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妊娠糖尿病とは? 検査と症状とリスク、食事療法やインスリン治療について

まとめ 女性の健康

妊娠糖尿病とは? 検査と症状とリスク、食事療法やインスリン治療について

「妊娠糖尿病」は妊娠中のメジャーな病気のひとつ。ママと赤ちゃんへの影響、そして予防と治療法について知っておきましょう!

2018.4.24

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妊娠中には、普段とは違う健康リスクがあるといわれます。中でもよく耳にするのが「妊娠高血圧症候群」と並んで「妊娠糖尿病」。


今回は妊娠糖尿病のメカニズムと治療、そして自分でできる対策についてまとめました。妊婦さんはもちろん、妊活中の方も、ぜひ参考になさってください! 



目次



  1. 妊娠糖尿病はどんな検査でわかる?

  2. 妊娠糖尿病の症状とは? 赤ちゃんと母体へのリスクは

  3. 妊娠糖尿病のときの食事療法や運動療法、インスリン治療について

  4. 妊娠糖尿病は産後治る?


妊娠糖尿病はどんな検査でわかる?


妊娠糖尿病を見つける検査は、ブドウ糖溶液などを飲んで血糖値の上昇のしかたを検査する方法が一般的なようです。一般的な糖尿病との診断基準の違いもあるようです。


 


“妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めて発見される糖代謝異常です。妊娠以前から既に糖尿病と診断されている場合は妊娠糖尿病とはいいません。


 


糖尿病と妊娠糖尿病の大きな違いはその「診断基準」にあります。2010年に妊娠糖尿病の診断基準の大幅な改訂が行なわれ、世界統一の基準になりました。経口ブドウ糖負荷試験といって、75gのブドウ糖を摂取してどれぐらい血糖値が上がるかを検査して診断をしますが、この診断基準の改訂後は全ての妊婦さんに対して検査を行った場合の妊娠糖尿病の頻度は約12%へと増加していると考えられています。つまりとても厳しいハードルとなり、妊娠糖尿病は妊娠時の合併症として珍しい病気ではなくなったのです。


 


例えば糖尿病の診断基準をみてみますと、空腹時の血糖値は126mg/dL以上、ブドウ糖を飲んだ2時間後は200mg/dL以上で糖尿病型と診断されますが、妊娠糖尿病の場合の基準値は、空腹時の血糖値が92mg/dL以上、ブドウ糖を飲んだ2時間後は153mg/dL以上で妊娠糖尿病と診断されます。”



"「血糖値の上昇を抑えてインスリンを大事に使う」ためには、食生活として野菜をよく食べること、そして食事の早い段階で食べることです。それにより血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンを必要以上に使わずにすみます。"


糖尿病の予防について



妊娠糖尿病の症状とは? 赤ちゃんと母体へのリスクは


自覚症状がないのが特徴の糖尿病ですが、妊娠糖尿病も検査をしてはじめてわかるようです。妊娠糖尿病によって、体にはどの程度の悪影響があるのでしょうか。


 


“糖尿病とは膵臓から分泌されるインスリンが不足し、血液中のブドウ糖がうまく利用できなくなって、尿中に糖が排出される病気です。この異常が妊娠したことで起こるのが妊娠糖尿病。妊娠中は胎盤から血液を通じて赤ちゃんにブドウ糖が送られます。より多くのブドウ糖を送るために、胎盤から出るホルモンの影響でインスリンの作用が抑制されるので、糖尿病のような状態になってしまうのです。”


“母体が糖尿病にかかっていると、赤ちゃんが4㎏以上の巨大児になることが多く、奇形の原因となることもあります。生まれた赤ちゃんが糖代謝異常になるという心配も。また母体の血管が高血糖でダメージを受け、妊娠高血圧症候群を併発したり、羊水過多症になることもあります。”



"ストレスを感じると血糖値を上げるホルモンが分泌されるので、自分に合った解消法を見つけて、穏やかな気持ちで過ごしましょう。"


妊娠中のリスク(1) ~妊娠が原因で起こる病気~



また、お腹の中にいる赤ちゃんにはどんな影響があるのかについても詳しく知っておく必要がありそうです。


 


“妊娠中の初期と中期の2回、スクリーニング検査をして、妊娠糖尿病ではないかどうか確認します。この検査で陽性と判断された場合、トマトさんのようにブドウ糖負荷試験を行って確定診断をするのですが、もともと日本人はインスリン分泌が少ない人種であることに加え、高齢妊娠も増えてきているので、最近は妊娠糖尿病と診断される人が増えてきています。割合でいえば全体の8.5%程度。11~12人に1人くらいは妊娠糖尿病になるといわれているのですね。


 


妊娠初期に関しては、基本的には随時血糖値(食事をしていても構わない)をみているところが多く、95または100mg/dl以上という値が診断基準となっています。”


“トマトさんは胎児の先天異常の心配をされていますが、先天異常は初期の血糖コントロールが非常に悪い場合に確率が高くなるといわれています。有名なところでは、四肢欠損とか脊椎の下のほうがうまく形成されないような異常ですね。


 


1つの指標になるのがHbA1cという値。この値が6.4%以上だと先天異常の割合が5.4%、7.4%以上だと17.4%という報告も。妊娠糖尿病と診断されたけれど、値が正常範囲内であれば、先天異常の割合は妊娠糖尿病でない人と同程度といわれています。 


 


このようにHbA1cの値が上がるにつれて先天異常のリスクも高くなるので、通常の血糖値だけではなく、HbA1cにも着目していただくといいかと思います。


 


また、妊娠初期だけでなく、血糖がずっと高い状態だと赤ちゃんが大きく育ちすぎてしまったり、逆に栄養状態が悪くて育たなくなってしまうことも。肺の成熟が遅れる、生まれてから黄疸になりやすくなる、低血糖になるなどのリスクも考えられます。”



"お母さん、赤ちゃんともに健康な状態で妊娠継続、出産するためには、きちんと血糖コントロールをすることが重要になってきます。”“不安な時は通院している施設や保健所などに相談して、管理栄養士による栄養指導を受けてみましょう。適切なメニュー提案や必要な栄養素など、わかりやすく指導してもらえると思います。"


妊娠糖尿病について伺いたいです



妊娠糖尿病のときの食事療法や運動療法、インスリン治療について


妊娠糖尿病が重度になると、入院して体調を管理することもあるようです。出産を無事に迎えるためには、どんな対策が必要なのでしょうか? 


 


上記のコラムではこんな風に紹介されていました。


“塩分や糖分を控えた、薄味で低カロリー・高たんぱくの食事を心がけましょう。治療の場合は症状に応じて摂取カロリーを制限します。自分でできない時は栄養士に相談を。それでも血糖値が正常にならない場合はインスリン治療が行われます。予防も治療も、適度な運動が大事です。毎日の生活の中にウォーキングなどの軽い運動を取り入れましょう。”


 


体重の増加などの目安も意識しながら食生活の改善を心がけたいですね。


“妊婦さんがカロリーを過剰に摂取していまうと、妊娠糖尿病になりやすいので気をつけましょう。しかし、厳しく制限しすぎてしまうと、赤ちゃんとご自身の身体に必要な分が足りなくなってしまう可能性もありますので、適度な食事内容と食事量を心がけましょう。


 


また妊娠中は食後の血糖があがりやすいので、食後は軽いウオーキングなど無理ない範囲で運動を心がけてください。体重に関しては、妊娠糖尿病であってもなくて、妊娠前の体格によって推奨される体重の増加が決められています。


 


・適度な体格の方


妊娠前BMI 18.5-25の場合は7-12kgの体重増加


 


・やせ型の方


妊娠前BMI18.5未満の場合は9-12kg


 


・肥満の方


妊娠前BMI25以上の場合は4-6kg


 


BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)


 


食事や運動によっても改善しないような場合にはインスリンを使用することもあります。”


 


妊娠中は特に、やみくもにダイエットすればいいというものでもありませんね。クリニックの栄養指導やレシピの工夫で、上手に栄養バランスを取っていきましょう。



"肥満・糖尿病の家族歴のあるかた・高年妊娠・巨大児出産既往のあるかた…などは、妊娠糖尿病になりやすいと考えられています。食べづわりで、妊娠中に急激に体重が増えていたりする方も糖分やカロリーを取りすぎてしまうことがありますので、ご注意ください。"


妊婦さんが注意したい「妊娠糖尿病」について



妊娠糖尿病は産後治る?


無事に出産が見えてきたら、気になるのは産後の健康です。妊娠糖尿病は、産後には治るものかどうか、ぜひ知っておきたいところですね。


 


上記でリンクしたコラムに、産後についても記載がありました。


“妊娠が原因の病気なので、出産すれば治ることが多いのですが、近年の研究では、妊娠糖尿病にかかった人のうち40%以上の人が5年以内に糖尿病を発症するという報告があります。”


 


また、こんな記述がありましたので、ご紹介します。


 


“軽症であれば母体は出産後に元通りになりますが、家族や親族に糖尿病がある方や、妊娠前から肥満の方は、体重のコントロールはじめ、食事の調整、適度な運動を心がけるようにしましょう。”



"年齢や体力面で過信している若い方に比べ、40代で妊娠される方のほとんどは妊娠に対する意識が高く、こちらのアドバイスを素直に聞いてくれます。適切な情報を進んで得ようとする努力や勉強をされています。また、心身をきちんとコントロールされている印象もあります。"


高齢妊娠で知っておきたいリスクは何ですか?



通常の糖尿病も悪化させないことが大切だとよく言われますが、妊娠糖尿病も同じということですね。


もしも妊娠糖尿病と診断されても落ち込みすぎずに、赤ちゃんのため、そしてたくましく赤ちゃんを育てる体をキープするために、生活改善で妊娠糖尿病と上手にお付き合いしていきましょう! 


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