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クリニックの転院について

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クリニックの転院について

2017.10.1

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モモカワさん(39歳)

今年の7月で39歳になりました。
35歳の時に、初めての人工受精で第一子を妊娠、出産しました。

40歳を前に諦めきれないと思い、治療を再開しました。

今月初めての体外受精に挑みました。
クロミッド、プレマリンによる低刺激の排卵誘発で、採卵の日には既に排卵済。
何とか1つ採卵しましたが、未成熟卵で受精しませんでした。
こちらのクリニックは、受精しなかった場合は、あと2回無料で採卵して貰えます。

ただ、卵胞が小さく、排卵を推定するのが難しいと言われました。

歳のこともあり、一周期も無駄にしたくありません。
そこで、無料の採卵は放棄して、刺激法を取り入れたクリニックに転院した方が良いか迷っています。どう思われますか?

生理2日目の血液検査は以下の通りです。
E2 53.6
LH 3.05
FSH 5.99

AMHは計測して貰えない為、分かりません。



お話を伺った先生のご紹介

山下 能毅 先生 (うめだファティリティークリニック)


趣味・特技:ゴルフ・映画鑑賞・ピアノ
大阪医科大学医学部卒業、北摂総合病院産婦人科部長・大阪医科大学産婦人科学講師・宮崎レディースクリニック副院長を経て、2017年4月うめだファティリティクリニック院長就任



≫ うめだファティリティークリニック

実際、体外受精は、自費診療であるため、一般不妊治療に比較し高額です。「体外受精で受精しなかった場合は2回無料」とありますが、受精障害が起こりうることを事前に説明した上で治療を行っていると思いますので、次の治療を無料にするのではなく、受精しなかった原因と対策を講じて、次の治療を行うことが重要であると思います。

日本では自然周期による治療が多く行われており、そのため採卵周期数は世界一といわれています。しかし、ヨーロッパ生殖医学会「ESHRE(エシュレ)」などでは、刺激周期による治療を基本とし、自然周期を推奨していません。その理由として、自然周期は1採卵あたりの妊娠率が低いことがあります。さらに、その周期の採卵がキャンセルになることも多く、毎月採卵を繰り返す必要があります。一方で、刺激周期は1回の採卵でたくさんの卵子を採って、受精卵を凍結保存することで、移植を繰り返すことができますので、1採卵周期あたりの妊娠率が高くなります。ただ、医原性疾患である、卵巣過剰刺激症候群を予防するためにも、治療前にAMHを測定し、適切な刺激法を選択する必要があります。

当院では、体外受精治療を希望された場合、まずAMHの値を測定し、その数値に応じた刺激周期を検討します。たとえば、AMHが正常であればロング法、やや低い人にはショート法、卵巣機能が低下して刺激周期で採卵できなかった場合や40代以上の方の場合については、レトロゾールを使用したマイルドな刺激周期を行っています。

モモワカさんはエストロゲンの情報しかないのでわかりにくいのですが、まだ39歳と若いですし、お子さんも1人いらっしゃいます。卵巣機能もそれほど低下していないと思いますので、一度、体に合った調節卵巣刺激を受けられて採卵してはいかがでしょうか。


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