さまざまなことから生じる不妊の原因
さて、妊娠の条件とはなんでしょうか?最終目的は健康な赤ちゃんを産むことですから、妊娠をすればそれでいいわけではないですよね。
となれば、受精、着床、発育・出産という一連の流れが妊娠であって、どこかがうまくいかなければ不妊になります。
高度医療が発達した現代において、卵管が詰まっているような受精障害なら、体外受精を行うことで、受精だけであれば、ほぼうまくいくようになりました。
しかし、不妊の原因はもっと複雑でさまざまな原因があるから、どんなに医療が進歩したといっても出産にこぎつけられるのは20~30%くらいだということを、皆さん分かってきているのが現状です。
では、そのさまざまな原因にそった治療が必要なのですが、それが西洋医学だけでは補えないこともあるのです。
たとえば高度医療で受精がうまくいっても、もともとの精子や卵子が元気でなければ、受精卵が胚盤胞にならないこともあります。
また着床がうまくいくためには、子宮の質も問われます。さらに12週までは胚の質、それ以降は母体の体質、体調が影響します。
つまり、妊娠するかしないかは、受精前の卵子、精子の状態から始まり、着床に置いては子宮の質が関わり、12週までは受精卵の質が重要となります。さらに出産に至るまでは、母体の健康状態が重要になります。
結婚が決まって、いずれ子どもが欲しいと考えているなら、子づくりをする前から体調管理をするにこしたことはないのです。子どもが欲しいと思えば、すぐに妊娠するとは必ずしもならないのですから。
次回は妊娠のはじめにかかわる、精子、卵子の質についてお話ししますね。
株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生
株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。
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