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多嚢胞性卵巣でのカウフマン療法について

専門医Q&A 女性の健康

多嚢胞性卵巣でのカウフマン療法について

2014.1.3

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ちゃあーいさん(28歳)

現在28歳です。
昨年3月に多嚢胞性卵巣との診断を受けました。それから3ヶ月、プレマリンとプラノバールによるカウフマン療法を受けました。
3ヶ月後の時点ではあまり改善が見られなかったため、再度治療を開始しています。
先日、主治医(不妊専門ではありません)より、「あと2ヶ月服薬して血液検査をして、それから排卵誘発剤を試しましょうか。排卵に向けての勢いをつけるためです」と言われました。また、「カウフマン療法は続ければ続けるほど良い治療なので、妊娠を望まれる迄は継続していく方がいい」とも言われました。

私は今年の9月に結婚を控えており、今から身体を妊娠できるように準備さていきたいと考えています。
ですが、まだ妊娠を望んでいない時期なのに排卵誘発剤を使うことに抵抗があります。。
また、インターネット等を見ていると、カウフマン療法は大体3~6ヶ月を目安にするとの記事を拝見することが多く、ずーっとカウフマン療法を続ていくことに疑問もあります…。
果たして、先生の言う通りに勢いをつけるために排卵誘発剤を使ったり、長期間カウフマン療法を続けてよいのでしょうか。。
ご意見をいただければ幸いです。よろしくお願いします。


お話を伺った先生のご紹介

蔵本武志 先生 (蔵本ウイメンズクリニック)


我が国では夫婦の10~15%が「不妊症」であると言われています。不妊であるため不安になったり、周囲からプレッシャーを受けるなど、言葉では表現できない悩みもあると思います。現在では、不妊治療の分野も飛躍的な進歩を遂げ、以前ではあきらめざるを得なかった症状でも赤ちゃんを授かることの出来る時代になっています。

当院は、21世紀における理想の生殖医療を目指し、さらなるレベルアップを図るため、2003年10月に生殖医療センタービルを建設しました。ご夫婦のお気持ちや考えを尊重しながら、患者様お一人お一人に適切な治療を心と体のケアという側面から段階的に行っています。私をはじめとしたスタッフ一同が最高の医療を駆使して治療にあたります。気持ちをリラックスさせて、ご一緒にがんばりましょう。

昭和27年4月29日生まれ。
山口県柳井市出身。
日本産科婦人科学会専門医、日本不妊学会評議員、日本受精着床学会評議員、日本不妊カウンセリング学会監事、アメリカ、ヨーロッパ生殖医学会(ASRM、 ESHRE)会員、博多区医師会理事、JISART理事、福岡生殖医学懇話会 代表世話人、日本生殖医学会生殖医療専門医、福岡県医師会母体保護法指定医師、九州大学特任講師



≫ 蔵本ウイメンズクリニック

多嚢胞性卵巣の日本における診断基準は

1.月経不順

2.エコー検査で両側に小さな卵胞がそれぞれ10個以上認められる、

3.月経初期の血中LH値が高くてFSH値が正常、
または男性ホルモンが高値の3つを全て満たしていることです。

ちゃーいさんは治療前も薬剤を使用せずに月経周期が
30日と正常なので、多嚢胞性卵巣ではないと思いますよ。
若い女性の場合、時として多嚢胞性卵巣と似たような多くの小卵胞が
エコーで見えることがあります。

しかし、卵巣内に多くの卵胞があるのは、
ある意味では良いことだと思います。
まずはご自分で基礎体温を測ってください。
月経が始まって前半の低温相と後半の高温相に分かれ、
それぞれの平均値の差が0.3℃以上であれば二相性であり、
一般的には自然排卵していると考えられ、
私の意見としてはカウフマン療法などの薬物治療の必要がありません。
仮に低温相と高温相に分かれていないとしても、
結婚してから不妊専門の施設でホルモン検査を含めて
調べてもらった方が良いでしょう。


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