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男性不妊で2人目希望です

専門医Q&A 女性の健康

男性不妊で2人目希望です

「移植後の中間判定はE2とP4を測りますが、これらの値で着床や妊娠の可能性はわからないのでしょうか?」

2014.8.19

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ひまわりさん(37歳)


3年前に顕微授精・凍結胚盤胞移植で妊娠・出産しました。
2人目を希望しており昨年から治療を開始して2回移植しましたが1回目は稽留流産、2回目は融解後今までで一番グレードの良い胚でしたが着床せず陰性でした。
着床や妊娠は受精卵の質と先生に言われましたが、グレードと実際の質は違うということでしょうか?
子宮内膜の厚さもホルモン値も毎回問題なく、ホルモン補充の追加はありません。
移植後の中間判定はE2とP4を測りますが、これらの値で着床や妊娠の可能性はわからないのでしょうか?
あと3個凍結胚盤胞がありますが、グレード3CCが1個とグレード2が2個です。
2個移植は帝王切開で出産しているため原則してもらえませんが、陰性が続くようであれば2個移植を希望したいです。





お話を伺った先生のご紹介

松山毅彦 先生 (厚仁病院)


■メッセージ
平成8年に香川県丸亀市にて、厚仁病院産婦人科を開設いたしました。
産科と不妊症の診療を二つの柱として、それぞれの分野の特色を生かしつつ診療を行なって参りました。今後もこの二つの柱を中心にハイレベルの診療を提供できるように努力をしていくつもりです。まだまだ、皆様の御期待に沿った診療ができているとはいえない部分も多々あるかとは思いますが、よろしくお願いいたします。
■県外からの受診の方も増えています
開設当初は地元の方が多かったのですが、現在では県外からも不妊治療に来院する方が増えてきました。不妊症は現代社会の住環境や食生活の変化によるところも多く、現代病とも呼ばれるほど社会的問題になりつつあります。私たちはそのような困難な問題のなかで、家族という心のケアもしながら、少しでも皆様の立場に立った医療を提供できるよう努力してまいります。
また、産科部門ではひとりひとりに合った質の高い診療を行うよう心がけています。妊娠への不安や心配を全面的にサポートし、安全面にも十分な配慮を行っています。
昭和59年東海大学医学部卒業。
同大学病院にて研修医となる。昭和61年同大学医学部大学院(外科系・産婦人科)入学。 その後小田原市立病院産婦人科医長となる。平成5年学位取得、東海大学付属大磯病院産婦人科に勤務、 永遠幸マタニティクリニック副院長を経て、平成8年に厚仁病院産婦人科を開設する。平成20年厚仁病院理事長就任
香川大学医学部臨床准教授
東海大学医学部非常勤講師
日本生殖医学会生殖医療指導医


≫ 厚仁病院




胚盤胞のグレードについてはGardner(ガードナー)分類が使われることが多く、A、B、Cのグレードがあり、6AAが一番状態が良いとされています。一般的にはグレードBぐらいまでは着床しやすいといわれていますが、あくまで見た目の判断であって、機能評価ではありません。ですから、グレードと実際のところの質は同じだと言いきれないと思います。最近ではタイムラプス撮影をすることにより、胚の成長過程を連続観察できるようになり、ある程度の胚の評価は可能となってきましたが、まだまだ完璧ではありません。実際に、グレードの高い胚でも着床しないことはあり得ます。
また、ひまわりさんは2個移植を希望されるようですが、当院では1個移植をすることにしています。なぜなら、一卵性双胎の発生がわずかながらあるからです。安易に2個移植をしていると、頻度は低いものの二卵性三胎(品胎)の出現もあり得ます。妊娠中や分娩のリスク等を考えると1個移植のほうがベターと考えています。





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