HOME > 女性の健康 > その他 > AIHで抗精子抗体が作られてしまうことについて。
HOME > 女性の健康 > その他 > AIHで抗精子抗体が作られてしまうことについて。

AIHで抗精子抗体が作られてしまうことについて。

専門医Q&A 女性の健康

AIHで抗精子抗体が作られてしまうことについて。

「抗精子抗体を持たない人がAIHを行うと抗精子抗体を作ってしまうということは初耳で、その後自分なりに調べてみましたが、何も情報を見つけることが出来ませんでした。本当にそうなのでしょうか?」

2014.11.11

あとで読む




ちゃんるぅさん(35歳)


現在、タイミング療法で半年が経ちます。そろそろステップアップを考えており、主治医にAIHの相談をしたところ、抗精子抗体検査、フーナーテスト検査で共に問題なかったため、意味がないのではということでした。
むしろ私のような人がAIHを行うと抗精子抗体を作ってしまい、かえって妊娠しづらくなるとのことでした。
抗精子抗体を持たない人がAIHを行うと抗精子抗体を作ってしまうということは初耳で、その後自分なりに調べてみましたが、何も情報を見つけることが出来ませんでした。
本当にそうなのでしょうか?
だとすれば、私のステップアップはいきなり体外受精になってしまいます。もし最近の論文などでこのようなことが発表されているとしたら、どうか教えて頂きたく存じます。




お話を伺った先生のご紹介

松山毅彦 先生 (厚仁病院)


■メッセージ
平成8年に香川県丸亀市にて、厚仁病院産婦人科を開設いたしました。
産科と不妊症の診療を二つの柱として、それぞれの分野の特色を生かしつつ診療を行なって参りました。今後もこの二つの柱を中心にハイレベルの診療を提供できるように努力をしていくつもりです。まだまだ、皆様の御期待に沿った診療ができているとはいえない部分も多々あるかとは思いますが、よろしくお願いいたします。
■県外からの受診の方も増えています
開設当初は地元の方が多かったのですが、現在では県外からも不妊治療に来院する方が増えてきました。不妊症は現代社会の住環境や食生活の変化によるところも多く、現代病とも呼ばれるほど社会的問題になりつつあります。私たちはそのような困難な問題のなかで、家族という心のケアもしながら、少しでも皆様の立場に立った医療を提供できるよう努力してまいります。
また、産科部門ではひとりひとりに合った質の高い診療を行うよう心がけています。妊娠への不安や心配を全面的にサポートし、安全面にも十分な配慮を行っています。
昭和59年東海大学医学部卒業。
同大学病院にて研修医となる。昭和61年同大学医学部大学院(外科系・産婦人科)入学。 その後小田原市立病院産婦人科医長となる。平成5年学位取得、東海大学付属大磯病院産婦人科に勤務、 永遠幸マタニティクリニック副院長を経て、平成8年に厚仁病院産婦人科を開設する。平成20年厚仁病院理事長就任
香川大学医学部臨床准教授
東海大学医学部非常勤講師
日本生殖医学会生殖医療指導医


≫ 厚仁病院




抗精子抗体が陽性の場合、精子が子宮腔内に入ることができなくなるわけですが、抗体が陽性の方で妊娠された例もあります。抗精子抗体にも強弱があり、弱いときには若干、精子が子宮腔内に入ることもあるかもしれません。抗精子抗体とAIH(人工授精)との関わりについては情報がなく、私にはわかりません。フーナーテストが良好な方の治療法のステップアップとして考える場合、私自身もAIHの有効性は低いと考えています。
ちゃんるぅさんの場合は、抗精子抗体検査だけでなくフーナーテストでも問題がないようなので、やはりAHIをする意味は少ないと判断できるかと思います。
一般的に、フーナーテストが良好な場合、精子は子宮腔内から卵管に、ある一定濃度以上入っていることはほぼ間違いないので、子宮腔内の精子濃度を高めるという意味において、AIHをする意義が大きいとは思えません。むしろ、「キャッチアップ」といった一般検査では明確にできないことが原因である可能性が高いといえるでしょう。そうすると、やはりステップアップとしては体外受精を勧める場合もあります。





あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top