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二人目不妊を克服するには?【二人目不妊の原因と基礎知識】

インタビュー 不妊治療

二人目不妊を克服するには?【二人目不妊の原因と基礎知識】

「一人目は産めたのに……」。はじめての妊娠・出産はうまくいっても、二人目がなかなかできずに思い悩む夫婦は多いもの。赤坂レディースクリニックの下川先生は、「一人目出産の安心感から二人目不妊への対応が遅れてしまう」と言います。そこで今回は、二人目不妊の原因や対策について下川先生にくわしくお聞きしました。

2017.4.5

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二人目不妊を克服するには?【二人目不妊の原因と基礎知識】


2017/4/5 下川理世(赤坂レディースクリニック)




「一人目は産めたのに……」。はじめての妊娠・出産はうまくいっても、二人目がなかなかできずに思い悩む夫婦は多いもの。赤坂レディースクリニックの下川先生は、「一人目出産の安心感から二人目不妊への対応が遅れてしまう」と言います。


そこで今回は、二人目不妊の原因や対策について下川先生にくわしくお聞きしました。


二人目不妊の原因の1つに「出産経験」による子宮の変化も


二人目不妊の原因はさまざまですが、その1つに第一子を出産したことによって子宮内の機能が変化してしまうことが挙げられます。


特に、第一子の分娩で、感染症を引き起こしてポリープができてしまったり、卵管の通りが悪くなる方は結構いらっしゃいます。

また、精子の所見が極端に悪いなど、男性側の原因が見つかることもよくあります。


高齢化も二人目不妊の大きな要因


前回の出産から数年が経過しているということは、当然ながら、その分、夫婦の年齢も上がっています。女性のもつ卵子の数は生まれたときに決まっており、精子のように増殖しません。つまり、加齢とともに卵子の数は減少していくのです。


●卵子の残数を測定するAMH検査
AMH検査をご存じでしょうか。卵巣の中にどのくらいの卵子が残っているかを測定する検査です。この数値は37歳を境に急激に下がっていきます。数値が低いと妊娠のチャンスも低くなり、自然妊娠は相当厳しくなります。


なお、第一子出産の時にすでにAMHの値がギリギリだったものの、なんとか子どもを授かることができたというケースもありますが、そういった方が二人目不妊になることも多いのが現状です。


半年頑張ってもできない時は、産婦人科へ


二人目不妊の相談にこられた方に対しては、まず卵管機能、子宮内膜の状態を調べ、血液検査でAMHの数値も調べます。


そこからの不妊治療は、年齢も若く子宮も健康で、AMHの数値も高ければ、第一子の不妊治療同様、タイミング法からはじめます。


ただし、37歳以上の高齢で、AMHも低い場合は、人工授精からはじめることをおすすめしています。


また、40歳以上で、第二子を望まれている方には体外受精からはじめましょうと提案することもあります。のんびりしていたら、卵巣のポテンシャルも下がる一方だからです。

二人目は「そのうちできる」と、のんびりされている方が多いのですが、本気で授かりたいと思っているのであれば、卒乳1年後から半年頑張っても無理だと思ったら、産婦人科に相談してください。はやければはやいほど良いでしょう。


実践したい二人目妊活生活


妊婦は葉酸を積極的に摂取したほうが良いと言われています。特に胎児の細胞が著しく発達する妊娠初期に、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減する役割を担っているのが葉酸だからです。


ちなみに妊娠に気づけるほど体が変化するのは妊娠2〜3カ月目です。そのため、その時になって慌てて摂るのではなく、妊娠したいと思っているのであれば、妊娠前からサプリなどを上手に活用し、積極的に摂取するようにしましょう。


できれば、バランス良く、ビタミンも含めて、さまざまな栄養を摂ったほうが流産率も少ないと言われています。

もちろん、バランスの良い食事も大切。一人目の子育てに追われて、自分の食事がおろそかになりがちな方が多いのですが、しっかりした食事を心がけてください。


また、旦那さんも、精子の所見があまり良くなければ、規則正しい生活を心がけてください。飲酒はほどほどに。たばこも禁煙したほうがいいです。


流産・「それでもできない」の心のケアはホットラインで


仮に妊娠できても、高齢の妊婦の場合、流産しやすくなります。ある意味、しかたがないことですが、ご本人は相当ショックを受けられます。最終目標の二人目分娩にたどりつくためにも、はやく気持ちを切り替えてほしいのですが、なかなか難しい場合もあります。


担当医師や旦那さんと話し合ったり、まわりの方に話しても、気持ちに折り合いがつかない場合は、厚労省や地方自治体の「不妊ホットライン」を活用し、カウンセリングを受けてみるのもいいと思いますよ。




下川先生より まとめ


二人目は「そのうちできる」と思っている方は要注意。卒乳1年後から半年頑張っても無理なら、はやめに産婦人科に相談しましょう。葉酸の摂取も日頃から忘れずに。




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お話を伺った先生のご紹介




下川理世先生(赤坂レディースクリニック)
福岡県出身。山口大学医学部卒。

2000年慶応義塾大学医学部産婦人科入局。その後、静岡赤十字病院産婦人科、市川総合病院産婦人科リプロダクションセンター、湘南IVFクリニック(現メディカルパーク湘南)を経て、2016年4月、赤坂レディースクリニックを開業。婦人科診療から不妊治療まで総合的に行っている。不妊治療に関しては一般不妊治療から体外受精、顕微授精など高度生殖補助技術まで行う。「負担が少なく、医学的根拠に基づく的確でスピーディな医療」をモットーに不妊治療をサポート。


 






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