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抗精子抗体の検査時期と遺伝について

専門医Q&A 女性の健康

抗精子抗体の検査時期と遺伝について

2015.6.8

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香さん(37歳)

お世話になります。
不妊治療で抗精子抗体陽性と分かり、IVFを受けて
現在二児の母となれました。
二人目が娘であったこともあり、気になるので教えていただきたく質問します。
母親の抗精子抗体の体質は遺伝することはあるのでしょうか。
また、抗体を持っているかどうかは何歳くらいから血液検査で判明するのでしょうか。
娘の将来にも大きく影響するので、事前に分かれば対処方法も教えておかなければならないと思っています。
現在はまだ0才なのでまだ先の話ですが、心構えをすることも含め教えていただければ幸いです。



お話を伺った先生のご紹介

浅田義正 先生 (浅田レディース名古屋駅前クリニック)


医学博士
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本生殖医学会認定生殖医療専門医


1982年 名古屋大学医学部卒業

1988年 名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充医療法)」の専門外来を担当

1992年 医学博士

1993年~1994年 米国最初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事
The Jones Institute For Reproductive Medicine, Eastern Virginia Medical School, Norfolk, Vairginia

1995年 名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。以後、辞職まで名古屋大学の顕微授精症例の全症例を自ら担当同年5月、精巣精子を用いたICSIによる妊娠例の日本初の報告

1998年 ナカジマクリニック不妊センター開設

2004年 浅田レディースクリニック(現浅田レディース勝川クリニック)開院

2010年 浅田レディース名古屋駅前クリニック開院

2018年 浅田レディース品川クリニック開院


【著作本】
「浅田レディースクリニック パーフェクトガイドブック」
初めての不妊治療クリニック選びに迷っている方や
当院の治療方針に興味をお持ちの方にお読み頂きたい本です。




≫ 浅田レディース名古屋駅前クリニック

抗精子抗体については、種類も様々な種類があり、まだ解明されていないことも多いため遺伝するのかどうかも不明です。
ひとことで抗精子抗体と言っても、精子の頭部に対する抗体なのか、尾部に対する抗体なのか、それぞれの部位により色々な抗体があります。
ただ、色々な抗体があっても不妊治療においては不動化抗体という精子の動きを止めてしまう抗体があると精子の動きが妨げられ、てしまうため自然受精では受精卵ができにくいという現象が起きるので、顕微授精の補助が必要になってきます。
抗体が弱ければ、人工授精での妊娠や自然妊娠も可能性はありますが、抗体が強い場合は顕微授精をしなければ受精卵を得ることができません。
抗体は細菌に対するバクテリアやアレルゲンと一緒で一般的には、その抗原に接したときに発生するため、基本的に精子と接触をしなければ抗体はできないと考えられます。
ただ、精子と接触をしなくても体内で抗精子抗体に似た抗体を作ってしまうこともあり、精子と接触しなければ100%大丈夫とも言えません。
基本的に抗精子抗体については不明な点も多いため、なんとも言えないというのが現状です。
しかし、遺伝に関しては抗精子抗体が遺伝していく体質であれば多分その家系は途絶えていると思いますし、まだ、0歳ということなので今から色々心配しなくても良いと思います。


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