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卵管水腫持ち。IVFで胎嚢確認できず。

専門医Q&A 女性の健康

卵管水腫持ち。IVFで胎嚢確認できず。

「この先IVFを重ねるべきか、それとも卵管水腫のクリッピングや摘出等をしてからIVFに進むべきか迷っています。年齢的にも心配です。」

2015.11.27

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echoさん(40歳)


先日40歳になり不妊治療をしています。
造影検査で左卵管水腫が見つかりました。超音波ではみえません。
これまで、特に卵管水腫の処置はせずにIVFを二回し、1度目はHCGの数値が低くすぎ、2度目は妊娠判定陽性だったのですが、その後胎嚢確認ができず、HCGは660でした。
子宮外妊娠か内側にあっても出産の可能性はゼロと言われました。
この先IVFを重ねるべきか、それとも卵管水腫のクリッピングや摘出等をしてからIVFに進むべきか迷っています。
年齢的にも心配です。
是非何かアドバイスをお願いいたします。





お話を伺った先生のご紹介

松本由紀子 先生 (英ウィメンズクリニック)




≫ 英ウィメンズクリニック




エコーでは見えず、子宮卵管造影検査で卵管水腫が見つかったとのことですが、こういうケースはよくありますね。子宮卵管造影検査のほうが診断の精度が高いので、水腫があることは間違いないでしょう。ただ、エコーで見えないということから、水腫は軽度である可能性が高いので、流産されたのは卵管水腫のせいではなく、やはり40歳という年齢的な要因が高いと思われます。逆に重度の卵管水腫であれば、妊娠すること自体が難しいはず。流産の直接の原因になっているとは考えにくいですね。絶対にないとはいえないけれど、あまり関係がないのではないでしょうか。それよりも、年齢的には次の採卵や胚移植など、次に可能な治療を急がれたほうがよいと思います。
そしてチョコレート嚢胞や卵管水腫は、今後、悪化してくる可能性も。今は大丈夫ですけど、だんだんひどくなってきたら、そのときは手術が必要になるかもしれません。そういう意味でも次の治療を急いだほうがよいでしょう。
当院では何度も胚移植を行って妊娠反応が出なかった場合のみ、卵管水腫の処置を行うことにしています。ちなみに手術は結さつ術やクリッピングではなく、すべて摘出手術をおすすめしています。理由は、過去にクリッピングや結さつ術を行った患者さんで、卵管が再び疎通して水腫を再発されたケースが何例かあったためです。自然妊娠の可能性がなくなるため、卵管を取ることをためらわれる患者さんもいらっしゃいますが、水腫の分泌液が子宮内に逆流し、移植の妨げとなるような場合は摘出が必要です。





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