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2017.10.22 ジネコ妊活セミナー in 静岡 第1部

コラム 不妊治療

2017.10.22 ジネコ妊活セミナー in 静岡 第1部

2017Webコラム

2018.1.18

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2017年10月22日に行われたジネコ 妊活セミナーより


体にやさしい妊活漢方


2017年10月22日(日)、静岡市内で「ジネコ妊活セミナー」を開催しました。第1部では、小島薬局漢方堂の小島晃先生「体にやさしい妊活漢方」、第2部では「妊娠へ近づくために」として、俵IVFクリニック院長俵史子先生にお話いただきました。その一部をお知らせします。


 漢方医学から見た妊活とは


漢方医学が考える、不妊症になる原因として、冷え(気血不足)、骨盤内のうっ血(瘀血)、疲れたり腎が弱って卵巣機能が低下している(腎虚)、肥満と痩せすぎ(脾虚)、この4つが考えられます。その際、直接的な作用ではなく、体作りの観点からアプローチするのが漢方の特長。例えば、冷え性の方には、体を温め血流をよくする「婦宝当帰膠」や温灸をすすめます。この「体の芯から温める」といった作用は、漢方の得意分野なのです。
また婦人科系の病気が考えられる人には、生理不順、生理痛を改善する漢方薬をよく使います。ただ、人によって程度が違いますから、軽い人には柔らかい作用のもの、重い人なら強めの漢方を、というように、体質を見極めて使うことが重要になってきます。
例えば、生殖をつかさどる「腎」を改善するためのやや強い漢方薬として、動物生薬を使うことがあります。 こちらは流産予防などに効果があります。強めの漢方薬は、副作用を心配される方もいらっしゃいますが、柔らかい作用の漢方薬と併用して、副作用を和らげながら効果を高めることもできます。


 基礎体温で体調の見立て


妊活において、漢方では基礎体温を重視しています。全体の形やその人の漢方的な見立てに関わるため、相談を受けてから3カ月ぐらいつけていただきます。一般的な基礎体温の場合、28日前後の月経周期の間に、高温期が12~14日続きます。高温期と低温期の差が3~0.5度。低温から高温期とへ1~2日以内に移行するのが正常です。これらの違いに、それぞれの体質が現れます。よく見られるのが高温期が短く低温期が長い人。冷えが原因になっていることが多く、妊娠しやすさに影響が出てくるため、体を温めて排卵を促したり、漢方薬を使います。
また、体温の変化がギザギザしていて幅が広い場合。これはストレスが原因のことが多く、体温や自律神経の調整が難しくなっています。年齢が高い人にも、この乱れが多く見られます。体温が高くて排卵が早く、周期が短めの場合、20代で健康に問題がない人ならいいのですが、30~40代で周期が乱れている人、人工授精を繰り返している人は、卵子の質が落ちていたり、まだ未熟なうちに排卵してしまうことが考えられますので、卵巣機能を戻す漢方を選びます。このように、基礎体温は排卵の時期を把握するためだけでなく、その人の総合的な状態を見ることによって漢方的な体質を見立て、それに合わせて必要な漢方を選ぶためには欠かせないものなのです。


 





小島 晃 先生 (小島薬局本店)

1967年北海道生まれ。東京薬科大学卒業。北京中医薬大学日本校卒業。1998年に中国政府認定の国際中医師となる。2003年発刊の「東洋医学の名医134人徹底紹介」に紹介される。2008年より中国・湖北中医薬大学客員教授に就任。現在、㈱小島薬局本店代表として、小島薬局本店で漢方相談を行いながら、後進の指導や中国医学の普及に努めている。著書に「体にやさしい妊活漢方(現代書林)」がある




 







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