妊婦さんなら知っておきたい!「低置胎盤」って何?
コラム 妊娠・出産
妊娠すると、赤ちゃんの誕生が待ち遠しい反面、次から次へと心配の種が尽きないもの。最初は胎嚢が見えるかどうかから始まって、胎芽の確認、胎児心拍の確認と出産までいくつものハードルがあるように感じ、その都度ドキドキしてしまいます。つわりやホルモンの変化による体調や精神面の不安定も手伝って、何かと落ち着かないことが多いものですよね。
その中でも出産時に大量出血の原因となることもある前置胎盤(ぜんちたいばん)は非常に有名ですが、今回は意外と知られていない胎盤にかかわるトラブルの低置胎盤について医師に解説していただきました。
低置胎盤は前置胎盤とは何が違うの?
妊娠中期に入ってつわりもおさまると、やっと少し楽になって妊婦生活を楽しもう!という気持ちになってきます。と、同時に、少しずつ出産の話題も現実味を帯びてきますね。体型に丸みも出てきて、いかにも妊婦さんらしい体つきにもなってくる妊娠6か月を過ぎると、同じくらいの妊娠週数の妊婦さんの間では前置胎盤などの話題も出てきます。
妊娠中、胎盤は子宮の上側、つまり天井の部分付近に形成されるのが正常と考えられています。
これが、反対側、つまり子宮口付近にあって子宮口にかかっているものは、よく知られているように前置胎盤と呼ばれます。ただ、正常とは異なり子宮の下面にあるものの、子宮口にはかかっていない状態のものを低置胎盤と呼んでいます。
低置胎盤になる理由ははっきりしていない?
低置胎盤が起こる理由については明確ではありませんが、流産や人工中絶、出産や子宮の手術歴などがあると発症しやすいといわれています。おそらく、何らかの理由で子宮内膜についた傷があると起こりやすいと考えられてはいますが、もちろん例外も多くはっきりしていません。
低置胎盤は自覚症状がないか、あっても出血のみで特に痛みなどの症状はないことが多く、6か月を過ぎるころからの妊婦健診でのエコー検査で指摘されることが多いようです。
経過としては自然に治る場合もあり、治らなくても状態によって自然分娩が可能な場合もあります。もちろん、医師の判断によって帝王切開が選択される場合もあります。
【医師からのアドバイス】
低置胎盤の治療としては、安静がメインとなり、運動やセックスは控えるようにします。もちろん、出血などがあればすぐに病院を受診しましょうね。
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