妊娠中、授乳中のママの食事、栄養は足りている?
おなかの中に宿った小さな命。最初はたった一つの細胞だった命が、ママのおなかの中で胎盤を通して栄養を吸収し、10か月の間に人間の形へと育っていきます。そして、生まれてからしばらくの間は、食事ではなくママのおっぱいを飲んでどんどん大きくなっていきます。
つまり、赤ちゃんの体を作り上げていくのはママからの栄養。赤ちゃんを健康に育てるための栄養、きちんと足りていますか?
多くのママがカルシウムと鉄分の摂取を心がけている
全国の妊婦さんと授乳中のママの栄養摂取の実態と意識について、行われた調査があります。
妊娠初期、妊娠中期~後期、産後~離乳期の3グループに分けて調べたところ、摂取を心がけた栄養素は、妊娠初期は胎児の神経管障害の予防に有効とされる葉酸が1位ですが、それを除くとどのグループでもカルシウムと鉄分が上位にきているということがわかりました。
カルシウムは赤ちゃんの骨の形成、鉄はママの貧血予防にとても重要な栄養素です。しかし、しっかり摂ろうと気をつけているにもかかわらず、食事の実態の結果からは、なんと85%以上の人が目標摂取量に達していないということが分かりました。
出典:ヘルスケア大学
カルシウムは乳製品を中心に、豆製品や小魚などからも摂取
カルシウムが不足すると、赤ちゃんの骨や歯を弱らせてしまったり、出産後にママの骨密度が低下したりします。カルシウムは吸収率の悪い栄養素でもあるので、心がけて摂るようにしたいですね。
カルシウムを効率よく摂取できるのは、牛乳・ヨーグルトをはじめとする乳製品。他にも豆腐などの大豆製品、骨ごと食べる小魚や干しエビもおススメです。小松菜、青梗菜、ワカメなどにも多く含まれています。
日本人女性の約6割は鉄不足。妊娠中はさらに多くの鉄が必要に
鉄が不足して貧血になるとだるさが生じたり、動悸や息切れ、めまいなどが起こったりします。また妊娠後期に鉄不足になると微弱陣痛になりやすいので、積極的な摂取を心がけましょう。
鉄を多く含む食品は豚や鶏のレバー、あさりなど。乾燥ひじき、納豆、小松菜などの植物性食品にも多く含まれています。
出典:書籍「赤ちゃんがほしい人の栄養レシピ」定 真理子、出居 貞義(池田書店)
サプリメントを上手に活用しよう
必要な栄養素は食事から摂るのが基本ですが、外食が多かったり苦手な食材があったりしてどうしても不足する場合は、サプリメントで補うのもいいでしょう。サプリメントは吸収率を上げるために成分を組み合わせているので、効率よく栄養を摂取することができます。
提供:母乳研究の雪印ビーンスターク
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