歩くことが身体にいいことはよく聞きますよね。
しかし、ただ単に運動不足の解消やダイエット効果だけではないのです。実は糖尿病のの予防にも効果があるんです。
今回は、人間ドック・検診の予約サイト「MRSO」(マーソ)の記事から、人間ドック・検診の予約サイト「MRSO」(マーソ)の記事から、糖尿病と歩行の関係についてご紹介します。
1日の歩行時間30分未満は、糖尿病リスクが1.23倍
国立がんセンターの研究チームが、糖尿病発症と歩行に関する研究報告を発表した。解析結果からは、歩行時間の少ない人における糖尿病のリスク上昇が示唆された。対象人数は2万6488人、そのうち糖尿病の自覚はないが、実際発症している人は1058人で、全体の4%いた。調査は、対象者の1日の歩行時間を、30分未満、30分、1時間未満、1時間~2時間未満、2時間以上と5つの群に分けて行ったもの。歩行時間が2時間以上のグループと比較して、30分未満のグループが糖尿病になるリスクは1.23倍高くなる結果となった。
欧米では歩行と糖尿病の関連性が指摘され研究が進んでいるが、日本では関連性が明らかにされていなかった。今回、研究チームが日本人の歩行時間と糖尿病に罹るリスクを調査したことで、歩行活動が糖尿病予防に有効だと改めて認知された。
1日に1時間30分~2時間歩こう
今日から一駅分多く歩く、エスカレーターを使わず階段を使うなど、歩く時間は自分の気持ち次第で増やしていける。歩行を含む身体活動は、糖尿病の危険因子の中で修正できる生活習慣のひとつだ。また、多くの観察研究から、身体活動が低いと糖尿病に罹りやすくなることが知られている。厚生労働省は、糖尿病のリスクを避けるためにも、日常生活における歩数の増加を奨励しており、1日当たりの目標値を男性9200歩、女性8300歩に設定している。1000歩は時間にして約10分、距離に換算すると600mほど。1日におよそ1時間30分~2時間歩けば目標達成となる。
糖尿病予防のための、おすすめの歩き方
身体は、運動開始10分以降で血中の糖を、また15分以降で遊離脂肪酸も利用し始めるため、20分以上の継続した運動が有効だ。日常生活の中で歩く場合は、1日に30分を3回に分けるのがよいだろう。強度は「ややきつい」と感じる程度が適切で、心拍数の目安は100~120拍/分。食後1時間後に行うと効果が高く、高血糖状態が抑制される。また、血糖値は、運動後約12~72時間安定を持続させる必要がある。この観点からいっても、毎日歩くことは症状の改善を定着しやすくしてくれる。歩行や運動療法は、血糖コントロール、インスリン抵抗性、脂質代謝の改善と内臓脂肪の減少につながり、血糖値安定の要素である筋肉や肝臓の糖の処理能力を高めることができる。
糖尿病の9割を占めているのは、過食、運動不足、ストレスなど生活習慣が原因で起こるⅡ型糖尿病だ。Ⅱ型糖尿病には、食事と運動での血糖値コントロールが必須になる。予防でも同じことがいえるので、普段から心がけをしておきたい。
コンテンツ提供元:人間ドックの予約ならMRSO(マーソ)