせて、その時期に必要な漢方薬を服用して、体質改善を行い、月経リズムを正常にして、自然な妊娠、出産につなげる治療法です。 加えて生活養生も妊活には欠かせません。ダイエットなどで乱れた食生活を続けていたり、月経が止まった経験がある、極端に体重が少ないという方は、毎日の食事の見直しをして適正体重に戻しましょう。身長160センチで体重が45キロ(BMI=17.58 日本肥満学会の判断基準では18.5未満は低体重)だと、自然妊娠は難しくなってきます。人間は雑食ですから、穀類、野菜、肉・魚をバランスよく摂らなければなりません。 日本人は高温多湿な気候が影響しているためか、胃腸の弱い人が多い傾向にあります。そういう人は直接的な不妊治療を行う前に、胃腸の治療をすることが必要です。でなければ妊活用の薬が服用できないし、服用しても胃腸で吸収できないため効果が出づらくなるからです。まずは2か月ほど胃腸の漢方薬を服用しましょう。これだけで自然妊娠した20代の女性もいたくらいですから。 妊活は光の見えないトンネルのようで不安にもなるし、タイムリミットも決まっているため、即効性を求めてしまうのは無理もないことです。しかし、そのために体へ負担をかけ続けては本末転倒です。 例えば、高跳びで1mの高さを越えられない人が2mの高さからスタートしても無理な話です。最初は少なくとも1mからの練習が必要となるように、漢方で体の土台づくりをするのです。中医学で妊娠できる体質になることは遠い道のりのようで実は近道かもしれないのです。 大通漢方 店長 佐々木弘隆 先生カウンセリング専門の漢方薬局です。婦人科の疾患・不妊症・生活習慣病など、治りにくい病気や悩みを「体質改善」を通じて根本から改善していきましょう。 自然に妊娠しやすい健康な体をつくっていくことを第一に、一緒に考えていきましょう。 不妊カウンセラー、国際中医師がお手伝いします。
2017.2.20
コラム 不妊治療
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体重が重いのでダイエット中だけどほかにどのようなことをすればいい?
相談者 りえ さん(37歳) 【不妊の原因:不明】 ○少し動くだけで汗が出る ○湯船にゆっくり浸かれない ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○レバーのような経血の塊が出る ○頬が赤っぽい ○のぼせやほてりがある ○寝不足の日が多い ○太りやすい 胃腸の消化吸収を良くして血液量を増やし子宮、卵巣に十分な栄養を与えることが必要 肥満は妊娠をしづらくする一因ですが、心血管病、糖尿病の原因にもなります。ダイエットでは炭水化物・蛋白質・脂肪を極端に減らして、体重を落とすことは禁忌です。これらの摂取量が少なくなると血糖値が下がりすぎてエネルギー不足となり、貧血の原因になり、月経にも影響がおよびます。BMIが25以上ならば、和食中心に切り替えてください。さらに脂肪燃焼を促す運動療法を行うことが基本です。 胃腸の働きが悪く、消化吸収能力が低下し余分な水分廃棄物がたまるのが肥満の原因 中医学では肥満の原因は、生まれつきの胃腸虚弱、食べ過ぎなどの飲食不節制、精神的ストレス、オーバーワークなどで「湿熱痰飲気滞血お」が内生することによると考えています。具体的には、胃腸の働きが悪く、消化吸収能力が低下し、余分な水分廃棄物がたまり、むくみ、水太り、だるい、めまい、吐き気などを生じます。 栄養を吸収できずエネルギーが不足し、血液不足で貧血やめまいが生じる場合は「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」などの漢方薬が有効です。またエネルギー不足で元気不足、動くと汗が出たり、体がだるくなる症状には「麦味参(ばくみさん)」、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」。血液不足により肝血が不足し、体の陰分が不足して熱を押さえることができず、顔・頬が赤くなる症状には「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」。湯に入ると熱が頭に昇り、のぼせが生じ、湯船にゆっくり浸かれない症状には、「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」。血陰が不足するので高齢とともに腎に影響し、「肝腎陰虚」となり耳鳴りも生じた場合は、「耳鳴丸(じめいがん)」を。 胃腸の消化吸収が弱いと血が不足して脳にも栄養がめぐらず不眠に。その場合は「帰脾湯(きひとう)」、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」。不眠動悸の症状には「天王補心丹(てんのうほしんたん)」、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」を。 血流がとどこおり子宮や卵巣の環境が悪いなどの肥満が原因の諸症状に漢方薬を試してみる 更年期に入ると、同じくのぼせ・ほてり・寝汗・不眠・動悸などが出現します。水分老廃物によって血液の流れがとどこおり、肩こりや頭痛となった場合には、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「逍遥丸(しょうようがん)」、「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」、「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」、「温胆湯(うんたんとう)」を用います。月経は血液がとどこおり排泄されず、子宮や卵巣の環境が悪くなり、卵の育ちも今一歩になります。つまり、胃腸の消化吸収を良くして血液量を増やし、体のすみずみまで、とくに子宮、卵巣に十分な栄養を与えることが必要となります。 佐々木 弘隆先生 国際中医専門員(国際中医師)学会認定不妊カウンセラー。中国南京中医薬大学病院にて周期療法の大家である国医大師、夏桂成教授のもとで研修。さらに山東省、成都、西安の各大学病院にて研鑽を積む。本来備わっている「妊娠する力」を高める手助けを行っている。 相談者 りえ さん(37歳) 【不妊の原因:不明】 ○少し動くだけで汗が出る ○湯船にゆっくり浸かれない ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○レバーのような経血の塊が出る ○頬が赤っぽい ○のぼせやほてりがある ○寝不足の日が多い ○太りやすい 胃腸の消化吸収を良くして血液量を増やし子宮、卵巣に十分な栄養を与えることが必要 肥満は妊娠をしづらくする一因ですが、心血管病、糖尿病の原因にもなります。ダイエットでは炭水化物・蛋白質・脂肪を極端に減らして、体重を落とすことは禁忌です。これらの摂取量が少なくなると血糖値が下がりすぎてエネルギー不足となり、貧血の原因になり、月経にも影響がおよびます。BMIが25以上ならば、和食中心に切り替えてください。さらに脂肪燃焼を促す運動療法を行うことが基本です。 胃腸の働きが悪く、消化吸収能力が低下し余分な水分廃棄物がたまるのが肥満の原因 中医学では肥満の原因は、生まれつきの胃腸虚弱、食べ過ぎなどの飲食不節制、精神的ストレス、オーバーワークなどで「湿熱痰飲気滞血お」が内生することによると考えています。具体的には、胃腸の働きが悪く、消化吸収能力が低下し、余分な水分廃棄物がたまり、むくみ、水太り、だるい、めまい、吐き気などを生じます。 栄養を吸収できずエネルギーが不足し、血液不足で貧血やめまいが生じる場合は「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」などの漢方薬が有効です。またエネルギー不足で元気不足、動くと汗が出たり、体がだるくなる症状には「麦味参(ばくみさん)」、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」。血液不足により肝血が不足し、体の陰分が不足して熱を押さえることができず、顔・頬が赤くなる症状には「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」。湯に入ると熱が頭に昇り、のぼせが生じ、湯船にゆっくり浸かれない症状には、「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」。血陰が不足するので高齢とともに腎に影響し、「肝腎陰虚」となり耳鳴りも生じた場合は、「耳鳴丸(じめいがん)」を。 胃腸の消化吸収が弱いと血が不足して脳にも栄養がめぐらず不眠に。その場合は「帰脾湯(きひとう)」、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」。不眠動悸の症状には「天王補心丹(てんのうほしんたん)」、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」を。 血流がとどこおり子宮や卵巣の環境が悪いなどの肥満が原因の諸症状に漢方薬を試してみる 更年期に入ると、同じくのぼせ・ほてり・寝汗・不眠・動悸などが出現します。水分老廃物によって血液の流れがとどこおり、肩こりや頭痛となった場合には、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「逍遥丸(しょうようがん)」、「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」、「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」、「温胆湯(うんたんとう)」を用います。月経は血液がとどこおり排泄されず、子宮や卵巣の環境が悪くなり、卵の育ちも今一歩になります。つまり、胃腸の消化吸収を良くして血液量を増やし、体のすみずみまで、とくに子宮、卵巣に十分な栄養を与えることが必要となります。 佐々木 弘隆先生 国際中医専門員(国際中医師)学会認定不妊カウンセラー。中国南京中医薬大学病院にて周期療法の大家である国医大師、夏桂成教授のもとで研修。さらに山東省、成都、西安の各大学病院にて研鑽を積む。本来備わっている「妊娠する力」を高める手助けを行っている。
2015.1.28
コラム 妊活