HOME > 漢方・鍼灸 > 鍼灸での問診について
HOME > 漢方・鍼灸 > 鍼灸での問診について

鍼灸での問診について

専門医Q&A 漢方・鍼灸

鍼灸での問診について

2010.11.11

あとで読む

りかさん(31歳)

初めて鍼灸整骨院で不妊治療を始めた者です。

初回に問診では不妊期間や不妊の理由、不妊治療はどこまで(人工授精や体外受精をしているか)どのくらい(回数)しているかなど聞かれました。

鍼灸での不妊治療は血の流れと気の流れをよくすることと話がありました。

その時はあまり深く考えなかったのですが、家に帰ってきて、血の流れと気の流れをよくするだけなら不妊治療の詳細を話す必要があったのか?と疑問に思っています。


お話を伺った先生のご紹介

神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館)


当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。

当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。



≫ 鍼灸治療室 翠明館

はじめまして、りかさん。翠明館治療室の神薗といいます。

鍼灸治療を初めて受けられて、問診の際に不妊治療のことについて詳しく聞かれたことに疑問を感じられているようですが、確かに気血の流れを良くするだけなら、病院での不妊治療の詳細を話す必要はないのでは??と思ってしまうのは仕方がないと思います。

西洋医学と鍼灸治療は全く異なったアプローチをしますので、治療の求める結果の表現方法が当然異なってきます。病院での治療では、成熟した卵子を採卵するために薬の服用したり、受精卵を培養して、しかるべき時期に子宮に移植するといった治療の流れになりますが、鍼灸治療の場合、その人が今抱えている体質的な問題を気・血・水といった概念で捉えたり、あるいは内臓の状態を様々な方法(脈診や腹診など)で捉えたりして、その状態に従って、治療方針を立てていきます。

体質的な問題を把握する歳に、何の治療もしていない場合と病院に通って薬を服用している場合、あるいは体外受精まで進んでいる場合では、たとえそのときに捉えられた問題が一緒だったとしても、それがもともとその人の体質なのか、それとも薬を服用したために出来上がった体質なのか、あるいは体外受精を繰り返していることによって出来上がった体質なのかでは、全く意味が違うのです。

当然、意味が違えば、治療方法も異なってきます。単に気血の流れを良くする治療法を取ったとしても、全く病院の治療をしていない人と、病院で治療を受けている人、その受けている期間の長いか短いなによって、鍼灸治療の方法は自ずと異なってきます。

ですので、りかさんが問診で聞かれたことというのは、鍼灸師にとっては、治療をするうえでとても重要な情報なのですね。決して無駄ではないですし、鍼灸治療で良い結果を出すためにとても大切なのです。

初めての鍼灸治療ということで、分からないことがたくさんあるかと思いますが、りかさんにとって鍼灸治療が良い結果に結びつくことを願ってます。



あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top