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妊娠8週 大量出血

専門医Q&A 女性の健康

妊娠8週 大量出血

「止血剤とホルモン剤が処方されましたが、ずっと出血しています。多分、ダメですよね。もう41歳。どうして良いか、わかりません。」

2013.8.6

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ミモさん(41歳)


私は41歳。昨年、ようやく結婚できました。昨年夏と今年2月に妊娠しましたが稽留流産。不育症の検査をして、抗リン脂質抗体とプロテインS欠乏症が判明しました。
お医者さんも治療方法があるから次は大丈夫と言われ今年7月に妊娠。去年と全く同じ日に妊娠してるので帰って来てくれた!と主人と喜んでいましたが、7週目にしては、心拍が遅い(100)、胎芽も小さい(4.8)と言われショックで塞ぎこんでいると7週後半で出血。急いで病院に行くと心拍はあるけど80に落ちてるから厳しい。と言われ、それからずっと泣いてます。止血剤とホルモン剤が処方されましたが、ずっと出血しています。多分、ダメですよね。
もう41歳。どうして良いか、わかりません。
心拍確認出来たのに、心拍が遅かったり、胎芽の成長が遅かったのは何故なのでしょう。
色々と解らないことだらけで、スミマセン。





お話を伺った先生のご紹介

宇津宮隆史 先生 (セント・ルカ産婦人科)


【経歴】
1949年 大分県豊後大野市大野町生まれ
1973年 熊本大学医学部卒業
1973年 九州大学温泉治療学研究所産婦人科入局
1981年 医学博士(九州大学)「排卵障害婦人に関する臨床内分泌学的研究」
1988年 九州大学生体防御医学研究所講師
1989年 大分県立病院がんセンター産婦人科部長
1992年 セント・ルカ産婦人科開設
1998年 セント・ルカ生殖医療研究所開設
2010年 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業
「生殖補助医療により生まれた児の長期予後の検証と
生殖補助医療技術の標準化に関する研究」共同研究開始
2013年 第31回日本受精着床学会総会・学術講演会会長
【現在】
・ 日本受精着床学会常務理事
・ 日本生殖心理学会常務理事
・ 日本生殖再生医学会理事
・ NPO法人日本不妊予防協会理事
・ JISART(日本生殖補助医療標準化機関)監事
・ 大分市医師会監事
・ 遺伝性疾患に関する出生前診断研究会幹事
・ 日本産科婦人科学会倫理委員会内PGSに関する小委員会委員
・ Infertility Study Group世話人
・ 社会福祉法人 別府平和園理事長
【資格】
・ 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
・ 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
・ 日本生殖医学会生殖医療専門医
・ 日本内視鏡外科学会技術認定医
【趣味】
登山
写真
スキューバダイビング
茶道裏千家
ルアーフィッシング


≫ セント・ルカ産婦人科




41歳、高齢です。また、高リン脂質抗体とプロテインS欠乏症とのことで心配ですね。理由はともかく、今の切迫流産に対処しましょう。アスピリンを内服し、ヘパリンの連日注射です。そのほか、流産予防の薬もありますが、保険上、この妊娠週数では認められていません。そして安静にし、じっと待つこと。その結果、流産してしまったらその胎盤の染色体検査を行いましょう。
その染色体検査の結果が通常良く見られる染色体の数の異常であれば、ほとんどが突然変異ですので次の妊娠にかけましょう。胎盤の染色体検査で時々夫婦のどちらか、(当院では夫婦それぞれに異常があったこともある)に子どもに異常が伝わる変異があって、それが流産の原因ということがわかることがあります(特に均衡型転座)。それであれば、着床前診断を行い、正常な胚を移植すれば健康な赤ちゃんが授かります。このような検査を行って初めて流産の原因がわかります。
ちなみに胎盤の染色体検査は自費ではありますが、当院では、先に述べた理由から全員に検査を行っています。その結果、流産の80%が胎児の染色体異常が原因と判明しています。よってこのような高齢の方にはPGSが有効と思われますが、日本産科婦人科学会は認可していません。参考までに、欧米では胚の遺伝子検査の60%はPGSで中には男女生み分けまではいっています。





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