不妊治療の目的は妊娠の確率を最大限に高め、妊娠、出産という結果を患者さんが手にすることです。
病院の治療で妊娠、出産できた方はそれでいいのですが、それだけでは妊娠はもちろん、妊娠しても出産までこぎつけることができない場合は、漢方療法の併用をおすすめします。
排卵が乱れている・無排卵の方が排卵のきっかけをつくる誘発剤を服用している場合、漢方薬を併用すれば、その後の排卵を促しやすくなります。また、排卵後受精した貴重な胚盤胞が血流の悪い子宮内膜が原因で着床せず、流れてしまうという残念な結果を減らすこともできます。
漢方治療を受けると、不妊の原因がわかり、ここの部分を改善するにはこの漢方薬を使うという、より具体的な治療が可能です。
ですから、体が精子、卵子をつくり出す段階で漢方薬が併用されていることが最も望ましいのです。
たとえば冷え症から不妊になっている方でも、原因はそれぞれ違うのです。個々にあった治療をおこなうのですが「こうしてはいけない」という指導はしません。それができないから当薬局を訪ねてきているのですから。「こうしたらもっとよくなるよ」と、
簡単に乗り越えられることから始めていきます。
不妊治療は愚痴を話せる人もいない、孤独でストレスがたまる、大変な治療です。どうしてもマイナス思考になり、自律神経も緊張気味になり、結果、身体面にも悪影響をおよぼすので、当薬局では、このようなアドバイスをしています。
寝る前に、嬉しかったこと、楽しかったこと、美味しかったこと、面白かったことを3つ思い浮かべます。翌朝目が覚めたら、その3つを思い出して書き出します。これを毎日繰り返していると、いつもプラスになることを考えるクセ、習慣が身につくようになります。その結果、自律神経の緊張が和らぎ、体にいい変化が出てきます。
睡眠時間も大切です。できたら夜11時にはお布団に入って欲しいのです。睡眠不足は体のバランス、ホルモンバランスが乱れるからです。
最後に食事ですが、ほとんどの方がたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミンには気をつけていますが、ミネラルが不足しているケースが多いのです。わかめ、海苔、きのこ、納豆などにはミネラルがたっぷり。つまり、洋食よりも和食が妊活向きと言えます。
このように漢方薬局ではただ単に薬を処方するだけでなく、カウンセリング、生活や食事の指導も行うことで、より妊活の効果を高めていきます。予算に合わせて優先順位をきめられますので、気軽に漢方薬局に相談してみましょう。