日本の食文化として代表的な寿司。回転寿司などで気軽に食べることができて、小さな子供にも人気のメニューとなっています。妊娠中は生もの禁止とよく聞きますが、大好きな寿司が食べられないのは辛いという相談に、看護師さんたちのアドバイスとは。
妊娠中の寿司についての相談:「寿司が大好きですが、妊娠中の生ものは絶対ダメ?」
現在妊娠3カ月です。私は以前から寿司が大好きで週2回以上食べていましたが、生ものは良くないと聞き、生ハムや寿司も控えています。今はつわりがひどくあまり食べたいと思うものがないのですが、寿司なら食べたいと思います。できれば回転寿司でマグロやサーモンを食べたいのですが、本当に生ものはダメなのでしょうか。母に聞くと、昔はそんなこと全然気にせず食べていたから大丈夫!と言います。(30代・女性)
魚に含まれる水銀や、食中毒に注意して
妊婦に生ものがよくないと言われる理由として、魚介類に含まれる水銀や食中毒の危険性が挙げられます。しかし全くダメというわけではなく、水銀含有率の低い魚を選び、生ものを食べる時は新鮮なものを少量であれば問題ないようです。
魚のサイズが大きくなるほど水銀の含有率が高く、胎児の奇形や流産のリスクを高めるため妊娠中は控えた方がよいと言われていますが、全く食べてはいけないということはありません。しかし生ものは食中毒をおこしやすく、下痢による腸の動きで妊娠初期は流産しやすくなると言われているので、生魚は新鮮なものを選び食べ過ぎには注意してください。(産科看護師)
魚には水銀が含まれているものがあり、微々たる量ですが蓄積されることで、胎児の音に対する反応が普通より遅れる(1000分の1秒)ことが報告されています。(消化器科看護師)
日本は衛生管理がしっかりしているのでほとんどありませんが、生魚には少量ですがリステリア菌という菌が含まれています。普段なら問題ない量ですが、妊娠中は免疫力が低下しているので、激しい食中毒を起こしてしまうことがあります。(消化器科看護師)
食べても大丈夫なもの、控えた方がよいものは?
魚の種類によって、水銀が多く含まれるものとそうでないものがあります。食べても比較的問題のないものと少し控えた方がよいものについて、以下のようにアドバイスをいただきました。
食べない方がよいお寿司のネタは、マグロ・カジキ・金目鯛など大きな魚です。ある程度食べてもよいものは、イワシ・アジ・サケ・ブリ・サバ・カツオとありますが、青魚はアレルギーを起こしやすいので、できれば控えた方がよいでしょう。寿司でもウナギやアナゴ、茹でたエビなど焼いた魚のネタや魚以外のものもあるので、心配なら生魚以外の寿司で我慢してください。(産科看護師)
水銀は金目鯛・本マグロ・メカジキ・バイガイなどに多く含まれ、1周間に1人前以下なら問題ないかと思われます。水銀があまり含まれていない魚として、カツオ・タイ・メジマグロ・サケ・ブリ・アジ・サバ・イワシ・サンマなどがありますが食中毒の危険性もあるため、回ってくるものではなく、回転寿司でも注文してから握ってくれたものを食べるようにした方がよいです。(消化器科看護師)
大好きな寿司も全く食べられないとストレスになってしまいます。極力水銀の少ない新鮮なネタを選び、食べ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
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