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不妊治療をしながら服用できる症状を改善する漢方薬はありますか

専門医Q&A 漢方・鍼灸

不妊治療をしながら服用できる症状を改善する漢方薬はありますか

2012.4.5

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zunaさん(36歳)

すでに鍼治療は行っていますが、不妊治療にストレスを感じ落ち込みやすく、月経前にはイライラしたりもします。

冷え、下痢、月経不順を改善したいと思っています。
不妊治療をしながら服用できる漢方薬はありますか?
あれば教えて頂きたいです。


お話を伺った先生のご紹介

矢野間明美 先生 (春日部第一薬局)


薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師・自然薬師
国立健康栄養研究所 栄養情報担当者(NR)
日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー

開局後約30年間、沢山のお客様から喜びのお声を頂いております。
自然療法を基本とし、一人一人の体質に合わせた、妊娠しやすい食養生や生活養生もご指導しています。

お客様との触れ合いを大切にしていますので、治療以外のお話やお悩みも、お話しくださいね。私達と一緒に、希望を持って前向きに始めましょう。

2人目希望・男性不妊のご相談も多数お受けしています。



≫ 春日部第一薬局

冷えにはいくつかのタイプがありますが、妊娠に関係があるのは体のエネルギーである気と血の流れがとどこおって、末端までめぐらないことです。
それを漢方医学では、体を温めるエネルギー源「腎陽」の力が低下していると考えます。

寒さや冷えに弱くなっている状態を「腎陽虚」といい、低体温、低温期が長い、下痢、むくみ、疲れやすい、足腰がだるいといった症状をともなうことが多くなり、妊娠しても子宮内膜が温かさを保てず、流産しやすくなったりもします。
zunaさんはこの状態以外にPCOSということから、卵胞が育ちにくいため、無排卵を引きおこすこともあり、その結果、黄体機能不全から高温期の状態が不安定になるのだと思います。
また、今までに排卵誘発剤の使用や不妊治療にストレスを感じていることから自律神経が不安定になり、月経前の神経症状がおこると考えられます。
これは気のめぐりが悪くなる状態で、めまい、立ちくらみ、のぼせやほてり、月経周期が不安定になり、月経痛があったりなかったりとさまざまな症状を引きおこします。
具体的には、まず高温期に腎陽の働きを高めて、子宮を温め子宮内膜を柔らかくさせる漢方薬や気血を補う漢方薬を。また、PMS(月経前症候群)の症状がありますので、肝うつに良い漢方薬などを併用し、低温期には卵胞の発育を助け、血を補う漢方薬を使って全身のバランスを整えていくと良いでしょう。

日常生活で気をつけて欲しいことは次の7つです。
1)白砂糖を使った洋菓子・チョコレートなどはやめる
2)生野菜・刺身はなるべく少量にする
3)主食はごはん(玄米が良い)を中心にし、パンは週1回くらいに
4)よく噛んで、過食はしない
5)コーヒー、冷たいジュースは飲まない
6)シャワーだけはやめ、ゆっくり湯船に浸かる
7)リラックスタイムをつくる(音楽・アロマ・耳の温灸など)

zunaさんの症状が早く改善されることを願っています。


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