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男性不妊の改善に漢方を取り入れてみる

コラム 不妊治療

男性不妊の改善に漢方を取り入れてみる

漢方薬局

2016.9.5

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男性不妊の改善に漢方を取り入れてみる


近年、不妊症の原因が女性にあるのは4割、男性が4割、残りの2割が不明と、男女差がないのが現状です。
私が不妊相談を受けるようになって30年ほどになりますが、不妊の相談内容は大きく変わりました。その一つが男性不妊の増加です。昭和50~60年では1回の射精で約2億の精子が平均とされていました。ですから、ほとんどの不妊相談は女性の体調を整えるだけで妊娠できていました。
ところが平成10年では1回の射精の精子の数は平均2千万しかないという調査結果が発表されました。なんと、昭和の10分の1になっています。これではいくら女性の体調を整えても自然妊娠は難しくなっています。精子を人間の大きさにすると、卵子を待ち受ける卵管膨大部にまで泳ぐ距離は、太平洋を泳ぎ抜くと同じです。数が減れば減る程、確率が減るのは当たり前ですね。
精子の数が減少した原因はいろいろ考えられます。
まず、男性の体形ですが、昭和の時代はラグビーの活躍で注目された「五郎丸」のような体形の人が多かったのに、最近の男性はホッソリとした体形で腰も小さい人が増えています。中医薬の体質で「血虚」、さらに血が滞っている「瘀血」体質も増えています。男性は本来「陽」のカタマリですが、それが不足している「陽虚」体質の男性も多いのです。「寝るときに主人の足が冷たい」という話をよくうかがいますから。
病院治療では男性不妊にメチコバールや補中益気湯がよく処方されますが、残念ながら精子の数を増やすチカラは緩やかで、早急に上げることはできません。妊娠までのタイムリミットがあるので、素早い効果を求める気持ちはよくわかります。
当店では男性不妊には、生殖機能を管理している「腎(じん)」を元気にするために、「至宝三鞭丸(しほうさんべんがん)」という動物性漢方を処方します。併せて、精子の生命力を強くするために「ワタナベオイスター」というサプリメントも処方します。
ワタナベオイスターは抗酸化力が高いサプリです。老化とは酸化するということです。精子が酸化すれば生命力が弱くなります。抗酸化作用で精子が元気になり、生きている日数が長くなればなるほど、受精が可能な日数も増えます。
また、冷たいものや体を酸化させる食品を避け、抗酸化食品を摂るなどのアドバイスもしています。日常生活では、早く寝ることをお願いしています。とくにパソコンや携帯などで夜更かししていると、脳や目に血流がかたより、精巣がある腹部への血流が滞ってしまいます。夜の7時くらいに軽めの夕食を摂り、11時には床につく生活を心がけてほしいのです。男性はご自身の検査に抵抗感を持つ方が多いようですが、精液の採取は病院ではなく自宅で行えるようになっています。お二人で手を携えてこそ、初めてお子さまが授かるものではないでしょうか。

≫ くすりの元気 石田悦子さん



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