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生理周期に合わせて頭痛?

専門医Q&A 漢方・鍼灸

生理周期に合わせて頭痛?

2011.11.22

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チャンネルさん(37歳)

最近、頭痛によくなります。
仕事でパソコン作業をしているので、長時間続け過ぎたかな?車の運転を長時間したからかな?とか思っていたのですが、ふと、生理の周期に合わせて頭痛になっている事に気がつきました。

生理の前日に頭痛が始まり、翌日生理になります。また排卵日頃にも頭痛になります。

思い返してみれば、ここ半年ぐらいの間に何度か生理の前日に頭痛になっていました。
今までも頭痛はあったのですが、生理周期との関係には気づきませんでした。

こういう方はほかにもいらっしゃるんでしょうか?
生理痛でお腹や腰が痛いというのは想像できるのですが、頭痛って聞いたことがなくて。
因みに、子供が一人いるのですが、出産前はこんなことはなかったような気がします。

二人目の妊娠を希望しているので、市販の薬などは飲みたくないのですが、子供がいる以上、頭痛でも休んでいるわけにもいかず、何かいい解決方法がないかと悩んでいます。

おすすめの漢方があれば、教えていただければ助かります。」


お話を伺った先生のご紹介

真鍋立夫 先生 (シマヤ真鍋漢方薬局)


「薬剤師・鍼灸師」真鍋 立夫

(社)日本漢方交流会前理事長
(社)香川県鍼灸師会前会長
古典鍼灸「経絡治療学会」理事・香川県支部長
日本伝統鍼灸学会評議員
日本バイ・デジタルO-Ring学会認定鍼灸師

不妊症の治療においては、現代医学的に考えて問題の見つかるタイプの物で、例えば卵巣機能不全や、卵管の閉塞、卵巣のう腫であったり、子宮筋腫があったり、等の方がいらっしゃいますが、それらの原因と思われるものに対処しても、不妊症が改善しなかったり、あるいは現代医学的にはこれといった原因の見当たらない方が実は大変大勢いらっしゃいます。

漢方医学的には、月経の状態は無論のことですが、現代医学ではあまり不妊の原因として問題視されない、冷え症、軟便または便秘、夜間の排尿、慢性的な起床時の腰痛や食事の好みの偏りなどをむしろ重視いたします。



≫ シマヤ真鍋漢方薬局

チャンネル37才さんにお答えいたします。

 生理の周期に合わせて頭が痛くなるのはどうしてでしょうか?というご質問ですが、東洋医学的にその原因を考えれば、五蔵六腑の中の肝の働きの失調ということが一番に疑われます。
 肝の働きは、現代医学的な事はさておき、漢方では肝の主たる働きは「疎泄・発揚作用」といって、人間の身体を巡る、気・血の循環をスムーズにさせコントロールする「疎泄作用」と、気や血をうまく利用し働かす「発揚作用」であると考えます。
 気や血が不足したり、また熱を持ったり冷えたり、粘ったりする「瘀血」になったり、さらにストレスなどによって肝の作用がうまく働かない「肝気滞」になったりして、人間の体の中を気や血がスムーズに循環しなくなりますと、さまざまな症状が起こってきます。
 痛みはそのさまざまな症状の中の一つで、東洋医学の古典の素問に言う「通ぜずば痛みを為す」という現象、気や血が停滞して流れない状態が起こると痛みを発するとう病態です。
 気や血が生理的に順調に巡ることにより、月経も定期的にまたスムーズに起ります。当然全く健康な女性には月経痛はありません、またその他の月経に伴う腰痛や腹痛は無いのです。
 頭痛にしても月経が起こる前の肝気が正常に働いておれば、発生しないのです。肝の気が正常に働くと月経のみでなく、大便や尿も正常に排泄されますが、とかく一般的な女性は、肝の気が停滞しやすいので、便秘や排尿の異常を起こしやすいのです。月経がはじまって肝の気が停滞しないでスムーズに動き出すと、便秘も治って、「月経がはじまると便秘が治る」と云うような人も多いのです。
 あなたの場合は月経のはじまる寸前の頭痛ですから、まさにこの肝の気が動こうかどうしようかとよどんで迷っている時の症状なのでしょう。月経が始まって肝の気の停滞が取れると、いつの間にか頭痛も治ると云う人もいます。またあなたの場合は産後にこのような症状が発生したと云うことも考え合わせれば、もっぱら「気」のみの症状では無く、「血」の流れがスムーズ行われないという、専門用語で「瘀血」という物があることも考えられます。この場合は気をスムーズに動かす治療のみでなく、「瘀血」を除くと云う治療も同時に行わなければなりません。この「瘀血」があって気や血の流れを悪くして生じる様々な症状を「瘀血症」といって、産後の人や骨盤内臓器のさまざまな疾病、子宮筋腫や卵巣膿腫や子宮内膜炎などを持っている人や、更年期の女性に生じやすいのです。
 いずれの場合も「瘀血」をのぞいたり、冷えや熱の為に気血が動きにくくなっているのを、肝や肝に非常に関連の深い腎などの臓の働きを、正常に戻すように漢方薬を服用したり、鍼灸によって肝の臓や腎の臓の働きを経絡の補瀉を行って治療すれば治癒します。





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