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中医学から診た、冷え性体質とは

コラム 不妊治療

中医学から診た、冷え性体質とは

誠心堂コラム

2016.5.9

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中医学から診た、冷え性体質とは



「ひえしょう」とパソコンに入力すると「冷え性」と「冷え症」がでてくることをご存知でしょうか?同じ「ひえしょう」でも違いがあるのです。
まず「冷え性」ですが、これは睡眠や食生活、運動不足など、生活習慣の乱れから血行不良になり、体の特定の部位に冷えを感じる症状のこと。それに対して「冷え症」は、自律神経系の乱れからくる血管障害から、特定の部位に極度の冷えを生じる症状を言います。



冷えは西洋医学の世界では、病気とは扱われないので、冷えの為の薬は存在しません。でも、中医学では病気の一つとして捉え、改善するための漢方薬があるのです。
単に「冷える」といっても、おなか(へその下)、お尻、手足、腰など、部位の違いや〝冷えるのにのぼせる〟など、体質によって冷えの状態が違います。
ここでは代表的な冷えの体質をお話ししますね。


◯血行不良タイプ:お血(おけつ)
冷え体質で最も多いのはこの〝お血(おけつ)〟タイプです。
お血は血の流れが滞って、体の血の循環が悪い状態のため、体は冷えて冷たいのに頭はのぼせて熱いという状態に。
お血タイプの冷えは単に温めればよくなるものではなく、血流を良くして流れの悪くなった状態を改善することが大切です。

◯温める力不足タイプ:陽虚(ようきょ)
冷え性で、「お血」の次に多いと言われるのが「陽虚(ようきょ)」タイプです。このタイプはへその下のおなか(丹田)が冷えています。手足の末端だけではなく、手首足首、さらには肘・膝まで冷えるなんていう人は要注意です。
「陽虚」は「腎陽虚(じんようきょ)」とも言われ、体を温めてくれるはずの「陽(エネルギー)」が不足している状態。ですから、新陳代謝が悪く、下痢や腰痛になりやすいです。
このタイプは体の「陽」を奪われないようにすることと、「陽」を補って高めていく(補陽)ことが大事です。

◯ストレス過剰タイプ:気滞(きたい)
手足など体の末端が冷たくなりやすいのがこのタイプ。交感神経がつねに優位に働いているため、末梢血管が収縮したままになっていることから冷えを引き起こしています。
交感神経が優位とは、頭や体が気を張って緊張している状態ということ。仕事が忙しかったり、心配事や常に何かを考えているような方に多いですね。緊張から気の巡りが悪くなっているのですから、リラックスして気を巡らせるようにすると冷えが改善されます。時には休息をとって、心身をストレスから解放してあげましょう。

◯水分ためこみタイプ:痰湿(たんしつ)
体に余分な水分が停滞しているのが「痰湿」タイプ。水分の停滞からむくんでしまい、そのむくみが体を冷やします。
たとえると、バスタオルが濡れて冷たくなっている状態。ですから、バスタオルの水分を取り除けば、乾いて冷たさがなくなるように、体の余分な水分を排出させることで冷えが改善します。

女性に多いと言われている冷え性ですが、ストレスなどから、最近は男性も増えてきているようです。あなたに当てはまる冷えの状態はありましたか?次回は冷えのタイプ別に注意したいことをお伝えしますね。





株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生

株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。

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