HOME > 漢方・鍼灸 > 漢方と不妊治療の併用について
HOME > 漢方・鍼灸 > 漢方と不妊治療の併用について

漢方と不妊治療の併用について

専門医Q&A 漢方・鍼灸

漢方と不妊治療の併用について

2010.9.16

あとで読む

フラドールさん(30歳)

4年近くタイミング、AIH、IVF、ラパロと治療を続けてきましたが、大きな不妊原因も見つからず、治療に疲れてしまいました。6月から漢方医院に不妊の相談に行き、不妊の原因であろう冷えや湿気をとる薬、夏ばて解消の薬などを処方してもらっていますが、今後漢方だけで良いのか?不安に思っています。
不妊病院で治療を受ける際には漢方を飲んでいる事は伝えるつもりですが、漢方薬の効果を期待するなら、不妊治療はしない方が良いのでしょうか?
ネットなどでは、漢方薬で良くなっていても不妊治療でホルモン剤などを使うと悪影響があるという情報がありました。一方、漢方と不妊治療を併用して妊娠したと言う情報もあり悩んでいます。


お話を伺った先生のご紹介

竹花洋史 先生 (八仙堂漢方薬局 古淵店)


婦人病・慢性病・生活習慣病などの改善を、漢方煎じ薬を中心として皆様の健康改善を応援している漢方専門店です。

漢方の原点でもある中医学の考えに基づいて、一人一人の症状と体質を詳しくお伺いして、最も適した改善方法をご紹介しております。相談料は一切必要ありませんので、お気軽にご相談ください。

全国の皆様からの無料メール相談もお受けしていますので、お気軽にご利用ください。



≫ 八仙堂漢方薬局 古淵店

ご相談ありがとうございます。

当店では子宝を授かりたいと考えている方には、生理の仕組みから排卵・受精・妊娠維持までを詳しくご説明すると共に、婦人科でのホルモン治療と漢方薬との併用についても下記のようにご説明していますので参考にされてみてください。

そもそも不妊外来で行われているホルモン治療というのは、本来機能するはずのホルモンの放出が弱くなっているものをその都度の検査で確認しながら、不足しているホルモンについて適量を補充することで月経周期を調整しようとするものです。
したがって、血液検査の結果で正常にホルモンが働いていれば補充する必要はありません。

一方、漢方による不妊治療の基本は、体質的にバランスのとれていない部分を探し出し、「気と血液」を補い良質の卵子を作るために、十分な栄養と酸素を送れる母体作りに重点におきながら、妊娠しやすいようにバランスを調節することを考えて処方します。

例えば、低温期には卵子の発育促進と内膜の増殖補助として補肺腎+補血を中心に、高温期には受精卵が着床しやすいように体調を調えるために補血+補腎をし、生理期には不要となった子宮内膜を経血とともに排出することを考えます。

また、不妊外来で補充するホルモンに最初は反応していたにも関わらず、何度かの治療後から卵子の発育が悪くなったり、子宮内膜が厚くならなくなったり、粘液が少なくなったり、と反応が鈍くなってくる方もいらっしゃいます。

これはホルモン量の問題だけでなく、子宮卵巣系の疲労や卵子や子宮内膜を作る材料や働きが不足している場合が多いので、このような場合には全身へ酸素や栄養を運ぶ血液に余裕がある状態にし、子宮卵巣系に働くホルモンに反応しやすい体作りをしていく漢方療法が有効ですので、不妊外来の治療と妊娠しやすい体作りを目標とする漢方薬を併用する方法をお薦めします。

以上のように、妊娠には年齢的にホルモン補充が必要な場合もありますが、何でもかんでもホルモン治療という考え方をするのではなく、自分の体には卵子や子宮内膜の発育に必要な十分な血液があるのかどうか、食事面でも問題はないのか、などを体質的に確認するために我々漢方薬局を相談場所としてお気軽にご利用いただければと思います。


あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top