期待と不安がいっぱいの妊娠初期。注意すること、気にしなくてよいことは?
インタビュー 妊娠・出産
期待と不安がいっぱいの妊娠初期。注意すること、気にしなくてよいことは?
妊娠初期に気をつけるべきことと、気にしなくてもよいことを知りましょう。佐野産婦人科医院の今野秀洋先生にお話を伺いました。
妊娠初期は体調の変化が大きく、小さなことで不安になりがちです。この時期に気をつけるべきことと、逆に気にしなくてもよいことを知っておきましょう。佐野産婦人科医院の今野秀洋先生にお話を伺いました。
不正出血があったら、様子を見ないで産科医院に相談を
受精卵の着床時から安定期に入る妊娠14週までの妊娠初期は、さまざまな症状と体調不良で不安になってしまう妊婦さんが多くいます。症状の中で注意したいのは、①不正出血②つわり③お腹の張り④薬の服用 などです。
不正出血については、妊娠中に2割くらいの人が経験すると言われ、決して珍しいことではありません。出血の原因はほとんどが問題ないもので、まず考えられるのは「着床出血」という、受精卵が子宮内に着床した時にサインとして出血するケースです。受精して約10日後から14日目くらいに起きます。また、ばい菌などが入り、腟がただれて出血したり、子宮口にポリープやびらんができて、ただれて出血してしまうこともあります。
しかし、一方で深刻な状態として流産も15%ほどあり、さらに受精卵が着床すべき子宮内腔でないところに着床してしまう子宮外妊娠(異所性妊娠)も1%程度あります。子宮外妊娠は放っておくと破綻して大出血を起こし、ショック症状で命に関わる状態になることもあり、特に注意が必要です。
そのため自己判断は禁物で、不正出血があったら、まず産科医院に電話で相談し、「出血の程度と頻度」「出血している日数」「出血の色」などを伝えます。茶色なら古い血ですから緊急性が高くないかもしれません。真っ赤なものであれば、今何かが起きている可能性があり、早めに受診した方がよいと言えます。
つわりには、トリガーであるストレスを減らす工夫を
さまざまな不調。どんな薬なら飲んでも大丈夫?
まとめ
妊娠判定薬の普及により、早い人では3~4週の段階で、自分で妊娠が知ることができるものの、その後なかなか産科医院を受診しない人も見受けられます。早めに診察を受けておけば、何かあった時にも原因が明らかになりやすく、重篤な症状にも迅速に対応してもらえます。遅くとも5~6週までには受診するようにしましょう。