<2/3>不妊治療の基礎知識デビュー編★費用について知ろう
まとめ 不妊治療
<2/3>不妊治療の基礎知識デビュー編★費用について知ろう
「不妊治療は高額」というイメージですが、実は治療内容によって違います。また、助成金などを受ければ家計の負担を減らせます!
不妊治療の基礎知識をまとめる記事の第2回目をお届けします! 最初の記事では不妊治療をはじめる方が知っておくと便利な治療の流れなどをご紹介しました。
<1/3>はじめての不妊治療・病院選びから治療の流れまで「わからない!」人必見★基礎知識デビュー編
今回は、治療にかかる費用など、知っておきたいお金のことについてご紹介します。一口に不妊治療といっても、治療の内容や期間によって費用や体の負担は大きく違ってきます。
赤ちゃんがほしい気持ちと2人のライフプラン、どちらも大切にするための情報は、ぜひ事前に集めておきたいですね!
不妊治療は高額? 治療内容によって違います
不妊治療が初めてという人がまず知りたいのは、「どんな治療にどれだけ費用がかかるか」ですよね。お金がかかるというイメージが先行しがちですが、すべての治療がとても高額なわけではないようです。
まず、治療の負担が高額なのは、健康保険が適用にならないことが多いためです。その理由は以下の通りです。
“「本人の健康を著しく害するおそれのある疾病に対して健康保険を使う」というのが健康保険法の定義であり、不妊症はそれに該当しないという考えだからです。不妊は命にかかわらないので、不妊症・不育症ともに保険適用にはなりません。このように、原則としては保険適用外ですが、超音波検査、子宮卵管造影検査、精液検査など一般不妊検査とタイミング療法は保険適用です。”
“不妊治療は、大きく分けて一般不妊治療か高度生殖医療(ART)となります。ARTは体外受精以上の治療を指します。ARTに対しては国と地方自治体の助成金制度があります。”
“私費となるARTの費用はクリニックによって差はありますが、目安は人工授精が8,000円~2万円、体外受精が20万~45万円、顕微授精は体外受精費5~10万円という感じでしょう。培養液などの高度な医療器材や不妊専門の特殊な設備を使用する料金、専門性が求められるスタッフの人件費も含まれるためいずれも高額になり、そこに、たとえば排卵誘発剤代など薬代も加わりますから、ARTは高額にならざるを得ないというわけです。”
治療に取り組む前に、信頼できるお医者さんを見つけて、ざっくばらんに相談できると費用の見通しがつけやすいかもしれませんね。
ジネコでは、ユーザーの皆さまに回答いただいたアンケートの結果をまとめました。一口に「不妊治療」といっても、人によってかかった費用はさまざまなようです。
"2016年7月5日~22日まで、インターネットによるアンケートを実施。一般不妊治療のみは約10万円まで、人工授精までの治療で300~500万円まで、高度生殖医療ARTでは500万~1000万円以上と治療内容によって治療費の平均値は大きく変わります。"
かしこく治療に役立てたい 特定不妊治療助成金
では、不妊治療は全額自己負担?と不安になってしまう方も多いかもしれませんが、
不妊治療の費用を一部助成してくれる制度があります。体外受精および顕微授精が対象になります。年齢や所得などによって制限があるので、詳細をチェックしてみましょう。
□厚生労働省 不妊に悩む夫婦への支援について(不妊に悩む方への特定治療支援事業)
お住まいの自治体によって助成の仕組みが違うこともあるようです。みんなの広場でも、相談している方がいらっしゃいました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
"数回体外受精にチャレンジした後に、年度内にその数回分の申請をまとめてするということも可能なのでしょうか?"
"まず制度についての資料をきちんと読み、理解しましょう!わからない点は担当の方に聞いてください。"
助成金について詳しく知りたい、マネープランについて考えたい人は、プロの力を借りるのもひとつの方法かもしれません。
“2016年7月から不妊治療に対するお金のお悩みをお持ちの150名以上の方とお話をしてきました。
これから高額治療に入る方からは「これから体外受精をはじめます。もし一度で妊娠できなかった場合にローンを利用するかもしれないので情報を集めています」
二人目不妊の方からは「貯蓄はあるのですが、一人目の教育資金もかかってくるので家庭の収支を含めて治療費のねん出方法を相談したい」(中略)ご相談の内容は治療の状況やご家庭の状況によりさまざまです。相談する場所がなくご夫婦でお悩みの方、奥さま一人でお悩みの方もいらっしゃいました。”
安心して不妊治療に取り組むためにも、お金の問題はできるだけ解決しておきたいですね。「ウチはダメだから」とあきらめず、控除や助成金の制度内容を詳しく知っておくことがポイントのようです。
"実は1,000万円の年収があるご家庭でも助成金の対象になる場合があるんです。ご資金について相談いただく中で意外と知られていないのが、特定不妊治療助成金の対象となる所得の計算方法や医療費控除のことです。"
いかがでしたか? 知識を味方につけて、負担を最小限に抑えた不妊治療をスタートしましょうね。