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不妊治療を陰で支える人たち

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不妊治療を陰で支える人たち

2011.8.31

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「クリニックに通うのが困難」と諦めかけていた人に大きな福音をもたらしてくれたのが「自己注射」です。

安全で安心して使用できる不妊治療薬を研究開発しています。

不妊治療のパイオニアだからこそ、できること









多くの人々が携わっている、不妊治療の現場。製薬会社の研究開発における努力もその大きな支柱のひとつです。
なかでも、2008年秋に国内初となる在宅自己注射が可能なヒト卵胞刺激ホルモン製剤の登場は、働く女性をはじめとした多くの患者の福音に。

このほかにも画期的な不妊治療薬を広く取り扱う、シェリング・プラウ株式会社婦人科事業部部長の内藤裕子さんをお訪ねしました。
「シェリング・プラウ社は世界140ヶ国以上で展開する企業で、米国ニュージャージー州に本社を置くシェリング・プラウ・コーポレーションの日本法人です。

医療機関向けに肝炎・オンコロジー(腫瘍学)系、精神・神経系、麻酔科系、呼吸器系、アレルギー疾患系といった多岐にわたる医薬品群を提供している薬品メーカーで、不妊治療薬は2007年に、婦人科系の製品に強みを持つオランダのオルガノン社との統合により、本格的に取り扱うようになりました。

内藤裕子さん
シェリング・プラウ株式会社
営業・マーケティング本部
婦人科事業部 事業部長 内藤裕子さん

不妊治療薬や女性の健康をサポートする医薬品を取り扱うとともに、効果と安全性の確保のために正しい情報を提供。患者向けのウェブサイト「ファティリティージャーニー」も運営。


1968年に国内初の排卵誘発剤を発売して以来、40年もの長きにわたって不妊治療の領域で活動を続けてきたオルガノン社の実績を受け継ぎ、2005年にはバイオテクノロジーを活用した日本初のリコンビナント(遺伝子組み換え)FSH(卵胞刺激ホルモン)製剤の発売にいたりました。
さらに、2008年には自己注射が可能なFSH製剤と、専用のペン型注入器を発売。これまでは、注射のために連日の通院が必要だった不妊治療ですが、自己注射によって在宅での治療が可能に。このように、働く女性をはじめとした多くの患者さんの役に立つもの、安心・安全に使用することができ、効果が実感できる治療薬を、これからも多く世に送り出していきたいと思っています」


自己注射が高めてくれる患者さんのQOL
実は、欧米ではかなり以前から普及していたペン型注射器による不妊治療薬の自己注射。日本では、昨年ようやく販売承認を取得しました。

「発売にこぎつけることができたのは、普及を待ち望まれる患者さん団体や、不妊治療ドクターからの後押しのおかげです。時間はかかりましたが、海外での実績や経過を踏まえての国内発売なので、かえって安全性の裏付けが取れて信頼度も高まったことと思います。

リコンビナントFSH製剤でいえば、世界80ヶ国以上ですでに発売から10年が経過し、100万人以上ものベビーが誕生していると推測されており、ペン型注射器を用いた自己注射が主流となっています。日本においても50%近くがペン型自己注射型に移行してきています
自己注射は、連日の通院による時間や交通費の負担を削減するのみではなく、投与する薬液量が少なくて済み、皮下注射ということもあって痛みが少ないため、肉体的・精神的なストレスを減らすこともできうる治療法です。少しでも不妊に悩む患者さんのためになりたいと頑張ってきただけに、発売できたことは大きな喜びであり、本当に嬉しく思います」



安心して使っていただくサポート体制も務めです

今年1月には、調節卵巣刺激下における早発排卵防止薬GnRHアンタゴニストを発売。海外では、1週間持続型のFSH製剤も開発中とのこと。こういった新薬に関する情報を、WEBなどを通じて医師や患者にわかりやすく提供しています。


「自己注射に関しては、操作方法解説DVDやパンフレットなどの説明ツールの制作にも力を入れました。より安心してご使用いただくために、患者さんが直接相談できるコールセンターを設け、年中無休で朝6時~夜10時まで対応しています。
看護師さん向けの講演会、患者さん団体との連携も行っていて、今後は市民公開講座なども検討しています。より良い治療薬を研究開発するのはもちろんのこと、患者さんのQOLを高めるのも製薬会社の務め。ベビーを望むカップルの幸せな笑顔が増えるよう、今後もできる限り頑張っていきたいですね」


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