堀産婦人科 ジネコ取材済
東京都港区高輪3-7-8
婦人科 / 不妊治療 / 産科
堀産婦人科
東京都港区高輪3-7-8
当院は昭和5年(1930年)開院し、以来70年余、高輪の発展とともに地域医療、母子保健の中核として歩んでまいりました。
「オーダーメイドの診療」をめざして、地域の方々との心の絆を大切に大病院にはない「オーダーメイドの診療」を心がけています。どうぞお気軽にご来院ご相談ください。
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診療科
婦人科
不妊治療
産科
基本診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:30 | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | |||
16:00~18:30 | ○ | ○ | ○ | ○ |
土曜日は09:00〜12:00の診療です。午後は休診となっております。
毎月第一水曜日、午後の診療は17:30で終了となります
休診日
木曜・土曜日午後・日曜日・祝日
住所・連絡先
東京都港区高輪3-7-8
TEL: 03-3449-3541
堀 量博 院長プロフィール
東京都出身。東京医科大学卒。
1991年、東京医科大学病院産婦人科勤務。
婦人科腫瘍(子宮がん、卵巣がん)治療の中心スタッフとして臨床、研究に長く携わる。
2004年、東京高輪で祖父の代から70余年続く産婦人科医院の3代目院長に就く。
また堀産婦人科診療のかたわら2003年から山王病院リプリダクションセンターで最先端の不妊治療スタッフとしても活躍。
父子3代「オーダーメードの診察で女性の一生を医療面から支える」を心がけており、地域住民からの信頼度は高い。
大局的な視点に立ったアドバイスで、妊活中や妊娠中の女性を元気づける。
堀 量博 院長略歴
平成3年
東京医科大学卒業
東京医科大学病院産婦人科
平成15年
山王病院リプロダクションセンター
平成16年
堀 産婦人科 院長就任
愛育病院をはじめ、提携先の病院と密に連携
院長は愛育病院非常勤医師として週1回当直業務を愛育病院で行っています。 妊婦健診は愛育病院をはじめ、提携先の病院と密に連携をとりながら当院で責任をもって転院まで行います。
男の子が欲しい!女の子が欲しい!
お姉ちゃんがいるから男の子がほしい!ひとりしか生まないから女の子がほしい! 昔と違い現在は少子化の時代。赤ちゃんは授かり物とはいえ、できたら望みどおりの性別を産み分けられたらと思うのは当然のことです。 当院ではそんなご夫婦の望みをかなえるお手伝いをいたします。 男女の性別は精子の性染色体(X精子:女の子、Y精子:男の子)によって決まります。そしてX精子は酸に強くY精子はアルカリに強いという性質をいかし、排卵日を予測して的確なタイミングの指導をいたします。 基礎体温表をつけていらっしゃるかたはお持ちください
長年の実績
このクリニックに関連する監修記事、取材内容、ユーザー様からの質問と回答など、ジネコが企画した様々なコンテンツの一覧です。
記事一覧
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出産後に抑うつ状態になる「産後うつ」とは?
産後うつになる理由、解消する方法、産後の体調変化の注意点について、堀産婦人科の堀量博(かずひろ)先生に伺いました。
2018.12.1
インタビュー 妊娠・出産
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妊娠中の「安定期」なら海外旅行も平気? 妊婦にとってOKな行動の範囲とは
一般的に、妊娠5カ月(妊娠16週)に入ると「安定期」という言い方をします。「赤ちゃんが生まれる前に旅行しておきたい」と思っている妊婦さんもいるのではないでしょうか。そこでスポーツや旅行などのアクティブな生活は「安定期」にはどこまでが適切なのか、また、妊娠期間の上手な過ごし方について堀産婦人科の堀量博(かずひろ)先生にお聞きしました。
2018.2.26
コラム 妊娠・出産
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いつまで骨盤位(逆子)だと帝王切開に?原因と手術内容について
いつまで骨盤位(逆子)だと帝王切開に?原因と手術内容について 2017/8/8 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 出産間近になっても骨盤位(逆子)の場合、安全のため帝王切開になることもあります。 骨盤位とはどんな状態であり、原因として考えられることは何でしょう? また、いつまでに治らないと帝王切開になるのか? 骨盤位についてのあれこれを堀産婦人科の堀量博(かずひろ)先生にお聞きしました。 骨盤位とは子宮内で赤ちゃんの頭が上を向いている状態 出産時、赤ちゃんは本来、頭から産道を通り抜けるので、頭は子宮口のほうを向いていなければなりません。ところが、子宮内で赤ちゃんの頭が子宮口—つまり下ではなく、上を向いている状態の場合があります。これが骨盤位(逆子)です。この状態のままだと分娩がしづらくなります。 妊娠初期・中期の子宮内は赤ちゃんが動きまわるゆとりがあるため、赤ちゃんはころころ回転し、頭の位置も上を向いたり下を向いたり頻繁に入れ替わります。したがってその時期は気にしなくても良いのですが、問題は後期、妊娠32週目になっても骨盤位のままの場合です。正しい位置に戻すのが難しくなります。 原因は母体にある場合と、胎児にある場合があると言われています。 ●母体側の原因……骨盤が小さい、胎盤や子宮に異常がある ●胎児側の原因……低出生体重児、多胎妊娠、羊水過多、胎児奇形 ただ、明確な原因ははっきりしておらず、上記のような原因がなくても誰でも骨盤位になる可能性はあります。 38週目を過ぎても骨盤位の状態の場合、帝王切開に 37週から38週目を過ぎても骨盤位の状態であれば、帝王切開で出産というケースがほとんど。帝王切開と聞いて驚いたりショックを受ける妊婦の方もいますが、骨盤位のまま産むほうが断然リスクが高く、帝王切開のほうが母体にとっても胎児にとっても安全です。ほとんどの病院が母子の安全を優先して帝王切開を行っています。 「逆子体操」「外回転術」「お灸」で骨盤位を直す なかには2人目以降の出産も考え、自然分娩を希望する妊婦さんもいます。その場合はお灸や外回転術で骨盤位を治す方法があります。 ●逆子体操 いわゆる“逆子体操”は胸膝位といい、就寝前に胸を床(ベッド)につけてお尻をあげ、そのまま横に倒れ込むという方法で行います。骨盤内にはまり込んでいる赤ちゃんのお尻が体操によって浮上することを利用したもので、ほとんどの産科施設で指導しています。 ●外回転術 医師が妊婦のお腹に手を添えて、外からぐるりと胎児を回転させる方法です。ただし、この方法は病院によって取り入れているところとそうでないところがあります。 ●お灸 30年ほど前、骨盤位に対して三陰交にお灸をしたら、約9割の妊婦の骨盤位が正常位になったという論文が発表されて以来、にわかに注目されるようになりました。妊娠28週目以降に行うと効果的と言われています。三陰交とは、からだの冷えを解消するツボです。ただし、個人の判断で鍼灸師を訪ねるのは危険。まずは医師に相談してから臨みましょう。 いずれにしても骨盤位は自分では治せません。必ずかかりつけの医師に相談してください。 堀先生より まとめ 骨盤位がどうしても治らなかったのに、帝王切開の手術直前のエコーチェックでは治っていたというケースもあります。あまり深刻に悩まず、「自然分娩でも帝王切開でも無事に生まれてくれたらそれでいい」くらいの心持ちでいてください。出産は命がけのことですが、日本の医療においては無事に生まれるので安心して医師に従っていただければと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 東京都出身。東京医科大学卒。1991年、東京医科大学病院産婦人科勤務。婦人科腫瘍(子宮がん、卵巣がん)治療の中心スタッフとして臨床、研究に長く携わる。2004年、東京高輪で祖父の代から70余年続く産婦人科医院の3代目院長に就く。また堀産婦人科診療のかたわら2003年から山王病院リプリダクションセンターで最先端の不妊治療スタッフとしても活躍。父子3代「オーダーメードの診察で女性の一生を医療面から支える」を心がけており、地域住民からの信頼度は高い。大局的な視点に立ったアドバイスで、妊活中や妊娠中の女性を元気づける。 ≫ 堀産婦人科 いつまで骨盤位(逆子)だと帝王切開に?原因と手術内容について 2017/8/8 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 出産間近になっても骨盤位(逆子)の場合、安全のため帝王切開になることもあります。 骨盤位とはどんな状態であり、原因として考えられることは何でしょう? また、いつまでに治らないと帝王切開になるのか? 骨盤位についてのあれこれを堀産婦人科の堀量博(かずひろ)先生にお聞きしました。 骨盤位とは子宮内で赤ちゃんの頭が上を向いている状態 出産時、赤ちゃんは本来、頭から産道を通り抜けるので、頭は子宮口のほうを向いていなければなりません。ところが、子宮内で赤ちゃんの頭が子宮口—つまり下ではなく、上を向いている状態の場合があります。これが骨盤位(逆子)です。この状態のままだと分娩がしづらくなります。 妊娠初期・中期の子宮内は赤ちゃんが動きまわるゆとりがあるため、赤ちゃんはころころ回転し、頭の位置も上を向いたり下を向いたり頻繁に入れ替わります。したがってその時期は気にしなくても良いのですが、問題は後期、妊娠32週目になっても骨盤位のままの場合です。正しい位置に戻すのが難しくなります。 原因は母体にある場合と、胎児にある場合があると言われています。 ●母体側の原因……骨盤が小さい、胎盤や子宮に異常がある ●胎児側の原因……低出生体重児、多胎妊娠、羊水過多、胎児奇形 ただ、明確な原因ははっきりしておらず、上記のような原因がなくても誰でも骨盤位になる可能性はあります。 38週目を過ぎても骨盤位の状態の場合、帝王切開に 37週から38週目を過ぎても骨盤位の状態であれば、帝王切開で出産というケースがほとんど。帝王切開と聞いて驚いたりショックを受ける妊婦の方もいますが、骨盤位のまま産むほうが断然リスクが高く、帝王切開のほうが母体にとっても胎児にとっても安全です。ほとんどの病院が母子の安全を優先して帝王切開を行っています。 「逆子体操」「外回転術」「お灸」で骨盤位を直す なかには2人目以降の出産も考え、自然分娩を希望する妊婦さんもいます。その場合はお灸や外回転術で骨盤位を治す方法があります。 ●逆子体操 いわゆる“逆子体操”は胸膝位といい、就寝前に胸を床(ベッド)につけてお尻をあげ、そのまま横に倒れ込むという方法で行います。骨盤内にはまり込んでいる赤ちゃんのお尻が体操によって浮上することを利用したもので、ほとんどの産科施設で指導しています。 ●外回転術 医師が妊婦のお腹に手を添えて、外からぐるりと胎児を回転させる方法です。ただし、この方法は病院によって取り入れているところとそうでないところがあります。 ●お灸 30年ほど前、骨盤位に対して三陰交にお灸をしたら、約9割の妊婦の骨盤位が正常位になったという論文が発表されて以来、にわかに注目されるようになりました。妊娠28週目以降に行うと効果的と言われています。三陰交とは、からだの冷えを解消するツボです。ただし、個人の判断で鍼灸師を訪ねるのは危険。まずは医師に相談してから臨みましょう。 いずれにしても骨盤位は自分では治せません。必ずかかりつけの医師に相談してください。 堀先生より まとめ 骨盤位がどうしても治らなかったのに、帝王切開の手術直前のエコーチェックでは治っていたというケースもあります。あまり深刻に悩まず、「自然分娩でも帝王切開でも無事に生まれてくれたらそれでいい」くらいの心持ちでいてください。出産は命がけのことですが、日本の医療においては無事に生まれるので安心して医師に従っていただければと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 東京都出身。東京医科大学卒。1991年、東京医科大学病院産婦人科勤務。婦人科腫瘍(子宮がん、卵巣がん)治療の中心スタッフとして臨床、研究に長く携わる。2004年、東京高輪で祖父の代から70余年続く産婦人科医院の3代目院長に就く。また堀産婦人科診療のかたわら2003年から山王病院リプリダクションセンターで最先端の不妊治療スタッフとしても活躍。父子3代「オーダーメードの診察で女性の一生を医療面から支える」を心がけており、地域住民からの信頼度は高い。大局的な視点に立ったアドバイスで、妊活中や妊娠中の女性を元気づける。 ≫ 堀産婦人科
2017.8.8
インタビュー 妊娠・出産
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マグロは食べていいの?妊娠中の栄養と運動について
マグロは食べていいの?妊娠中の栄養と運動について 2017/7/25 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 「妊婦中にマグロを食べないほうがいい」と言われているのはなぜ? ほかにも気をつけたい食べ物は? 運動はどのくらいすればいいの? 気になり出すととまらない疑問の数々。そこで今回は、胎児の成長のカギを握る妊娠中の栄養と運動について堀量博(かずひろ)先生にお聞きしました。 心配し過ぎなくても大丈夫。週80g程度なら問題なし 2016年末、マグロやメカジキなどの大きな魚には食物連鎖のためメチル水銀が蓄積しやすく、妊婦が食べ過ぎると、生まれた子の運動機能や知能の発達に悪影響の恐れがあるといった話が話題になりました。そのため、「マグロを食べていいの?」と心配される方も多いようです。 マグロやメカジキだけでなく、魚介類のなかには微量の水銀を有しているものもいますが健康を害するほどの含有量はありません。 厚労省が妊婦に推奨するマグロの摂取量は週に一度、刺身一人前(80g)程度となっています。これを目安に食べれば問題ないでしょう。 魚を敬遠しないで!EPAは胎児にも良い マグロの水銀を気にしすぎて、魚全般を敬遠して食べないほうが問題です。 そもそも魚介類は健康な食生活には必要不可欠な食材です。良質なたんぱく質や、体に良い不飽和脂肪酸というエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれているからです。 ※エイコサペンタエン酸(EPA)……魚類の中でも特にイワシ、マグロなど海産魚の脂質に含まれる脂肪酸の一種で、血管障害を予防し、アレルギー反応を抑制する作用があると言われている EPAは胎児の発達に不可欠なことは実証されています。ですから、ぜひ魚を変に敬遠せず、気軽に食べるようにしてください。マグロでなくてもイワシ、アジ、サバなど近海の魚を食べるといいでしょう。 サプリによる摂取では、効果がみられないという研究や、最近、過剰摂取による分娩後の異常などの報告もあり注意が必要です。 気になるビタミンAは緑黄色野菜で摂取する 妊婦はビタミンAの推奨量を超えるような過剰摂取に気をつけるようにといわれますが、主に植物性食品に含まれるβカロテン(プロビタミンA)であれば、摂取しても問題ありません。 実はビタミンAには2つの種類があります。 動物性由来の「レチノール」(脂溶性ビタミン) 植物性由来の「β(ベータ)カロチン」(植物性ビタミンA) 妊娠中のビタミンA摂取で問題になるのは、高濃度にレチノールを含む食品を継続的に摂取した場合やサプリメントや医薬品によりビタミンAを過剰摂取した場合です。 レチノールは鶏や豚のレバー、うなぎに含まれています。レチノールは、肝臓に蓄積し、体外に排出されにくい特性があります。厚生労働省によると、このような場合にビタミンAが体内にとどまり、胎児の奇形を発症するリスクが高まるといわれています(※1) 特に妊娠初期(妊娠15週まで)は、胎盤が未完成で、食べ物による胎児への影響が大きいため、レチノールの摂取量に注意が必要です。 積極的に摂取してほしい「βカロチン」は、にんじん、ほうれん草、モロヘイヤなど緑黄色野菜に多く含まれています。こちらは不足分だけビタミンAに腸で変換されるので、過剰摂取しても尿として排出されるので、いくら食べても大丈夫です。 ビタミンAは皮膚や肺などの粘膜、免疫を正常に保つ働きや、胎児の細胞の分化にも重要です。そのため、特に妊婦の方にはビタミンAは緑黄色野菜をたくさん食べて摂取するようにしていただきたいです。 妊婦に必要な葉酸の一日の摂取量は0.4㎎。ほうれん草約7束分です。さすがにそれは無理なので、葉酸をサプリで摂取することはおすすめしますが、それ以外のものは基本的にふだんの食事の中で摂取してくださいというのが、僕自身の考え方です。 堀先生より まとめ 日本人の赤ちゃんの出生体重は毎年減少しています。今は、生まれた赤ちゃんの体重が少ないとその赤ちゃんが大人になった時、糖尿病や高血圧症になるリスクが高くなる事がわかっています。 その一因として、今まで私たちは妊婦さんの体重増加は悪いものだと指導してきましたが、適正な体重増加である7〜12kgを心がけましょう。 異常な体重増加はお菓子や炭酸飲料、間食によるものです。お産の後の体重増加を気にして食事を控えるひともいますが、赤ちゃんのためを思って食事はしっかり摂るようにしましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 東京都出身。東京医科大学卒。1991年、東京医科大学病院産婦人科勤務。婦人科腫瘍(子宮がん、卵巣がん)治療の中心スタッフとして臨床、研究に長く携わる。2004年、東京高輪で祖父の代から70余年続く産婦人科医院の3代目院長に就く。また堀産婦人科診療のかたわら2003年から山王病院リプリダクションセンターで最先端の不妊治療スタッフとしても活躍。父子3代「オーダーメードの診察で女性の一生を医療面から支える」を心がけており、地域住民からの信頼度は高い。大局的な視点に立ったアドバイスで、妊活中や妊娠中の女性を元気づける。 ≫ 堀産婦人科 マグロは食べていいの?妊娠中の栄養と運動について 2017/7/25 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 「妊婦中にマグロを食べないほうがいい」と言われているのはなぜ? ほかにも気をつけたい食べ物は? 運動はどのくらいすればいいの? 気になり出すととまらない疑問の数々。そこで今回は、胎児の成長のカギを握る妊娠中の栄養と運動について堀量博(かずひろ)先生にお聞きしました。 心配し過ぎなくても大丈夫。週80g程度なら問題なし 2016年末、マグロやメカジキなどの大きな魚には食物連鎖のためメチル水銀が蓄積しやすく、妊婦が食べ過ぎると、生まれた子の運動機能や知能の発達に悪影響の恐れがあるといった話が話題になりました。そのため、「マグロを食べていいの?」と心配される方も多いようです。 マグロやメカジキだけでなく、魚介類のなかには微量の水銀を有しているものもいますが健康を害するほどの含有量はありません。 厚労省が妊婦に推奨するマグロの摂取量は週に一度、刺身一人前(80g)程度となっています。これを目安に食べれば問題ないでしょう。 魚を敬遠しないで!EPAは胎児にも良い マグロの水銀を気にしすぎて、魚全般を敬遠して食べないほうが問題です。 そもそも魚介類は健康な食生活には必要不可欠な食材です。良質なたんぱく質や、体に良い不飽和脂肪酸というエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれているからです。 ※エイコサペンタエン酸(EPA)……魚類の中でも特にイワシ、マグロなど海産魚の脂質に含まれる脂肪酸の一種で、血管障害を予防し、アレルギー反応を抑制する作用があると言われている EPAは胎児の発達に不可欠なことは実証されています。ですから、ぜひ魚を変に敬遠せず、気軽に食べるようにしてください。マグロでなくてもイワシ、アジ、サバなど近海の魚を食べるといいでしょう。 サプリによる摂取では、効果がみられないという研究や、最近、過剰摂取による分娩後の異常などの報告もあり注意が必要です。 気になるビタミンAは緑黄色野菜で摂取する 妊婦はビタミンAの推奨量を超えるような過剰摂取に気をつけるようにといわれますが、主に植物性食品に含まれるβカロテン(プロビタミンA)であれば、摂取しても問題ありません。 実はビタミンAには2つの種類があります。 動物性由来の「レチノール」(脂溶性ビタミン) 植物性由来の「β(ベータ)カロチン」(植物性ビタミンA) 妊娠中のビタミンA摂取で問題になるのは、高濃度にレチノールを含む食品を継続的に摂取した場合やサプリメントや医薬品によりビタミンAを過剰摂取した場合です。 レチノールは鶏や豚のレバー、うなぎに含まれています。レチノールは、肝臓に蓄積し、体外に排出されにくい特性があります。厚生労働省によると、このような場合にビタミンAが体内にとどまり、胎児の奇形を発症するリスクが高まるといわれています(※1) 特に妊娠初期(妊娠15週まで)は、胎盤が未完成で、食べ物による胎児への影響が大きいため、レチノールの摂取量に注意が必要です。 積極的に摂取してほしい「βカロチン」は、にんじん、ほうれん草、モロヘイヤなど緑黄色野菜に多く含まれています。こちらは不足分だけビタミンAに腸で変換されるので、過剰摂取しても尿として排出されるので、いくら食べても大丈夫です。 ビタミンAは皮膚や肺などの粘膜、免疫を正常に保つ働きや、胎児の細胞の分化にも重要です。そのため、特に妊婦の方にはビタミンAは緑黄色野菜をたくさん食べて摂取するようにしていただきたいです。 妊婦に必要な葉酸の一日の摂取量は0.4㎎。ほうれん草約7束分です。さすがにそれは無理なので、葉酸をサプリで摂取することはおすすめしますが、それ以外のものは基本的にふだんの食事の中で摂取してくださいというのが、僕自身の考え方です。 堀先生より まとめ 日本人の赤ちゃんの出生体重は毎年減少しています。今は、生まれた赤ちゃんの体重が少ないとその赤ちゃんが大人になった時、糖尿病や高血圧症になるリスクが高くなる事がわかっています。 その一因として、今まで私たちは妊婦さんの体重増加は悪いものだと指導してきましたが、適正な体重増加である7〜12kgを心がけましょう。 異常な体重増加はお菓子や炭酸飲料、間食によるものです。お産の後の体重増加を気にして食事を控えるひともいますが、赤ちゃんのためを思って食事はしっかり摂るようにしましょう。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 堀量博(かずひろ)先生(堀産婦人科) 東京都出身。東京医科大学卒。1991年、東京医科大学病院産婦人科勤務。婦人科腫瘍(子宮がん、卵巣がん)治療の中心スタッフとして臨床、研究に長く携わる。2004年、東京高輪で祖父の代から70余年続く産婦人科医院の3代目院長に就く。また堀産婦人科診療のかたわら2003年から山王病院リプリダクションセンターで最先端の不妊治療スタッフとしても活躍。父子3代「オーダーメードの診察で女性の一生を医療面から支える」を心がけており、地域住民からの信頼度は高い。大局的な視点に立ったアドバイスで、妊活中や妊娠中の女性を元気づける。 ≫ 堀産婦人科
2017.7.25
インタビュー 妊娠・出産