帝王切開で傷跡はどのくらい残るの?傷跡を消す方法は?
女性の妊娠そして出産。人生で最も大きなイベントの一つといってもいい出産について、その方法としては簡単に大きく二つの種類に分類されます。
まず一つは自然分娩や吸引分娩といった膣を通して出産する経膣分娩。そしてもう一つ膣を通過せずに手術によって出産する帝王切開。さまざまな事情により帝王切開を選択せざるを得ない場合がありますが、女性にとってその傷痕はどれほどのものなのか気になるものですよね。
今回は帝王切開の傷という点に焦点を当て、医師に解説していただきました。
帝王切開のメリット・デメリットは?
帝王切開のメリット
・母体にヘルペスなどの感染症などが存在するときに、膣を通らないことで赤ちゃんに感染しない
・分娩時に頭を圧迫されないため血腫などができない
などの胎児にとってのメリットがあります。
帝王切開のデメリット
・下半身麻酔を行わなくてはならない
・お腹を切るため、手術後の痛みと傷が残る
帝王切開はどのように行われるの?
帝王切開がどのように進むかというと、まず横を向いて背骨の間に細い針を刺してそこから腰椎麻酔という下半身のみに効く下半身麻酔を施します。これにより手術の痛みをなくしてあげることにより手術が可能となります。
そして改めて上向きとなり手術が開始となります。手術中は下半身麻酔ですので意識はある状態で赤ちゃんが出てくるのを待ちます。そして無事出産したらその後に眠気を誘導するような薬を使用することもあります。
傷痕はほとんど目立たない?
帝王切開では、傷ができるだけ目立たないためのさまざまな工夫をしています。例えば傷を横に切ることで、皮膚割線といわれる皮膚の横じわにとけこみわかりにくいようにします(※縦に切る場合もあります)。
そして傷の大きさとしては赤ちゃんが出るための大きさは少なくとも必要になるため約8~10cm程度の傷をつけます。
また、できるだけ傷は女性のパンツやビキニに隠れる程度のおなかの場所で切開するようにしています。それにより、仮に手術跡が残ってしまっても海やプールなどへ気兼ねなく行けます。
ただし、ある一定の割合で患者さんの中にはケロイド体質の人が存在します。そのような体質の人出は傷が癒えていくにあたって、傷の周辺の肉が無駄に盛り上がってしまったり、周りの組織を治る傷にむかって巻き込んだりすることがあります。
医師からのアドバイス
ケロイドになってしまったもう仕方がないとあきらめてしまいがちですが、最近ではケロイド修復術を形成外科で行ることができるようになっており、その手術自体も下半身麻酔や局所麻酔でできることもあります。ケロイド体質で傷が残ってしまった方も、一度大きな病院の形成外科へ受診し、傷のことについて相談してみるといったことも、よい選択肢だと思います。
(監修:Doctors Me 医師)
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