妊娠初期なのに体重の増加が他の人より多くて不安です
コラム 妊娠・出産
妊娠初期なのに体重の増加が他の人より多くて不安です
妊娠すると、つわりの影響で食欲が減退する人がいる一方、逆に食欲がわいてくる人もいます。肥満の人は、もともと太りやすい食生活をしているので、妊娠するとさらに増えるという悪循環に陥りやすくなります。肥満の人は、体重が増えなくても赤ちゃんはちゃんと育ちます。逆に痩せ型の人は、赤ちゃんの発育のためにも12㎏程度は増やしましょう。できれば、妊娠前から平均的な体重をキープしておくことが大切です。
妊娠中の体重増加の許容範囲は、痩せ型の人は10~12㎏、普通の人は7~10㎏、肥満の人は5㎏以内が目安です。実際には、妊娠すると羊水と血液が増え、子宮も大きくなるのでプラス10㎏ぐらいになります。
また、妊娠初期(15週)に、お腹が出ていることを気にされる方がいます。お腹が出やすい人、出にくい人の違いは、腹筋や胃下垂が関係しています。妊娠すると黄体ホルモンの影響で、便秘と腸内にガスが溜まりやすくなり、腹筋が弱い方はお腹が大きくなります。赤ちゃんの発育や羊水に問題がなければ、気にすることはありません。どうしても見た目が気になるのであれば、服装などでうまくカバーしましょう。
久保みずきレディースクリニック 石原 尚徳先生
現高知大学医学部卒業。神戸大学医学部大学院修了。医学博士。兵庫県立成人病センター、兵庫県立こども病院の勤務を経て、2008年より久保みずきレディースクリニック菅原記念診療所。不妊治療から周産期・小児医療まで、地域に根ざした総合的なサポート体制が整う同クリニックで、不妊治療/婦人科、産科の外来を担当する。
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