母乳育児がつらい時、どうやって乗り越えるの? いつまで続けるべき?
インタビュー 子育て・教育
母乳育児がつらい時、どうやって乗り越えるの? いつまで続けるべき?
メリットが多いと言われるものの、ストレスを感じるお母さんも多い母乳育児。どう対処し、いつまで続けたらよいのでしょうか。綾瀬産婦人科/綾瀬産後ケア院長の布施政庭先生と、主任助産師の丹波恵津子さん、渡邊舜心さんにお話を伺いました。
母乳育児で気になる食事、服薬・・・生活面で気をつける点は?
赤ちゃんに母乳を与えるお母さんにとって、食事はとても大切です。
とはいえ、特別な食材やメニューは必要なく、野菜や肉、魚などをバランスよく、できるだけ多くの品数を食べるだけで十分です。
しかし、なかには赤ちゃんを産むまでほとんど料理をしたことがなく、菓子パンとジュースでお腹を満たすような生活をしていた人もいるでしょう。
もともと食生活にこだわらずに過ごしていたのに、お母さんになった途端に母乳のためのレシピをいろいろ調べ、アレルギーやダメなものを気にして献立作りを頑張り過ぎてしまうと、食事自体がストレスになってしまいます。
そこで料理が苦手なお母さんには、「ごはんと具だくさんの汁物」をおすすめしています。
簡単に作れて、これだけで必要な栄養をバランスよくとれるからです。
急に完璧にやろうと思わず、頭を柔らかくして、無理なくできる方法を見つけて、気持ちも体も楽になるよう心がけましょう。
また、母乳をあげているからと、自己判断で治療の薬を飲まない人がいます。
また具合が悪くても、薬を飲まずに頑張っている方もいます。頭痛薬などの鎮痛薬を服用しても通常は問題ありません。
しかし、ステロイド剤など、飲んではいけない薬もあるので、薬を飲むときは、産科や内科の医師に相談して処方してもらったほうがよいでしょう。
思い込みや自己判断でたくさん制限を作って、母乳育児がストレスにならないようにしたいものです。
いつまで母乳を続けるの? 断乳と卒乳の違いは?
母乳をやめる方法には、断乳と卒乳があります。
断乳は、お母さんの職場復帰、または病気で治療しなければいけない時など、お母さんの都合で母乳育児をやめることです。
一方、卒乳というのは、赤ちゃんが固形食を食べられるようになって自然と母乳を飲まなくなり、それにともないお母さんの母乳も出なくなっていき、文字通り母乳を卒業することです。
そのため、母乳をやめる時期はいつまでと一概には言えず、それぞれの家庭環境や考え方によって変わってきます。
お母さんがすぐに勤めなくてはいけない場合や、何らかの理由でやめようと決めたのなら、それに合わせて断乳しなければいけません。
一方、卒乳の時期は子どもにもよるので、2歳~3歳になる場合もあります。
母乳育児の終わりは1人ひとり違い、マニュアルはないということです。