特別養子縁組という出会い 高度不妊治療を続けるも41歳で閉経。そこにあったのは絶望ではなく。
コラム 不妊治療
特別養子縁組という出会い 高度不妊治療を続けるも41歳で閉経。そこにあったのは絶望ではなく。
好きなことをやりつくし、次は結婚、子育て。そんな思いは一度消えかけ…「家族って血の繋がりがすべてじゃない」そんな物語です
趣味に遊びに好きなことをやりつくし、次は「結婚」「子育て」
という新しい経験を楽しもう! そんな思いで挑んだ子どもへの思いは
度重なる婦人科疾患と早発閉経により、一度消えかけ…。
「家族って血の繋がりがすべてじゃない」、そんな夫婦の物語です。
※2018年5月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.38 2018 summer」の記事です。
人生を楽しく生きたいのに、次々に発覚する婦人科の病
虐待事件に胸を痛める日々。里親になる決意と出会い
閉経するということはMさんの遺伝子を受け継ぐ子はもう望めないことを意味します。しかしMさんは「自分や夫の血を分けた子じゃなきゃ家族じゃない、という価値観がまず私にはありません」と熱く語ります。
「私が暮らしたフランスでは婚姻関係すら事実婚で、彼らは人種も肌の色も違う子どもを受け入れ、みんなで育てている。それだけでなく、養子縁組に一番興味をもったのは連日報道される幼児虐待のニュースでした」
診療を断られた病院で「養子を検討してみては」といわれていたこともあり、閉経と診断されて3カ月後には東京都の児童相談所を訪ねていました。二人は里親や養子縁組についての見識を深めるため、さらに3カ月後に行われた里親研修にも参加し、講義を受けたり乳児院を訪れるなど、半年前まで不妊治療に足掻いていたとは思えないスピードで進んでいきました。
そして閉経宣告からほぼ1年後、ついに「里親認定証」が交付され、ここから2年の間に「ご縁」があれば子どもとのマッチングが行われます。
Mさん夫妻は面談で「男の子でも女の子でもいい、外国人でもかまわない。でもいずれ同じ戸籍に入れることができる特別養子縁組がしたいので、その法律が認められる6歳以下の子ならどんな子でも受け入れる」と伝えていました。
すると里親認定からわずか1カ月後に児童相談所から連絡が。それがまだ生まれたばかりのOちゃんとMさん夫妻の運命の出会いでした。
子育ては「人育てプロジェクト」。ゆっくり愛を注いでいく
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