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ダウン症について教えてください

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ダウン症について教えてください

2017Webコラム

2017.10.3

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ダウン症について教えてください


2017/10/3 村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック)







相談者:まなさん(主婦/30歳)


先週、不妊治療をし、やっと主人の姉(39歳)が出産しました。以前、子宮筋腫でお腹を切ったことがあるので、帝王切開で出産しました。生まれてすぐに、義姉の旦那さんが、先生に呼ばれ、「お子さんは、ダウン症の疑いがあり、心臓疾患もある」と言われたそうです。義姉夫婦は、とてもショックを受けていたそうです。
今は、赤ちゃんと無事に何事もなく、病院から退院し、ミルクや母乳をゴクゴク飲んで、元気だそうです。顔は、ちょっと目が吊り上がっているかな?って感じで、普通の赤ちゃんと変わりないです。
ダウン症の赤ちゃんは、あまりミルクや母乳を飲むのが下手で、あまり体重も増えない、と聞いたことがあります。ひょっとしたら、何かの間違い?かもしれないと、周りの私たちは思っているのですが……。



 



ダウン症児と疑う身体的特徴や疾患は?


ダウン症は染色体異常の中でもっとも頻度の高い疾患といわれています。特徴的な顔貌は、目がつり上がっている、鼻が大きめ、舌が長いなど。顔以外では「猿線」といって、手相が横に1本の線になっているような特徴が見られます。
ミルクについては、確かにダウン症児の場合、飲みが悪くなることが多いようです。
また、担当医の先生から「心臓疾患もある」というご説明があったようですが、ダウン症の子というのは心臓の病気や血液の病気などを合併することも多いので、顔つきと心臓の病気、両方の要素があることから、疑いという形になったのではないでしょうか。


子どもがダウン症になる確率はどれくらい?


お子さんがダウン症になる確率は35歳で380人に1人、40歳で100人に1人といわれており、高齢になればなるほどその確率は上がっていきます。
年齢の要素が一番大きいのですが、それ以外では、今まで生まれた子に染色体異常の子がいる、あるいはご両親に染色体の転座があったりすると、リスクが高まることがあります。


確定診断は必要ですか?


顔つきはあくまでも人の印象で、結果的にその子の個性の範囲内だったということもあるので、顔貌だけでダウン症だと診断することはありません。確定診断をするには、採血による染色体検査を行うことになります。

現状、健康に問題がないのなら、その検査を絶対にしなければいけないかどうかの判断は難しいのですが、心臓疾患を持っているというのが気になります。心臓の病気も染色体異常がある子とない子とでは予後が変わってくることもあるので、検査をするかしないか、必要なのかどうかも含め、一度相談だけはしっかりされることをおすすめします。




村林先生より まとめ


ダウン症の疑いがある場合、まずご両親に詳しくご説明して、染色体検査という流れになるかと思います。検査結果が出るのは1ヵ月、もしくはそれ以上かかることも。戸惑いもあると思いますが、この間、ご家族でもきちんと話し合い、気持ちを確認しておくことが大切だと思います。



 



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お話を伺った先生のご紹介





村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック)


浜松医科大学、三重大学大学院医学系研究科(博士課程)卒業。浜松医科大学「生殖周産期医学講座」准教授。俵IVFクリニックでは不妊治療全般に加え、毎週月曜日・木曜日の午後、生殖周産期外来(妊娠初期の健康管理)を担当。

俵IVFクリニック


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