ガーデンヒルズウィメンズクリニック ジネコ取材済
福岡県福岡市中央区小笹5-15-21
婦人科 / 産科
ガーデンヒルズウィメンズクリニック
福岡県福岡市中央区小笹5-15-21
硬膜外麻酔による無痛分娩を365日24時間対応で行っております。
又、分娩進行途中での無痛分娩も可能です。無痛分娩希望者または興味がある方は、ぜひ無痛分娩教室を受講して無痛分娩を充分に理解した上でご選択してください。
土曜も診療働きながら通いやすいインターネット予約完全予約制キッズルーム有駅近駐車場完備フリーマガジン配布英語対応英語以外の外国語可すべて見る
診療科
婦人科
産科
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:30 | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | ○ | ||
14:00~17:30 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
●:水曜午前 9:00~13:00 △:土曜午後 13:00~14:30
休診日
日・祝日
住所・連絡先
福岡県福岡市中央区小笹5-15-21
TEL: 092-521-7500
当院で可能なご出産プラン
ソフロロジー分娩
無痛分娩(硬膜外麻酔)
立ち会い分娩
母子同室(新生児室での赤ちゃんのお預かり24時間可)
里帰り分娩
当院でのお産は、バス、シャワー付きサニタリールームのあるL.D.R.ルームで
行います。
牛丸敬祥 院長プロフィール
昭和48年 国立長崎大学医学部卒業
卒業と同時に、長崎大学病院産婦人科へ入局し
産婦人科医療を研修し約13年間の研修で産婦人科医師としての安全、安心な医療を学びました。
長崎大学病院では体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究を行っていました。
長崎大学病院では研修医、医員、助手、講師として勤務しました。
その他、医療圏組合五島中央病院産婦人科部長、国立嬉野病院産婦人科部長、長崎市立長崎市民病院産婦人科医長、産科.婦人科うしまるレディースクリニック院長、などを歴任しました。
産婦人科の他に麻酔科、小児科の医局での研修も行いました。
現在まで15,000例以上の出産を経験しています。
産科.婦人科ガーデンヒルズウイメンズクリニックでも、
これまでの学問と経験を生かして一生懸命診療したいと願っています。
いつも患者様のためになるような心のケアーと医療を行い、
全力を尽くすよう心かけています。
牛丸敬祥 院長略歴
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、
日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、
日本アロマテラピー学会会員
また、小児科、麻酔科での経験も生かし、注意深い新生児の管理と硬膜外麻酔による無痛分娩を執り行っています。
診療方針/理念
第一に大切に思っていますことは、安全、安心な医療です。
そのためには、毎日の研鑽と、病診連携をこころがけています。
病診連携では、九州大学付属病院、福岡大学付属病院、
国立病院九州医療センター、福岡徳州会病院、
福岡日赤病院などとの病診連携を行い、患者様のご紹介がスムーズに
いくようにお願いしています。
ここ、産科.婦人科ガーデンヒルズウイメンズクリニックでは、安全、安心をモットーに地域に愛されるほのぼのとした家庭的なクリニックと親切医療を目指します。
安心して気持ち良く受診して下さるクリニックを目指して
努力していきたいと願っています。
◇ 経営理念
安心、安全な医療を目指し患者様のために最善を尽くす
◇ 経営方針
一、全ての環境、周りの人々のために、私たちに何が出来るかを深く考える
一、常に笑顔をもって良い方に考え、一歩を踏み出す
一、自らの力を信じ、後進を育て、一段上に成長する
一、クリニック存続は患者様にあり!患者様を第一に考える
一、患者様への心のこもったおもてなしと快適さを提供する
一、私たちはプロである
一、私たちは自分を発揮し、人の役に立つ
一、私たちは人間としての格を磨く
クリニックの特徴
現代社会では、共働きの方も多く、ご主人様の帰宅も遅い方が大半です。
杓子定規に面会時間を決めたのでは、ご主人の面会は思うに任せません。
ナースセンター経由で院内に入れば気兼ねも有ろうかと24時間面会可能とし、 時間外はオートロックのマンションと同じように設定しました。
里帰りも不必要なように上のお子様もご一緒に過ごせるようにしました。
このクリニックを活用し愛して頂けるよう心から願っています。
教室・イベントのご案内
■母親教室
妊娠中の過ごし方、母乳栄養、骨盤についてお話しします。
質問コーナーも設けておりますので、お気軽にご相談ください。
第1課 第1木曜日:13時〜15時
妊娠中の過ごし方、母乳栄養とおっぱいについて、骨盤ケア
第2課 第2木曜日:13時〜15時
入院のタイミング、お産の流れ、産後の生活、臍帯血バンク
第3課 第3木曜日の13時から14時(6月まで)
■ソフロロジー教室
自然な形で育児へと繋げることができる優れた分娩方法、出産育児方法です。
参加費500円(CD付き)でお家でもゆっくりイメージトレーニングができます。
<日時> 第3木曜日 13時〜15時
■母乳教室
母乳の利点、乳頭タイプとお手入れ法、出産中備品リストについて
ご希望に沿った母乳育児ができるように、しっかりとサポートします。
<日時> 第4木曜日 13時〜15時
■無痛分娩教室
無痛分娩に興味がある方、希望の方とそのご家族様参加いただけます。
<日時> 第2月曜日 13時〜14時
■産前教室
「母子ともに健やかな出産を目指して」副院長による産前教室です。
<日時> 第4月曜日 13時〜14時
■両親教室
両親教室はご夫婦で参加していただく体験学習です。
産まれてくる赤ちゃんのためにも楽しみながら学びましょう。
<日時> 第1・第3土曜日 14時〜16時
■ベビーマッサージ教室
親子関係を形成するのに最も大切なコミュニケーションそれは「触れ合い」です。
子供たちの愛に溢れる成長を願うママ、それを叶えらるのがベビーマッサージです。
<日時> 第4火曜日 10時30分〜12時
■3ヶ月同窓会
離乳食について、ベビーマッサージ、茶話会
3ヶ月同窓会のご案内については1ヶ月検診の際にナースセンターでお渡しします。
■マタニティビクス
妊婦さんを対象に有酸素運動をメインとしたクラスです。
体重をコントロールするだけでなく、妊娠中に起こる さまざまなマイナートラブルを改善する狙いがあります。
<日時> 毎週金曜日 10時〜11時
■アフタービクス
産後の体型を取り戻すだけでなく、早期体力回復や骨盤低筋群などの機能の回復を促すクラスです。
<日時> 毎週金曜日 11時15分〜12時15分
■マタニティヨガ
インストラクターの指導の下、無理のないプログラムで行っておりますので、
初めての方も安心して気軽にご参加いただけます。
マタニティヨガで愛情出産してみませんか?
<日時> 第1第3水曜日 10時〜11時
■料理教室
お母さんと赤ちゃんの成長にも必要な栄養素を取り入れたメニューを学びます。
身近にある食材を使い、毎日の食事に取り入れやすい内容になっています。
<日時> 第4火曜日 12時30分〜14時00分
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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35歳がターニングポイント。高齢出産、超高齢出産とは
海外セレブの超高齢出産は非現実的女性の社会進出が進み、ライフスタイルなどの変化に伴い、結婚や出産が高齢化し続けているのは皆さまご存知かと思います。高齢出産とは35歳以降に妊娠・出産をむかえることで、今や珍しいことではありません。 35歳から卵子の質は低下し始め、その数は減り流産率も上がります。例えば20代の流産率は10%ですが、35歳以降は15%、40代になると50%と急上昇します。35歳は妊娠・出産に関するさまざまな確率が交差するターニングポイントとも言えます。 超高齢出産とはこの数年に言われ始めた言葉で、はっきりした定義はなくあいまいではありますが、多くは45歳以上の女性、もしくは50歳以上の閉経を迎えた女性の出産を指しているそうです。例えば海外で60歳以上の女性が出産しギネスブックに認定されたり、セレブたちがこぞって超高齢出産をし華々しく報道されることで「もしかしたら自分にも無理なことではないかも…」と思う方がいるかもしれませんが、医師の立場からは「奇跡的な確率と莫大な費用から、それらはとても現実的ではない」と申し上げたいです。 37歳を超えると生殖補助医療を受けても妊娠に至ることは難しく、日本産婦人科学会の2015年の統計によると30代までの生殖補助医療(総胚移植)での妊娠率は40%、生産(せいざん)率は22%、40代になるとそれが26%と9%に低下し、45歳以上の超高齢出産といわれる年齢になると7%と1%になります。生殖補助医療での生産率1%はもう「奇跡」と言えるでしょう。不妊治療のための公的な助成制度も42歳までという制限もあり、費用の面でも大きな壁になります。 超高齢出産をした海外セレブたちの報道を見ると、妊娠や出産の方法が明らかにされていないことが多いように見受けられます。海外では卵子提供や代理母出産なども盛んに行われており、日本では現実不可能な場合も多いように思います。 高齢出産で起こりうるメリット・デメリット奇跡の確率で妊娠したとしてまず考えられるのは「妊娠高血圧症候群」で、高齢妊婦の場合痩せていても起こりやすく、35歳以上は15%、45歳以上で30%と言われています。重症化すると母子ともに命に関わるため妊娠中の健康チェックは欠かせません。また妊娠糖尿病の増加、高い帝王切開率、子宮口の広がりが悪く分娩に時間がかかる、出血量増加の恐れ、産道裂傷の恐れなど管理しなければならないことは山ほどあります。 しかし、高齢出産はネガティブなことばかりではありません。肉体面は確かに20代には劣るかもしれませんが、高齢出産を迎える女性たちは精神面が成熟し、妊娠に対して高いモチベーションとポジティブな気持ちを持つ方が多い印象です。長く働いて来ているので経済的なゆとりもあり、大人の余裕を感じます。パートナーがサポートしようと懸命なのも共通点ですね。 生殖に適した20代のうちに一度立ち止まって自分のライフプランを考えてみる、もしくは結婚と同時に婦人科を受診するなど、妊娠出産に対してもっと積極的に考えていくことが第一歩なのかもしれません。 山道先生より まとめ 当院で近年扱った高齢出産は44歳の方で安産でした。高齢出産の方すべてが難産ではありません。妊娠も出産もひとそれぞれです。 海外では婦人科受診率が高く、自分の体のコントロールをするという意識が高いのですが、日本では「恥ずかしさ」からか婦人科の知識が少ない方が多いのが残念です。20代から定期的に検診を受けることが、子宮筋腫や子宮内膜症、性感染症などの不妊につながる病気や子宮がんの早期発見につながります。ぜひ婦人科を訪れ気軽に相談してほしいですね。 山道力子 先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック) 長崎県出身。日本産婦人科専門医。2002年高知大学医学部卒業後、高知大学産婦人科入局。香川県・三豊総合病院、福島県・太田西ノ内病院勤務を経て2010年より当クリニック勤務。ストレスは貯めず常に発散して楽しく過ごし、よりよい診療を行うことをモットーに、日々研鑽を続ける。 ≫ ガーデンヒルズウィメンズリニック
2018.9.12
コラム 妊娠・出産
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無痛分娩について
無痛分娩について 2017/11/20 牛丸 敬祥 先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック) 無痛分娩とは。その方法など 30年以上前の無痛分娩とは、単に睡眠薬を飲ませて、妊婦がもうろうとした時に出産させるというものだったり、吸入麻酔による出産でした。吸入麻酔では使用する麻酔薬が肝臓機能への負担が大きすぎるということで徐々にすたれ、現在、世界中の無痛分娩の主流は「硬膜外麻酔」です。硬膜外麻酔とは、背中から脊髄近くの硬膜の外側の硬膜外腔にカテーテルを挿入し、そのカテーテルから、麻酔薬をゆっくりと出産まで、長時間注入する方法です。分娩は長くて5日かかる人もいます。そんな方には、長時間の陣痛の痛みを我慢しながらのご出産は負担が大きいと思われます。 硬膜外麻酔は世界的にも最も多く使われている安全な無痛分娩の方法なのです。 無痛分娩は人工的で危険なのでは?というイメージも未だにあるそうですが、実は立派な自然分娩の方法のひとつです。特に当院では陣痛促進剤はなるべく使わず、すなわち計画分娩は行わず、自然に起こる陣痛を待ってから処置を行いますので極めて安全な無痛分娩です。お産は自然が一番安全です。なるべく人工的な処置を加えないお産が安全なので、そのように対応しています。 無痛分娩のメリット、デメリットは? 無痛分娩の痛みは通常の出産の痛みのわずか1/10程度と言われているだけでなく、陣痛の痛みを軽減することによって、副交感神経が優位になり、リラックスできますので、産道が広がりやすく分娩時間も半分ほどで済み、赤ちゃんも母体もストレスが少ないのが特徴。余裕を持って出産に挑むことができます。自然分娩にこだわるあまり、痛みで食事もとれず恐怖でパニックになり過呼吸で苦しむなど、せっかくの新しい命の誕生前に修羅場のような状態で果たして良いのでしょうか。 また、出産時には、痛みのために血圧の数値が、通常よりも40~60mmHGほど上がると言われています。通常の血圧150mmHGの人が200mmHGを超えたら脳出血などの危険性が高まります。また、無痛分娩の場合、痛みで出産時に呼吸を止めるようなことがほぼないので赤ちゃんへ酸素が充分に行き渡り、お母様も赤ちゃんも苦しさが大幅に減少します。 さらに、自然分娩時には早くこの痛みから逃れたいという辛さから、いきんではいけない時にいきんでしまい、会陰裂傷がひどくなる場合があります。しかし無痛分娩時は母体も落ち着いているので医師や看護師の指示をしっかり聞いてくれ、裂傷が最小限に抑えられた出産になります。出血も少なく、快復も早く良いことずくめ。30〜40年ほど前は、日本で年間300~400人の女性が「産後の失血」で命を落としていました。それを考えると安全な無痛分娩が享受できるいまのお母さんたちは本当に幸せです。 デメリットといえば、自然分娩より少し余分に費用がかかることくらい。また、昨今無痛分娩の事故のニュースが世間を騒がせています。当院は院長が、産婦人科医でも有り、麻酔医でもありますのでみなさん安心して出産を迎えられます。麻酔に不安がある方は、事前にじっくりと医師と相談したり、クリニックが行う無痛分娩教室などで納得いくまで知識を得ることも大切です。 無痛分娩ができない場合はある? ほとんどありませんが、神経や血液疾患、感染症に罹患している方などは事前に主治医にご相談ください。自然でも無痛でも言えることですが、安産のためには「肥満は避ける」こと。そして医師の指示はちゃんと聞くこと。患者さんに「先生は厳しかった。でも言うことを聞いて良かった」と言われますよ(笑) 先日90kgオーバーの妊婦の無痛分娩を行いました。どんな方にもおすすめできますが、中でも高齢出産や血圧に不安がある人などは、出産時の危険性を減らすためにも積極的に無痛分娩を考えてみてはいかがでしょう。 分娩方法に悩んでいるママにメッセージを 欧米では60%、お隣韓国でも20%の妊婦が無痛分娩を選ぶ現代社会において、日本での無痛分娩率はわずか5.2%という低さです。そんな「お腹を痛めて産まないと」という考えはもやは時代錯誤でナンセンス。あなたは麻酔なしで手術を受けることができますか? お産の痛みも、手術の痛みも同じ痛みだと思います。陣痛の痛みは、「男性ならば気絶するくらいの強い痛みだと言われています」楽しく、疲れない出産があるのになぜ自ら苦しむの? という価値観の家族が増えてきました。不安要素をひとつずつ潰しながら、最終的には産むあなたが納得できる分娩方法を決めてください。出産を最初から最後まで笑顔で楽しめることを願っています。 お話を伺った方のご紹介 牛丸敬祥先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック) 長崎大学医学部卒。長崎大学産婦人科入局後、産婦人科医療や体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究を行うなど研鑽を重ね、現在まで15,000例以上の出産を経験。2007年「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」を開院。小児科、麻酔科での経験も生かし、安心できる新生児の管理と硬膜外麻酔による無痛分娩を得意とする。 ≫ ガーデンヒルズウィメンズクリニック 無痛分娩について 2017/11/20 牛丸 敬祥 先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック) 無痛分娩とは。その方法など 30年以上前の無痛分娩とは、単に睡眠薬を飲ませて、妊婦がもうろうとした時に出産させるというものだったり、吸入麻酔による出産でした。吸入麻酔では使用する麻酔薬が肝臓機能への負担が大きすぎるということで徐々にすたれ、現在、世界中の無痛分娩の主流は「硬膜外麻酔」です。硬膜外麻酔とは、背中から脊髄近くの硬膜の外側の硬膜外腔にカテーテルを挿入し、そのカテーテルから、麻酔薬をゆっくりと出産まで、長時間注入する方法です。分娩は長くて5日かかる人もいます。そんな方には、長時間の陣痛の痛みを我慢しながらのご出産は負担が大きいと思われます。 硬膜外麻酔は世界的にも最も多く使われている安全な無痛分娩の方法なのです。 無痛分娩は人工的で危険なのでは?というイメージも未だにあるそうですが、実は立派な自然分娩の方法のひとつです。特に当院では陣痛促進剤はなるべく使わず、すなわち計画分娩は行わず、自然に起こる陣痛を待ってから処置を行いますので極めて安全な無痛分娩です。お産は自然が一番安全です。なるべく人工的な処置を加えないお産が安全なので、そのように対応しています。 無痛分娩のメリット、デメリットは? 無痛分娩の痛みは通常の出産の痛みのわずか1/10程度と言われているだけでなく、陣痛の痛みを軽減することによって、副交感神経が優位になり、リラックスできますので、産道が広がりやすく分娩時間も半分ほどで済み、赤ちゃんも母体もストレスが少ないのが特徴。余裕を持って出産に挑むことができます。自然分娩にこだわるあまり、痛みで食事もとれず恐怖でパニックになり過呼吸で苦しむなど、せっかくの新しい命の誕生前に修羅場のような状態で果たして良いのでしょうか。 また、出産時には、痛みのために血圧の数値が、通常よりも40~60mmHGほど上がると言われています。通常の血圧150mmHGの人が200mmHGを超えたら脳出血などの危険性が高まります。また、無痛分娩の場合、痛みで出産時に呼吸を止めるようなことがほぼないので赤ちゃんへ酸素が充分に行き渡り、お母様も赤ちゃんも苦しさが大幅に減少します。 さらに、自然分娩時には早くこの痛みから逃れたいという辛さから、いきんではいけない時にいきんでしまい、会陰裂傷がひどくなる場合があります。しかし無痛分娩時は母体も落ち着いているので医師や看護師の指示をしっかり聞いてくれ、裂傷が最小限に抑えられた出産になります。出血も少なく、快復も早く良いことずくめ。30〜40年ほど前は、日本で年間300~400人の女性が「産後の失血」で命を落としていました。それを考えると安全な無痛分娩が享受できるいまのお母さんたちは本当に幸せです。 デメリットといえば、自然分娩より少し余分に費用がかかることくらい。また、昨今無痛分娩の事故のニュースが世間を騒がせています。当院は院長が、産婦人科医でも有り、麻酔医でもありますのでみなさん安心して出産を迎えられます。麻酔に不安がある方は、事前にじっくりと医師と相談したり、クリニックが行う無痛分娩教室などで納得いくまで知識を得ることも大切です。 無痛分娩ができない場合はある? ほとんどありませんが、神経や血液疾患、感染症に罹患している方などは事前に主治医にご相談ください。自然でも無痛でも言えることですが、安産のためには「肥満は避ける」こと。そして医師の指示はちゃんと聞くこと。患者さんに「先生は厳しかった。でも言うことを聞いて良かった」と言われますよ(笑) 先日90kgオーバーの妊婦の無痛分娩を行いました。どんな方にもおすすめできますが、中でも高齢出産や血圧に不安がある人などは、出産時の危険性を減らすためにも積極的に無痛分娩を考えてみてはいかがでしょう。 分娩方法に悩んでいるママにメッセージを 欧米では60%、お隣韓国でも20%の妊婦が無痛分娩を選ぶ現代社会において、日本での無痛分娩率はわずか5.2%という低さです。そんな「お腹を痛めて産まないと」という考えはもやは時代錯誤でナンセンス。あなたは麻酔なしで手術を受けることができますか? お産の痛みも、手術の痛みも同じ痛みだと思います。陣痛の痛みは、「男性ならば気絶するくらいの強い痛みだと言われています」楽しく、疲れない出産があるのになぜ自ら苦しむの? という価値観の家族が増えてきました。不安要素をひとつずつ潰しながら、最終的には産むあなたが納得できる分娩方法を決めてください。出産を最初から最後まで笑顔で楽しめることを願っています。 お話を伺った方のご紹介 牛丸敬祥先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック) 長崎大学医学部卒。長崎大学産婦人科入局後、産婦人科医療や体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究を行うなど研鑽を重ね、現在まで15,000例以上の出産を経験。2007年「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」を開院。小児科、麻酔科での経験も生かし、安心できる新生児の管理と硬膜外麻酔による無痛分娩を得意とする。 ≫ ガーデンヒルズウィメンズクリニック
2017.11.20
コラム 妊娠・出産