妊娠へのスタートラインに立つために ~生活と食事を整える~
妊娠を望むには、治療以外にどんなことに気をつければいいのか。生活習慣や栄養、サプリメントの取り入れ方について、西村ウイメンズクリニックの西村満先生にお話しを伺いました。
西村ウイメンズクリニック 院長 西村満先生
新潟大学医学部卒業。日本生殖医学会生殖医療専門医。聖隷浜松病院産婦人科に勤務し生殖補助医療を含めた不妊症診療医療に携わる。同病院不妊内分泌科部長を務めた後、平成12年、不妊専門クリニック「西村ウイメンズクリニック」開業。
近年になり不妊と年齢との関係が認知
当院を開業した平成12年頃、受診される方々の平均年齢は33〜34歳でした。今は37歳ぐらいになっており、これは晩婚化が進んだ結果によるものと考えられます。女性の社会進出が進み、ライフスタイルが変化する中で、女性は男性と同じ、もしくはそれ以上の働きが求められます。一方男性も、仕事の負担が増え帰宅後も疲れて子どもどころではない…という人もいて、男女とも結婚も出産も考えられない、と先送りになったのが、今の状況ではないでしょうか。
この約20年の間に、実は大きな変化がありました。それは「不妊のもっとも大きな要因の一つは年齢ではないか」という認識が広まったこと。近年、テレビなどでも取り上げられていますが、年齢とともに卵子は老化し、男性の精力も下がる、そのことに私たち産婦人科医自身もようやく気付いたのです。もちろん、他にも原因は考えられますし、不妊治療や体外受精の技術は進歩していますが、思っていた以上に年齢が大きく影響することが、近年ではっきりと認識されてきました。ですから、初診時の年齢が高い場合、迅速に治療を進めた方がいい場合もありますし、時には、一年経って妊娠しなければ、生殖補助医療に切り替える決断も求められます。
規則正しい生活と栄養バランスが最優先
とはいえ、治療前にできることは少なくありません。まずは睡眠、食事、リラックスという規則正しい生活。そしてバランスの取れた食生活。これらが何よりも大切です。初診の際にヒアリングをすると、夫婦の生活リズムがすれ違い、タイミングが取れないケースが意外と多いのです。ですから、二人で生活を改善し、食事に気を配るといった「治療のスタートラインに立つ」アドバイスをした上で、タイミングの指導を行うと、それだけで妊娠に成功するカップルもいます。
それをさらにサポートする意味で、サプリメントをすすめることもあります。例えば、葉酸は、遺伝子情報を担う核酸の合成や細胞分裂にも深く関わっているとされているため、妊娠を望む人には妊娠前から飲み始めるといいと言われています。また、アルギニンは、体内で一酸化窒素を発生させますが、これに血管拡張作用があるため血流を促進し、結果として男性の勃起力が上がったり、子宮内膜に厚みが増したりする効果も期待できます。
自分の体のこと、治療のこと、生活習慣のことなど、周りの人には相談できない、1人ではどうしていいかわからないという場合、思い切って病院を訪れて相談していただきたいですね。安心するし、より妊娠に近づけると思います。
<エンゼルショップ>
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妊活で疲れた身体に。未来のママとパパのために。
エンゼルショップ http://www.angelstork.com/
〒213-0012
株式会社A-LIFE ☎0120-501-908
※お気軽にお問合せ下さい。(受付時間 平日9:00-18:00)
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