妊娠中のお腹の張りはよくある症状です。問題のないケースが多いものの、妊娠後期で痛みを伴う場合は注意が必要です。ここでは、妊娠後期のお腹の張りのメカニズムや前駆陣痛との関連性、痛みや出血を伴う時に考えられるリスクについて説明します。
妊娠後期はお腹の張りが頻繁に起こる
子宮は筋肉でできています。普段リラックスしている時の子宮は緩んでいて柔らかい状態ですが、動いたりして刺激を受けると筋肉が収縮して硬くなります。妊娠中のお腹の張りの多くは、こうした子宮の収縮に伴う生理的な現象です。
個人差はありますが、妊娠中のお腹の張りは妊娠初期から妊娠後期にかけて断続的に続きます。お腹の張りが最も強く現れるのは、妊娠28~40週以降にあたる妊娠後期です。妊娠後期に入ると、大きく成長した子宮が出産に向けて頻繁に収縮するためです。
妊娠37週以降は「前駆陣痛」にも要注意
妊娠37週以降でお腹の張りを強く感じる場合は「前駆(ぜんく)陣痛」の可能性があります。前駆陣痛は出産前に子宮が不規則に収縮する症状で、収縮が起きる間隔や痛みの度合いに規則性はありません。前駆陣痛は本陣痛(出産)が近いことを示すサインと言えるため、強い痛みを伴うお腹の張りが10分間隔になってきたら産婦人科に連絡しましょう。
切迫早産のリスクがある「お腹の張り」とは?
妊娠後期のお腹の張りは、動き過ぎたり冷えたりすると強まるため、毎日の過ごし方には注意が必要です。多くの場合はしばらく安静にしていればおさまりますが、お腹の張りが30分以上続いたり、痛みや出血を伴う場合は以下のリスクが考えられます。
・切迫早産
・常位胎盤早期剥離(胎児に酸素や栄養を供給する胎盤が剥がれてしまう病気)
妊娠後期のお腹の張りは頻度や間隔にも気をつけましょう。1日10回以内であれば問題ありませんが、
・妊娠30週未満でお腹の張りが1時間に3回以上ある
・妊娠30週以降でお腹の張りが1時間に5回以上ある
・お腹の張りの間隔が不規則
・お腹の張りの間隔が徐々に短くなる
このような症状に当てはまる場合は切迫早産の可能性があります。
常位胎盤早期剥離は、軽い症状であれば治療をしながら妊娠を継続させられます。しかし、重度の場合は緊急帝王切開が必要なこともあります。放っておくと胎児や母体の命に関わるケースがあるため「妊娠後期に突然お腹がカチカチに硬くなった」「痛みがどんどん激しくなる」という場合はすみやかに医師に診てもらいましょう。
まとめ
妊娠中のお腹の張りは子宮の収縮に伴う生理的な現象なので、通常はしばらく安静にすればおさまります。ただし、妊娠後期にお腹の張りだけでなく痛みや出血がある場合は、切迫早産や常位胎盤早期剥離になるリスクもあるため注意しましょう。妊娠初期からたまにお腹の張りがある人は、妊娠後期に入っても「いつもの張りだから大丈夫」と見過ごしてしまいがちです。危険なお腹の張りを放置すると胎児の命に関わることもあるため、異変にいち早く気づけるよう、日ごろから頻度や程度を意識することをおすすめします。
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