子宮卵管造影検査で痛みがひどかった方いらっしゃいますか?
専門医Q&A 不妊治療
子宮卵管造影検査で痛みがひどかった方いらっしゃいますか?
2017/9/04 中村 嘉宏(なかむらレディースクリニック 院長)
相談者:りこ(専業主婦 / 32歳)
今日、子宮卵管造影検査を受けてきました。
造影剤注入時の痛みがひどく途中で注入をやめ、撮影しました。
検査結果は、半分の量しか注入できなかったせいもあり、造影剤の広がりが少ししかなく、よく分かりませんでした。
先生には、痛みがひどかった事から、卵管の通りはやや悪いと言われました。
今後の治療は半年間はタイミング法でやりましょう。と先生に言われました。
ちゃんとした結果が出なかった事が残念です。
もっと痛みに耐えれば良かったと、ちょっと後悔しています。
でも本当に痛かった。
同じような経験がある方はいらっしゃいますか?
その後どのような検査をしたかなど、教えて頂きたいです。
宜しくお願いします。
卵管造影検査について教えてください。
卵子と精子がであう卵管がきちんと開通しているか、ふさがっていないかを調べる検査です。この検査によって不妊治療の方針も変わるので、重要な検査です。
子宮の入り口から造影剤を子宮の中に注入していき、レントゲンで観察して造影剤が卵管の方まで流れて行って卵管からお腹の中に出ているかどうかを確認して卵管が開通しているかどうかを判断します。
この検査をするメリットはありますか。
子宮卵管造影検査でわかることはたくさんあります。卵管の閉塞・狭窄、卵管留水腫、卵管周囲の癒着などの卵管の異常や子宮腔の形や子宮の形態異常などもわかります。
また、この検査を受けることで、それまでの状態よりも卵管が通りやすくなるため、検査後の1~6ヶ月は妊娠しやすくなることが多いです。
検査で痛みを感じることは多いのでしょうか。
個人差はありますが、多いと思います。レントゲンで造影剤を注入するのには、ある程度の圧力が必要です。子宮を広げるような圧力がかかり痛みを生じます。
また、卵管の通りが悪かったり閉塞していたりすると余計に圧がかかるため、痛みも強くなります。
当院では、卵管の開通を調べるのに、超音波下子宮卵管造影を行っています。やわらかい管を入れて泡立った生理食塩水を子宮にゆっくりと注入していくので、子宮に圧がかからず痛みはほとんどありません。レントゲンを用いないため、被曝もしません。当院ではこちらが基本の検査です。
途中でやめることはあるのでしょうか。
痛みが強い場合は止めます。無理をするとよくありません。痛みは我慢できないけど卵管が開通しているか気になる場合は、「超音波下子宮卵管造影」で確認されることをお勧めします。
中村先生より まとめ
再度、卵管造影検査を受けようと思ったら、次の生理の直後から受けることができます。
前回の検査で痛みがひどかったことを医師に伝えてみてください。痛みの少ない超音波下子宮卵管造影検査にするか、相談されるとよいと思います。