HOME > 漢方・鍼灸 > どうすれば良い卵が採れますか?
HOME > 漢方・鍼灸 > どうすれば良い卵が採れますか?

どうすれば良い卵が採れますか?

専門医Q&A 漢方・鍼灸

どうすれば良い卵が採れますか?

2012.8.30

あとで読む

よもぎさん(33歳)

先日、4回目のIVFも分割停止で中止になりました。

なかなか成熟卵が採れず、
誘発しても1個採れるか採れないかで、
いつも様子を見て、とか、培養して
なんとか成熟卵になったところで顕微授精しています。

1度だけ、移植までいけましたが
後の3回は分割停止や受精せずで終了しています。

身体を整えて次に挑戦しようと、
鍼灸・漢方を考えています。

漢方は、婦宝当帰膠を半年ほど飲んでいますが
正直なところ、効果が実感できていません。

周期療法を勧めていただいたのですが、
踏み切れずに今まできてしまいました。

職場の近くに不妊に強い鍼灸院を見つけたで
通ってみようかと思うのですが、
どれくらいのペースで通うものでしょうか?

鍼・漢方以外でも何かこうしたほうがよいという
アドバイスがありましたらお願いします。




お話を伺った先生のご紹介

関村順一 先生 (sekimura鍼灸院)






≫ sekimura鍼灸院

卵子が受精し、分割を進めていくには、排卵前つまり卵胞の発育段階で効率よく栄養を蓄える必要があります。
卵胞および卵子は、卵胞液から栄養分を吸収します。その卵胞液は何から作られるかというと、私達の全身を巡っている血液です。
卵巣は、親指の先程の大きさですが、そこには細かい血管が網の目のようにはりめぐらされています。ここを通る血液が卵胞液となり、卵胞および卵子に栄養を送ります。また、発育の過程で出た老廃物も回収してくれるのです。
つまり、卵の質を良くするなら、この卵胞液の元となる血液がキレイで栄養に富んだものであることと、血液の流れがスムーズでないといけないと思います。
反対に、血管が詰まっていたり、血液がドロドロしていたり、冷えていると、血液の滞りが生じます。この状態を東洋医学の言葉では「瘀血(おけつ)」と言います。瘀血では、卵胞への充分な栄養がゆき渡らず、質の良い卵となるのは難しいでしょう。

臨床経験から、手足の冷え、皮膚のカサつきや吹き出物、生理痛、生理不順、生理の血に塊が見られたり、子宮筋腫や卵巣のう腫を持つ方の中には、瘀血体質の方が多くいらっしゃいます。血液は全身を巡っていますので、体で起きていることは、おそらく卵巣でも同じことが起こっていると考えられるのです。

では、瘀血を改善していく方法とは何でしょうか?
一つ目は鍼灸です。鍼灸は血流を良くすることが得意です。
卵胞は約2〜3ヶ月かけて発育します。ですから、この期間に充分に栄養を蓄えられるよう、定期的に鍼灸治療を行うのが良いでしょう。当院には週に1回程度のペースで来院されている方が多くいらっしゃいます。加えて、胚移植日の鍼治療で妊娠率が向上したというデータがありますので、その時期の治療もお勧めしています。

二つ目は食事です。ご自身で口にしたものが血液を作ります。糖分や脂肪分など血液がドロドロになるような食品や、私達の体の中で利用しきれない食品添加物等を避けて、質の良い食事を取ることが必要です。

よもぎさんも飲まれている婦宝当帰膠は、血虚(けっきょ)体質を改善するもので、毎周期の生理で血を消耗している女性にとって欠かせない漢方薬であるのは間違いありません。しかし卵子の質を良くするのであれば、瘀血の改善をするのが近道かと思います。


また、生理が始まってから排卵までの日数が、早過ぎても遅過ぎても質の良い卵とは言えません。卵の発育や排卵をコントロールしているホルモンも血液で運ばれますから、瘀血体質ですと運搬がスムーズに行えなくなってしまいます。

鍼灸治療の他にも、体をを冷やさない、質の良い食事をとる、ホルモンバランスが整うような規則正しい生活をするなど、ご自身ででして頂く事はあります。よもぎさんの前向きな姿勢が、妊娠へと繋がるよう心より願っております。


あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top