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月経の周期が不安定で、排卵誘発剤を使用しても卵がたくさんできず、無排卵となることもあります

月経の周期が不安定で、排卵誘発剤を使用しても卵がたくさんできず、無排卵となることもあります

月経の周期が不安定で、排卵誘発剤を使用しても卵がたくさんできず、無排卵となることもあります

2013.6.25

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相談者
ショコラさん(41歳)
■ 去年の夏に18週で流産し、翌年の4月に再度体外受精したのですが、採卵のタイミングは前回より早まり分割も遅くて、結果着床しませんでした。その後2か月間、低刺激で排卵誘発を行いましたが、卵が育たなくて無排卵で終わりました。それ以降、たまに鍼灸へ通っていますが、月経後2週間で月経になることが、連続ではないけど2回ほどありました。



病院だけでなく漢方薬で体質改善を行い、卵巣機能を高めることをおすすめします


漢方医学から診ると、腎虚、瘀血、肝気鬱結の症状が見られます。無排卵性月経や無月経、排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができない、稽留流産したことがある、初経が同世代のなかで遅かった、足腰のだるさや冷えを感じる、40歳以上であることから「腎虚」症状が考えられます。


複雑な腎虚の症状が、体外受精などで卵巣に負担をかけ、さらに進んでしまった


月経終了から後に腰やお腹が重くて痛い、子宮筋腫、内膜症、卵巣嚢腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがあるのは「瘀血」の症状です。「肝気鬱結」は、月経前にイライラしやすく、怒りっぽい落ち込みやすい、体温の上下変動が激しい、月経周期が不安定、低温期から高温期の移行に時間がかかるなどから考えられます。腎虚にはいろいろなタイプがあります。ショコラさんは、初潮が遅かったなどから卵巣機能低下が見られるので、基本的には腎精不足です。しかし、冷え症などから腎陽虚、エストロゲンの不足から腎陰虚の症状もあるなど複雑です。低刺激で排卵誘発しても卵が育たなかったことから、腎虚の症状は軽くないようです。そこへ体外受精をくり返したことで卵巣に負担がかかり、さらに腎虚の症状が進んだと思われます。


難しいケースだが、体質に合った漢方薬で卵巣機能を改善していくことは可能


通常の植物性の補腎薬ではあまり効果が期待できないので、鹿茸・紫荷車(胎盤エキス)・亀板などの〝血肉有情の品〟といわれる動物性生薬を配合した補腎薬をぶといいと思います。次に瘀血も少し重いようなので、水蛭・三陵・我朮などの作用が強く嚢腫や癒着を改善する効果が優れた駆く瘀血薬を選びましょう。最後に肝気鬱結ですが、肝気をめぐらせてストレスをやわらげる柴胡香附子をふくむ漢方薬がおすすめです。状況から見て簡単に改善するケースではないと思われますが、流産前までは排卵していたのなら、体質に合った漢方製剤を服用することで、卵巣機能が改善する可能性はあると思います。むしろ、漢方薬でしか現在の状況の改善は難しいと思います。



小島 晃 先生
東京薬科大学を卒業後、北京中医薬大学日本校で中医学を研鑽。現在、湖北中医薬大学客員教授。小島薬局漢方堂で漢方相談を行いながら、後進の指導や中医学の普及に努めている。著書に『女性の悩みは漢方で治すー赤ちゃんができる周期療法』(知道出版)がある。




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