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子宮筋腫核出手術を受けましたがどのような治療が必要?

専門医Q&A 漢方・鍼灸

子宮筋腫核出手術を受けましたがどのような治療が必要?

2014.3.18

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JINEKO事務局さん(14歳)

アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。

【ぽっぽ。さん(39歳)】
子宮筋腫が着床する場所にできているということで、子宮筋腫核出手術を受けたばかりです。今後は、どのようなことに注意すればいいのでしょうか?どのような治療が必要でしょうか?

主な症状
・経血の量が少なく月経期間が短い
・ 月経前はイライラしやすく、怒りっぽい。落ち込みやすい。
・ 不妊治療にストレスを感じている
・高プロラクチン血症である
・低温期から乳房が張り、高温期にはひどく痛む
・子宮筋腫、内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒
着などがある
・低温期から高温期への移行に時間がかかる


お話を伺った先生のご紹介

楊 志成 先生 (楊中医鍼灸院)


楊 志成(ようしせい)

元中医師
中医鍼灸師
メンタル心理カウンセラー
1978年台湾の中国医薬学院大学へ入学。
東洋医学の本場で鍼灸医学・漢方医学を専門に学ぶ。
1989年東京吉祥寺にて中医学による鍼灸・カッピング療法の専門院、楊中医鍼灸院を開く、体質改善・予防養生アンチエイジングに特化、臨床歴30年。


私は患者さんとのコミュニケーションを大切にしております。
患者さんと話し合うときは、笑顔を忘れず同じ目線で腰掛け、リラックスした状態でお話をいたします。そして、患者さんのお話をよく聞くことで気持ちをくみ取りながら、医学的知識と誠意を持って、適切な治療とアドバイスをしていくことを第一に心がけています。

私の体験談になるのですが、学生の時に交通事故にあい入院生活を余儀なくされたことがありました。その時、先生に自分の病状をたずねても、きちんとした説明をしていただけず不安を抱き続けた経験があります。この入院生活によって、治療を受ける側の立場がよく理解できた私は、自分が医療者になったら、患者さんにはこのような対応は絶対にしないのだと心に誓いました。

やはり、患者さんが病気に立ち向かうには、医療者側からのある程度納得のいく説明が必要だと思ったからです。現在の私はこうした自分自身の体験を活かしつつ、患者さんと病気についてよく話し合いながら治療に臨むようにしております。

ですから、当院の治療を受けている方、または受けたいと思っている方で、治療や病気について不安に思うことがある方は、どんな小さな事でも結構ですので、気軽に私に声をおかけください。



≫ 楊中医鍼灸院

主な症状をまとめながら総合的に判断し、症状の起因と治療方針をアドバイスさせていただきます。

まず高プロラクチン血症ですが、ストレスが多いとプロラクチンの分泌が増し発症致します。
症状は乳房が張りやすく、とくに高温期には激しい痛みを伴います。
月経前になるとイライラしやすく、気(活力)のめぐりが悪いために症状がでやすくなります。
また、高プロラクチンでは卵の発育を抑制する作用があるため、卵胞期の基礎体温が不安定になりやすいのです。
これを中医学では「肝気鬱滞」と判断します。
肝気鬱滞とは、肝の気のめぐりが渋滞をおこしている状態です。
気が渋滞をおこすと気分が高揚し、イライラしやすくなります。
それが女性ホルモンの分泌にも影響するのです。
「疏肝解欝」という、気のめぐりをスムーズにする治療をします。

低温期から高温期への移行に時間がかかる場合、排卵障害の可能性がありますし、黄体ホルモンの分泌にも問題が生じていると考えられます。
ホルモン分泌に関与する、脳下垂体の働きを活性安定化させる治療が必要です。
なお、月経の周期が短い、経血量が少なくなってきて、期間が短くなるのは、卵胞が充分に成長していないと考えます。
「頻発月経」となり無排卵になりやすいのです。
中医学的には体のエネルギーである「気・血」の流れが悪い、あるいは不足がちになっていると考えます。
「気」は活力、「血」は栄養と理解してください。
これらのことから、生殖能力の働きを高める「腎」のエネルギーを補充して、ストレスと関わりのある「肝」
の気の流れをスムーズにする調整をし、リラックス力を高める治療が必要だと思います。
「腎」と「肝」のエネルギーを整えることで、女性ホルモン分泌の指令塔である脳下垂体の働きが安定し、分泌も正常化しかつ卵巣機能の働きも高まり質の良い卵子が育成されます。
つまり、体内のエネルギーバランスが正常化すると、体内環境が変わり妊娠力が増します。
中医学の鍼灸・漢方薬治療は、体内環境を整え生殖能力と妊娠力をアップし、着床しやすい体に改善できるのです。更に西洋医学の治療を手助けする役割も担います。
また妊娠前からの体内環境を整えることで、産後も元気に過ごせます。


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