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ドクターが解説 !!生殖医療用語「子宮腺筋症」

コラム 不妊治療

ドクターが解説 !!生殖医療用語「子宮腺筋症」

2015秋 P88

2015.10.13

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難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。


 子宮腺筋症


子宮腺筋症とは、子宮内膜に似た組織が女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受け、子宮の筋層に不均一に広がり、子宮が硬く腫れていく疾患です。
月経を重ねるたびに激しくなっていき月経痛、過多月経(月経量が多い)が特徴的な症状です。進行とともに貧血、肛門痛や慢性の骨盤痛も出現してきます。

症状の程度、年齢、妊娠を希望するかによって、治療法を選択します。激しい痛みには消炎鎮痛剤(NSAIDsなど)、過多月経による貧血には止血剤、鉄剤を投与します。これらでうまく対処できない場合には、低用量ピルやジエノゲスト、GnRHアゴニストなどで、病巣が拡大するのを抑え、症状を緩和します。しかし治癒するわけではないので、薬を中断すると症状がまた出現します。根治するには子宮をすべて摘出することが必要です。

また高周波切除器を用いて病巣を取り除く子宮腺筋症核出術が先進医療として最近、認可されました。一般的な方法ではありませんが、子宮を温存でき、症状や不妊症の改善が認められるとの報告があります。





はなおかIVFクリニック品川 花岡 正智先生

東邦大学医学部卒。三井記念病院にて初期研修。三井記念病院産婦人科、国立成育医療センター周産期診療部レジデント、後に臨床研究員を経て、はなおかレディースクリニック院長




 





出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.27 2015 Autumn
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