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当帰芍薬散と子宮内膜ポリープについて

専門医Q&A 漢方・鍼灸

当帰芍薬散と子宮内膜ポリープについて

2014.5.1

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しましまさん(36歳)

不妊期間が1年半になったので、半年ほど当帰芍薬散を飲みました。冷え症が改善し、経血量が2~3割増したように感じました。
その後、体外受精の病院で子宮内膜ポリープが見つかり掻把手術を受けました。
これまでの治療で排卵までに期間に特に薬は使っていませんが、黄体機能不全気味ということで、排卵後は黄体ホルモンの補充をしていました。
ポリープはエストロゲンの感受性や過剰で出来ると耳にしたことがあります。漢方を飲んだことでポリープが出来た(亢進させた)可能性はあるのでしょうか?

ネットの漢方医さんのサイトで、元々熱性・毒性を持つ人は漢方で悪化するとの記述を読み、私の既往歴の紫斑病は、熱性・毒性に当てはまるのでは?と不安になりました。
また、素人考えで申し訳ないのですが、これまでエストロゲンの検査で引っかかったことはなく、プロゲステロンの検査で低い、と結果が出ているので、漢方を飲む前からエストロゲンの方にバランスは偏っていたのでは?と感じています。


お話を伺った先生のご紹介

神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館)


当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。

当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。



≫ 鍼灸治療室 翠明館

しましまさん、はじめまして。
翠明館治療室の神薗といいます。

当帰芍薬散の服用が、子宮ポリープの原因では?とのことですが、確かに当帰芍薬散を服用することで、血が補われて血液循環が良くなり、ホルモンの循環が良くなることは考えられますが、それが直接的にポリープの原因と言えるかどうかは何とも言えないでしょう。

もともと筋腫や内膜症、嚢腫などが既往歴としてあるようですので、体質的に腫瘍などの組織が出来やすいので、その延長線上で、当帰芍薬散を服用することによって、ホルモンの循環が良くなり、子宮内膜が刺激されてきた結果と考える方が自然かもしれません。

熱性・毒性を持つ人には、それに合った漢方がありますので、決してそういう体質の人が漢方によって悪化することはありません。体質に合った漢方を服用している限り、強い副作用が出ることはないので、安心して服用してください。

ホルモンの循環や血液循環が良くなっているはずなので、決して当帰芍薬散が体に合わないということはないと思います。ただ、もともと血の循環が良くないお血体質なので、もっと積極的にお血を改善するような漢方の方が良いかもしれません。例えば、お血を改善する代表的な漢方として、桂枝茯苓丸がありますので、漢方を処方してもらっているドクターあるいは薬局に相談してみると良いでしょう。

一日も早く妊娠されることを、お祈りしています。



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