受けるかどうかはあなた次第…【羊水検査】のメリット・デメリットについて
コラム 妊娠・出産
羊水検査とは、出生前診断のうちのひとつで、羊水を採取、検査することで胎児の染色体に異常がないかどうかを生まれる前に知ることができます。胎児は羊水の中で大きくなりますが、その過程で胎児の細胞が剥がれ落ち、羊水中に浮遊します。
超音波で胎児の位置を確認しながら、注射器で羊水を20mlほど抜き取り、羊水の中にある胎児の細胞を培養。そして染色体の数や構造を調べるのです。
染色体の異常から、病気を特定
羊水検査では、染色体の数の異常、形の異常を見つけることができ、下記などの病気を予め、特定できます。
・ダウン症候群(21トリソミー)
・18トリソミー
・13トリソミー
・ターナー症候群(Xモノソミー)
・重複X女性
・クラインフェルター症候群
・YY症候群
このように、胎児の細胞の染色体を分析するため、確定的な診断が可能なのです。
羊水検査のデメリット
いっぽうで、羊水検査のデメリットもあり、実際に検査を行う前に、メリットとともに知っておく必要があるでしょう。
1:流産のリスクあり
1000人に3~5人ぐらいの割合
2:針が子宮内の胎児に触れる危険性がある
超音波で胎内を観察しながら赤ちゃんを避け、細心の注意をはらって行いますが、急に赤ちゃんが動いて、針の先が赤ちゃんに触れ、傷つけてしまう可能性は否定できません。
3:臓器の奇形はわからない
現在の技術では、非常に細部の小さな染色体異常以外は、ほぼ正確に診断できます。しかし、わかるのは、あくまで染色体の異常だけです。先天性異常には、ほかにも臓器の奇形や代謝異常など、いろいろあります。
また、羊水検査で染色体に異常がなかったらといって、胎児に障害がないとはいえません。羊水検査を希望する人の多くは、染色体異常による障害児を生んだことのある人、遺伝が心配な人、高齢出産でリスクの高い人(年齢が上がるほど、染色体異常は起こりやすくなります)などで、「検査を希望した人」です。
4:出産の可否は2週間で判断しなくてはならない
羊水検査は、15~18週で行われますが、検査結果が判明するまで2週間かかります。中絶可能な時期は、21週6日まで、です。仮に、17週で検査を受けた際、2週間で中絶するかどうかの判断を迫られることになります。
5:検査費用が高い
検査費用は、10~15万円で、全額自己負担。
本当に必要かは、個人の意志に委ねられている
羊水検査はあくまで自分の希望に基づいて行うものなので、検査を受ける、受けないは自由です。また、検査結果を聞くも聞かないも自由です。価値観は人それぞれなので、個人の決断を尊重することを、医師達は一番に考えています。
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